ラディッシュ
Raphanus sativus var. sativus Radish
ラディッシュ(二十日大根)は、種まきからわずか3〜4週間で収穫できる、家庭菜園でもっとも手軽な野菜のひとつです。真っ赤でころんと丸い小さな根は...
かんたんに言うと
ラディッシュは日当たりの良い場所に種をまき、間引きながら育てると約3〜4週間で収穫できる、最も簡単な野菜のひとつです。
Profile
基本情報
ラディッシュ(二十日大根)は、種まきからわずか3〜4週間で収穫できる、家庭菜園でもっとも手軽な野菜のひとつです。真っ赤でころんと丸い小さな根は見た目も愛らしく、サラダや甘酢漬け、ピクルスにすると食卓を彩ります。生育期間がとても短いため、浅いプランターでも年に何度も繰り返し栽培でき、種まきから収穫までの一連の流れをすぐに体験できることから、子どもの食育や家庭菜園デビューの「最初の一歩」に最適です。
栽培で大切なのはたった二つ、「間引き」と「水やり」です。混み合ったまま育てると根が太らず葉ばかり茂ってしまうため、生育に合わせて2回に分けて間引き、根がふくらむスペースを確保します。また、土が乾いたり湿ったりを激しく繰り返すと根が割れてしまうので、土を乾かしすぎないよう一定に保つことがきれいな球を育てるコツです。
暑さと乾燥で辛味が強くなり「す」も入りやすくなるため、気候の穏やかな春(3〜5月)と秋(9〜11月)が栽培の適期です。肥料は種まき前の元肥だけでほぼ十分で、追肥はほとんど必要ありません。種まきから収穫までが短く、同じプランターで何度も繰り返し育てられるので、栽培の成功体験を積みやすく、家庭菜園を続けるきっかけづくりにもぴったりの野菜です。
💡豆知識
「二十日大根(はつかだいこん)」という名前は、種まきから約20日で収穫できることに由来します。ただし実際には、気温の高い時期で25日前後、涼しい時期には30〜40日ほどかかることが多く、文字どおり20日きっかりで採れるわけではありません。ラディッシュは植物としては私たちがよく知るダイコンの仲間で、ヨーロッパで小型・早生に改良された品種群です。
代表的な赤くて丸いタイプのほか、細長いもの、紅白に色が分かれるもの、白や紫の品種もあり、見た目のバリエーションが豊かなのも魅力です。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月は種まき | 4月は種まき | 5月は種まき | 9月は種まき | 10月は種まき | |||||||
| 収穫 | 4月は収穫 | 5月は収穫 | 10月は収穫 | 11月は収穫 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 4月は種まき | 5月は種まき | 9月は種まき | 10月は種まき | ||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 10月は収穫 | 11月は収穫 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月は種まき | 4月は種まき | 9月は種まき | 10月は種まき | ||||||||
| 収穫 | 4月は収穫 | 5月は収穫 | 11月は収穫 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 15〜25cm
- 株張り
- 5〜10cm
- 実のサイズ
- 直径2〜3cmの根
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- 0℃
- 耐暑温度
- 30℃
- 土壌pH
- 6.0〜6.5
- 水やり
- 土を乾かさないよう、表面が乾いたらこまめに。
- 肥料
- 元肥中心(化成肥料)
How to grow
育て方ステップ
-
1
種まき
約4日ラディッシュは根を食べる野菜なので、植え替えをせず、育てる場所に直接種をまく「直まき」が基本です。プランターは深さ15cmあれば十分育ちます。深さ約1cmのまき溝をつくり、種を1cm間隔で線状にまく「すじまき」にして、溝の両側から軽く土を寄せて薄くかぶせ、手のひらで軽く押さえてから、はす口でやさしく水をやります。
発芽適温は15〜25℃で、3〜5日で芽が出ます。複数のまき溝をつくるときは、収穫や間引きの作業がしやすいよう溝と溝の間を10cmほどあけておくと管理が楽になります。
💡時期をずらして少しずつまくと、収穫が一度に集中せず長く楽しめます。
-
2
1回目の間引き
約7日ラディッシュ栽培の成否を分けるのが「間引き」です。発芽後、子葉(双葉)が開いて本葉が出始めたら、1回目の間引きを行います。生育の悪い小さな芽や、葉の形がいびつなもの、混み合っている部分を抜き取り、株と株の間隔が2〜3cmになるように整えます。
込み合ったまま育てると、根がふくらむスペースがなく葉ばかりが茂ってしまいます。抜き取った間引き菜は、やわらかくクセがないので、洗ってサラダや味噌汁の具としておいしく食べられます。間引き後は株がぐらつかないよう、軽く土を寄せておきます。
💡間引き菜はベビーリーフとして食べられるので捨てずに活用しましょう。
-
3
2回目の間引き
