オンシジウム
Oncidium Oncidium (Dancing lady orchid)
オンシジウムは、細く枝分かれした花茎に、黄色い小さな花を、数えきれないほどたくさん咲かせる、明るく愛らしい洋ランです。ひらひらと風に揺れる、...
かんたんに言うと
オンシジウムは、黄色い小花を無数に咲かせる愛らしい洋ラン(踊る貴婦人)。熱帯の着生ランで水苔やバークに植え、明るい半日陰でよく日に当てて育てます。生育期は水を好みますが過湿の根腐れに注意。寒さに弱いので冬は暖かい室内へ。比較的丈夫で育てやすい品種です。
Profile
基本情報
オンシジウムは、細く枝分かれした花茎に、黄色い小さな花を、数えきれないほどたくさん咲かせる、明るく愛らしい洋ランです。ひらひらと風に揺れる、たくさんの黄色い花が、まるでスカートを広げて踊る女性のように見えることから、英名は「ダンシングレディ(踊る貴婦人)」。
一鉢咲くだけで、ぱっと華やかになる、にぎやかさが魅力です。代表的な黄色のほか、赤茶やピンク、白の品種や、チョコレートのような甘い香りを放つ品種など、バリエーションも豊富。切り花としてもよく使われ、花束やアレンジを軽やかに彩ります。オンシジウムは、中南米の熱帯〜亜熱帯で、木に着生して育つ「着生ラン」の仲間で、丸く平たい茎(バルブ)と、細い葉をもちます。
育て方は、コチョウランやカトレアと同じく、土ではなく水苔やバークに植え、根が呼吸できるようにします。洋ランのなかでは、比較的丈夫で育てやすく、よく日に当てて育てると、たくさんの花を咲かせます。乾燥にはやや弱めで、生育期は水を好みますが、過湿の根腐れには注意が必要。熱帯生まれで寒さに弱いので、冬は暖かい室内で管理します。丈夫で花つきがよく、黄色い小花の群れが楽しい、親しみやすい洋ランです。
💡豆知識
オンシジウムの花を、よく見ると、中央の大きな花びら「唇弁(リップ)」が、スカートのように大きく広がっていて、これが「踊る貴婦人」のドレスに見える、名前の由来です。小さな花が、一本の枝分かれした花茎に、数十から、ときに百以上もつくので、満開のときの、こぼれるような花数は圧巻。
黄色い花が群れて咲く姿は、明るく元気な印象で、お祝いの花としても好まれます。オンシジウムの仲間は非常に種類が多く、近縁のランとの交配もさかんで、花の色や形、香り、大きさはさまざま。なかでも、「シャリーベイビー」という品種は、バニラやチョコレートのような甘い香りで知られ、香りのランとして人気があります。
丸く平たいバルブ(茎)は、水や養分をたくわえる貯蔵庫の役割をもち、ここが太く充実していると、よい花が咲きます。着生ランなので、根は空気を好み、鉢の外にまで気根を伸ばすこともありますが、これは元気な証拠。丈夫で花つきがよく、洋ランの入門としても親しまれ、群れ咲く黄色い花で、育てる人を笑顔にしてくれるランです。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 5月は植え替え | |||||||||||
| 開花 | 10月は開花 | |||||||||||
| 追肥 | 6月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 8月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え替え | 5月は植え替え | |||||||||||
| 開花 | 10月は開花 | |||||||||||
| 追肥 | 6月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 8月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 5月は植え替え | |||||||||||
| 開花 | 10月は開花 | |||||||||||
| 追肥 | 6月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 8月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 30〜80cm
- 株張り
- 20〜50cm
- 花のサイズ
- 枝分かれした花茎に黄色の小花が多数(香る品種も)
環境条件
- 日照
- 半日陰
- 耐寒温度
- 8℃
- 耐暑温度
- 33℃
- 土壌pH
- 5.0〜6.5
- 水やり
- 生育期は植え込み材が乾いたらたっぷり(乾燥にやや弱い)。冬は控えめ。
- 肥料
- 洋ラン用の液体肥料・置き肥
How to grow
育て方ステップ
-
1
置き場所を決める(明るい半日陰)
約7日オンシジウムは、熱帯〜亜熱帯の森で木に着生して育つランで、明るい半日陰を好みます。室内なら、レースカーテン越しのやわらかい光が入る、明るい窓辺が理想的。コチョウランと同じく、強い直射日光は、細い葉が焼けるので避けますが、暗すぎる場所では、株が弱り、花が咲きにくくなります。
