クレマチス
Clematis Clematis
クレマチスは「つる性植物の女王」と呼ばれる、庭やフェンスを立体的に彩る多年草です。大輪で気品のある花を次々と咲かせ、つるを伸ばしてアーチやト...
かんたんに言うと
クレマチスは日当たりと風通しを好むつる性の多年草。旧枝咲き・新枝咲きなど系統で剪定が変わるのが要点で、株元を涼しく保ち、初心者は新枝咲きの強健種から始めると育てやすいです。
Profile
基本情報
クレマチスは「つる性植物の女王」と呼ばれる、庭やフェンスを立体的に彩る多年草です。大輪で気品のある花を次々と咲かせ、つるを伸ばしてアーチやトレリス、フェンスにからませて楽しめるのが大きな魅力。花色は紫・白・ピンク・赤・青など豊富で、品種は世界で数百種以上にのぼります。
クレマチスは咲き方と剪定方法の違いから、おもに前年に伸びた枝に咲く「旧枝咲き」、その年に伸びた新しい枝に咲く「新枝咲き」、両方に咲く「新旧両枝咲き」の3つの系統に分けられ、自分の品種がどの系統かを知ることが、上手に育てて毎年よく咲かせる第一歩になります。
日当たりと風通しのよい場所を好む一方、根は過湿と高温の蒸れを嫌うため、株元を腐葉土やほかの草花、マルチングで覆って涼しく保つのがコツです。多くの品種は寒さに強く、一度根づけば毎年初夏を中心に見事な花を見せてくれます。植え付けの際に、いちばん下の節をひとつ土に埋める「深植え」にすると、地中の節からも芽が出て株が充実します。
同じく日光を好むバラとの相性もよく、組み合わせて立体的なローズガーデンを作る愛好家も多い花です。初心者は、毎年地際で切り戻せて剪定の失敗が少ない新枝咲きの強健な品種から始めると安心して楽しめます。
💡豆知識
クレマチスは日本やヨーロッパ、中国など世界各地に自生する仲間をもとに改良が重ねられてきた花で、日本に古くからある一重咲きの「カザグルマ」や、中国原産の「テッセン(鉄線)」も、現在のクレマチスの親にあたります。テッセンの名は、つるが針金のように細く丈夫なことに由来します。
イギリスではビクトリア朝時代に園芸ブームとともに人気が高まり、数多くの大輪品種が作出されました。花びらのように見える部分は、実は花びらではなく「萼(がく)」が変化したもので、これはクレマチスが属するキンポウゲ科に共通する特徴です。花の後にできる、羽毛のようにふわふわとした種の姿も独特で、ドライフラワーのように観賞されることもあります。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 11月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 5月は開花 | 6月は開花 | 9月は開花 | |||||||||
| 剪定 | 12月は剪定 | |||||||||||
| 追肥 | 3月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 5月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 11月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 5月は開花 | 9月は開花 | ||||||||||
| 剪定 | 2月は剪定 | |||||||||||
| 追肥 | 3月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 5月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 11月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 5月は開花 | 9月は開花 | ||||||||||
| 剪定 | 2月は剪定 | |||||||||||
| 追肥 | 3月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 5月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 30〜300cm
- 株張り
- 30〜200cm
- 花のサイズ
- 直径4〜18cm(品種による)
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -15℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 鉢植えは表面が乾いたらたっぷり。夏は朝夕。地植えは乾燥時に。
- 肥料
- 緩効性化成肥料・液体肥料
How to grow
育て方ステップ
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1
系統を確認して苗を選ぶ
約7日クレマチスを育てるうえで最初に大切なのが、その品種が「旧枝咲き」「新枝咲き」「新旧両枝咲き」のどの系統かを確認することです。系統によって剪定の方法がまったく異なり、間違えると翌年花が咲かなくなってしまうためです。苗を買うときはラベルや園芸店で系統を確認しましょう。
初心者には、毎年地際で切り戻せて手入れが簡単な「新枝咲き」の強健な品種がおすすめです。苗は、つるがしっかりして葉の色が濃く、根がよく張ったものを選びます。植え付け適期は休眠期の落葉期(11〜3月)か、ポット苗なら春・秋。日当たりと風通しのよい場所を選んで植え付けます。
💡購入時に必ず系統を確認。初心者は新枝咲きの強健品種が扱いやすいです。
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2
深植えで植え付ける
約7日クレマチスの植え付けで特徴的なのが「深植え」です。多くの草花は根鉢の表面を地面と同じ高さにしますが、クレマチスは、いちばん下の節(芽が出る部分)をひとつ土に埋めるくらい深く植えます。こうすると、地中の節からも新しい芽が出て、株が増えて充実し、病気や乾燥で地上部が傷んでも回復しやすくなります。
植え穴には堆肥や腐葉土をよく混ぜ込み、水はけと水もちのよい土に整えます。鉢植えなら、つる性なので8〜10号の深めの鉢を選び、支柱や行灯(あんどん)仕立ての枠、トレリスを立てて、伸びるつるを誘引できるようにしておきます。植え付け後はたっぷり水を与えて根を活着させます。
💡一番下の節を土に埋める深植えが基本。植え穴に堆肥を混ぜます。
