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植物図鑑
🌸
菊に似た整った花を咲かせたアスター(エゾギク)
🌸 花

アスター

Callistephus chinensis China aster

やさしい 難易度2(5段階中): やさしい 💰 苗は150〜400円

アスター(エゾギク)は、菊によく似た、整った形の花を、夏から秋にかけて咲かせる、昔ながらの親しみやすい一年草です。和名を「エゾギク(蝦夷菊)...

かんたんに言うと

アスター(エゾギク)は、菊に似た花を夏〜秋に咲かせる育てやすい一年草。色も咲き方も豊富で、切り花・仏花の定番です。日当たり・風通し・水はけのよい場所を好みます。連作を嫌い立枯病が出やすいので、毎年植え場所を変えるのがコツ。

Profile

基本情報

アスター(エゾギク)は、菊によく似た、整った形の花を、夏から秋にかけて咲かせる、昔ながらの親しみやすい一年草です。和名を「エゾギク(蝦夷菊)」といい、花色は紫・ピンク・白・赤・青と豊富で、花の形も、一重咲きから、ボール状にこんもりと咲く豪華な八重咲き、花びらが細く尖ったポンポン咲きまで、品種によってさまざま。

花もちがよく、まっすぐ伸びた茎の先に咲くので、切り花としてもよく利用され、とくに、お盆やお彼岸の時期に咲くことから、仏花・供花の定番として、古くから栽培されてきました。原産は中国で、ヨーロッパや日本で品種改良が重ねられ、現在の多彩な品種が生まれました。

育て方は、春に種をまくか、苗を植え付けて、初夏から秋にかけて、花を楽しむのが一般的。日当たりと風通し、水はけのよい場所を好み、丈夫で育てやすい花ですが、ひとつだけ大きな注意点があります。それは「連作(れんさく)を嫌う」こと。同じ場所で、アスターやキク科の植物を続けて育てると、土の中の病原菌が増えて、株が枯れる「立枯病(たちがれびょう)」が出やすくなります。

毎年、植える場所を変えるのが、健康に育てる最大のコツ。色も形も豊富で、夏から秋の花壇や、切り花を、長く彩ってくれる、育てやすい一年草です。

キク科
分類
花 / 一年草
原産地
中国
別名
アスター、エゾギク、蝦夷菊、サツマギク
適期
種まき・植え付けは4・6月
価格目安
苗は150〜400円

💡豆知識

アスターが、お盆やお彼岸の仏花として定番なのは、ちょうどその時期に花が咲き、花もちがよく、菊に似た整った姿で、供花にふさわしいとされてきたためです。仏花の定番である菊と同じキク科で、扱いやすく、暑い時期でも比較的日もちすることから、夏の切り花として重宝されてきました。

「アスター」という名は、ギリシャ語で「星」を意味し、放射状に広がる花びらの形にちなみます。ただし、園芸で単に「アスター」と呼ばれるこの花(エゾギク、学名カリステフス)と、宿根アスター(シオン類、学名アスター属)は、別の植物なので、注意が必要。

エゾギクは、一年で枯れる一年草ですが、宿根アスター(ユウゼンギクなど)は、毎年咲く多年草です。エゾギクの最大の弱点である「連作障害」と「立枯病」は、生産者にとっても古くからの課題で、接ぎ木苗や、抵抗性のある品種の開発も進められてきました。家庭では、毎年、植える場所を変える「輪作」を心がけるだけで、ぐっと育てやすくなります。多彩な花色と咲き方で、長く愛されてきた、夏秋の代表的な草花です。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
4月は種まき
植え付け
6月は植え付け
開花
8月は開花
病害虫注意
7月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
4月は種まき
植え付け
6月は植え付け
開花
8月は開花
病害虫注意
7月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
4月は種まき
植え付け
6月は植え付け
開花
8月は開花
病害虫注意
7月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ やさしい
収穫・開花の早さ 早い
手軽さ(コスト) 手軽

