ブロッコリー
Brassica oleracea var. italica Broccoli
ブロッコリーは、こんもりとした緑のつぼみの集まりを食べる、栄養価の高さで人気のアブラナ科の野菜です。じつは私たちが食べているのは「花蕾(から...
かんたんに言うと
ブロッコリーは苗から育てる栄養豊富な野菜で、防虫しながら大きく育て、頂花蕾を採った後も側花蕾を長く収穫できます。
Profile
基本情報
ブロッコリーは、こんもりとした緑のつぼみの集まりを食べる、栄養価の高さで人気のアブラナ科の野菜です。じつは私たちが食べているのは「花蕾(からい)」と呼ばれる、つぼみが密集した部分。咲く前に収穫していただきます。ビタミンCがレモンにも匹敵するほど豊富で、βカロテンや食物繊維、注目成分スルフォラファンも含む、健康志向の高い緑黄色野菜です。
家庭菜園では、生育に時間がかかるため苗から育てるのが一般的。冷涼な気候を好み、秋に植えて晩秋〜冬に収穫する「秋まき」が、害虫が少なく甘みも乗って育てやすくおすすめです。栽培で押さえたいのが、第一に、アブラナ科なのでアオムシ(モンシロチョウの幼虫)やヨトウムシ、アブラムシに葉を食べられやすく、防虫ネットでの対策が重要なこと。
第二に、肥料と水をしっかり与えて、株を大きく育てること(株が小さいと立派な花蕾になりません)。そして最大の魅力が、中心の大きな「頂花蕾(ちょうからい)」を収穫したあとも、わき芽から次々と小さな「側花蕾(そくからい)」が伸びてきて、長期間にわたって収穫し続けられること。
ひと株で長く楽しめる、家庭菜園で育てがいのある野菜です。栄養価が非常に高く、健康を意識する人にもおすすめできる、冬の食卓に頼れる緑黄色野菜です。
💡豆知識
ブロッコリーはアブラナ科で、キャベツやカリフラワー、ケールなどと同じ「Brassica oleracea」という1つの種から、人間が部位を変えて育種した仲間です(キャベツは葉、カリフラワーとブロッコリーは花蕾、ケールは葉、芽キャベツはわき芽…と、同じ種から多彩な野菜が生まれました)。
地中海沿岸が原産で、イタリアで花蕾を食べる形に発達したことが学名「italica」に表れています。食べているのは花のつぼみの集まりで、収穫せずにおくと黄色い花が咲きます。栄養価が非常に高く、とくにビタミンCの豊富さと、抗酸化作用で注目される「スルフォラファン」を含むことで、健康野菜として人気が高まっています。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 8月は植え付け | 9月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 1月は収穫 | 2月は収穫 | 11月は収穫 | 12月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 9月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 8月は植え付け | 9月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 1月は収穫 | 2月は収穫 | 11月は収穫 | 12月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 9月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 8月は植え付け | 9月は植え付け | ||||||||||
| 収穫 | 1月は収穫 | 11月は収穫 | 12月は収穫 | |||||||||
| 病害虫注意 | 9月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 40〜80cm
- 株張り
- 40〜60cm
- 花のサイズ
- 黄色い花(収穫せず放置すると開花)
- 実のサイズ
- 花蕾は直径10〜15cm
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -3℃
- 耐暑温度
- 28℃
- 土壌pH
- 6.0〜6.5
- 水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷり。乾燥させすぎない。
- 肥料
- 化成肥料(元肥と追肥)
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け
約1日ブロッコリーは育苗に手間がかかるため、家庭では苗から育てるのが一般的です。植え付け適期は、害虫が少なく育てやすい夏の終わり〜秋(8〜9月)で、晩秋から冬に収穫します(春3〜4月植えで初夏どりも可能)。本葉が4〜5枚のがっしりした苗を選びます。
アブラナ科の連作を嫌うので、過去にキャベツなどを育てた場所は避けます。日当たりと水はけが良く、肥沃な土を好むので、元肥をしっかり施します。株間は40〜45cmと広めにとり、大きく育つスペースを確保します。プランターは深さ・容量の大きいもの(1株あたり15L以上)を使います。植え付け後はたっぷり水を与えます。
💡苗から育てるのが基本。秋植えは害虫が少なく甘みも乗って育てやすいです。
-
2
防虫対策
約90日ブロッコリーはアブラナ科のため、モンシロチョウの幼虫「アオムシ」、ヨトウムシ、アブラムシなどの害虫に非常に狙われやすい野菜です。とくに緑の花蕾の中に虫が潜むと取り除きにくいので、予防が肝心。最も効果的なのは、植え付け直後から株全体を「防虫ネット」でトンネル状に覆い、成虫に卵を産み付けさせないことです。
すそに隙間ができないようしっかり固定します。それでも葉に穴や食害、緑色の糞を見つけたら、葉裏や葉の付け根に潜む幼虫を探して捕殺します。秋植えは害虫の活動が落ち着く時期なので、春植えより被害が少なく育てやすいのもポイントです。
💡植え付け直後から防虫ネットでトンネル。花蕾に虫が入る前に予防します。
-
3
水やり・追肥
