シソ
Perilla frutescens var. crispa Shiso / Perilla
シソ(大葉)は、和食に欠かせない香味野菜・ハーブで、家庭菜園でも非常に育てやすい一年草です。爽やかな独特の香りは、刺身のつまや薬味、天ぷら、...
かんたんに言うと
シソ(大葉)は日当たり〜半日陰で水を切らさず育て、摘心を繰り返すと夏中たくさんの葉が収穫できる、育てやすい香味ハーブです。
Profile
基本情報
シソ(大葉)は、和食に欠かせない香味野菜・ハーブで、家庭菜園でも非常に育てやすい一年草です。爽やかな独特の香りは、刺身のつまや薬味、天ぷら、ジュースや梅干しの色付けなど、用途が幅広いのが魅力。葉が緑色の「青じそ(大葉)」と、赤紫色の「赤じそ」があり、青じそは薬味として、赤じそは梅干しやしそジュースの色付けによく使われます。
日当たりから半日陰まで適応し、暑さに強く生育旺盛で、こぼれ種から翌年も芽を出すほど丈夫。摘心を繰り返すと枝数が増え、夏じゅう次々と葉を収穫できます。栽培で気をつけたいのは、第一に、乾燥に弱く水切れすると葉が硬くなるので、水を切らさないこと。
第二に、シソはアブラムシやハダニ、ベニフキノメイガ(葉を巻く幼虫)などの害虫がつきやすいので、葉裏もよく観察すること。第三に、夏の終わりに花穂(穂じそ)が出ると葉が硬くなるため、葉を長く収穫したいなら花穂を早めに摘むことです。摘んだ花穂(穂じそ・花穂じそ)も薬味や天ぷらとして楽しめます。
プランターひとつあれば必要なときに摘み取れる、食卓で重宝する一株です。薬味からしそジュース、塩漬けなどの保存食まで活躍の幅が広く、栄養価も高い「和のハーブ」として、一家に一株あるととても便利な存在です。
💡豆知識
シソの和名「紫蘇」は、その昔、食中毒で命の危機にあった人が、赤じそを煎じて飲んだところ「紫」の葉で命が「蘇(よみがえ)った」という中国の故事に由来すると伝えられています。実際にシソには強い抗菌・防腐作用があり、刺身にシソが添えられるのは、彩りだけでなく食中毒を防ぐ昔の人の知恵でもありました。
青じそと赤じそは同じ植物の変種で、赤じその色素は梅干しを鮮やかな赤に染める天然色素「シソニン」です。シソとよく似たエゴマ(荏胡麻)も同じ仲間で、交雑すると香りが落ちるため、近くで育てるときは注意が必要です。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 5月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 5月は植え付け | 6月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 6月は収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 5月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 6月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 6月は収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 5月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 6月は収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 30〜80cm
- 株張り
- 30〜50cm
- 花のサイズ
- 小さな白〜淡紫の穂状花
環境条件
- 日照
- 半日陰
- 耐寒温度
- 10℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 6.0〜6.5
- 水やり
- 乾燥に弱い。土が乾いたらたっぷり、夏は朝夕。
- 肥料
- 化成肥料・液体肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
種まき・苗の植え付け
約14日シソは種からでも苗からでも簡単に育ちます。種は「好光性種子」で、発芽に光を必要とするため、覆土はごく薄く(種が隠れる程度)にするのがコツです。種まき・植え付けの適期は、十分に暖かくなる5〜6月。発芽適温は20〜25℃とやや高めなので、焦らず暖かくなってから始めます。
手軽さでは苗からがおすすめで、本葉のそろった苗を株間25〜30cmで植えます。日当たり〜半日陰の、乾きにくい場所を選びます。プランターは深さ20cm以上のものに、野菜・ハーブ用培養土を使います。植え付け後はたっぷり水を与えます。
💡種は好光性。覆土は薄く。手軽さなら苗からの植え付けがおすすめです。
-
2
水やり
約120日シソは乾燥に弱く、水切れを起こすと葉が硬くゴワゴワになり、香りも食感も落ちてしまいます。やわらかくみずみずしい葉を収穫するには、土を乾かさないことが何より大切です。土の表面が乾いたら、株元にたっぷりと水を与えます。とくに気温が上がり葉が茂る真夏は、土がぐんぐん乾くので、朝と夕方の1日2回必要になることもあります。
プランターは特に乾きやすいので注意します。半日陰でも育つ性質を活かし、真夏は西日を避けられる場所に置くと、乾燥と葉焼けを防げて葉質が良くなります。
