ローズマリー
Salvia rosmarinus Rosemary
ローズマリーは、地中海沿岸を原産とする常緑の低木ハーブで、清々しい樹脂のような独特の香りが特徴です。一年を通して緑の葉を保ち、肉料理の臭み消...
かんたんに言うと
ローズマリーは日当たりと水はけの良い場所を好み、乾燥に強く一度根づけば手間なく何年も育つ常緑ハーブです。
Profile
基本情報
ローズマリーは、地中海沿岸を原産とする常緑の低木ハーブで、清々しい樹脂のような独特の香りが特徴です。一年を通して緑の葉を保ち、肉料理の臭み消しやハーブオイル、フォカッチャなどのパン、ハーブティー、入浴剤、ポプリと、料理から暮らしの香りづけまで幅広く活躍します。
最大の魅力は、乾燥と暑さにめっぽう強く、一度根づいてしまえばほとんど手間をかけずに何年も育ち続ける丈夫さです。やせ地でもよく育ち、水やりを忘れがちな人にもおすすめできます。ただし、その丈夫さの裏返しとして「過湿」と「蒸れ」には非常に弱く、水のやりすぎによる根腐れや、梅雨どきの蒸れがローズマリーを枯らす最大の原因になります。
そのため、水はけの良い土に植え、土が完全に乾いてから水を与える「乾かし気味」の管理を徹底することが成功の鍵です。樹形には、上へ伸びる「立ち性」と、地面を這うように広がる「ほふく性」があり、立ち性は生垣や料理用に、ほふく性は石垣や斜面のグランドカバー、鉢からの垂らしにと、用途に応じて選べます。
常緑なので一年を通して緑を保ち、必要なときにいつでも収穫できるうえ、丈夫で長寿命なため、上手に育てれば10年以上にわたって料理や暮らしを彩り続けてくれる、頼れるハーブです。
💡豆知識
ローズマリーの学名は、長らくRosmarinus(ロスマリヌス)属とされてきましたが、近年のDNA研究によってセージなどと同じSalvia(サルビア)属に分類が変更されました。属名のもとになったラテン語「ros marinus」は「海のしずく」という意味で、地中海の海辺に自生し、青く小さな花を咲かせる姿に由来するといわれます。
古くから「記憶」「友情」「変わらぬ愛」の象徴とされ、ヨーロッパでは結婚式や弔いの場で用いられてきました。「私を忘れないで」という花言葉も、記憶を象徴するこの歴史にちなんでいます。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月は植え付け | 5月は植え付け | ||||||||||
| 開花 | 10月は開花 | 11月は開花 | ||||||||||
| 収穫 | 4月は収穫 | |||||||||||
| 剪定 | 6月は剪定 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 4月は植え付け | 5月は植え付け | ||||||||||
| 開花 | 10月は開花 | 11月は開花 | ||||||||||
| 収穫 | 4月は収穫 | |||||||||||
| 剪定 | 6月は剪定 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 4月は植え付け | 5月は植え付け | ||||||||||
| 開花 | 10月は開花 | 11月は開花 | ||||||||||
| 収穫 | 4月は収穫 | |||||||||||
| 剪定 | 6月は剪定 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 30〜150cm
- 株張り
- 30〜100cm
- 花のサイズ
- 小さな淡青〜紫の花
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -5℃
- 耐暑温度
- 38℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.5
- 水やり
- 土が完全に乾いてから。過湿厳禁で乾かし気味に管理。
- 肥料
- 緩効性化成肥料(少量)
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け
約1日ローズマリーは種からだと発芽に時間がかかり生育も遅いため、苗から育てるのが手軽で確実です。植え付け適期は気候の穏やかな春(4〜5月)または秋です。日当たりと風通しがよく、水はけの良い場所を選びます。過湿を何より嫌うので、用土は市販のハーブ用培養土に赤玉土やパーライトを混ぜて水はけを高めるのがポイントです。
鉢は通気性の良い素焼き鉢が向きます。立ち性は大きく育つため余裕のある場所に、ほふく性は横に広がるので垂らせる位置に植えます。植え付け直後はたっぷり水を与え、その後は乾かし気味に管理します。
💡用土に赤玉土やパーライトを混ぜ、水はけを最優先にするのが成功の近道です。
-
2
水やり
約365日ローズマリー栽培でもっとも大切なのが水やりの加減です。乾燥地帯が原産のため乾燥には非常に強い一方、過湿による根腐れが枯死の最大の原因になります。鉢植えは、土の表面ではなく中までしっかり乾いたのを確認してから、鉢底から流れ出るまでたっぷり与える「乾いたらたっぷり」のメリハリが基本です。
受け皿に溜まった水は根腐れのもとになるので必ず捨てます。庭植えで根が張ったあとは、よほど乾燥が続かない限り水やりはほとんど不要です。「水のやりすぎで枯らす」ことが圧倒的に多いハーブだと心得ておきましょう。
