ニチニチソウ
Catharanthus roseus Madagascar Periwinkle
ニチニチソウは、真夏の強い日ざしと暑さの中でも、休むことなく次々と花を咲かせ続ける、夏花壇の主役級の一年草です。多くの花が夏バテする盛夏でも...
かんたんに言うと
ニチニチソウは真夏でも次々咲く暑さに強い一年草。日当たりよく、過湿に弱いのでやや乾かし気味に育てるのがコツ。全草有毒なので誤食に注意します。
Profile
基本情報
ニチニチソウは、真夏の強い日ざしと暑さの中でも、休むことなく次々と花を咲かせ続ける、夏花壇の主役級の一年草です。多くの花が夏バテする盛夏でも元気いっぱいに咲き、初夏から秋の霜が降りるまで、長期間にわたって庭やベランダを彩ってくれます。名前の「日々草(にちにちそう)」は、毎日のように新しい花が次々と咲くことに由来します。
一つひとつの花は数日でしぼみますが、入れ替わりに新しい花が開くので、株はいつも花で覆われているように見えます。赤・ピンク・白・紫、中心に目(アイ)の入る複色など花色も豊富で、つやのある濃緑の葉とのコントラストも美しい花です。栽培のポイントは、第一に、暑さと日ざしが大好きなので、よく日の当たる場所で育てること。
第二に、高温は得意な一方で過湿が大の苦手で、水のやりすぎや梅雨の長雨で「立ち枯れ病」を起こしやすいので、水はけよく、やや乾かし気味に育てること。第三に、寒さに弱いので、十分暖かくなった5〜6月に植えることです。咲き終わった花は自然に落ちるので花がら摘みの手間が少なく、手軽。
なお、ニチニチソウは全草に有毒成分を含むので、口に入れないよう注意し、小さな子どもやペットのいる環境では置き場所に配慮します。暑さに負けず咲き続ける、夏に頼れる花です。
💡豆知識
ニチニチソウは、かつてはツルニチニチソウ(ビンカ)と同じ属に分類され「ビンカ」とも呼ばれていましたが、現在は別属の「カタランサス(Catharanthus)」に分類されています。原産はマダガスカルで、英名も「マダガスカル・ペリウィンクル」。
暑さに非常に強く、熱帯では低木のように育つ多年草ですが、日本では寒さで枯れるため一年草として扱われます。この植物は、観賞用としてだけでなく、医学の分野でも非常に重要な植物として知られています。ニチニチソウに含まれる「ビンブラスチン」「ビンクリスチン」というアルカロイド成分は、白血病などの抗がん剤の原料として実用化され、多くの命を救ってきました。
ただし、これらの成分は人にとっては毒でもあり、ニチニチソウは全草が有毒。観賞用として楽しみ、口に入れないことが大切です。美しさと薬効、そして毒性を併せ持つ、奥深い植物です。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 5月は植え付け | 6月は植え付け | ||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | 8月は開花 | 10月は開花 | |||||||||
| 追肥 | 7月は追肥 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | 8月は開花 | 10月は開花 | |||||||||
| 追肥 | 7月は追肥 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | 8月は開花 | 10月は開花 | |||||||||
| 追肥 | 7月は追肥 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 20〜50cm
- 株張り
- 20〜40cm
- 花のサイズ
- 直径3〜5cm
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- 5℃
- 耐暑温度
- 40℃
- 土壌pH
- 6.0〜6.5
- 水やり
- やや乾かし気味に。表面がしっかり乾いてからたっぷり。過湿厳禁。
- 肥料
- 緩効性化成肥料・液肥
