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植物図鑑
🌸
うつむいて咲くクリスマスローズの花
🌸 花

クリスマスローズ

Helleborus Hellebore

やさしい 難易度2(5段階中): やさしい 💰 苗は600〜2000円

クリスマスローズは、花の少ない冬から早春にかけて、うつむきかげんに上品な花を咲かせる、シェードガーデン(日陰の庭)の女王とも呼ばれる多年草で...

かんたんに言うと

クリスマスローズは冬〜早春に咲く丈夫な多年草。落葉樹の下のような夏は涼しい半日陰を好み、水はけよくやや乾かし気味に育てます。全草有毒なので誤食に注意。

Profile

基本情報

クリスマスローズは、花の少ない冬から早春にかけて、うつむきかげんに上品な花を咲かせる、シェードガーデン(日陰の庭)の女王とも呼ばれる多年草です。「クリスマスローズ」の名はクリスマス頃に咲く原種(ニゲル)に由来しますが、日本で広く流通するのは、2〜3月に咲くガーデンハイブリッド(オリエンタリス系、レンテンローズ)で、こちらが庭植えの主役です。

一度根づくと数年〜十年以上にわたって毎年花を咲かせる息の長さと、半日陰でもよく育つ丈夫さ、白・ピンク・紫・緑・複色と多彩で、シングル・ダブル・スポットなど咲き方も豊富な点が、多くの愛好家を惹きつけています。花びらに見える部分は実は「がく」で、散らずに長く色を保つのも魅力。

栽培のポイントは、第一に、落葉樹の下のような、夏は涼しい半日陰、冬は日が当たる場所が理想的なこと。第二に、過湿を嫌うので、水はけのよい土でやや乾かし気味に育てること。第三に、丈夫で手間は少ないですが、傷んだ古葉を整理し、夏の高温多湿の蒸れに注意することです。

なお、クリスマスローズはキンポウゲ科で全草に有毒成分を含むので、口に入れないよう注意し、作業後は手を洗います。冬の庭を静かに彩る、長く付き合える花です。

分類
花 / 多年草・宿根草
原産地
ヨーロッパ、西アジア
別名
ヘレボルス、寒芍薬、レンテンローズ
適期
植え付けは10〜11月
価格目安
苗は600〜2000円

💡豆知識

クリスマスローズという名前は、本来はクリスマスの頃に純白の花を咲かせる原種「ヘレボルス・ニゲル」を指す呼び名です。しかし日本では、春(2〜3月、キリスト教の四旬節=レントの頃)に咲くオリエンタリス系の交配種「レンテンローズ」までを含めて、まとめて「クリスマスローズ」と呼ぶのが一般的になっています。

属名の「Helleborus」はギリシャ語に由来し、古くから薬草(そして毒草)として知られてきました。花のように見える5枚の花弁は、実は「萼片(がくへん)」で、本物の花弁は中心で蜜を出す小さな器官に変化しています。がくなので散らずに長く残り、受粉後は緑色に変化して、数か月にわたって観賞できます。

下を向いて咲くのは、雨や雪から大切な花粉を守るためと考えられています。交配が盛んで、世界中の愛好家が新花を生み出しており、一株ごとに表情が異なる奥深さも魅力です。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
10月は植え付け
11月は植え付け
開花
2月は開花
3月は開花
剪定
1月は剪定
追肥
3月は追肥
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
10月は植え付け
開花
2月は開花
3月は開花
剪定
1月は剪定
追肥
3月は追肥
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
10月は植え付け
開花
2月は開花
3月は開花
剪定
1月は剪定
追肥
3月は追肥

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ やさしい
収穫・開花の早さ 長期
手軽さ(コスト) ほどほど

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
20〜50cm
株張り
30〜50cm
花のサイズ
直径4〜8cm(萼片)

環境条件

日照
半日陰
耐寒温度
-10℃
耐暑温度
30℃
土壌pH
6.0〜7.0
水やり
やや乾かし気味に。表面が乾いたらたっぷり。夏は過湿に注意。
肥料
緩効性化成肥料・液肥

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    苗の選び方と植え付け

    約7日

    クリスマスローズは種から育てると開花まで3〜4年かかるため、初心者は苗から育てるのが手軽です。花色や咲き方(シングル・ダブル等)を確かめたいなら、花の咲いている「開花株」を選ぶと確実。植え付け適期は、暑さの和らいだ10〜11月か、花後の3月。

