バジル
Ocimum basilicum Basil
バジルは、イタリア料理やエスニック料理に欠かせない、爽やかで甘い香りが魅力の一年草ハーブです。日当たりと水を好み、生育がとても旺盛で、初夏か...
かんたんに言うと
バジルは日当たりの良い場所で土を乾かさないように育て、摘心を繰り返すと夏中たくさんの葉が収穫できる初心者向けハーブです。
Profile
基本情報
バジルは、イタリア料理やエスニック料理に欠かせない、爽やかで甘い香りが魅力の一年草ハーブです。日当たりと水を好み、生育がとても旺盛で、初夏から秋にかけて次々と葉を収穫できます。最大の魅力は「摘心(てきしん)」を繰り返すほど枝数が増え、収穫量がどんどん増えていくこと。
一株あればワンシーズンで驚くほどたくさんの葉を楽しめます。プランターはもちろん、日当たりの良いキッチンの窓辺でも育てられる手軽さから、料理好きの初心者にとくにおすすめできるハーブです。原産は熱帯アジアで、寒さと乾燥には弱いという性質があります。
気温が十分に上がる5月以降に植え付け、土を乾かさないよう水をしっかり与えるのが、元気に育てる基本です。生育が進んで花穂(かすい)が出てくると、株が種づくりにエネルギーを使い始め、葉が硬くなって香りも落ちてしまうため、花穂は見つけ次第早めに摘み取り、葉の収穫期間を長く保ちます。
トマトのそばに植えると互いの生育を助け、害虫を遠ざけるコンパニオンプランツとしても優秀で、家庭菜園の名脇役としても親しまれています。種からでも苗からでも育てられ、収穫を兼ねた摘心を続けていけば、たった一株でも食卓を豊かに彩るほどたくさんの葉を収穫でき、初夏から秋まで長く楽しめます。
💡豆知識
バジルの和名は「メボウキ(目箒)」といい、少し意外な由来を持っています。バジルの種は水に浸すとまわりがゼリー状にふくらむ性質があり、これを使って目に入ったゴミやほこりを取り除いたことから、「目を掃く箒」という意味でこの名がつけられました。属名のOcimumはギリシャ語の「香る」に由来し、古くから香草として重宝されてきたことがうかがえます。イタリアではジェノベーゼソースの主役として、東南アジアではガパオに使うホーリーバジルとして、世界中の料理で愛されています。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 5月は植え付け | 6月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 6月は収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 6月は収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 5月は植え付け | 6月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 6月は収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 30〜60cm
- 株張り
- 20〜40cm
- 花のサイズ
- 小さな白い穂状花
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- 10℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷり。夏は朝夕。水切れ厳禁。
- 肥料
- 液体肥料または化成肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け
約1日バジルは寒さに弱いため、遅霜の心配がなくなり気温が安定して20℃前後になる5月以降に植え付けます。早植えすると低温で生育が止まり、葉が黒ずんでしまうので焦りは禁物です。日当たりと風通しの良い場所を選び、株間を25cmほどあけて植えます。プランターは深さ20cm以上のものに、ハーブ・野菜用の培養土を使います。
植え付け後はたっぷりと水を与え、根がしっかり活着するまでは土を乾かさないように管理します。気温が低いうちに急いで植える必要はなく、暖かくなるのを待つほうが結果的によく育ちます。
💡気温が十分に上がってから植えると、その後の生育がぐんと良くなります。
-
2
水やり
約120日バジルは乾燥に弱く、水切れを起こすとすぐに葉も茎もぐったりとしおれてしまいます。土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水を与えるのが基本です。とくに気温が上がる夏場は乾きが早いため、朝と夕方の1日2回必要になることもあります。一方で、常にじめじめと湿った状態は根腐れの原因になるので、受け皿に溜まった水はこまめに捨てます。葉に勢いがあり、つやがある状態を保てるよう水やりを欠かさないことが、収穫量を伸ばすコツです。
💡しおれても早めにたっぷり水を与えれば、多くの場合は回復します。
-
3
摘心(てきしん)
