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植物図鑑

身近な花の毒

毒のある花一覧

花壇や花束でおなじみの花にも、毒をもつものは少なくありません。スズランのように花を生けた水まで有毒なもの、スイセンのように葉がニラに似ていて誤食事故が起きるものもあります。人・猫・犬ごとの危険度と、毒のある部分をまとめました。

📚 根拠:ASPCA 動物中毒管理センター(犬・猫)/厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル(人)

誤って食べてしまったときは

人の場合:中毒110番(一般専用・24時間・無料)

大阪 072-727-2499/つくば 029-852-9999

運営:日本中毒情報センター

犬・猫の場合

すぐにかかりつけの動物病院へ連絡してください。夜間は夜間救急の動物病院へ。

植物の名前・食べた部位・量・時間を伝えられるよう、残りや写真を用意すると対応が早くなります。自己判断で吐かせるのは危険な場合があるので避けてください。

Legend

危険度の見方

「毒がある」といっても程度はさまざまです。このサイトでは、症状の重さで4段階に分けています。

危険

危険(命に関わることがある)

注意

注意(量や部位によっては重くなる)

軽度

軽度(軽い胃腸症状・皮膚炎)

無毒とされる

無毒とされる(ASPCAで無毒と判定)

「無毒とされる」は、ASPCAで無毒と判定されているという意味で、食用として安全という意味ではありません。出典で判定を確認できなかったものは「未確認」と表示しています。

Summary

ひと目でわかる数

人に毒がある植物

20種

うち「注意」以上 10種・「危険」3種

猫に毒がある植物

27種

うち「注意」以上 13種・「危険」3種

犬に毒がある植物

26種

うち「注意」以上 12種・「危険」2種

Table

毒のある花一覧(28種)

毒のある花一覧。人・猫・犬ごとの危険度と毒のある部分
植物 人 猫 犬 毒のある部分
ジギタリス 危険 危険 危険 全草
スズラン 危険 危険 危険 全草(花を生けた水も)
デルフィニウム 危険 注意 注意 全草(とくに種子・若い株)
ユリ 無毒とされる 危険 無毒とされる 全草(花粉・花瓶の水も)
アサガオ 注意 注意 注意 種子
アジサイ 注意 軽度 軽度 葉・つぼみ・根
アマリリス 注意 注意 注意 全草(とくに球根)
クリスマスローズ 注意 注意 注意 全草
シクラメン 軽度 注意 注意 全草(とくに塊茎)
スイセン 注意 注意 注意 全草(とくに球根)
チューリップ 軽度 注意 注意 全草(とくに球根)
ニチニチソウ 注意 注意 注意 全草
ヒヤシンス 軽度 注意 注意 全草(とくに球根)
ロベリア 注意 注意 注意 全草
アイリス 軽度 軽度 軽度 全草(とくに根茎)
アネモネ 軽度 軽度 軽度 全草
カーネーション 無毒とされる 軽度 軽度 全草
キク 無毒とされる 軽度 軽度 全草
クレマチス 軽度 軽度 軽度 全草
グラジオラス 軽度 軽度 軽度 全草(とくに球茎)
スイートピー 軽度 未確認 未確認 豆(種)
ゼラニウム 無毒とされる 軽度 軽度 全草
ダリア 無毒とされる 軽度 軽度 全草
ナデシコ 無毒とされる 軽度 軽度 全草
プリムラ 軽度 軽度 軽度 全草
ベゴニア 無毒とされる 軽度 軽度 全草(とくに地下部)
ポーチュラカ 無毒とされる 軽度 軽度 全草
ラナンキュラス 軽度 軽度 軽度 全草

人・猫・犬のいずれかに毒がある植物だけを載せています。植物名を押すと、各品種ページの「毒性とペットへの安全性」で症状と注意点を確認できます。「未確認」は出典で判定を確認できなかったものです。

Caution

とくに注意したい植物(14種)

  • ジギタリス

    人:危険 猫:危険 犬:危険

    毒のある部分:全草

    強心配糖体を含み、嘔吐・下痢のほか不整脈や心不全を起こすことがあります。葉をコンフリーなどと間違えて食べた中毒事故が国内でも起きています。

  • スズラン

    人:危険 猫:危険 犬:危険

    毒のある部分:全草(花を生けた水も)

    強心配糖体を含み、嘔吐のほか不整脈・血圧低下・けいれんを起こすことがあります。花を生けた水にも成分が溶け出すため、子どもやペットが飲まないよう注意します。

  • デルフィニウム

    人:危険 猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:全草(とくに種子・若い株)

    ジテルペン系アルカロイドを含み、神経や心臓に作用します。人が誤って食べると重い中毒を起こすおそれがあります。こぼれた種子や若い株の扱いに注意します。

  • ユリ

    猫:危険

    毒のある部分:全草(花粉・花瓶の水も)

    猫にとっては非常に危険で、花粉をなめたり花瓶の水を飲んだりしただけでも急性腎不全を起こすことがあります。猫のいる家では室内に飾らないでください。犬と人では毒性は知られていません。

