レモンバーム
Melissa officinalis Lemon Balm
レモンバームは、葉に触れたり揉んだりすると、レモンによく似た爽やかな香りがふわりと広がる、シソ科のハーブです。「メリッサ」とも呼ばれ、その爽...
かんたんに言うと
レモンバームはレモンの香りの丈夫な多年草ハーブ。半日陰でも育ち、繁殖力が強いので鉢植え管理が安心。花前のやわらかい葉を収穫し刈り戻すと再生します。
Profile
基本情報
レモンバームは、葉に触れたり揉んだりすると、レモンによく似た爽やかな香りがふわりと広がる、シソ科のハーブです。「メリッサ」とも呼ばれ、その爽やかな香りはハーブティーの定番として広く親しまれ、心を落ち着かせるリラックスハーブとしても知られています。
ミントの仲間らしく非常に丈夫で繁殖力が強く、一度植えれば毎年こんもりと茂る多年草。日なたから半日陰まで適応し、特別な世話をしなくてもよく育つので、初心者が初めて育てるハーブとしてもうってつけです。鮮やかな緑の葉が茂る姿は、ハーブガーデンや寄せ植えのグリーンとしても爽やかです。
栽培のポイントは、第一に、丈夫で半日陰でも育つので置き場所を選ばないこと。ただし真夏の強い直射日光と乾燥は葉が傷みやすいので、夏は明るい半日陰が向きます。第二に、生育旺盛で地下茎やこぼれ種でどんどん広がるため、増えすぎが気になる場合は鉢植えで管理するのがおすすめなこと。
第三に、夏に花が咲くと葉が硬くなり香りが落ちるので、花が咲く前のやわらかい葉を収穫し、株が茂りすぎたら刈り戻すこと。刈り戻すと、新しいやわらかい葉が再び茂ります。摘みたての葉でいれるフレッシュなレモンバームティーは、家庭菜園ならではの楽しみです。
💡豆知識
レモンバームの学名「Melissa(メリッサ)」は、ギリシャ語で「ミツバチ」を意味します。これは、レモンバームの花にミツバチがよく集まることに由来し、古代ギリシャでは養蜂家がミツバチを引き寄せるために植えたといわれます。レモンに似た香りの主成分はシトラールやシトロネラールで、これは本物のレモンにも含まれる香り成分。
だからこそ、レモンを使わずにレモンの香りを楽しめます。ヨーロッパでは古くから、心を落ち着かせ、気分を明るくするハーブとして珍重され、修道院の庭で薬草として栽培されてきた長い歴史があります。香りをかぐとリラックスできるとされ、ハーブティーやポプリ、入浴剤などに利用されてきました。
ミントと同じシソ科で、繁殖力が強いところもミントによく似ています。和名の「コウスイハッカ(香水薄荷)」も、その芳しい香りを表しています。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月は植え付け | 9月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||||
| 剪定 | 6月は剪定 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 4月は植え付け | 9月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||||
| 剪定 | 6月は剪定 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 4月は植え付け | 9月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||||
| 剪定 | 6月は剪定 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 30〜80cm
- 株張り
- 30〜60cm
- 花のサイズ
- 白い小花(夏)
環境条件
- 日照
- 半日陰
- 耐寒温度
- -15℃
- 耐暑温度
- 33℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷり。乾燥に弱いので夏は切らさない。
- 肥料
- 緩効性化成肥料・液肥
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け
約7日レモンバームは種からも育てられますが、発芽に少し時間がかかるため、苗から育てるのが手軽で確実です。植え付け適期は春(4〜5月)か秋(9〜10月)の涼しい時期。非常に丈夫で、日なたから半日陰まで適応し、土質もあまり選びません。ただし、繁殖力が非常に強く、地植えにすると地下茎やこぼれ種で広がって、ほかの植物の領域まで侵出することがあります。
増えすぎが気になる場合は、ミントと同様に、鉢やプランターで育てるのが管理しやすくおすすめです。鉢植えなら5〜7号の鉢に、草花・ハーブ用培養土で植えます。地植えする場合は、広がってもよい場所を選びます。植え付け後はたっぷり水を与えます。一度根づけば、毎年こんもりと茂る頼もしいハーブです。
💡丈夫で半日陰でもOK。繁殖力が強いので増えすぎ防止に鉢植え管理が無難です。
-
2
水やりと置き場所
約30日レモンバームは、ミントの仲間らしく適度な湿り気のある環境を好み、乾燥は苦手です。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、とくに夏は乾かしすぎないようにします。水切れすると葉が傷んだり、香りが落ちたりします。一方で、極端な過湿は根腐れのもとなので、水はけも確保します。
置き場所は、日なた〜半日陰。よく日に当てると香りが強くなりますが、真夏の強い直射日光と西日では葉が黄ばんだり傷んだりすることがあるので、夏は明るい半日陰のほうがきれいな葉を保てます。半日陰でもよく育つので、ほかのハーブが育ちにくい場所でも栽培できるのが利点です。肥料は控えめでよく、与えすぎると軟弱に茂って香りが薄くなることがあります。
💡乾燥に弱いので夏は水切れ注意。日なた〜半日陰で、真夏は明るい半日陰がきれいに育ちます。
-
3
収穫(葉摘み)
