スナップエンドウ
Pisum sativum Snap pea / Sugar snap pea
スナップエンドウは、さやごと食べられるエンドウマメで、肉厚のさやと中の実の両方を味わえる、甘みの強い人気の野菜です。さやがやわらかいうちに収...
かんたんに言うと
スナップエンドウはさやごと食べられる甘いエンドウマメ。秋まきで冬を越し春に収穫します。日当たりと水はけ、支柱・ネットが必要で、連作を嫌う点に注意します。
Profile
基本情報
スナップエンドウは、さやごと食べられるエンドウマメで、肉厚のさやと中の実の両方を味わえる、甘みの強い人気の野菜です。さやがやわらかいうちに収穫する「サヤエンドウ(絹さや)」と、中の豆を完熟させて食べる「グリーンピース(実エンドウ)」のちょうど中間で、さやがふっくらと膨らんで実が大きくなっても、さやが硬くならずパリッと甘いのが特徴。
ゆでても炒めても、シャキシャキとした食感と豊かな甘みが楽しめ、サラダや炒め物、おひたしなどに重宝します。マメ科の一・二年草で、つるを伸ばして育つつる性(高性種)と、草丈の低い矮性種があります。秋にタネをまいて小さな苗で冬を越し、春に収穫する「秋まき」が基本で、比較的寒さに強い一方、大きく育ちすぎた株は寒さに弱くなるため、冬越しのタイミングが大切。
日当たりと水はけのよい場所を好み、つるが伸びるのでネットや支柱が必要です。マメ科なので根に共生する根粒菌が空気中の窒素を取り込み、やせ地でもよく育つのも特徴。連作を嫌うので、エンドウを数年育てていない場所を選ぶのがコツ。家庭菜園で春の収穫を楽しめる、育てやすく実りの多い野菜です。春の食卓を彩る甘くシャキシャキのさやを、家庭でたっぷり収穫できるのが大きな魅力です。
💡豆知識
エンドウマメ(Pisum sativum)は人類最古の栽培作物のひとつで、古代オリエントでは1万年近く前から栽培されていたとされ、メンデルが遺伝の法則を発見した実験材料としても有名です。スナップエンドウは、このエンドウのなかでも比較的新しく、1970年代にアメリカで品種改良によって誕生しました。
さやが硬くならずに実が大きく育つよう改良され、さやごと甘く食べられる画期的な野菜として広まりました。日本へは1970年代後半に導入され、当初「スナックエンドウ」の名で販売されたため、今でも「スナックエンドウ」と「スナップエンドウ」の両方の呼び名が使われています。
農林水産省は1983年に名称を「スナップエンドウ」に統一しましたが、どちらも同じ野菜を指します。エンドウは「絹さや(サヤエンドウ)」「グリーンピース(実エンドウ)」「スナップエンドウ」と、収穫の段階や品種によって呼び名と食べ方が変わる、奥の深い野菜です。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 11月は種まき | |||||||||||
| 開花 | 4月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | ||||||||||
| 追肥 | 3月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 種まき | 11月は種まき | |||||||||||
| 開花 | 4月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | ||||||||||
| 追肥 | 3月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 種まき | 11月は種まき | |||||||||||
| 開花 | 4月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | ||||||||||
| 追肥 | 3月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 30〜200cm
- 株張り
- 20〜40cm
- 花のサイズ
- 直径2〜3cmの白い花
- 実のサイズ
- さや長さ6〜8cm
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -5℃
- 耐暑温度
- 28℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 表面が乾いたら与える。開花〜収穫期は水切れに注意。
