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植物図鑑
🥬
肉厚でつやのある葉とつるを茂らせたツルムラサキ
🥬 野菜

ツルムラサキ

Basella alba Malabar spinach

初心者向け 難易度1(5段階中): 初心者向け 💰 苗は150〜400円

ツルムラサキは、暑さに非常に強く、ほかの葉物が育ちにくい真夏でも、ぐんぐん育つ、栄養価のたいへん高い、つる性の夏野菜です。熱帯アジアが原産で...

かんたんに言うと

ツルムラサキ(蔓紫)は、暑さに非常に強く真夏もぐんぐん育つ栄養満点のつる性夏野菜。加熱するとぬめりが出て、おひたしや炒め物に。カルシウム・鉄・β-カロテンが豊富です。支柱やネットでつるをからませ、茎先を摘むと次々収穫でき、グリーンカーテンにもなります。

Profile

基本情報

ツルムラサキは、暑さに非常に強く、ほかの葉物が育ちにくい真夏でも、ぐんぐん育つ、栄養価のたいへん高い、つる性の夏野菜です。熱帯アジアが原産で、つるを長く伸ばして育ち、その、肉厚で、つやのある葉と、やわらかい茎の先を、食用にします。加熱すると、独特の、とろりとしたぬめりと、ほのかな土のような風味が出るのが特徴で、おひたしや、和え物、炒め物、みそ汁の具などで、楽しめます。

このぬめりと、緑の濃さは、いかにも、滋養豊かで、実際、ツルムラサキは、カルシウムや、鉄、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンK、葉酸などを、豊富に含む、緑黄色野菜。夏バテしがちな、暑い季節に、うれしい、栄養野菜です。ツルムラサキには、茎が緑色の「緑茎種(青茎種)」と、茎や葉脈が、赤紫色をおびる「赤茎種」があり、名前の「ツルムラサキ(蔓紫)」は、この、つるが、紫色をおびる、赤茎種に、ちなみます。

赤茎種は、彩りもよく、観賞をかねて、楽しむこともできますが、食用には、くせの少ない、緑茎種が、多く出回ります。暑さに、ずば抜けて強く、病害虫も、比較的少なく、つるを伸ばしながら、次々と、葉を収穫できるので、夏の家庭菜園に、たいへん向く、育てやすい野菜です。

つる性なので、支柱や、ネットを立てて、つるを、からませて育てると、グリーンカーテンのようにもなり、場所も、有効に使えます。暑い夏に、頼れる、栄養満点の、葉物野菜です。

分類
野菜 / 葉菜
原産地
熱帯アジア、インド、東南アジア
別名
ツルムラサキ、蔓紫、セイロンホウレンソウ、インディアンスピナッチ、マラバルスピナッチ
適期
種まき・植え付けは5月
価格目安
苗は150〜400円

💡豆知識

ツルムラサキ(蔓紫)の名は、つるを伸ばして育つ性質と、赤茎種の、つるや葉脈が、赤紫色(むらさき)をおびることに、由来します。英語では「マラバルスピナッチ(Malabar spinach)」や「セイロンスピナッチ」「インディアンスピナッチ」などと呼ばれ、インドの、マラバル海岸や、セイロン(スリランカ)など、熱帯アジアと、ゆかりの深い、名前がついています。

名前に「スピナッチ(ホウレンソウ)」とつくように、ホウレンソウのように、葉を食べる野菜として、世界の、熱帯・亜熱帯で、広く栽培されてきました。じつは、ホウレンソウが、暑さに弱く、夏に育てにくいのに対し、ツルムラサキは、暑さに、ずば抜けて強く、夏に、よく育つので、「夏のホウレンソウ」のような、存在として、重宝されてきた、わけです。

赤茎種の、熟した果実からは、濃い赤紫色の、汁がとれ、昔は、染料や、食品の着色に、使われたこともあると、いわれます。日本では、古くから、伝わっていたものの、長く、ローカルな野菜でしたが、近年、栄養価の高さと、夏に強い育てやすさから、健康野菜として、家庭菜園や、スーパーで、すっかり、おなじみになりました。独特のぬめりと、土のような、ほのかな風味は、好みが分かれますが、慣れると、やみつきになる、夏の味です。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
5月は種まき
収穫
7月は収穫
追肥
8月は追肥
病害虫注意
8月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
5月は種まき
収穫
7月は収穫
追肥
8月は追肥
病害虫注意
8月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
5月は種まき
収穫
7月は収穫
追肥
8月は追肥
病害虫注意
8月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 初心者向け
収穫・開花の早さ 早い
手軽さ(コスト) ほどほど