💡「乾かし気味」が鉄則。迷ったら水をやらないくらいでちょうど良く育ちます。
-
3
剪定(蒸れ対策)
約1日ローズマリーは生育が進むと枝が密に茂り、株の内側が蒸れて風通しが悪くなります。とくに高温多湿の日本の梅雨は大の苦手で、蒸れによって内側の枝葉が枯れ込んだり、病気が出たりします。これを防ぐため、梅雨入り前に混み合った枝を間引き、風が株の中を通り抜けるように剪定します。
枝先を切って樹形を整えると同時に、収穫も兼ねられて一石二鳥です。切り取った枝は、料理に使ったり乾燥させて保存したりと無駄なく活用できます。木質化した古い枝の途中で切ると芽が出にくいので、緑の葉が残る位置で切るのがコツです。
💡梅雨前の風通し剪定が、蒸れによる枯れ込みを防ぐ最大のポイントです。
-
4
収穫
約300日ローズマリーは常緑性で、必要なときに枝先を切り取って一年中いつでも収穫できます。料理に使うときは、使う分だけ枝ごと切り取り、葉をしごいて利用します。香りがもっとも良いのは、生育の盛んな春から初夏、そして気温が上がる前の朝のうちです。若くやわらかい枝のほうが香りがマイルドで料理に使いやすく、古い枝はやや香りが強くなります。
一度にたくさん収穫したときは、束ねて風通しの良い日陰に吊るして乾燥させれば、ドライハーブとして長期保存できます。オイルやビネガーに漬け込んで香りを移すのもおすすめの活用法です。
💡若い枝は香りがやわらか。収穫を兼ねた剪定で株もすっきり保てます。
-
5
冬越し
約1日ローズマリーは常緑低木で比較的寒さに強く、関東以西の平地であれば屋外でそのまま冬を越せます。ただし、品種や地域差があり、強い霜や厳しい寒さが続く寒冷地、また根がまだ十分に張っていない植え付け1年目の幼苗は、寒さで傷むことがあります。心配な場合は、鉢植えなら軒下や日当たりの良い室内の窓辺に移し、地植えなら株元を腐葉土やわらで覆って防寒します。冬は生育がゆるやかになるので、水やりはさらに控えめにして、乾かし気味を徹底します。春になればまた勢いよく育ち始めます。
💡寒冷地や幼苗は霜よけを。冬の水やりは控えめにして根腐れを防ぎます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓300〜700円
ローズマリーの苗
立ち性・ほふく性を選ぶ。
-
✓400〜900円
ハーブ用培養土(水はけ重視)
赤玉土を混ぜると良い。
-
✓500〜2,000円
素焼き鉢など
通気性の良い鉢が向く。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
まれ症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
うどんこ病
時々症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。
予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 131kcal
- ビタミンC
- 22mg
- ビタミンA
- 146μg
- 葉酸
- 109μg
- 鉄
- 6.6mg
- カルシウム
- 320mg
- カリウム
- 670mg
- 食物繊維
- 14g
旬・味: 一年中収穫可能。樹脂のような清涼感のある香り。
保存: 枝ごと乾燥させて保存。冷凍やオイル・ビネガー漬けも可。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 過湿による根腐れ
葉が枯れ込み株全体が弱って枯死します。
原因: 水のやりすぎや水はけの悪い用土。
対策: 乾かし気味に管理し、水はけの良い用土に植え替えます。
⚠ 梅雨の蒸れ
内側の枝葉が枯れ込み元気がなくなります。
原因: 茂りすぎと多湿による蒸れ。
対策: 梅雨前に剪定し風通しを良くします。
⚠ ハダニの発生
乾燥した室内などで葉色が悪くなります。
原因: 高温乾燥でのハダニ増殖。
対策: 葉水を与え、発生時は殺ダニ剤を使います。
Companions
コンパニオンプランツ
🤝 相性の良い植物
- マリーゴールド — ローズマリーの香りとマリーゴールドの忌避効果が合わさり、害虫の寄りにくい一画を作れます。
FAQ
よくある質問
最も多いのは過湿による根腐れと蒸れです。乾かし気味に管理し、水はけの良い用土を使い、梅雨前に剪定して風通しを確保しましょう。
立ち性は上に伸びて生垣や料理向き、ほふく性は横に這うのでグランドカバーや鉢からの垂らしに向きます。香りや使い方はほぼ同じです。
はい。若い枝を10cmほど切って水はけの良い土に挿すと簡単に発根します。春か秋が適期で、初心者でも増やしやすいハーブです。
関東以西の平地ならある程度の耐寒性がありますが、寒冷地や植え付け1年目の幼苗は、霜よけや軒下管理をすると安心です。
やせ地でも育つため、肥料はほとんど必要ありません。与えるなら春と秋に少量で十分です。肥料が多いと香りが弱くなることがあります。
日当たりと風通しの良い窓辺なら可能ですが、蒸れと日照不足に注意が必要です。できるだけ日に当て、水のやりすぎを避けましょう。
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