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植物図鑑
🥬
つやのある紫色のナスの実
🥬 野菜

ナス

Solanum melongena Eggplant

やさしい 難易度2(5段階中): やさしい 💰 苗は200〜500円

ナスは、夏から秋まで長く収穫が続く、家庭菜園の代表的な果菜です。つやのある紫紺の実が次々と実り、焼きナス・揚げびたし・麻婆茄子など和洋中どん...

かんたんに言うと

ナスは日当たりの良い場所に苗を植え、水と肥料を切らさず3本仕立てで育てると、夏から秋まで長く収穫できる果菜です。

Profile

基本情報

ナスは、夏から秋まで長く収穫が続く、家庭菜園の代表的な果菜です。つやのある紫紺の実が次々と実り、焼きナス・揚げびたし・麻婆茄子など和洋中どんな料理にも使える万能野菜として人気があります。長ナス、丸ナス、米ナス、地方の伝統品種など種類が非常に豊富なのも魅力です。

育てるうえで覚えておきたいのは、ナスが「水と肥料をたくさん必要とする野菜」だということ。水切れと肥料切れはすぐに実のつやや形に表れ、生育を落とします。日当たりを好み、高温を好むため、十分に暖かくなってから植え付けます。一番最初に咲いた花からなる「一番果」は、株がまだ小さいうちに早めに小さく収穫して株の充実を優先するのが、その後の収量を伸ばすコツです。

枝は主枝と勢いの良いわき芽を残す「3本仕立て」にして、込み合う枝は整理します。そして真夏に株が疲れて実つきが悪くなったら、枝を大きく切り戻す「更新剪定(こうしんせんてい)」を行うと、秋にはみずみずしい「秋ナス」がふたたびたくさん採れます。長く付き合えるぶん、世話のしがいがある夏野菜です。

和洋中どんな調理法にもよく合い、株を上手に管理すれば一株から夏から秋まで長期間にわたって食卓を支えてくれる、収穫量も楽しみも大きい代表的な野菜です。

ナス科
分類
野菜 / 果菜
原産地
インド
別名
茄子、ナスビ
適期
植え付けは5月
価格目安
苗は200〜500円

💡豆知識

ナスはインド原産のナス科の野菜で、日本へは奈良時代までに伝わったとされ、古くから各地で栽培されてきました。そのため、長ナス・丸ナス・米ナス・水ナス・賀茂なすなど、地域ごとに個性豊かな伝統品種(在来種)が数多く残っています。実の皮の鮮やかな紫色は「ナスニン」というアントシアニン系の色素で、強い抗酸化作用を持つことで知られます。

「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざは、おいしいから食べさせたくないという意地悪説と、体を冷やすから大事な嫁に食べさせるなという気遣い説の両方が伝わる、有名な言い回しです。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
5月は植え付け
収穫
7月は収穫
8月は収穫
9月は収穫
10月は収穫
剪定
7月は剪定
病害虫注意
6月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
5月は植え付け
収穫
7月は収穫
8月は収穫
9月は収穫
10月は収穫
剪定
8月は剪定
病害虫注意
6月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
5月は植え付け
収穫
7月は収穫
8月は収穫
9月は収穫
10月は収穫
剪定
7月は剪定
病害虫注意
6月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ やさしい
収穫・開花の早さ 早い
手軽さ(コスト) やや高め

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
80〜150cm
株張り
50〜60cm
花のサイズ
直径3〜4cmの淡紫色の花
実のサイズ
長さ12〜20cm(品種による)

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
12℃
耐暑温度
35℃
土壌pH
6.0〜6.5
水やり
水を多く好む。土の表面が乾いたらたっぷり、真夏は朝夕。
肥料
化成肥料・液体肥料(肥料食い)

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    苗の植え付け

    約1日

    ナスは高温を好み低温に弱いため、十分に暖かくなる5月以降に植え付けます。一番花のつぼみが見え始めた、茎が太くがっしりした苗を選びましょう。ナス科の連作障害が出やすいので、過去数年トマトやナスを育てた場所は避けるか、接ぎ木苗を使うと安心です。

    日当たりと水はけが良く、肥沃な土を好みます。株間は60cm前後と広めにとり、プランターは深さ30cm以上・容量20L以上に1株が目安です。植え付け後はたっぷり水を与え、仮支柱を添えて風で倒れないようにします。植え付け直後の遅霜や低温には、あんどんで防寒すると安心です。

    💡高温性なので焦らず暖かくなってから。接ぎ木苗が丈夫で育てやすいです。

  2. 2

    支柱立て・3本仕立て

    約1日

    ナスは草丈が高く実も重いため、支柱でしっかり支えます。仕立て方の基本は「3本仕立て」。最初の花(一番花)のすぐ下から伸びる勢いの良いわき芽2本と、主枝の合わせて3本を主軸として残し、それより下のわき芽はすべて摘み取ります。3本それぞれに支柱を立てて誘引すると、枝が放射状に開いて日当たりと風通しが良くなり、実つきが安定します。

    生育中も、込み合う内向きの枝や、株元の古い葉を整理して、風通しを保ちます。整枝によってハダニなどの害虫や病気も予防しやすくなります。

    💡主枝+勢いの良いわき芽2本の3本仕立てが、家庭菜園の基本です。

  3. 3

    一番果の早採り

    約14日

    ナスで意外と知られていない大切なコツが、最初になる実「一番果」を、大きく育てずに小さいうち(長さ7〜10cmほど)で早めに収穫することです。株がまだ十分に育っていないうちに実を大きくならせると、そちらに養分を取られて株の生育が止まってしまい、その後の収量が落ちてしまいます。

