インパチェンス
Impatiens walleriana Impatiens
インパチェンスは、日陰でもよく咲く数少ない一年草として、半日陰の花壇や、北向きのベランダを彩る貴重な花です。多くの草花が日光を必要とするなか...
かんたんに言うと
インパチェンスは日陰でもよく咲く貴重な一年草。明るい半日陰〜日陰に置き、乾燥に弱いので水を切らさないのが最大のコツ。挿し木で簡単にふやせます。
Profile
基本情報
インパチェンスは、日陰でもよく咲く数少ない一年草として、半日陰の花壇や、北向きのベランダを彩る貴重な花です。多くの草花が日光を必要とするなかで、直射日光の当たらない明るい日陰でも、春から秋までこんもりと株を覆うように次々と花を咲かせてくれる、たいへん重宝する存在。
赤・ピンク・白・オレンジ・紫など花色も豊富で、日陰の暗くなりがちな場所を、明るくにぎやかに演出してくれます。和名は「アフリカホウセンカ」で、夏の花ホウセンカの仲間です。栽培のポイントは、第一に、強い直射日光と乾燥が苦手なので、明るい半日陰〜日陰に置き、水を切らさないこと。
水が大好きな花で、とくに夏に乾かすとすぐにぐったりしおれてしまうので、土を乾かさないようたっぷり水を与えるのが最大のコツです。第二に、咲き終わった花は自然に落ちるので、基本的に花がら摘みの手間が少なく、手軽なこと。第三に、寒さに弱く霜で枯れるため一年草として扱いますが、挿し木でとても簡単にふやせること。
茎を水に挿しておくだけでも根が出るほどです。日陰でも豪華に咲く花を探しているなら、まず試してほしい一種です。北向きのベランダや木陰など、これまで花を諦めていた暗い場所を、こんもりと咲く花でにぎやかに変えてくれる、シェードガーデンの強い味方であり、初心者にもやさしい花です。
💡豆知識
インパチェンスの学名「Impatiens(インパチエンス)」は、ラテン語で「我慢できない・短気」を意味する言葉に由来します。これは、熟した種のさやに触れると、勢いよくはじけて種を飛ばす性質から名づけられたもの。同じ仲間のホウセンカや、野山に咲くツリフネソウも、同じように種をはじき飛ばします。
英語では「Touch-me-not(私に触れないで)」とも呼ばれ、この性質が花言葉にも反映されています。アフリカ原産で、和名の「アフリカホウセンカ」もそれにちなみます。日陰でよく育つことから、欧米でもシェードガーデン(日陰の庭)の定番として絶大な人気を誇ってきました。
近年は、より大輪で日なたにも強い「ニューギニアインパチェンス」という別系統の品種も普及し、日なた・日陰どちらの花壇でも楽しめるようになっています。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 5月は植え付け | 6月は植え付け | ||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | 8月は開花 | 10月は開花 | |||||||||
| 追肥 | 7月は追肥 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | 8月は開花 | 10月は開花 | |||||||||
| 追肥 | 7月は追肥 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | 8月は開花 | 10月は開花 | |||||||||
| 追肥 | 7月は追肥 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 20〜40cm
- 株張り
- 20〜40cm
- 花のサイズ
- 直径3〜5cm
環境条件
- 日照
- 半日陰
- 耐寒温度
- 5℃
- 耐暑温度
- 33℃
- 土壌pH
- 6.0〜6.5
- 水やり
- 乾燥に弱い。土を乾かさないようたっぷり。夏は朝夕。
- 肥料
- 緩効性化成肥料・液肥
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け
約7日インパチェンスは種からも育てられますが、苗から育てるのが手軽で確実です。植え付け適期は、十分暖かくなった5〜6月。寒さに弱いので遅霜の心配がなくなってから植えます。最大の特徴は、日陰でもよく咲くこと。直射日光や夏の強い西日はむしろ苦手なので、明るい半日陰〜日陰の場所を選びます。
北向きのベランダや、木陰、建物の北側など、ほかの花が育ちにくい場所こそインパチェンスの活躍の場です。株間20〜25cmで植えます。水もちと水はけのバランスのよい草花用培養土を使います。プランターや寄せ植え、ハンギングバスケットにも向きます。植え付け後はたっぷり水を与え、根づくまで乾かさないように管理します。
💡日陰でもよく咲くので明るい半日陰〜日陰へ。5〜6月に植え付けます。
-
2
水やり(乾燥に注意)
約30日インパチェンス栽培で最も大切なのが水やりです。この花は乾燥に非常に弱く、水を切らすと、あっという間に葉も花もぐったりとしおれてしまいます。とくに夏は水をよく必要とするので、土の表面が乾いたらたっぷりと、暑い時期は朝夕2回の水やりが必要になることもあります。
鉢植えやハンギングは乾きやすいので特に注意します。ただし、しおれてもすぐに水を与えれば回復することが多いので、慌てず水やりをします。一方で、茎は多肉質で過湿にも弱い面があるので、水はけのよい土を使い、常にジメジメさせないことも大切。乾かしすぎず、かつ蒸れさせず、というバランスのよい水管理が、インパチェンスを元気に咲かせるコツです。日陰のほうが乾きにくく、管理も楽になります。
💡乾燥に非常に弱いので水切れ厳禁。夏はたっぷり(朝夕も)与えますが過湿も避けます。
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3
追肥と花がらの管理
約90日インパチェンスは春から秋まで途切れなく花を咲かせるため、肥料をよく使います。植え付け時の元肥に加え、開花期は月に1〜2回、緩効性肥料や薄めた液肥で追肥を続けると、花つきがよくなり、こんもりと茂って次々に咲きます。肥料が切れると花数が減ってくるので、定期的な追肥を心がけます。