- 肥料
- 野菜用化成肥料・有機質肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
秋にタネをまく
約7日スナップエンドウは、秋にタネをまいて小さな苗で冬を越し、春に収穫する「秋まき」が基本です。タネまきの適期は、暖地で10月下旬〜11月、寒冷地では春まきにします。連作を嫌う「いや地」の出やすい野菜なので、エンドウやマメ科を数年育てていない場所を選ぶことが重要です。
同じ場所で続けて育てると生育不良になります。日当たりと水はけのよい場所に、苦土石灰で酸度を調整し(エンドウは酸性土を嫌います)、元肥は控えめにして準備します。1か所に3〜4粒ずつ点まきにし、2〜3cm覆土します。鳥に豆を食べられやすいので、発芽までは不織布などで覆うと安心です。発芽して本葉が出たら、生育のよい株を2本ほど残して間引きます。プランターでも、深さのある容器で育てられます。
💡秋まきが基本。連作を避け、酸性土を嫌うので苦土石灰で調整します。
-
2
冬越し
約90日スナップエンドウの冬越しは、栽培の成否を分ける大切なポイントです。エンドウは、本葉が2〜4枚ほどの小さな苗の状態が最も寒さに強く、この状態で冬を越させるのが理想です。秋まきが早すぎて株が大きく育ちすぎると、かえって寒さで傷みやすくなるため、種まきの時期を守ることが大切です。
寒さの厳しい地域では、株元に敷きわらをしたり、不織布のトンネルや霜よけで覆ったりして防寒します。冬の間は生育がほとんど止まりますが、根は少しずつ張っているので、乾燥しすぎないよう、土が乾いたら暖かい日の午前中に水を与えます。北風が直接当たる場所では、風よけをすると傷みを防げます。こうして小さな苗で無事に冬を越すと、暖かくなる春から一気に生育してつるを伸ばし、たくさんの花と実をつけます。
💡小さな苗で冬を越すのが理想。育ちすぎ注意で、寒冷地は霜よけをします。
-
3
支柱・ネット立てと誘引
約14日春になって暖かくなると、スナップエンドウはつるを勢いよく伸ばし始めます。つる性(高性種)は2mほどにもなるので、つるが伸び出す前に、支柱を立ててネットを張るか、笹竹や支柱を組んで、つるが巻きつけるようにしておきます。エンドウは巻きひげで自分から絡んでいきますが、最初のうちは誘引を手伝い、ネットや支柱に絡ませてあげると、きれいに育って管理しやすくなります。
つるがネット全体に広がるように誘導します。矮性種は草丈が低いですが、それでも倒れやすいので、短い支柱や横ひもで支えると安定します。支柱が不十分だと、つるが地面に這って花や実が傷んだり、風で倒れたりするので、しっかりした支えを用意することが大切です。つるが茂って混み合ってきたら、風通しをよくすることが、後述するうどんこ病の予防にもつながります。
💡つるが伸びる前に支柱とネットを準備。巻きひげの誘引を手伝います。
-
4
開花・追肥と病害虫対策
約30日春(3〜4月)、白い蝶のような形の花を咲かせ、受粉して、花の後にさやが育ち始めます。この開花・結実の時期から、追肥を始めます。スナップエンドウはマメ科で、根の根粒菌が空気中の窒素を取り込めるため、チッ素肥料を与えすぎると、つるや葉ばかり茂って花や実がつきにくくなる「つるぼけ」になります。
そのため元肥・追肥ともにチッ素は控えめにし、実つきを助けるリン酸やカリを中心に、開花期以降に少量ずつ追肥します。水やりは、開花から収穫期にかけて実が育つので、水切れさせないよう注意します。病害虫では、新芽や若いさやに群がる「アブラムシ」と、葉が白い粉をふく「うどんこ病」が大敵。風通しをよくして予防し、アブラムシは早めに対処、うどんこ病が出たら早めに被害葉を取り除きます。
💡マメ科はチッ素控えめでつるぼけ防止。アブラムシとうどんこ病に注意します。
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5
収穫
約30日スナップエンドウは、さやがふっくらと丸く膨らみ、中の実が大きくなった、まさにそのタイミングが収穫の適期です。さやの緑色が濃く、つやがあり、さやを軽く触って中の豆の膨らみがはっきり感じられたら収穫します。サヤエンドウ(絹さや)のように平たいうちではなく、実が大きくなるまで待つのがスナップエンドウのポイント。