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
100〜300cm
株張り
30〜60cm
花のサイズ
白〜淡紅の小花(夏〜秋・観賞用ではない)
実のサイズ
黒紫色の小さな実(熟すと濃い色の汁が出る)

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
10℃
耐暑温度
40℃
土壌pH
6.0〜7.0
水やり
高温期はよく吸うので、土が乾いたらたっぷり。乾燥させすぎない。
肥料
化成肥料・有機質肥料

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    種まき・苗の植え付け(暖かくなってから)

    約14日

    ツルムラサキは、熱帯生まれで、高温を好み、寒さに弱いので、十分に暖かくなってから育て始めます。種まき・植え付けの適期は、遅霜の心配がなくなった、5月ごろから。発芽には、20〜25度以上の高い温度が必要なので、寒い時期に、早まきしても、うまく発芽しません。

    ツルムラサキの種は、皮が硬いので、まく前に、一晩、水につけておくと、発芽がそろいやすくなります。種は、畑や、プランターに、直まきするか、ポットにまいて、苗を育ててから植え付けます。覆土は、1cmほど。発芽までは、乾かさないように、管理すると、1〜2週間で芽が出ます。

    手軽に育てたい場合は、初夏に出回る苗を、購入するのが簡単です。植え付け場所は、日当たりのよい場所が基本。ツルムラサキは、つるを長く伸ばす、つる性の野菜なので、支柱や、ネットを、立てられる場所を選びます。土は、肥えた土のほうが、葉がやわらかく、よく茂ります。

    植え付け前に、堆肥や、元肥を、すき込んでおきましょう。株間は、30cmほど、あけて植えます。植えたら、たっぷり水を与え、暖かくなるにつれ、つるが、ぐんぐん伸びはじめます。

    💡5月以降、暖かくなってから種まき・苗植え。発芽に高温が必要。種は一晩水につける。日当たりよく株間30cm、支柱を立てられる場所へ。

  2. 2

    支柱・ネットでつるをからませる

    約20日

    ツルムラサキは、その名のとおり、つるを、長く伸ばして育つ、つる性の野菜なので、つるを、からませて、立体的に育てるための、支柱や、ネットを、立ててやることが、大切です。つるが伸びてきたら、合掌式の支柱や、あんどん支柱、または、キュウリ用などのネットを立てて、つるを、ていねいに、誘引します。

    つるを、上に伸ばして育てると、葉に、まんべんなく、日が当たり、風通しもよくなって、よく茂り、収穫も、しやすくなります。また、ベランダや、フェンス沿いに、ネットを張って、つるを、からませれば、グリーンカーテンのようにもなり、夏の日よけをかねて、収穫も楽しめる、一石二鳥の、育て方ができます。

    つるは、生育が旺盛で、放っておくと、どんどん伸びるので、伸びすぎたら、先を摘んで、わき芽を出させ、こんもりと茂らせると、収穫量が増えます。地面を、はわせて育てることも、できなくはありませんが、葉が汚れたり、風通しが悪くなって、蒸れたりしやすいので、支柱やネットで、立体的に育てるほうが、断然、おすすめです。つるが、支柱の、てっぺんまで伸びたら、先を摘んで、高さを抑え、わき芽の収穫を、楽しみます。

    💡つる性なので支柱・ネットを立てて誘引。立体的に育てると日当たり・風通しがよく収穫も楽。フェンスに這わせればグリーンカーテンにも。

  3. 3

    水やりと追肥

    約30日

    ツルムラサキは、生育の盛んな夏に、つるを、ぐんぐん伸ばし、たくさんの葉を茂らせて、収穫するので、水と肥料を、しっかり必要とします。水やりは、土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。とくに、気温が高く、葉が茂って、収穫が続く真夏は、水をよく吸い、乾きやすいので、水切れに、注意します。

    水が、不足すると、葉が、硬くなったり、生育が、鈍ったり、します。プランター栽培は、畑より乾きやすいので、夏は、毎日のように、水やりが、必要になることもあります。ただし、過湿で、根を傷めないよう、水はけのよい状態は、保ちます。肥料は、収穫が、長く続くので、追肥が大切。