約7日本葉が3〜4枚に増えたら、2回目の間引きを行い、最終的な株間を4〜5cm確保します。これが、根をまんまるに大きく太らせるために欠かせない作業です。生育のそろった元気な株を等間隔に残し、それ以外を抜き取ります。間引きが足りないと、隣同士で根が押し合って変形したり、養分や光を奪い合って太らなかったりします。
逆にこの段階できちんと間隔を確保しておけば、その後は特別な手入れをしなくても、根がぐんぐん大きくなっていきます。間引き後に株元へ軽く土を寄せると、根の上部が地表に出て硬くなるのを防げます。
💡「間引きをためらわない」ことが、丸く大きな根を育てる最大のコツです。
-
4
水やり
約20日ラディッシュは水分管理がとても大切です。土が乾いたり湿ったりを激しく繰り返すと、急な吸水で根の表面が裂ける「裂根(れっこん)」が起こります。土の表面が乾いたら、その都度こまめに、株元へやさしくたっぷりと水を与え、土を常に適度な湿り気に保つことを心がけます。
とくにプランターは土の量が少なく乾きやすいので、晴れた日は朝にしっかり水やりをします。一方で、受け皿に水を溜めたままにする過湿は病気の原因になるので避けます。乾きすぎは辛味や「す入り」の原因にもなるため、水切れには十分注意します。
💡乾湿の差をなくすことが、割れずにみずみずしい根に育てるポイントです。
-
5
収穫
約1日根の直径が2〜3cmほどにふくらみ、地ぎわから赤い肩がのぞいてきたら収穫の適期です。葉の付け根をしっかり持って、まっすぐ上に引き抜きます。ラディッシュは収穫適期がとても短いのが特徴で、採り遅れると根の内部に空洞ができる「す入り」が進んだり、ひび割れたり、辛味やえぐみが強くなったりして食感が悪くなります。
大きくなったものから順に、早め早めに収穫していきましょう。収穫した株のあとには再び種をまけるので、同じプランターで次々と栽培を繰り返して長く楽しめます。
💡採り遅れは禁物。良い大きさになったものから順に早めに抜き取ります。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓150〜400円
ラディッシュの種
1袋でプランター数回分。
-
✓400〜800円
野菜用培養土(14L)
浅型プランター向け。
-
✓500〜1,200円
標準プランター(浅型)
深さ15cmで十分。
-
○300〜800円
防虫ネット (任意)
アオムシ対策に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
べと病
まれ症状: 葉表に黄色い角張った斑、葉裏に灰白色のカビ。
予防: 水はけと風通しを改善、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し殺菌剤を散布。
アオムシ
よく発生症状: 葉に穴があき緑色の糞が残る。
予防: 防虫ネットで成虫の産卵を防ぐ。
対処: 見つけ次第捕殺、BT剤を使用。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 15kcal
- ビタミンC
- 19mg
- ビタミンA
- 微量
- ビタミンK
- 微量
- 葉酸
- 53μg
- 鉄
- 0.3mg
- カルシウム
- 21mg
- カリウム
- 220mg
- 食物繊維
- 1.2g
旬・味: 春と秋が旬。みずみずしく程よい辛味。
保存: 葉を切り落とし、根は袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。葉は別に保存。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 根が太らない
葉は茂るのに根が肥大しません。
原因: 間引き不足・密植、窒素過多、日照不足。
対策: 適切に間引き、元肥を控え、日当たりの良い場所で育てます。
⚠ 「す」が入る
根の内部に空洞ができてスカスカになります。
原因: 収穫遅れや高温。
対策: 適期に早めに収穫します。
⚠ アオムシの食害
葉に穴があき食べ尽くされます。
原因: モンシロチョウの産卵。
対策: 防虫ネットで覆い、見つけたら捕殺します。
Companions
コンパニオンプランツ
🤝 相性の良い植物
- バジル — バジルの香りが害虫を遠ざけ、短期間で収穫できるラディッシュとも無理なく同居できます。
FAQ
よくある質問
間引き不足、窒素肥料の与えすぎ、日照不足が原因です。しっかり間引き、肥料は控えめにし、日当たりを確保しましょう。
土の乾湿差が大きいと割れます。水やりを一定に保ち、土を乾かしすぎないこと、そして採り遅れないことが大切です。
高温・乾燥・収穫遅れで辛味が強くなります。涼しい時期に育て、水を切らさず、適期に早めに収穫しましょう。
春(3〜5月)と秋(9〜11月)が最適です。真夏は高温で品質が落ち、真冬は生育が遅くなります。
根が小さいので深さ15cmほどの浅型プランターで十分です。土の量が少ない分乾きやすいので、水切れに注意します。
食べられます。間引き菜や収穫時の葉は、やわらかいうちなら炒め物や味噌汁、ふりかけなどに利用できます。
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