約60日草丈が20〜30cmほどに茂ってきたら、葉の収穫ができます。必要なときに、よく茂った枝先や葉を摘み取って使います。摘み取ると、わき芽が伸びて株がこんもりと茂り、長く収穫を楽しめます。収穫のコツは、花が咲く前のやわらかい葉を摘むこと。花が咲くと葉が硬くなり、香りも落ちてくるので、香りのよい葉を楽しみたいなら、花が咲く前にこまめに収穫します。
摘みたての葉は、ハーブティーが定番。生の葉を数枚カップに入れて熱湯を注げば、爽やかなフレッシュレモンバームティーになります。ほかにも、サラダやデザート、料理の香りづけ、お風呂に入れて香りを楽しむなど、用途はいろいろ。乾燥させると香りはやや落ちますが、ドライにして保存することもできます。
💡花が咲く前のやわらかい葉を収穫。摘みたての葉でいれるフレッシュティーが格別です。
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4
刈り戻しと夏の管理
約60日レモンバームは生育旺盛で、放っておくと株が大きく茂りすぎたり、夏に花が咲いて葉が硬くなったりします。株が茂りすぎて蒸れてきたり、花が咲き始めたりしたら、株全体を半分から3分の1ほどの高さに「刈り戻し」をします。刈り戻すと、風通しがよくなって蒸れを防げるうえ、わき芽から新しいやわらかい葉が再び茂ってきて、香りのよい葉をまた収穫できます。
刈り戻した葉も、もちろん収穫物として利用できます。刈り戻し後に追肥をすると、再生がよくなります。日本の高温多湿の夏は、茂りすぎると蒸れやすいので、刈り戻しで風通しを保つことが、夏を元気に越させるコツ。梅雨前や夏前の刈り戻しが効果的です。こうして手入れすれば、春から秋まで何度も収穫を楽しめます。
💡茂りすぎや花が咲いたら半分ほどに刈り戻し。やわらかい新葉が再生し蒸れも防げます。
-
5
冬越しと株分け・増えすぎ管理
約7日レモンバームは寒さに強い多年草で、冬になると地上部は枯れますが、根は生きていて、春になるとまた新しい芽を出してきます。冬越しの特別な手入れは不要で、地上部が枯れたら刈り取っておきます。数年育てると株が大きくなり、鉢植えは根詰まりするので、1〜2年に一度、春か秋に植え替えや「株分け」をすると、生育が若返ります。
株分けは、レモンバームをふやす方法にもなります。注意したいのは、地植えの場合の繁殖力の強さ。地下茎やこぼれ種でどんどん広がるので、増えすぎないよう、花後に花穂を切ってこぼれ種を防いだり、広がった部分を整理したりします。心配な場合は鉢植えで育てるのが安心です。丈夫でよくふえるので、株分けで更新しながら、長くレモンバームを楽しめます。
💡寒さに強く冬は地上部が枯れて春に芽吹きます。繁殖力が強いのでこぼれ種と広がりを管理します。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓300〜700円
レモンバームの苗
1株からよく茂る。
-
✓400〜800円
草花・ハーブ用培養土
水もちと水はけのバランスのよい土。
-
○500〜1,500円
鉢・プランター(5〜7号) (任意)
増えすぎ防止に鉢植えがおすすめ。
-
○400〜900円
緩効性肥料・液肥 (任意)
刈り戻し後の追肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
まれ症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
うどんこ病
時々症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。
予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。
Nutrition
栄養と食べ方
旬・味: 初夏が葉の旬。レモンに似た爽やかでやさしい香りが特徴。
保存: 生は冷蔵で早めに。乾燥保存も可だが香りはやや落ちる。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 増えすぎて広がる
地下茎やこぼれ種で周囲に広がります。
原因: 旺盛な繁殖力(地植え)。
対策: 鉢植えで管理し、花後に花穂を切ってこぼれ種を防ぎます。
⚠ 夏の水切れ・葉傷み
夏に葉が黄ばんだり傷んだりします。
原因: 乾燥、強い直射日光・西日。
対策: 夏は水を切らさず、明るい半日陰で管理します。
⚠ 花が咲いて香りが落ちる
夏以降、葉が硬くなり香りが薄れます。
原因: 開花による株の変化。
対策: 花前に収穫し、花が咲いたら半分ほどに刈り戻して新葉を出させます。
FAQ
よくある質問
どちらもシソ科で繁殖力が強く似ていますが、レモンバームはレモンに似た爽やかな香り、ミントはスーッとした清涼感が特徴です。レモンバームのほうがやさしくマイルドな香りで、リラックス用のティーに人気です。
育ちます。レモンバームは半日陰でもよく育つ丈夫なハーブです。むしろ真夏の強い直射日光と西日では葉が傷みやすいので、夏は明るい半日陰のほうがきれいな葉を保てます。
繁殖力が強く、地植えだと地下茎やこぼれ種で広がります。増えすぎが気になる場合は、ミントと同様に鉢やプランターで育てるのがおすすめ。花後に花穂を切ってこぼれ種を防ぐのも有効です。
夏に花が咲くと葉が硬くなり香りが落ちます。花が咲く前のやわらかい葉を収穫し、茂りすぎや花が咲いたら株を半分ほどに刈り戻すと、やわらかい新葉が再生します。
摘みたての生の葉を数枚カップに入れ、熱湯を注いで数分蒸らせば、爽やかなフレッシュレモンバームティーになります。リラックスタイムにぴったり。ミントとブレンドしてもおいしいです。
寒さに強い多年草で、冬は地上部が枯れますが根は生きていて、春にまた芽吹きます。冬の特別な手入れは不要です。数年で株が大きくなったら株分けや植え替えで更新します。
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