💡水切れは葉が硬くなる原因。真夏は朝夕の水やりでみずみずしく保ちます。
-
3
摘心
約1日シソをたくさん収穫するための重要作業が「摘心」です。草丈が20〜30cmほどに育ったら、茎の先端を摘み取ります。すると、わき芽が伸びて枝数が増え、収穫できる葉の量が大幅に増えます。摘み取った先端のやわらかい葉は、もちろんそのまま薬味に使えます。
摘心を繰り返すことで株はこんもりと茂り、夏じゅう次々と葉を収穫し続けられます。摘心をせずに放任すると、主枝だけがひょろりと高く伸び、下葉が硬くなって収穫量も伸びません。収穫を兼ねて、こまめに先端を摘んでいくのがコツです。
💡「収穫を兼ねた摘心」を繰り返すと、こんもり茂って収穫量が増えます。
-
4
害虫対策
約90日シソは香りが強いものの、意外と害虫がつきやすい野菜です。新芽やつぼみにはアブラムシが、乾燥するとハダニが、そして葉を巻いて中を食べる「ベニフキノメイガ」の幼虫がつくことがあります。対策の基本は、こまめな観察です。葉の表だけでなく裏もよく見て、虫や食害跡、葉が巻かれていないかをチェックし、見つけ次第取り除きます。
食用にするので、できれば農薬は使わず、防虫ネットや手による捕殺で対処したいところ。風通しを良く保ち、水切れさせない健全な株づくりが、害虫やハダニの予防にもつながります。
💡食べる葉なので無農薬で。葉裏の観察と捕殺、防虫ネットで守ります。
-
5
収穫・花穂の活用
約90日本葉が10枚以上に育ったら、下のほうの大きな葉から順に、必要な分だけ摘み取って収穫します。摘心で増やしながら、夏じゅう長く収穫できます。夏の終わりになると、茎の先端に花の穂(花穂)が伸びてきます。花穂が出ると株は花と種づくりに力を使い、葉が硬くなって収穫が終わりに近づきます。
葉を長く収穫したい場合は、花穂を早めに摘み取ると葉の収穫期間を延ばせます。摘んだ花穂は、つぼみのうちのものを「穂じそ」、咲きかけを「花穂じそ」として、刺身のつまや天ぷら、塩漬けにして楽しめます。完全に実った種(実じそ)も、佃煮や塩漬けにできます。
💡花穂を早めに摘むと葉が長持ち。摘んだ穂じそも薬味や天ぷらに使えます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓150〜400円
シソの種
青じそ・赤じそを選ぶ。
-
✓400〜800円
野菜・ハーブ用培養土(14L)
乾きにくいものが向く。
-
✓500〜1,500円
プランターまたは鉢
深さ20cm以上。
-
○400〜900円
液体肥料 (任意)
収穫期の追肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
よく発生症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
ヨトウムシ
時々症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。
予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。
対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 32kcal
- ビタミンC
- 26mg
- ビタミンA
- 880μg
- ビタミンK
- 690μg
- 葉酸
- 110μg
- 鉄
- 1.7mg
- カルシウム
- 230mg
- カリウム
- 500mg
- 食物繊維
- 7.3g
旬・味: 夏が旬。爽やかな香りとβカロテンが豊富。
保存: 湿らせた紙で包むか、軸を少量の水に挿して冷蔵。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 水切れで葉が硬くなる
葉がゴワゴワに硬く、香りも落ちます。
原因: 乾燥・水やり不足。
対策: 土を乾かさないよう、真夏は朝夕たっぷり水を与えます。
⚠ 葉巻き虫・アブラムシの食害
葉が巻かれて食われる、新芽に虫がつく。
原因: ベニフキノメイガの幼虫やアブラムシ。
対策: 葉裏を観察して捕殺し、防虫ネットで予防します(無農薬推奨)。
⚠ 花穂が出て収穫が終わる
花穂が伸び葉が硬く小さくなります。
原因: 日が短くなり株が花・種づくりへ移行。
対策: 葉を長く採りたい場合は花穂を早めに摘み取ります。
FAQ
よくある質問
シソは発芽に光が必要な「好光性種子」です。土を厚くかぶせると発芽しにくいので、覆土はごく薄くします。発芽適温は20〜25℃なので、暖かくなってからまきましょう。
草丈20〜30cmで摘心し、わき芽を増やすことです。収穫を兼ねて先端をこまめに摘むと枝分かれして、夏中たくさん採れます。
水切れか、花穂が出て株が老化したのが原因です。水を切らさず、葉を長く採りたい場合は花穂を早めに摘み取りましょう。
育ちます。むしろ真夏の強い西日は葉焼けや乾燥を招くので、午後に日陰になる場所のほうがやわらかい葉が収穫できます。
同じ植物の変種です。青じそ(大葉)は薬味や天ぷらに、赤じそは梅干しやしそジュースの色付けに使います。育て方はほぼ同じです。
食べられます。つぼみの穂じそや咲きかけの花穂じそは、刺身のつまや天ぷら、塩漬けに。完全に実った実じそは佃煮などに活用できます。
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