    一番果を早採りすることで、株は枝葉を充実させることに力を注げ、結果として夏以降たくさんの実をつける丈夫な株に育ちます。同様に、株の勢いが弱いと感じたときは、実を小さめで収穫して株を休ませる「なり疲れ」対策も有効です。

    💡一番果は小さいうちに収穫。株を優先すると後の収量が大きく伸びます。

  4. 4

    水やり・追肥

    約60日

    ナスは「水で作る」といわれるほど水を好む野菜で、水切れは実のつやの低下や生育不良に直結します。土の表面が乾いたらたっぷりと、真夏は朝夕2回を目安に水を与えます。マルチングをすると乾燥を防げて効果的です。また、長期間にわたって次々と実をならせるため肥料の消費が激しく、いわゆる「肥料食い」です。

    最初の実が採れ始めたら、1〜2週間に1回のペースで追肥を続け、肥料を切らさないようにします。実につやがなくなる「ぼけナス(つやなし果)」は、水不足や株の疲れ、ハダニのサインなので、水やり・追肥・株の状態を見直します。

    💡水と肥料を切らさないことが、つやの良い実を採り続ける最大のコツです。

  5. 5

    更新剪定・秋ナス

    約60日

    夏の盛りを過ぎる7月下旬〜8月上旬になると、株が疲れて実つきや実の質が落ちてきます。そこで行うのが「更新剪定」です。各枝を3分の1〜半分ほどの長さに思いきって切り戻し、同時にスコップを株の周囲に入れて根も一部切る「根切り」をして、薄く追肥と水を与えます。

    すると、切り口から新しい枝が伸びて株が若返り、9〜10月にはみずみずしい「秋ナス」がふたたびたくさん収穫できます。剪定後はいったん収穫が止まりますが、ひと休みさせることで株の寿命が延び、秋まで長く楽しめます。収穫はハサミでヘタの上を切り取ります。

    💡盛夏に更新剪定+根切り+追肥で株が若返り、秋ナスが楽しめます。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • ナスの苗

    接ぎ木苗だと丈夫。

    200〜500円
  • 野菜用培養土(25L)

    プランター栽培用。

    500〜1,000円
  • 深型プランター

    深さ30cm以上。

    800〜2,000円
  • 園芸支柱

    3本仕立ての誘引に。

    300〜800円
初期費用の目安(必須のみ) 1,800〜4,300円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

よく発生

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

害虫

ハダニ

よく発生

症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。

予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。

対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。

害虫

ヨトウムシ

時々

症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。

予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。

対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。

害虫

コナジラミ

時々

症状: 株を揺らすと白い虫が舞う、すす病を誘発。

予防: 黄色粘着トラップを設置、風通しを確保。

対処: 薬剤を散布、天敵を活用。

Nutrition

栄養と食べ方

エネルギー
18kcal
ビタミンC
4mg
ビタミンA
8μg
ビタミンK
10μg
葉酸
32μg
0.3mg
カルシウム
18mg
カリウム
220mg
食物繊維
2.2g

旬・味: 夏〜秋が旬。加熱するととろりと柔らかくなる。

保存: 冷えすぎに弱いので新聞紙等に包んで野菜室へ。早めに使い切る。

🍴 焼きナス🍴 揚げびたし🍴 麻婆茄子🍴 味噌炒め

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ つやなし果(ぼけナス)

実につやがなくくすんだ見た目になります。

原因: 水不足・肥料切れ・株の疲れ・ハダニ。

対策: 水と追肥を切らさず、ハダニを防除し、更新剪定で株を休ませます。

⚠ ハダニの多発

葉がかすれて白っぽくなり生育が衰えます。

原因: 高温乾燥でハダニが急増。

対策: 葉裏に葉水をし、発生時は殺ダニ剤を使い、古葉を整理します。

⚠ 石ナス(硬い実)

実が硬く小さく、種が目立ちます。

原因: 低温や受粉不良。

対策: 暖かくなってから植え、株を健全に保ち早めに収穫します。

Companions

コンパニオンプランツ

🤝 相性の良い植物

  • マリーゴールド — マリーゴールドがセンチュウやアブラムシを抑え、ナスの株を守ります。

FAQ

よくある質問

水不足や肥料切れ、株の疲れ、ハダニの被害が原因です。水やりと追肥を見直し、葉裏のハダニを確認し、必要なら更新剪定で株を休ませます。

一番花の下の勢いの良いわき芽2本と主枝の計3本を主軸に育てる仕立て方です。下のわき芽は摘み、風通しと実つきを良くします。

株が小さいうちに実を大きくすると養分を奪われ生育が止まります。一番果を小さく早採りすると株が充実し、その後たくさん実ります。

7月下旬〜8月に各枝を1/3〜半分に切り戻す「更新剪定」と根切り・追肥を行うと株が若返り、秋にみずみずしい実が採れます。

低温や受粉不良で起こります。暖かくなってから植え、株を健全に保つことで防げます。早めの収穫も有効です。

深さ30cm以上・容量20L以上のプランターに1株が目安です。水と肥料を多く必要とするので、水やりと追肥はこまめに行います。

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