  • アサガオ

    人:注意 猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:種子

    種子に強い下剤作用のある成分や、幻覚を起こすアルカロイドを含みます。嘔吐・下痢の原因になるので、実がついたら子どもやペットが口にしないよう注意します。

  • アジサイ

    人:注意

    毒のある部分:葉・つぼみ・根

    犬・猫では嘔吐・下痢を起こすことがあります。人では、料理の飾りに添えられた葉を食べて嘔吐やめまいを起こす食中毒が起きています。飾りでも食べないようにします。

  • アマリリス

    人:注意 猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:全草(とくに球根)

    スイセンと同じリコリンなどのアルカロイドを含み、嘔吐・下痢を起こします。大量に食べるとけいれんや血圧低下を起こすことがあります。いちばん毒が強いのは球根です。

  • クリスマスローズ

    人:注意 猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:全草

    強心配糖体やプロトアネモニンを含み、よだれ・腹痛・下痢を起こします。樹液で肌がかぶれることもあるため、花がら摘みや株分けは手袋をして行います。

  • シクラメン

    猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:全草(とくに塊茎)

    サポニンを含み、よだれ・嘔吐・下痢を起こします。塊茎(球根)を大量に食べると不整脈やけいれんを起こし、命に関わることもあります。

  • スイセン

    人:注意 猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:全草(とくに球根)

    リコリンなどのアルカロイドを含み、嘔吐・下痢を起こします。大量に食べるとけいれんや不整脈も。葉をニラやノビル、球根をタマネギと間違える食中毒が毎年のように起きています。

  • チューリップ

    猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:全草(とくに球根)

    球根に毒が多く、犬・猫では嘔吐・下痢・よだれを起こします。人では球根や茎を扱ううちに指先がかぶれることがあります。

  • ニチニチソウ

    人:注意 猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:全草

    ビンカアルカロイドを含み、嘔吐・下痢・血圧低下のほか、大量に食べるとけいれんや昏睡を起こすことがあります。花壇で子どもやペットが口にしないよう注意します。

  • ヒヤシンス

    猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:全草(とくに球根)

    球根に毒が集中し、犬・猫では激しい嘔吐や下痢を起こすことがあります。人では球根の汁で肌がかぶれることがあるので、植え付けは手袋をして行います。

  • ロベリア

    人:注意 猫:注意 犬:注意

    毒のある部分:全草

    ロベリンを含み、嘔吐・下痢・よだれ・腹痛のほか、心拍の乱れを起こすことがあります(ASPCAは同じロベリア属の植物として有毒としています)。

人・猫・犬のいずれにも無毒とされる植物(19種)

ASPCAで犬・猫に無毒と判定されていて、人への毒性の報告もない植物です。子どもやペットのいる家で植物を選ぶときの参考にしてください。食用として安全という意味ではなく、たくさんかじれば吐くことはあるので、届かない場所に置くのが基本です。

Sources

情報の出典と注意事項

犬・猫:ASPCA(米国動物虐待防止協会)動物中毒管理センターが公開している有毒・無毒植物のリストと、植物ごとの有毒成分・症状の記載をもとに判定しています。品種そのものの記載がなく、同じ属の植物の記載をもとにした場合は、各品種の説明にその旨を書いています。

人:厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル(高等植物)」と、有毒成分についての一般的な知見をもとにしています。

出典で確認できない植物は載せていません。掲載していない植物が安全だという意味ではありません。症状の出方は、食べた量・部位・体の大きさ・体質によって大きく変わります。この情報は診断や治療の代わりにはなりません。心配なときは必ず医師・獣医師に相談してください。

FAQ

よくある質問

スズランとジギタリスは強心配糖体を含み、人・犬・猫のいずれにも重い中毒を起こすことがあります。スイセンは葉がニラに、球根がタマネギに似ていて誤食事故が毎年起きています。猫のいる家ではユリにも注意が必要です。

あります。スズランは花を生けた水にも成分が溶け出します。ユリの花瓶の水は猫が飲むと急性腎不全の原因になります。子どもやペットが花瓶の水を飲まないよう、置き場所に気をつけてください。

スイセン・ヒヤシンス・チューリップ・アマリリスなどは球根に毒が集中しています。植え付けや掘り上げのときは手袋をし、保管する球根は食品と離して置きます。犬が庭の球根を掘り返して食べる事故もあるので注意します。

人の場合は、日本中毒情報センターの「中毒110番」(一般専用・24時間・無料)に相談できます。大阪 072-727-2499、つくば 029-852-9999 です。ペットの場合は、すぐにかかりつけの動物病院に連絡してください。どちらも、食べた植物の名前・部位・量・時間を伝えられるよう、植物の残りや写真を用意しておくと対応が早くなります。無理に吐かせるのは危険な場合があるので、自己判断は避けてください。

犬・猫はASPCA(米国動物虐待防止協会)動物中毒管理センターが公開する有毒・無毒植物のリストと、各植物の有毒成分・症状の記載をもとにしています。人への影響は、厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル」と、有毒成分についての一般的な知見をもとにしています。出典で確認できない植物は、この一覧には載せていません。

いいえ。ASPCAで毒性が認められていないというだけで、食用として安全という意味ではありません。どんな植物でも、たくさん食べれば嘔吐や下痢を起こすことがあります。農薬や肥料がついている場合もあるので、ペットが植物をかじらない環境をつくることが基本です。

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