スイートピー
Lathyrus odoratus Sweet Pea
スイートピーは、ふわりと甘い香りと、蝶が舞うような優美な花姿が魅力の、マメ科のつる性一年草です。ピンク・紫・白・赤と淡くやさしい花色がそろい...
かんたんに言うと
スイートピーはつる性の一年草で、直まきして支柱に誘引し、暖地は秋まき春咲きで育てると甘い香りの花を長く楽しめます。
Profile
基本情報
スイートピーは、ふわりと甘い香りと、蝶が舞うような優美な花姿が魅力の、マメ科のつる性一年草です。ピンク・紫・白・赤と淡くやさしい花色がそろい、切り花としても絶大な人気を誇り、春の花束やブーケに欠かせません。卒業・入学シーズンに出回ることから「門出」の花としても親しまれています。
つるを伸ばして支柱やネットに巻きつきながら育ち、よく日に当てると次々と花を咲かせます。栽培のポイントは、第一に、直根性で植え替えを嫌うので、種を育てる場所に直まきすること(苗を買う場合も根鉢を崩さない)。第二に、つる性なので、生育に合わせて支柱やネットを立てて誘引すること。
第三に、高温が苦手なので、暖地では秋にまいて春に咲かせ、初夏の暑さが来る前に楽しむこと(寒冷地では春まき)。マメ科で根に根粒菌を持ち、窒素肥料を多く与えると葉ばかり茂って花が減る「つるぼけ」になるため、肥料は控えめにします。花がらをこまめに摘めば、長く花が楽しめます。
なお、スイートピーの種子には有毒成分が含まれ、食用のエンドウ豆とは別物なので、観賞用として育て、種や実は口にしないよう注意します。香りと彩りで春を運ぶ、ガーデナー憧れの花で、つるを支柱やネットに仕立てて育てる楽しさも味わえます。
💡豆知識
スイートピーは地中海のシチリア島が原産で、17世紀に発見され、その甘い香り(sweet)とマメ科(pea)であることから「Sweet Pea」と名づけられました。イギリスでさかんに品種改良され、エドワード朝時代には大流行。多彩な花色と香りの品種が生み出され、今も切り花の女王として愛されています。
花の少ない早春から春に出回り、卒業や入学の時期に重なることから「門出・別離」の花言葉を持ちます。注意したいのは、スイートピーの種子には「ラチリズム」を起こす有毒成分が含まれること。見た目は食用のエンドウ豆に似ていますが、まったくの別物で食べられないため、観賞用として育て、種や実を口にしないよう気をつけます。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 10月は種まき | 11月は種まき | ||||||||||
| 開花 | 4月は開花 | 5月は開花 | 6月は開花 | |||||||||
| 追肥 | 4月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 種まき | 10月は種まき | 11月は種まき | ||||||||||
| 開花 | 4月は開花 | 5月は開花 | 6月は開花 | |||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 10月は種まき | 11月は種まき | ||||||||||
| 開花 | 4月は開花 | 5月は開花 | 6月は開花 | |||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 100〜200cm
- 株張り
- 20〜40cm
- 花のサイズ
- 直径3〜5cm(蝶形花)
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -5℃
- 耐暑温度
- 28℃
- 土壌pH
- 6.5〜7.5
- 水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷり。過湿は避ける。
- 肥料
- リン酸・カリ中心(窒素控えめ)
How to grow
育て方ステップ
-
1
種まき
約10日スイートピーは太い直根を下ろす「直根性」で植え替えを嫌うため、咲かせたい場所に直接まく「直まき」が基本です(ポットの場合も根を崩さず早めに定植)。種まきの適期は、暖地では秋(10〜11月)。秋にまいて小さな苗で冬を越し、春に開花させます(寒冷地では春3月まき)。
種は皮が硬い「硬実」のものがあり、一晩水に浸けて、吸水してふくらんだ種をまくと発芽がそろいます(ふくらまない種は皮を軽く傷つけます)。深さ2cmほどにまき、覆土します。スイートピーはやや弱アルカリ性の土を好むので、酸性土には苦土石灰を混ぜておくと生育が良くなります。
💡直根性なので直まき。硬い種は一晩吸水させると発芽がそろいます。
-
2
支柱立て・誘引
約1日スイートピーはつるを伸ばして登っていくので、つるが伸び始める前に支柱やネット、フェンスを用意します。プランターでは円錐形に支柱を立てる「行灯(あんどん)仕立て」、地植えではフェンスやネットに誘引します。つるの先から出る「巻きひげ」が自分から絡みつきますが、最初のうちは誘引して登る向きを導いてやるときれいに仕立てられます。
秋まきの場合、冬の間は地ぎわで小さく過ごし、春に暖かくなると一気につるを伸ばすので、その前にしっかり支柱を立てておきます。つるが混み合うとうどんこ病が出やすいので、適度に整理して風通しを保ちます。
💡つるが伸びる前に支柱・ネットを。巻きひげで自分から登っていきます。
-
3
摘心