約1日バジルをたくさん収穫するための最重要作業が「摘心」です。草丈が20cmほどに育ったら、思いきって茎の先端を、葉の付け根のすぐ上で摘み取ります。すると、摘んだ部分の下にある葉の付け根から新しいわき芽が二手に伸び、枝数が倍々に増えていきます。これを繰り返すことで株はこんもりと茂り、収穫できる葉の量が飛躍的に増えます。摘み取った先端の葉は、もちろんそのまま料理に使えます。摘心をせずに放任すると、ひょろひょろと背だけ高くなり収穫量が伸びません。
💡「収穫を兼ねた摘心」を繰り返すのが、たくさん採るいちばんの近道です。
-
4
花穂(かすい)の摘み取り
約90日夏が進むと、茎の先端に小さな白い花の穂(花穂)が伸びてきます。花を咲かせて種をつけ始めると、株は繁殖にエネルギーを使うようになり、葉が硬くゴワゴワになって香りも落ちてしまいます。葉の収穫を長く楽しむためには、花穂が伸びてきたら開花する前にこまめに摘み取ることが大切です。
摘み取ることで再びわき芽の生育に力が向き、やわらかい葉を採り続けられます。なお、花穂もエディブルフラワーとして料理の彩りに使えるので、摘んだものは無駄なく活用できます。
💡花を咲かせたくない場合は、つぼみのうちに早めに摘むのがポイントです。
-
5
収穫と保存
約90日収穫は、必要な分だけ枝先のやわらかい葉を摘み取ります。このとき、葉の付け根のすぐ上で摘めば、そこから新しいわき芽が出て次の収穫につながります。香りがもっとも強いのは、気温が上がる前の朝のうちです。一度にたくさん収穫したときは、生のまま冷蔵すると傷みやすいので、オリーブオイル漬けやペースト(ジェノベーゼソース)にして冷凍保存すると、香りを保ったまま長く楽しめます。乾燥保存もできますが、生やオイル漬けに比べると香りはやや弱くなります。
💡たくさん採れたらジェノベーゼにして冷凍すると、一年中バジルを味わえます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓200〜500円
バジルの苗
春〜初夏に出回る。
-
✓400〜800円
ハーブ・野菜用培養土(14L)
プランター栽培用。
-
✓500〜1,500円
プランターまたは鉢
深さ20cm以上。
-
○400〜900円
液体肥料 (任意)
収穫期の追肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
よく発生症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ヨトウムシ
時々症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。
予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。
対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。
コナジラミ
時々症状: 株を揺らすと白い虫が舞う、すす病を誘発。
予防: 黄色粘着トラップを設置、風通しを確保。
対処: 薬剤を散布、天敵を活用。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 21kcal
- ビタミンC
- 16mg
- ビタミンA
- 520μg
- ビタミンK
- 440μg
- 葉酸
- 69μg
- 鉄
- 1.5mg
- カルシウム
- 240mg
- カリウム
- 420mg
- 食物繊維
- 4.0g
旬・味: 夏が旬。摘みたての葉は香りが格別。
保存: 冷凍やオイル漬けで保存。乾燥保存も可能だが香りは落ちる。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 低温で葉が黒く傷む
気温の低い時期に葉が黒ずみ枯れます。
原因: 10℃以下の低温障害。
対策: 十分暖かくなってから育て、寒い夜は室内へ取り込みます。
⚠ 水切れでしおれる
葉と茎がぐったりと垂れ下がります。
原因: 乾燥・水やり不足。
対策: すぐにたっぷり水を与えます。早期なら回復します。
⚠ 葉が硬く香りが落ちる
葉が厚く硬くなり風味が弱まります。
原因: 開花による株の老化。
対策: 花穂を早めに摘み取り、栄養を葉に回します。
Companions
コンパニオンプランツ
FAQ
よくある質問
低温障害が主な原因です。10℃以下に当たると葉が黒ずみます。暖かくなってから育て、冷え込む夜は室内に取り込みましょう。
草丈20cmで摘心し、その後もわき芽の上で繰り返し摘むと枝分かれして収穫量が増えます。花穂は早めに摘み取りましょう。
基本は一年草で寒さに弱く、屋外では冬に枯れます。室内の暖かく明るい場所なら越冬できることもありますが、香りや勢いは落ちます。
乾燥より、冷凍やオイル漬けのほうが香りを保てます。ジェノベーゼソースにして小分け冷凍するのもおすすめです。
育てられます。発芽適温は20〜25℃で、4〜6月にまきます。発芽までは土を乾かさないよう管理し、本葉が増えたら間引いて育てます。
本当です。バジルの香りがアブラムシなどを遠ざけ、トマトの生育を助けるとされます。水や日照の好みも近く、相性の良い組み合わせです。
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