約60日ブロッコリーは、立派な花蕾を育てるために、株自体を大きく丈夫に育てることが大切で、水と肥料をしっかり必要とします。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、乾燥させすぎないようにします。追肥は、植え付け2〜3週間後から、生育に合わせて2〜3回、化成肥料を株の周りに施し、土寄せします。
とくに花蕾ができ始める前にしっかり追肥して株を充実させると、大きな頂花蕾が育ちます。肥料や株の充実が不足すると、花蕾が小さいまま育つ「ボトニング」が起きやすくなります。背が高く頭が重くなるので、必要に応じて株元に土を寄せて倒伏を防ぎます。
💡株を大きく育てるのが肝心。生育期にしっかり追肥して立派な花蕾を目指します。
-
4
頂花蕾の収穫
約1日植え付けから2〜3か月ほどで、株の中心に大きな花蕾「頂花蕾(ちょうからい)」ができます。収穫の適期は、つぼみが固く密に締まっていて、直径10〜15cmほどになったとき。つぼみが緩んで黄色い花が見え始める前に収穫するのがポイントで、とり遅れると花が咲いて食味が落ちます。
収穫は、花蕾の下の茎を、15cmほど長めにつけて、包丁やハサミで切り取ります。朝の涼しい時間に収穫すると鮮度が保てます。気温が下がる秋冬は、つぼみがゆっくり締まるので、適期の幅がやや広がります。立派な頂花蕾が採れたときの満足感は格別です。
💡つぼみが固く締まり花が咲く前に収穫。茎を長めにつけて切り取ります。
-
5
側花蕾の収穫
約60日ブロッコリー栽培の大きな魅力が、頂花蕾を収穫したあとも続く「側花蕾(そくからい)」の収穫です。中心の頂花蕾を切り取ると、その後、わき芽(葉の付け根)から、小さな花蕾が次々と伸びてきます。これが側花蕾で、頂花蕾ほど大きくはありませんが、直径3〜5cmほどになったものを次々と収穫でき、株が元気なら数か月にわたって長く楽しめます。
側花蕾の収穫を続けるには、追肥を切らさず株の体力を保つことが大切。茎ブロッコリー(スティックセニョール)など、側花蕾をたくさん出す品種を選ぶと、収穫量がさらに増えます。ひと株で長く採れるのは、家庭菜園ならではの嬉しさです。
💡頂花蕾の後はわき芽から側花蕾が次々。追肥を続けると長く収穫できます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓150〜400円
ブロッコリーの苗
側花蕾の多い茎ブロッコリーも人気。
-
✓500〜1,000円
野菜用培養土・元肥
肥沃な土を好む。
-
○800〜2,000円
大型プランター(15L以上) (任意)
大きく育つため。
-
○400〜1,000円
防虫ネット (任意)
アオムシ対策に必須級。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
よく発生症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ヨトウムシ
時々症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。
予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。
対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。
アオムシ
よく発生症状: 葉に穴があき緑色の糞が残る。
予防: 防虫ネットで成虫の産卵を防ぐ。
対処: 見つけ次第捕殺、BT剤を使用。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 37kcal
- ビタミンC
- 140mg
- ビタミンA
- 67μg
- ビタミンK
- 210μg
- 葉酸
- 220μg
- 鉄
- 1.3mg
- カルシウム
- 50mg
- カリウム
- 460mg
- 食物繊維
- 5.1g
旬・味: 冬が旬。ビタミンCが非常に豊富で、寒さで甘みが増す。
保存: ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。早めに使うか、固ゆでして冷凍。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ アオムシ等の食害
葉や花蕾が食べられます。
原因: モンシロチョウの幼虫やヨトウムシ、アブラムシ。
対策: 植え付け直後から防虫ネットで覆い、見つけ次第捕殺します。
⚠ ボトニング(早期の小花蕾)
株が小さいうちに小さな花蕾ができてしまいます。
原因: 低温や肥料切れなどのストレス、株の未熟。
対策: 適期に植え、肥料と水をしっかり与えて株を大きく育てます。
⚠ 花蕾が開いてしまう
つぼみが緩んで黄色い花が咲きます。
原因: 収穫遅れ。
対策: つぼみが固く締まっているうちに早めに収穫します。
FAQ
よくある質問
害虫が少なく育てやすいのは夏の終わり〜秋(8〜9月)植えで、晩秋〜冬に収穫します。春(3〜4月)植えで初夏どりもできますが、春は害虫が多くなります。
株が十分に大きく育つ前に花蕾ができてしまう現象です。肥料と水をしっかり与えて株を大きく育てること、適期に植えて低温や肥料切れのストレスを避けることが大切です。
アブラナ科はアオムシなどに狙われやすいので、植え付け直後から防虫ネットでトンネル状に覆って予防します。花蕾に虫が入ると取りにくいので予防が肝心です。
わき芽から小さな「側花蕾」が次々と伸びてきます。直径3〜5cmで収穫でき、追肥を続ければ数か月にわたって長く収穫を楽しめます。
収穫が遅れて花が咲き始めたサインです。こうなると食味が落ちるので、つぼみが固く締まっているうちに早めに収穫しましょう。
大きく育つので、1株あたり15L以上の大型・深型プランターが必要です。株間を確保し、防虫ネットと十分な追肥で育てれば収穫できます。
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