ミント
Mentha Mint
ミントは、すっと鼻に抜ける爽やかな香りが魅力の多年草ハーブです。とにかく丈夫で繁殖力が旺盛なことで知られ、半日陰でもよく育ち、地下茎を伸ばし...
かんたんに言うと
ミントは半日陰でも育つ非常に丈夫な多年草ハーブで、増えすぎを防ぐため鉢やプランターで育てるのがおすすめです。
Profile
基本情報
ミントは、すっと鼻に抜ける爽やかな香りが魅力の多年草ハーブです。とにかく丈夫で繁殖力が旺盛なことで知られ、半日陰でもよく育ち、地下茎を伸ばしてどんどん株が増えていくため、ガーデニング初心者でも枯らす心配がほとんどありません。代表的なものに、清涼感の強い「ペパーミント」と、ほんのり甘くマイルドな香りの「スペアミント」があり、ハーブティーやモヒートなどのドリンク、お菓子やデザートの飾り、料理の彩りなど用途がとても豊富です。
育て方で唯一にして最大の注意点が、その強すぎる繁殖力です。花壇や庭に直接植えると、地下茎が四方八方に広がってほかの植物の場所まで侵食し、一帯がミントだらけになってしまうことがあります。そのため、必ず鉢やプランターなど、根の広がりを区切れる容器で育てるのがおすすめです。
冬になると地上部は枯れますが、根は生きていて春にはふたたび芽吹きます。乾燥よりやや湿り気を好むので、水を切らさないように管理すると、やわらかく香りの良い葉を長く収穫できます。その強い繁殖力は裏を返せば失敗の少なさでもあり、切った茎を水に挿すだけで簡単に増やせるので、ハーブ栽培の第一歩として安心して挑戦できる種類です。
💡豆知識
ミントは非常に交雑しやすい植物で、世界には数百種以上もの種類があるとされます。よく使われるペパーミントは、じつはウォーターミントとスペアミントの自然交雑から生まれた雑種です。清涼感のもとになっている香りの主成分は「メントール」で、口や肌にひんやりとした冷感を与える働きがあり、歯みがき粉やガム、湿布など幅広い製品に利用されています。
日本にも古くから「ハッカ(薄荷)」と呼ばれる和種のミントがあり、かつて北海道ではメントールの結晶「薄荷脳」の一大生産地として世界に輸出していた歴史があります。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 3月は植え付け | 4月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||
| 剪定 | 6月は剪定 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||
| 剪定 | 6月は剪定 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 3月は植え付け | 4月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | 7月は収穫 | 9月は収穫 | ||||||||
| 剪定 | 6月は剪定 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 20〜60cm
- 株張り
- 30〜100cm
- 花のサイズ
- 小さな淡紫〜白の穂状花
環境条件
- 日照
- 半日陰
- 耐寒温度
- -10℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.5
- 水やり
- 土の表面が乾いたら。やや湿り気を好む。
- 肥料
- 緩効性化成肥料(少量)
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け
約1日ミントは苗から育てるのが手軽で確実です。植え付けの適期は春(3〜5月)ですが、丈夫なので生育期ならほぼいつでも植えられます。最大のポイントは、地下茎が広がって周囲を侵食するのを防ぐため、必ず鉢やプランターなど根域を区切れる容器に、単独で植えること。
庭に下ろしたい場合も、底を抜いた鉢ごと埋めるなどして根の広がりを抑えます。置き場所は半日陰〜日なたが適し、真夏の強い直射日光は葉焼けの原因になるため、午後は明るい日陰になる場所が理想です。植え付け後はたっぷりと水を与えます。
💡増えすぎを防ぐため、地植えは避けて容器で単独栽培にするのが鉄則です。
-
2
水やり
約365日ミントは乾燥よりも、やや湿り気のある環境を好みます。土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水を与えましょう。水切れを起こすと葉が硬くゴワゴワになり、香りも弱くなってしまいます。とくに気温が上がり生育が旺盛になる初夏から夏は、土がぐんぐん乾くので、朝のうちにしっかり水やりをします。
プランターは土の量が少なく乾きやすいため、夏場は朝夕の2回必要になることもあります。一方で、受け皿に水を溜めたままの過湿は根腐れの原因になるので、たまった水は捨てます。