ただし、とり遅れると、さやが硬く筋っぽくなり、甘みも落ちてしまうので、膨らんだら早めに収穫します。収穫が始まると次々とさやがつくので、こまめに収穫することが、株の負担を減らして長く収穫を続けるコツです。収穫はハサミやさやの付け根を持って摘み取ります。
採れたてのスナップエンドウは甘みが格別。さっとゆでてサラダや炒め物に。筋がある場合は、両端を折って筋を取ってから調理すると、口当たりよく食べられます。
💡さやが膨らんだら早めに収穫。とり遅れると硬く筋っぽくなります。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓250〜600円
スナップエンドウの種
秋まき。点まきで育てる。
-
✓500〜2,000円
支柱・つるありネット
つるを誘引するために必須。
-
✓400〜1,200円
野菜用培養土・苦土石灰
酸性土を嫌うので石灰で調整。
-
○400〜1,000円
野菜用化成肥料(チッ素控えめ) (任意)
開花後の追肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
よく発生症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
うどんこ病
よく発生症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。
予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 43kcal
- ビタミンC
- 43mg
- ビタミンA
- 4μg
- ビタミンK
- 33μg
- 葉酸
- 53μg
- 鉄
- 0.6mg
- カルシウム
- 32mg
- カリウム
- 160mg
- 食物繊維
- 2.5g
旬・味: 春が旬。さやも実も甘く、シャキシャキとした食感。ビタミンCや食物繊維が豊富。
保存: ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。鮮度が落ちやすいので早めに使う。固ゆでして冷凍も可能。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 冬に株が傷んで枯れる
冬越しの途中で株が枯れます。
原因: まき早すぎで株が育ちすぎた、強い寒さ・霜。
対策: 適期にまいて小さな苗で冬越しさせ、霜よけ・敷きわらで防寒します。
⚠ つるぼけで実がつかない
つるや葉は茂るのに実が少ないです。
原因: チッ素肥料の与えすぎ。
対策: チッ素を控え、開花後にリン酸・カリ中心の追肥にします。日当たりを確保します。
⚠ 連作障害で育たない
生育が悪く株が育ちません。
原因: エンドウ・マメ科の連作(いや地)。
対策: マメ科を4〜5年育てていない場所で栽培します。プランターは新しい土に。
FAQ
よくある質問
同じ野菜です。日本に導入された当初「スナックエンドウ」の名で売られたため両方の呼び名がありますが、1983年に名称が「スナップエンドウ」に統一されました。さやごと食べられる甘いエンドウを指します。
秋まきが基本です。暖地では10月下旬〜11月にまき、小さな苗で冬を越して春(5〜6月)に収穫します。寒冷地では春まきにします。小さな苗で冬を越すのが理想なので、まき遅れ・まき早すぎに注意します。
できません。エンドウは連作障害(いや地)が出やすい野菜で、同じ場所で続けて育てると生育不良になります。エンドウやマメ科を数年(4〜5年)育てていない場所を選んで栽培しましょう。
マメ科は根粒菌が窒素を供給するため、チッ素肥料を与えすぎると「つるぼけ」になり、つるや葉ばかり茂って実がつきにくくなります。チッ素は控えめにし、開花後にリン酸・カリ中心の追肥をします。日当たりも確保しましょう。
さやがふっくら丸く膨らみ、中の実が大きくなったときが適期です。さやが濃い緑でつやがあり、豆の膨らみがはっきりしたら収穫します。とり遅れると硬く筋っぽくなり甘みも落ちるので、膨らんだら早めに収穫します。
うどんこ病です。春に気温が上がり風通しが悪いと発生しやすくなります。混み合ったつるを整理して風通しをよくし、被害葉は早めに取り除きます。広がる場合は薬剤で対処します。収穫終盤に出やすい病気です。
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