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3
日当たり・水やり・株元の管理
約120日クレマチスは日光を好み、1日に最低でも数時間は日が当たる場所でよく育って花つきもよくなります。一方で、根は高温と過湿による蒸れを嫌うという、やや矛盾した性質をもちます。そこで「上は日なた、株元は涼しく」が管理のコツ。株元を腐葉土やバークでマルチングしたり、背の低い下草を植えたりして、地温の上昇と乾燥を防ぎます。
水やりは、鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷりと、生育旺盛な初夏から夏は朝夕与えます。地植えは根づけば基本不要ですが、乾燥が続くときは与えます。つるは伸びるそばからトレリスやフェンスに誘引し、からませていくと美しく仕立てられます。
💡上は日なた、株元は涼しく。マルチングで根の蒸れと乾燥を防ぎます。
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4
花がら摘みと開花後の管理
約90日初夏を中心に、大きく華やかな花を咲かせます。咲き終わった花は、放置すると種づくりに養分が使われるため、こまめに花がらを摘み取ります。新枝咲きや新旧両枝咲きの品種では、花後に花の下の節あたりで軽く切り戻すと、わき芽が伸びて再び花を咲かせ、二番花、三番花を楽しめることがあります。
開花でエネルギーを使った後は、「お礼肥」として緩効性肥料や液体肥料を施し、株の体力を回復させます。羽毛のような独特の種ができたら、それを観賞しても、こぼれ種を防ぐため取り除いてもかまいません。夏の高温期は生育が鈍るので、肥料は控えめにし、株元を涼しく保つことを優先します。
💡花がらをこまめに摘み、花後はお礼肥を。新枝咲きは切り戻しで返り咲きも。
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5
系統別の冬の剪定
約7日クレマチス栽培の山場が、系統に合わせた剪定です。「新枝咲き」は、その年に伸びた枝に花が咲くので、冬から早春に地際近く(充実した芽の上)まで強く切り戻してかまいません。むしろ切り戻すことで春から勢いよく伸びて咲きます。「旧枝咲き」は、前年に伸びた枝に花が咲くため、強く切ると花芽ごと落としてしまいます。
枯れ枝を整理する程度の軽い剪定にとどめます。「新旧両枝咲き」は中間で、混み合った部分や枯れ枝を整理する弱剪定にします。系統がわからないときは、まず軽い剪定にとどめて翌年の咲き方を観察すると安全です。剪定とあわせて、鉢植えは数年に一度、休眠期に植え替えて根を更新します。
💡新枝咲きは強剪定、旧枝咲きは弱剪定。系統不明なら軽い剪定で様子を見ます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓800〜3,000円
クレマチスの苗
初心者は新枝咲きの強健品種がおすすめ。
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✓400〜1,000円
草花用培養土
水はけと水もちのよい土。
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✓500〜2,000円
トレリス・行灯支柱
つるを誘引するための支え。
-
○500〜1,200円
緩効性肥料・液体肥料 (任意)
芽出しと花後のお礼肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
よく発生症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
うどんこ病
時々症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。
予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。
Flower meaning
花言葉
-
「精神の美・旅人の喜び」
紫
つるを伸ばして高くのぼる姿と気高い花姿から、精神の美を表すとされてきました。
-
「純粋・策略」
白
清らかな白い花色から純粋さを、つるが旅人を導くという言い伝えから知恵や策略を表すとされます。
-
「心の美しさ」
青
澄んだ青い花色が清らかな心を連想させることにちなむとされています。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 剪定を間違えて花が咲かない
剪定したら翌年花が咲きませんでした。
原因: 旧枝咲きの品種を冬に強く切り、花芽ごと落としてしまった。
対策: 系統を確認し、旧枝咲きは弱剪定に。不明なら軽い剪定で咲き方を観察します。
⚠ 夏に株が傷む
夏になると葉が枯れ込み元気がなくなります。
原因: 根の高温・過湿による蒸れ、乾燥。
対策: 株元をマルチングや下草で涼しく保ち、水やりと風通しを管理します。
⚠ 立枯れ症状で急にしおれる
つるが突然しおれて枯れることがあります。
原因: クレマチス特有の立枯れ(センチュウや病気)、過湿。
対策: 傷んだ枝を切り戻すと地中の節から再生することが多いです。水はけを改善します。
FAQ
よくある質問
育てられます。毎年地際で切り戻せて剪定が簡単な「新枝咲き」の強健な品種を選べば失敗が少ないです。日当たりのよい場所に深植えし、株元を涼しく保つのがコツです。
系統で変わります。その年の枝に咲く「新枝咲き」は冬に強く切り戻し、前年の枝に咲く「旧枝咲き」は枯れ枝を整理する程度にとどめます。系統がわからないときは軽い剪定にして咲き方を観察しましょう。
一番下の節を土に埋めて深植えすると、地中の節からも芽が出て株が増えて充実し、地上部が傷んでも回復しやすくなるためです。クレマチス特有の植え方です。
剪定の間違い(旧枝咲きを切りすぎて花芽を落とした)が多い原因です。ほかに日照不足、肥料不足も考えられます。系統に合った剪定と、日当たり・施肥を見直しましょう。
クレマチスの根は高温と蒸れを嫌います。株元を腐葉土やマルチング、下草で覆って涼しく保ち、真夏の肥料は控えめにします。鉢は半日陰に移すのも有効です。
相性がよく、定番の組み合わせです。どちらも日当たりを好み、つるバラとクレマチスをフェンスやアーチにからませると立体的で華やかな景色を作れます。
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