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け
約7日ニチニチソウは種からも育てられますが、発芽に高温が必要で日数もかかるため、苗から育てるのが手軽で確実です。植え付け適期は、十分暖かくなった5〜6月。寒さに弱いので、遅霜の心配がなくなり、気温が十分上がってから植えます。早植えすると、低温で生育が止まったり、立ち枯れたりするので焦りは禁物です。
日当たりのよい場所を選び、株間20〜30cmで植えます。最大の注意点は「水はけ」。ニチニチソウは過湿を嫌うので、水はけのよい草花用培養土を使い、鉢植えなら鉢底石を入れます。水はけの悪い場所では立ち枯れ病が出やすくなります。植え付け後はたっぷり水を与えますが、その後はやや乾かし気味に管理して、丈夫な株に育てます。暑さが大好きな花なので、夏の日ざしを浴びる場所で元気に育ちます。
💡寒さに弱いので5〜6月の暖かい時期に。水はけのよい土で日当たりのよい場所へ植えます。
-
2
水やり(過湿厳禁)
約90日ニチニチソウ栽培で最も大切なのが水やりです。この花は暑さに強い一方で、過湿が大の苦手。水を与えすぎたり、水はけが悪かったり、梅雨の長雨が続いたりすると、「立ち枯れ病」を起こして、株が突然しおれて枯れてしまうことがあります。水やりは、土の表面がしっかり乾いてからたっぷりと、やや乾かし気味を徹底するのが、健康に育てる最大のコツです。
乾燥には比較的強いので、少しくらい乾いても問題ありません。鉢植えは、受け皿に水をためないようにします。梅雨どきは、鉢植えなら雨の当たらない軒下に移すと、過湿による立ち枯れを防げます。葉や花に水をかけ続けると病気が出やすいので、株元に静かに水を注ぎます。「乾かし気味」を意識することが、ニチニチソウを夏じゅう元気に咲かせる秘訣です。
💡過湿が大敵で立ち枯れの原因に。土がしっかり乾いてから水やりし、梅雨は雨を避けます。
-
3
摘心と追肥
約60日苗が根づいて生育し始めたら、茎の先端を摘み取る「摘心(ピンチ)」をすると、わき芽が伸びて枝数が増え、こんもりとボリュームのある株になり、花数も増えます。本葉が数組になった頃に先端を摘み、その後も伸びてきたら数回行うと、より分枝が進んで花つきがよくなります。
ニチニチソウは花期が長く、夏じゅう次々と花を咲かせるため、肥料をよく使います。植え付け時の元肥に加え、開花期は月に1〜2回、緩効性肥料や薄めた液肥で追肥を続けると、花つきがよくなり、株も元気に保てます。肥料が切れると花数が減ってくるので、定期的な追肥を心がけます。摘心でボリュームを出し、追肥で花を絶やさず咲かせることが、夏の花壇を豪華に彩るポイントです。
💡摘心でわき芽を増やしボリュームアップ。月1〜2回の追肥で花を絶やさず咲かせます。
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4
開花と花がらの管理
約90日ニチニチソウは、初夏から秋の霜が降りるまで、長期間にわたって花を咲かせ続けます。名前の通り、毎日のように新しい花が次々と開くので、株はいつも花で覆われているようになります。一つひとつの花は数日でしぼみますが、ニチニチソウの便利な点は、咲き終わった花が自然にぽろりと落ちることが多く、こまめな花がら摘みの手間が少ないこと。
手軽に夏じゅう花を楽しめます。ただし、落ちた花が葉の上にたまると蒸れの原因になることがあるので、気になるときは取り除きます。日当たり・水はけ・乾かし気味の管理がそろえば、特別な手入れをしなくても、真夏の暑さの中で休まず咲き続けてくれます。猛暑で多くの花が元気をなくす時期にこそ、ニチニチソウの本領が発揮されます。
💡咲き終わった花は自然に落ちるので手間いらず。日当たり・乾かし気味で夏じゅう咲きます。
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5
季節の終わりと毒性の注意
約7日ニチニチソウは熱帯原産で寒さに弱いため、日本では一年草として扱われます。秋が深まって気温が下がると花が終わり、霜に当たると枯れるので、株を片づけます。種を採っておけば、翌年の初夏にまいて育てることもできます。栽培上、必ず知っておきたいのが「毒性」です。