💡葉が硬くなってきたら水切れのサイン。たっぷりの水でやわらかい葉に戻します。
-
3
摘心・収穫
約200日草丈が15〜20cmほどに伸びたら、茎の先端を摘み取る「摘心」を兼ねて収穫を始めます。先端を摘むと、その下の葉の付け根から新しいわき芽が二手に伸び、枝数が増えて株全体がこんもりと茂ります。これを繰り返すことで、収穫できる葉の量がどんどん増えていきます。
収穫は必要な分だけ、葉の付け根のすぐ上で摘み取ります。香りがもっとも強いのは、花が咲く前の、気温が上がる前の朝のうちです。花穂が出ると葉が硬くなり香りも落ちるので、葉の収穫を優先したい場合は、つぼみのうちに花穂を摘み取ります。
💡「収穫を兼ねた摘心」を繰り返すと、こんもり茂って収穫量が増えます。
-
4
切り戻し
約1日生育が旺盛なミントは、放っておくと茎が伸びて茂りすぎ、株の内側が蒸れて風通しが悪くなり、うどんこ病などが発生しやすくなります。茂りすぎてきたら、思いきって株元から10cmほどの高さまでバッサリと刈り込む「切り戻し」を行いましょう。一時的に寂しくなりますが、ミントは生命力が強いので、すぐに株元から新しい芽が勢いよく吹き出し、やわらかく香りの良い若葉をふたたび収穫できます。刈り取った茎葉は、まとめてハーブティーや入浴剤として活用すれば無駄になりません。夏前の切り戻しは蒸れ対策としても効果的です。
💡蒸れてきたら株元近くまで刈り込むと、若く香り高い葉が再生します。
-
5
株分け・植え替え
約1日ミントは生育が旺盛なため、鉢やプランターの中はすぐに根でいっぱいになります。1〜2年も育てると根詰まりを起こし、生育が鈍って葉が小さくなったり香りが落ちたりします。これを防ぐため、春の生育開始期に、株を鉢から抜いて根鉢をいくつかに切り分ける「株分け」をして、新しい土に植え替えます。
古くなった中心部の根や、黒ずんだ傷んだ根は取り除き、元気な部分を植え直すと勢いが戻ります。株分けは増やす作業も兼ねるので、分けた株を別の容器に植えれば簡単に株数を増やせます。
💡生育が鈍り香りが落ちたら根詰まりのサイン。春に株分けして更新します。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓200〜500円
ミントの苗
通年入手しやすい。
-
✓400〜800円
ハーブ・草花用培養土(14L)
容器栽培用。
-
✓500〜1,500円
鉢またはプランター
単独容器が安心。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
うどんこ病
時々症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。
予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 44kcal
- ビタミンC
- 35mg
- ビタミンA
- 180μg
- 葉酸
- 95μg
- 鉄
- 3.5mg
- カルシウム
- 230mg
- カリウム
- 470mg
- 食物繊維
- 6.0g
旬・味: 春〜夏が収穫期。爽やかな清涼感のある香り。
保存: 水を張ったコップに挿すか、湿らせたキッチンペーパーで包み冷蔵。冷凍も可。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 地植えで増えすぎる
地下茎が広がり庭中に蔓延します。
原因: 旺盛な繁殖力。
対策: 鉢やプランターで管理し、地植えは避けます。
⚠ 根詰まりで弱る
生育が鈍り葉が小さく香りも落ちます。
原因: 根が容器いっぱいに回る。
対策: 1〜2年ごとに株分け・植え替えをします。
⚠ うどんこ病
葉に白い粉状のカビが出ます。
原因: 蒸れと風通しの悪さ。
対策: 切り戻して風通しを良くし、罹病部を除去します。
Companions
コンパニオンプランツ
FAQ
よくある質問
地下茎で旺盛に広がり、地植えすると数年で一帯を覆うほど増えます。必ず鉢やプランターで管理しましょう。
半日陰でもよく育ちます。むしろ真夏の強い直射日光は葉焼けの原因になることがあるため、午後に日陰になる場所が向きます。
地上部は枯れますが根は生きており、春になると再び芽吹く多年草です。鉢は凍結しすぎない場所に置くと安心です。
根詰まりや肥料過多が原因です。春に株分け・植え替えをし、肥料を控えめにすると香りが回復します。
手軽さと確実さでは苗がおすすめです。ミントは交雑しやすく、種から育てると香りや性質が安定しないことがあります。
簡単に増やせます。切り取った茎を水に挿しておくと数日で発根するので、土に植え替えれば新しい株になります。
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