「直射は避けつつ、できるだけ明るく」が基本です。春から秋の生育期は、屋外の、直射の当たらない明るい場所に出して育てると、株がよく充実し、花つきもよくなります。ただし、真夏の強い直射は葉焼けのもとなので、明るい半日陰に置くか、遮光して葉を守ります。
オンシジウムは、洋ランのなかでは比較的丈夫で、よく日に当てるほど花つきがよくなるので、葉焼けしない範囲で、できるだけ明るく育てるのがコツです。熱帯生まれで寒さに弱いので、置き場所は、暖かさも保てる場所を選びます。風通しのよい環境も好み、空気の動く明るい場所でよく育ちます。
💡明るい半日陰でよく日に当てると花つき向上。強い直射は葉焼け、暗所は花が減る。
-
2
水やり(生育期は水を好む)
約30日オンシジウムは、カトレアほど乾燥に強くなく、生育期は水を好むので、水やりは、やや多めを意識します。よく生長する春から秋の生育期は、植え込み材(水苔・バーク)が乾いたら、鉢底から流れ出るまで、たっぷりと水を与えます。とくに、新しいバルブや根が伸びる生育期は、水切れさせると、バルブがやせて、花つきが悪くなるので、乾いたらしっかり与えます。
ただし、着生ランなので、常にびしょびしょの過湿は、根腐れのもと。「乾いたらたっぷり」のリズムを守り、受け皿の水は捨てます。乾燥にやや弱いとはいえ、根が呼吸できないほどの過湿は禁物、というバランスです。バルブ(茎)に、しわが寄ってきたら、水不足のサイン。
逆に、根が黒く軟らかくなっていたら、過湿による根腐れのサインです。秋以降、生育がゆるやかになったら、水やりをやや控えめにし、冬は、さらに控えめにして、乾かし気味に管理します。生育期はしっかり、冬は控えめ、という季節のメリハリをつけるのが、オンシジウムの水やりのコツです。
💡乾燥にやや弱く生育期は水を好む。乾いたらたっぷり、水切れでバルブがやせる。ただし過湿の根腐れに注意。
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3
植え込み材と植え替え
約14日オンシジウムも、土ではなく、根が呼吸できる「水苔」か「バーク」に植えます。乾燥にやや弱いので、水もちのよい水苔植えが向きますが、バーク植えでも、水やりの頻度を調整すれば育てられます。鉢は、根の量に合った、大きすぎないものを選びます。大きすぎる鉢は、植え込み材が乾きにくく、根腐れのもとです。
植え替えの適期は、花が終わり、新しい芽や根が動き出す、暖かくなった春。オンシジウムは生育旺盛で、新しいバルブを横に増やしながら広がっていくので、2〜3年に一度を目安に、株が鉢いっぱいになったり、植え込み材が古く傷んだりしたら、植え替えます。
古い植え込み材を取り除き、黒く傷んだ根や、枯れた古いバルブを整理して、新しい水苔やバークで植え直します。大株は、このとき株分けでふやせます。株分けは、充実したバルブが、各株に2〜3本以上つくように分けると、その後の花つきがよくなります。あまり小さく分けすぎると、花が咲くまで時間がかかります。植え替え後は、直射と過湿を避けて、明るい場所で管理します。
💡土でなく水苔かバークに、大きすぎない鉢で。花後の春に2〜3年に一度植え替え・株分け(充実バルブ2〜3本以上で)。
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4
花を咲かせて楽しむ
約40日オンシジウムは、洋ランのなかでは花つきがよく、株がよく充実すれば、たくさんの花を咲かせてくれます。花を咲かせるコツは、春から秋に、明るい場所でよく日に当て、生育期に水と肥料をしっかり与えて、太く充実したバルブを育てること。充実したバルブの根元から、細い花茎が伸び、それが枝分かれして、無数の黄色い小花を咲かせます。
満開のときの、こぼれるような花数は、オンシジウムならではの楽しみです。品種によって、花の色や、咲く季節、香りが違い、なかには、チョコレートやバニラのような甘い香りを放つ品種もあるので、香りで選ぶのも楽しいもの。花が咲いているあいだは、肥料を控え、直射を避けた明るい場所で、長く花を楽しみます。
花茎が長く伸びて、たくさんの花をつけると、頭が重くなって倒れることがあるので、支柱を立てて支えると、花姿が美しく保てます。花が終わったら、咲き終わった花茎を、根元から切り取ります。切り花にしても、軽やかで使いやすく、花束やアレンジを彩ります。群れ咲く黄色い花で、空間を明るくしてくれる、楽しいランです。
💡よく日に当てバルブを充実させると花つきよく咲く。花茎は枝分かれし黄色い小花が多数。支柱で倒れ防止。
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5
冬越しと一年の管理