ニチニチソウは、葉・茎・花・根のすべて(全草)に、ビンブラスチンなどの有毒なアルカロイドを含みます。観賞用として楽しむぶんには問題ありませんが、誤って口に入れると中毒を起こす危険があるので、絶対に食べないこと。とくに、何でも口に入れてしまう小さな子どもや、ペット(犬・猫)のいる家庭では、手の届かない場所に置く、誤食しないよう注意するなどの配慮が必要です。作業のあとは手を洗いましょう。美しい花ですが、毒草であることを忘れずに、安全に楽しみます。
💡寒さに弱い一年草。全草が有毒なので誤食に注意し、子どもやペットの環境では置き場所に配慮します。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓150〜400円
ニチニチソウの苗
花色豊富。中心に目の入る複色も人気。
-
✓400〜1,000円
草花用培養土・鉢底石
水はけ重視。過湿を防ぐ。
-
✓400〜900円
緩効性肥料・液肥
花期の追肥に。
-
○500〜1,200円
プランター・鉢 (任意)
ベランダ栽培や寄せ植えに。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
灰色かび病
時々症状: 花弁や果実が褐変し灰色のカビに覆われる。
予防: 枯れ花をこまめに除去、密植を避ける。
対処: 罹病部を処分し殺菌剤を散布。
Flower meaning
花言葉
-
「楽しい思い出・友情」
赤
毎日新しい花が咲き続ける姿から、日々重ねる楽しい思い出や友情を表すとされます。
-
「優しい追憶・生涯の友情」
ピンク
やわらかなピンクの花が、優しい思い出や長く続く友情を連想させることにちなみます。
-
「生涯の友情・楽しい思い出」
白
清らかな白い花と、休まず咲き続ける性質から、生涯変わらぬ友情を表すとされます。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 立ち枯れ病
株が突然しおれて枯れます。
原因: 過湿、水はけの悪さ、梅雨の長雨、早植えの低温。
対策: 水はけのよい土でやや乾かし気味に管理し、梅雨は雨を避け、暖かくなってから植えます。
⚠ 低温で生育不良
植えても育たず葉が黄ばみます。
原因: 寒さに弱いのに早植えした、低温。
対策: 気温が十分上がる5〜6月以降に植え付けます。
⚠ 花つきが悪い
葉は茂るのに花が少ないです。
原因: 日照不足、摘心不足、肥料切れ。
対策: 日当たりのよい場所で育て、摘心と月1〜2回の追肥を行います。
FAQ
よくある質問
寒さに弱いので、十分暖かくなった5〜6月が適期です。早植えすると低温で生育が止まったり立ち枯れたりします。気温がしっかり上がってから植えるのが成功のコツです。
「立ち枯れ病」の可能性が高いです。過湿が主な原因なので、水はけのよい土でやや乾かし気味に育て、梅雨は雨を避けます。水のやりすぎを控え、土が乾いてから水やりするのが予防になります。
ニチニチソウは過湿が大の苦手です。土の表面がしっかり乾いてからたっぷりと、やや乾かし気味を徹底します。乾燥には比較的強いので、与えすぎないことのほうが大切です。
ニチニチソウは咲き終わった花が自然に落ちることが多く、こまめな花がら摘みの手間は少なく手軽です。ただし落ちた花が葉にたまると蒸れの原因になるので、気になるときは取り除きます。
本当です。ニチニチソウは全草(葉・茎・花・根)に有毒なアルカロイドを含みます。観賞用には問題ありませんが、誤食すると危険なので口に入れないこと。子どもやペットのいる家庭では置き場所に配慮し、作業後は手を洗いましょう。
苗のうちに本葉が数組になった頃、先端を摘心するとわき芽が増え、こんもりして花数も増えます。伸びたら数回摘心するとさらに効果的。開花期の追肥もボリュームと花つきを保ちます。
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