    植え付け時の、元肥に加えて、収穫が始まったら、2〜3週間に一度を目安に、化成肥料や、液体肥料を、追肥すると、次々と、やわらかい葉が出て、長く収穫を、楽しめます。肥料が切れると、葉が、硬くなったり、つるの勢いが、落ちたり、収穫量が、減ったりするので、収穫しながら、こまめに、肥料を補うのが、コツです。

    ツルムラサキは、暑さに、ずば抜けて強いので、真夏も、水と肥料さえ、切らさなければ、ぐんぐん育って、次々と、収穫できる、頼れる夏野菜です。

    💡夏は水切れに注意しよく与える。収穫が続くので2〜3週に一度の追肥で、やわらかい葉を次々と。過湿による根傷みには注意。

  4. 4

    摘み取って収穫する

    約90日

    ツルムラサキの収穫は、つるが、ある程度伸びて、葉が茂ってきたら、始められます。植え付けから、おおむね50〜70日ほどが目安です。収穫の方法は「摘み取り」。つるの先の、やわらかい部分(先端から15cmほど)と、やわらかい若葉を、手で折り取るか、ハサミで、切り取って収穫します。

    このとき、ただ先端を摘むだけでなく、わき芽(葉の付け根から出る芽)を、残して、その上で摘むのが、コツ。摘み取った後、残したわき芽が伸びて、新しい収穫枝になり、収穫すればするほど、枝数が、増えて、こんもりと茂り、収穫量が、増えていきます。これを、繰り返すと、夏の間じゅう、次々と、やわらかい葉と茎先を、収穫できます。

    収穫が遅れて、つるや茎が、硬くなった部分は、すじっぽくて、おいしくないので、やわらかい、先のほうだけを使います。収穫適期は、おおむね7月から、霜の降りる前の、10月ごろまで。真夏が、いちばんの最盛期です。とれたての、やわらかい葉と茎先は、加熱すると、独特の、とろりとした、ぬめりが出ます。

    おひたしや、和え物、炒め物、みそ汁の具などで、夏のスタミナ野菜として、楽しみましょう。くせの少ない、緑茎種は、食べやすく、家庭菜園に、おすすめです。

    💡やわらかいつる先(15cm)と若葉を、わき芽を残して摘み取る。摘むほど枝が増え収穫量アップ。最盛期は真夏。硬い部分は避ける。

  5. 5

    夏越し・終わりと片付け

    約60日

    ツルムラサキは、暑さに、ずば抜けて強いので、真夏の管理に、特別な苦労は、ほとんどありません。むしろ、暑ければ暑いほど、よく育つ野菜です。水と肥料を、切らさず、支柱やネットに、つるを誘引しながら、摘み取り収穫を、続けていれば、夏の間じゅう、次々と、収穫を、楽しめます。

    病害虫も、比較的少ない野菜ですが、やわらかい葉を、アブラムシが、吸いに来ることがあるので、ときどき、葉の裏などを確認し、見つけたら、早めに取り除きます。食用にするので、薬剤を使う場合は、野菜に登録のあるものを、使用方法を守って、使います。夏の後半になると、ツルムラサキは、白〜淡紅色の、小さな花を咲かせ、やがて、黒紫色の、小さな実をつけます。

    花や実が、ついても、葉は、引き続き、収穫できますが、株が、種づくりに、力を使い始めると、葉の勢いは、すこし、落ちてきます。気温が、下がり、霜が降りると、ツルムラサキは、寒さに弱いので、枯れてしまいます。ツルムラサキは、一年草あつかいなので、霜が降りる、10月ごろを目安に、収穫を終え、株を抜いて、片付けます。

    つるが、ネットに、からんでいるので、片付けは、つるをほどきながら、行います。翌年は、また、暖かくなってから、種や苗で、育て始めます。こぼれ種から、芽が出ることも、あります。

    💡暑いほどよく育つ。害虫は少なめだがアブラムシに注意。夏後半に花・実がつく。霜で枯れるので10月ごろ収穫終了し片付ける。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • ツルムラサキの種 (任意)