約120日オンシジウムは熱帯生まれで寒さに弱いので、冬越しに注意します。気温が下がる秋以降は、屋外で育てている場合も、室内の明るい場所に取り込みます。最低でも8〜10度ほど、できればそれ以上を保てる、暖かく明るい室内で管理します。10度を下回る寒さに当てると、株が弱り、根腐れや葉の傷みを起こします。
コチョウランよりやや寒さに耐える面もありますが、無理をせず暖かい室内が安心です。冬の室内では、できるだけよく日が当たる明るい窓辺に置き、暖房の風が直接当たる乾燥した場所や、夜間に冷え込む窓ぎわは避けます。冬の水やりは、生育がゆるやかになるので、控えめにし、乾かし気味に管理して、過湿による根腐れを防ぎます。
一年を通して見ると、よく生育する春から秋は、明るい場所(真夏は遮光)で、植え込み材が乾いたらたっぷり水を与え、薄い液肥を時々施して、太いバルブを育て、株を充実させます。生育のゆるやかな冬は、暖かく明るい室内で、控えめに管理します。この一年のリズムを守り、よく日に当てて株を充実させれば、群れ咲く黄色い花を、毎年のように楽しめます。
💡寒さに弱いので冬は8〜10度以上の暖かく明るい室内へ、控えめの水やり。春〜秋は明るく育て株を充実させる。
Checklist
育てる前のチェックリスト
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✓1,500〜10,000円
オンシジウムの鉢
大きさ・品種・香りで価格が変わる。
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✓400〜1,500円
水苔またはバーク(植え込み材)
植え替え用。乾燥にやや弱いので水苔が向く。
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○200〜1,000円
支柱 (任意)
伸びた花茎を支えて花姿を保つ。
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○500〜1,500円
洋ラン用液体肥料 (任意)
生育期に薄めて時々。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 過湿で根腐れ
根が黒く軟らかくなり、バルブや葉が傷みます。
原因: 常に湿った状態、大きすぎる鉢、受け皿の水の放置。
対策: 乾いてからたっぷり水やりし、受け皿の水は捨て、適切な鉢に植えます。
⚠ 水切れでバルブがやせ花が減る
バルブにしわが寄り、花つきが悪くなります。
原因: 乾燥にやや弱いのに、生育期の水やりが不足した。
対策: 生育期は乾いたらたっぷり与え、水切れさせないようにします。
⚠ 冬の寒さで株が弱る
葉やバルブが傷み、株が弱ります。
原因: 10度を下回る寒さに当てた。
対策: 冬は8〜10度以上の暖かく明るい室内で管理します。
FAQ
よくある質問
はい、オンシジウムは洋ランのなかでは比較的丈夫で、よく日に当てればたくさんの花を咲かせるので、入門に向きます。明るい半日陰に置き、生育期は乾いたらたっぷり水を与え、過湿の根腐れと冬の寒さに注意する、という基本を守れば、群れ咲く黄色い花を楽しめます。
オンシジウムは乾燥にやや弱く、生育期は水を好むので、植え込み材が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。水切れするとバルブ(茎)がやせて花つきが悪くなります。ただし常に湿った過湿は根腐れのもと。秋〜冬は控えめにします。受け皿の水は必ず捨てます。
春から秋に、明るい場所でよく日に当て、生育期に水と肥料をしっかり与えて、太く充実したバルブを育てることです。充実したバルブの根元から花茎が伸び、枝分かれして無数の黄色い小花が咲きます。花つきは光と株の充実しだいなので、葉焼けしない範囲でできるだけ明るく育てましょう。
バルブ(丸く平たい茎)にしわが寄るのは、多くが水不足のサインです。とくに生育期は水を好むので、植え込み材が乾いたらしっかり水を与えます。ただし、根が黒く軟らかくなっている場合は、過湿による根腐れで水を吸えていないこともあるので、根の状態も確認しましょう。
はい。オンシジウムには、バニラやチョコレートのような甘い香りを放つ品種があり、「シャリーベイビー」などが有名です。香りのランとして人気で、咲くと部屋によい香りが漂います。品種によって花色や咲く季節、香りが違うので、好みで選ぶ楽しみがあります。
熱帯生まれで寒さに弱いので、冬は8〜10度以上、できればそれ以上を保てる、暖かく明るい室内で管理します。10度を下回ると株が弱ります。冬の水やりは控えめにして根腐れを防ぎ、できるだけ明るい窓辺に置きます。暖房の乾燥や夜間の冷え込みには注意します。
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