    真夏の植え付けは避けます。置き場所は、落葉樹の下が理想的で、夏は木陰で涼しく、冬は落葉して日が当たる環境がクリスマスローズに最適です。それを模して、夏は半日陰、冬は日の当たる場所を選びます。過湿を嫌うので、水はけのよい土(草花用培養土に軽石を混ぜる等)を使い、鉢植えなら深めの鉢に植えます。根が傷むのを嫌うので、植え付け・植え替え時は根鉢をあまり崩さず、根を傷めないようていねいに扱います。

    💡花色を確かめたいなら開花株を。落葉樹の下のような夏涼しく冬日が当たる半日陰へ植えます。

  2. 2

    水やりと置き場所

    約60日

    クリスマスローズは過湿を嫌うので、水のやりすぎに注意します。土の表面が乾いてからたっぷりと、やや乾かし気味を心がけます。とくに夏は、高温多湿による根腐れや蒸れが最大の敵なので、過湿を避け、涼しく管理することが夏越しの鍵です。秋から春の生育・開花期は、乾いたらしっかり水を与えます。

    置き場所は、生育期(秋〜春)は日によく当て、夏は直射日光と高温を避けた涼しい半日陰に。鉢植えなら、夏は北側や木陰など涼しい場所に移すと安心です。地植えは、落葉樹の下や、夏に日陰になる場所を選んでおくと、季節ごとの移動が不要で管理が楽になります。肥料は、生育期に緩効性肥料や液肥を控えめに与え、休眠する夏は施しません。

    💡過湿厳禁でやや乾かし気味に。生育期は日に当て、夏は涼しい半日陰で蒸れを防ぎます。

  3. 3

    古葉切りと開花

    約60日

    オリエンタリス系(レンテンローズ)の場合、花が咲く前の年末〜年明け(12〜1月)に「古葉切り」をすると、花がよく目立ち、株元の風通しもよくなって病気を防げます。前年から残っている古く傷んだ葉を、株元から切り取ります(新しく出てくる花茎や若葉は残します)。

    これにより、うつむいて咲く花がよく見えるようになり、見ばえが格段によくなります。2〜3月になると、白・ピンク・紫などの花が次々と咲きます。花びらに見えるのは「がく」なので、散らずに長く(1〜2か月以上)色を保ち、長期間観賞できるのが魅力です。

    なお、クリスマスローズは下を向いて咲くので、鉢を高い位置に置いたり、花を持ち上げて鑑賞したりすると、美しい中心まで楽しめます。花は切り花としても、浅く水に浮かべて楽しめます。

    💡開花前に古葉を切ると花が映え風通しも改善。がくが長く残り1〜2か月以上楽しめます。

  4. 4

    花後の管理と夏越し

    約120日

    花が終わったら、種を採らない場合は、花茎を早めに切り取ります。そのままにすると種づくりに養分が使われ、株が消耗します(こぼれ種からふやしたい場合は残します)。花後の春は、新しい葉が展開して株が充実する時期なので、緩効性肥料でお礼肥を施し、しっかり育てます。

    そして最大の難関が「夏越し」。クリスマスローズは高温多湿が苦手なので、夏は直射日光と西日を避けた、風通しのよい涼しい半日陰で過ごさせ、水を控えめにして蒸れを防ぎます。鉢植えは涼しい場所に移し、地植えは落葉樹の下など夏に日陰になる場所が理想です。

    夏は半ば休眠状態になるので、肥料は止めます。傷んだ葉や枯れ葉はこまめに取り除いて風通しを保ち、蒸れによる病気(灰色かび病など)を防ぎます。この夏越しを無事に越せば、毎年安定して花を咲かせます。

    💡花後は花茎を切りお礼肥を。夏は涼しい半日陰で水控えめにし蒸れを防ぐのが夏越しの鍵です。

  5. 5

    植え替え・株分けと毒性の注意

    約7日

    クリスマスローズは生育旺盛で根がよく張るので、鉢植えは1〜2年に一度、ひと回り大きな鉢に植え替えると、根詰まりを防げて元気に育ちます。植え替え適期は、暑さの和らいだ10〜11月か花後の3月。大きく育った株は、このときに「株分け」でふやせます。