    春〜初夏に出回る。緑茎種・赤茎種がある。

    200〜400円
  • ツルムラサキの苗

    初夏に出回る。手軽に始められる。

    150〜400円
  • 支柱・ネット

    つるを誘引するために必要。

    300〜1,500円
  • 化成肥料・液体肥料 (任意)

    収穫期の追肥用。

    400〜1,000円
初期費用の目安(必須のみ) 450〜1,900円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

時々

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

害虫

ハダニ

まれ

症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。

予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。

対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。

Nutrition

栄養と食べ方

エネルギー
13kcal
ビタミンC
41mg
ビタミンA
250μg
ビタミンK
350μg
葉酸
78μg
0.5mg
カルシウム
150mg
カリウム
210mg
食物繊維
2.2g

旬・味: 夏が旬。加熱すると独特のぬめりとほのかな土の風味が出る。カルシウム・鉄・β-カロテン・ビタミンCが豊富で「夏のホウレンソウ」とも。

保存: 湿らせた紙に包みポリ袋で冷蔵庫の野菜室へ立てて保存。傷みやすいので早めに使う。ゆでて刻み冷凍も可。

🍴 おひたし・和え物🍴 炒め物(にんにく・ごま油)🍴 みそ汁・スープの具🍴 おかか・からし和え

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 低温・早まきで育たない

発芽しない、生育が止まる。

原因: 高温性なのに寒い時期に育てた。種を水につけずまいた。

対策: 暖かくなった5月以降に育て、種は一晩水につけてからまき、発芽に十分な高温を確保します。

⚠ 支柱なしで地這いし蒸れる

葉が汚れ、風通しが悪く蒸れて傷みます。

原因: つる性なのに支柱・ネットを立てなかった。

対策: 支柱やネットを立ててつるを誘引し、立体的に育てて日当たり・風通しを確保します。

⚠ 水・肥料不足で葉が硬くなる

葉が硬く、つるの勢いが落ち、収穫量が減ります。

原因: 夏の水切れ、追肥の不足。

対策: 水を切らさず、収穫が続く間は2〜3週に一度追肥し、やわらかい茎先を摘み取ります。

FAQ

よくある質問

はい、ツルムラサキは暑さに非常に強く、真夏もぐんぐん育つ、育てやすい夏野菜です。病害虫も比較的少なく、つる先を摘み取って収穫すると、わき芽が伸びて収穫するほど茂り、長く楽しめます。つる性なので支柱やネットを立てる点と、寒さに弱いので暖かくなってから育てる点を押さえれば、初心者にもおすすめです。

暑さを好み寒さに弱いので、暖かくなった5月ごろから育て始めます。発芽に高温が必要なので、早まきは禁物。種は皮が硬いので一晩水につけてからまくと発芽がそろいます。収穫は7月から、霜が降りる前の10月ごろまでで、真夏が最盛期です。霜に当たると枯れるので、寒くなったら収穫を終えます。

つる先のやわらかい部分と若葉を、わき芽を残して摘み取ることです。摘んだあと残したわき芽が伸びて新しい収穫枝になり、収穫するほど枝数が増えて茂ります。あわせて支柱やネットで立体的に育て、水を切らさず2〜3週に一度追肥すると、やわらかい葉が次々と出て、長くたくさん収穫できます。

はい、ツルムラサキはつるを長く伸ばすつる性の野菜なので、支柱やネットを立ててつるを誘引するのがおすすめです。立体的に育てると、葉に日が当たり風通しもよく、よく茂って収穫もしやすくなります。フェンスやベランダにネットを張ってつるをからませれば、夏の日よけをかねたグリーンカーテンとしても楽しめます。

ツルムラサキは緑黄色野菜で、カルシウム、鉄、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンK、葉酸などを豊富に含む、栄養価の高い野菜です。加熱したときに出るぬめりには、独特の食感とのどごしがあります。暑さに強く夏によく育つことから「夏のホウレンソウ」のように重宝され、夏バテ予防にもうれしい野菜です。

ツルムラサキは加熱すると、とろりとしたぬめりと、ほのかな土のような風味が出ます。気になる場合は、さっとゆでてから流水でしめる、油で炒める、しょうがやごま油、にんにくなど香りの強い調味と合わせると食べやすくなります。くせの少ない緑茎種を選ぶのもおすすめ。慣れるとやみつきになる夏の味です。

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