約1日花数を増やすために効果的なのが「摘心」です。本葉が4〜6枚に育ったころ、つるの先端を摘み取ります。すると、株元のわき芽(子づる)が伸びて枝数が増え、花のつく場所が増えて、花数が大幅にアップします。とくに秋まきでは、冬の前に摘心して子づるを充実させておくと、春に多くの花を咲かせる丈夫な株になります。
摘心をしないと主づる1本がひょろりと伸びるだけになりがちです。伸びた子づるが混み合いすぎたら、勢いの良いものを数本残して整理し、風通しを確保します。摘心は晴れた日の午前中に行うと、切り口が乾いて病気を防げます。
💡本葉4〜6枚で摘心して子づるを増やすと、春の花数がぐんと増えます。
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4
水やり・施肥
約120日水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。過湿は根腐れの原因になるので、水はけを良くし、与えすぎないようにします。冬は乾かし気味に管理します。肥料で注意したいのは、スイートピーがマメ科で、根の根粒菌が空気中の窒素を取り込めること。そのため窒素肥料を多く与えると、つると葉ばかりが茂って花が咲かない「つるぼけ」になってしまいます。
肥料は控えめにし、花つきを良くするリン酸分を中心に、つぼみが見え始めたころに軽く追肥する程度にします。日当たりが良いほど花つきが良くなるので、よく日の当たる場所で育てます。
💡マメ科なので窒素は控えめに。多肥は「つるぼけ」で花が減ります。
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5
開花・花がら摘み・切り花
約60日暖地の秋まきでは春(4〜6月)に、甘い香りの花が次々と咲きます。長く咲かせ続けるコツは、咲き終わった花(花がら)をこまめに摘み取ること。花がらを残して種(さや)をつけさせると、株が種づくりに養分を使い、花数が一気に減ってしまうためです。切り花にする場合は、花茎の下のほうの花が咲き、上にまだつぼみが残っている状態で切ると、花瓶でつぼみまで咲き進んで長く楽しめます。
気温の低い早朝に切り、水あげすると花もちが良くなります。初夏に気温が上がると、一年草なので生育が衰えて枯れていきます。種は有毒なので口にせず、観賞・切り花として楽しみます。
💡花がらをこまめに摘むと長く咲きます。切り花はつぼみを残して切ると長持ち。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓250〜500円
スイートピーの種
花色・つる性/矮性を選ぶ。
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✓400〜800円
草花用培養土(14L)
弱アルカリ寄りが好み。
-
✓300〜1,500円
支柱・園芸ネット
つるの誘引に。
-
○400〜900円
リン酸主体の肥料・苦土石灰 (任意)
追肥と土壌の中和に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
よく発生症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
まれ症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
うどんこ病
時々症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。
予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。
Flower meaning
花言葉
-
「優美・繊細」
ピンク
蝶が舞うような優美な花姿と淡い色合いに由来します。
-
「ほのかな喜び」
白
清らかな白花と甘い香りから、やさしい喜びを表すとされます。
-
「門出・別離」
卒業・入学の時期に咲き出回ることから、旅立ちの花とされます。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ つるぼけ(花が咲かない)
つると葉は茂るが花が少ない。
原因: 窒素肥料の与えすぎ(マメ科は窒素を自給)。
対策: 窒素を控えリン酸中心に。日当たりを確保します。
⚠ 移植による生育不良
植え替え後に育たず枯れます。
原因: 直根性で根を傷めた。
対策: 直まきにするか、小さい苗を根鉢を崩さずそっと植えます。
⚠ 高温による枯れ込み
初夏に株が弱り枯れます。
原因: 高温が苦手な一年草の性質。
対策: 暑くなる前の春に楽しみ、暖地は秋まきで早めに開花させます。
FAQ
よくある質問
暖地では秋(10〜11月)にまいて、小さな苗で冬を越し春に咲かせます。寒冷地では春(3月)まきにします。直根性なので直まきが基本です。
窒素肥料の与えすぎによる「つるぼけ」です。スイートピーはマメ科で窒素を自給できるので肥料は控えめにし、リン酸分中心にして、よく日に当てましょう。
いいえ。スイートピーの種子には有毒成分が含まれ、食用のエンドウ豆とは別物です。観賞用として育て、種やさやは口にしないでください。
育てられますが、直根性で植え替えを嫌うので、根鉢を崩さずそっと植えます。小さい苗のうちに早めに定植するのがコツです。
咲き終わった花をこまめに摘み、種(さや)をつけさせないことです。摘心で子づるを増やし、日当たりを確保すると花数も増えます。
下の花が咲き上につぼみが残る状態で切ると、花瓶で咲き進んで長く楽しめます。早朝に切り、花瓶の水はこまめに替えましょう。
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