花がらの管理については、インパチェンスは咲き終わった花が自然にぽろりと落ちる性質があるので、こまめな花がら摘みの手間が少なく、手軽なのもうれしい点です。ただし、落ちた花が葉の上にたまると蒸れて病気の原因になることがあるので、気になるときは取り除きます。日陰でも次々と咲く花を、追肥でしっかりサポートしてあげましょう。
💡月1〜2回の追肥で花つきを維持。咲き終わりは自然に落ちるので花がら摘みは手軽です。
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4
切り戻しと夏の管理
約60日インパチェンスは生育旺盛で、夏になると株が間延びして草姿が乱れたり、茂りすぎて蒸れたりすることがあります。そんなときは、株全体を半分ほど思い切って切り戻すと、わき芽が伸びて再びこんもりと茂り、涼しくなってから花をたっぷり咲かせ直します。切り戻しは株のリフレッシュになり、長く楽しむための有効な手入れです。
真夏は、強い直射日光を避けた明るい半日陰で、水を切らさないように管理するのが基本。風通しが悪いと蒸れて灰色かび病などが出やすいので、込み合った部分は整理します。切り戻したときに出た茎は、捨てずに挿し木に利用できます。夏越しさえうまくいけば、秋まで長く花を楽しめます。
💡間延びしたら半分に切り戻すと咲き直します。真夏は半日陰で水切れと蒸れに注意します。
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5
挿し木でふやす・冬越し
約14日インパチェンスは、挿し木が非常に簡単なことで知られています。元気な茎を5〜10cmほど切り取り、下のほうの葉を取り除いて、湿らせた清潔な用土に挿しておくと、暖かい時期なら数週間で発根します。なんと、コップの水に挿しておくだけでも根が出るほど発根力が強いので、気軽にふやせます。
切り戻しで出た茎を利用すれば、苗を簡単に増やせます。寒さには弱く、霜に当たると枯れてしまうため、日本の屋外では一年草として扱うのが一般的です。長く育てたい場合は、秋に挿し木をして作った苗や鉢植えを、室内の明るい暖かい窓辺に取り込めば、冬越しして翌年も楽しめます。簡単な挿し木で、お気に入りの株を毎年受け継いでいくことができます。
💡挿し木は水に挿すだけでも発根するほど簡単。寒さに弱いので室内で冬越しできます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓150〜400円
インパチェンスの苗
花色豊富。日なた向きはニューギニア系も。
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✓400〜800円
草花用培養土
水もちと水はけのバランスのよい土。
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✓400〜900円
緩効性肥料・液肥
花期の追肥に。
-
○500〜1,500円
プランター・ハンギング (任意)
半日陰のベランダ栽培に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
灰色かび病
時々症状: 花弁や果実が褐変し灰色のカビに覆われる。
予防: 枯れ花をこまめに除去、密植を避ける。
対処: 罹病部を処分し殺菌剤を散布。
Flower meaning
花言葉
-
「私に触れないで・短気」
赤
熟した種のさやが触れるとはじけて飛ぶ性質から、「私に触れないで」「短気」の意が生まれました。
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「豊かさ・快活」
ピンク
日陰でも次々と咲きこぼれる豊かな花つきから、豊かさや明るさを表すとされます。
-
「鮮やかな人・温和」
白
暗い日陰を明るく彩る存在感から、鮮やかさや温和な人柄を連想させるとされます。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 水切れでしおれる
葉も花も急にぐったりとしおれます。
原因: 乾燥に非常に弱く水不足。
対策: 土を乾かさないようたっぷり水やり(夏は朝夕も)。鉢やハンギングは特に注意します。
⚠ 蒸れによる灰色かび病
花や葉が腐り灰色のカビが出ます。
原因: 過湿・風通しの悪さ、落ち花のたまり。
対策: 水はけのよい土で蒸れを防ぎ、込み合いを整理。落ち花は取り除きます。
⚠ 強い直射日光で傷む
夏の日ざしで葉が傷み花が減ります。
原因: 強光・西日と乾燥。
対策: 明るい半日陰に置き、水を切らさないようにします。
FAQ
よくある質問
咲きます。インパチェンスは日陰でもよく咲く数少ない一年草です。むしろ強い直射日光や夏の西日は苦手なので、明るい半日陰〜日陰の、ほかの花が育ちにくい場所こそ活躍の場です。
乾燥に非常に弱い花で、水切れが原因です。土の表面が乾いたらたっぷり、夏は朝夕の水やりを。鉢やハンギングは乾きやすいので特に注意します。しおれてもすぐ水を与えれば回復することが多いです。
インパチェンスは咲き終わった花が自然に落ちるので、こまめな花がら摘みの手間は少なく手軽です。ただし落ちた花が葉にたまると蒸れの原因になるので、気になるときは取り除きます。
とても簡単です。茎を切ってコップの水に挿しておくだけでも根が出るほど発根力が強く、湿らせた用土に挿せば容易にふやせます。切り戻しで出た茎を利用すると無駄になりません。
間延びや茂りすぎが気になったら、株全体を半分ほど切り戻します。わき芽が伸びて再びこんもりと茂り、涼しくなってから咲き直します。切った茎は挿し木に使えます。
寒さに弱く屋外では霜で枯れるため一年草として扱うのが一般的です。秋に挿し木した苗や鉢を室内の明るい暖かい窓辺に取り込めば、冬越しして翌年も楽しめます。
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