    芽(成長点)を3つ以上つけて、根を傷めないよう手やナイフで分け、植え直します。ただし、根を傷められるのをやや嫌うので、株分けは頻繁にせず、数年に一度にとどめます。実生(種から)でもふえ、こぼれ種から発芽することもあります。注意点として、クリスマスローズはキンポウゲ科で、根・茎・葉・花すべて(全草)に有毒成分を含みます。

    誤って口にすると中毒を起こす危険があるので、絶対に食べないこと。樹液が肌につくとかぶれることもあるので、作業時は手袋をし、作業後は手を洗います。子どもやペットのいる環境では、置き場所に配慮します。

    💡1〜2年ごとに植え替え、ふやすなら数年に一度株分け。全草有毒なので誤食・樹液に注意します。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • クリスマスローズの苗・開花株

    花色・咲き方を確かめたいなら開花株を。

    600〜2,000円
  • 草花用培養土・軽石

    水はけ重視。過湿を防ぐ。

    400〜1,000円
  • 深めの鉢 (任意)

    根がよく張るので深鉢を。

    600〜1,800円
  • 緩効性肥料・液肥 (任意)

    生育・開花期の追肥に。

    400〜900円
初期費用の目安(必須のみ) 1,000〜3,000円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

時々

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

病気

灰色かび病

時々

症状: 花弁や果実が褐変し灰色のカビに覆われる。

予防: 枯れ花をこまめに除去、密植を避ける。

対処: 罹病部を処分し殺菌剤を散布。

病気

黒星病

時々

症状: 葉に黒い斑点が出て黄変し落葉する。

予防: 雨よけと風通し、落ち葉の除去。

対処: 罹病葉を処分し定期的に殺菌剤を散布。

Flower meaning

花言葉

  • 「私を忘れないで・追憶」

    冬の終わりに静かに咲き、長く花を残す姿から、追憶や「私を忘れないで」の意が生まれました。

  • 「慰め・いたわり」

    ピンク

    うつむいて咲く優しい花姿が、人をそっと慰めいたわる気持ちを連想させることにちなみます。

  • 「私の不安をやわらげて」

    寒い季節にうつむきながらも咲き続ける姿から、不安をやわらげる祈りの意が添えられました。

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 夏の高温多湿で枯れる

夏に株が弱り、根元から枯れ込みます。

原因: 高温多湿による根腐れ・蒸れ、過湿。

対策: 夏は涼しい半日陰で水控えめに管理し、傷んだ葉を除いて風通しを確保します。

⚠ 花つきが悪い

葉は茂るのに花が少ないです。

原因: 極端な日陰、株が若い、肥料・株の充実不足。

対策: 冬は日の当たる明るい半日陰に置き、花後にお礼肥を与えて株を充実させます。

⚠ 灰色かび病・ブラックデス

葉や花が腐る、または黒い筋が出ます。

原因: 過湿・蒸れによる病気、ウイルス(治らない)。

対策: 風通しを確保し傷んだ部分を除去。ウイルス症状の株は処分して伝染を防ぎます。

FAQ

よくある質問

日本で多く流通するのはオリエンタリス系(レンテンローズ)で、開花は2〜3月です。クリスマス頃に咲くのは原種のニゲルです。一般的なガーデンハイブリッドは早春咲きと考えておきましょう。

半日陰でよく育つ、数少ない冬の花です。落葉樹の下のように、夏は涼しい日陰、冬は日が当たる環境が理想。極端な暗さでは花つきが悪くなりますが、明るい半日陰なら問題なく育ちます。

高温多湿が最大の敵です。夏は直射日光と西日を避けた涼しい半日陰で、水を控えめにして蒸れを防ぎます。傷んだ葉を取り除いて風通しを良くし、肥料は止めて休ませると夏越ししやすくなります。

オリエンタリス系では、開花前(12〜1月)に古い葉を切ると、花が見やすくなり、株元の風通しもよくなって病気予防になります。新しい花茎や若葉は残し、古く傷んだ葉だけを切ります。

花びらに見える部分は実は「がく」で、散らずに長く色を保つためです。受粉後は緑色に変化し、1〜2か月以上にわたって観賞できます。長く楽しめるのがクリスマスローズの大きな魅力です。

あります。クリスマスローズはキンポウゲ科で、全草に有毒成分を含みます。誤食すると危険なので口に入れないこと。樹液で肌がかぶれることもあるので、作業時は手袋をし、子どもやペットのいる環境では置き場所に配慮します。

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