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
20〜80cm
株張り
15〜30cm
花のサイズ
菊に似た中〜大輪(紫・ピンク・白・赤・青、一重〜八重)

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
0℃
耐暑温度
35℃
土壌pH
6.0〜7.0
水やり
土の表面が乾いたらたっぷり。過湿を避ける。
肥料
緩効性化成肥料・液体肥料

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    種まき・苗の植え付け

    約14日

    アスターは、春に種をまくか、苗を植え付けて育てます。種まきの適期は、桜が咲くころから初夏(4〜6月)。発芽に適した温度は20度前後で、ピートバンや育苗箱、ポットなどに、種をまきます。種は好光性ではないので、薄く土をかけ、発芽までは乾かさないように管理すると、1〜2週間で芽が出ます。

    本葉が4〜6枚になったら、花壇や鉢に植え付けます。手軽に育てたい場合は、初夏に出回る苗を購入して植え付けるのが簡単です。植え付け場所は、日当たりと風通し、水はけのよい場所が基本。株間は、品種の大きさに応じて、20〜30cmほどあけます。ここで、アスター栽培の最重要ポイントが、植え場所選び。

    アスターは「連作」をとても嫌うので、昨年、アスターやキク科の花(マリーゴールド、キクなど)を育てた場所は避け、新しい場所に植えます。鉢植えなら、毎年、新しい培養土を使います。植え付け時には、緩効性肥料を元肥として土に混ぜておきます。日当たりのよい場所で、のびのびと育てましょう。

    💡4〜6月に種まきか苗植え。日当たり・風通し・水はけよく。連作を避け、昨年キク科を育てた場所は使わない。

  2. 2

    連作障害・立枯病を防ぐ

    約30日

    アスターを健康に育てるうえで、避けて通れないのが「連作障害」と「立枯病(たちがれびょう)」への対策です。アスターは、同じ場所で、続けて育てると、土の中に、特定の病原菌(フザリウム菌など)が増えて、根や株元から侵入し、株が、ある日突然しおれて枯れる「立枯病」が発生しやすくなります。

    とくに、高温多湿の梅雨〜夏に出やすく、いったん発病すると治療が難しいので、予防がすべてです。最大の予防策は「輪作(りんさく)」、つまり、毎年、植える場所を変えること。アスターやキク科の植物を育てた場所では、最低でも数年は、続けてアスターを植えないようにします。

    鉢植えなら、毎年、新しい培養土に植え替えるだけで、連作障害をほぼ防げるので、確実です。あわせて、水はけのよい土を使い、風通しよく、過湿を避けて育てることも、菌の繁殖を抑えるのに有効。もし、株がしおれて立枯病が疑われたら、まわりへの感染を防ぐため、その株は早めに抜き取って処分します。連作さえ避ければ、アスターはぐっと育てやすくなります。

    💡連作障害・立枯病の予防は「植え場所を毎年変える」ことが最重要。鉢は新しい培養土に。過湿を避け風通しよく。

  3. 3

    水やりと肥料

    約30日

    アスターの水やりは、土の表面が乾いたら、たっぷりと与えるのが基本です。とくに、生育の盛んな時期や、つぼみがつき始めてから開花中は、水切れすると、花つきが悪くなったり、花が小さくなったりするので、乾かしすぎないように注意します。一方で、アスターは過湿に弱く、常に土がじめじめした状態は、根を傷め、立枯病などの病気の原因にもなります。

    水はけのよい土で、「乾いたらたっぷり、次までにしっかり乾く」というメリハリをつけるのが、健康に育てるコツ。とくに、株元が蒸れないよう、水やりは、株元の土に与え、花や葉の上から、いつも濡らし続けるのは避けます。肥料は、植え付け時の元肥に加えて、生育期に、薄めの液体肥料を、2週間に1回程度、または緩効性肥料を、規定量、追肥として与えると、花つきがよくなります。

    ただし、肥料、とくに窒素分が多すぎると、葉ばかり茂って花が咲きにくくなったり、軟弱に育って病害虫に弱くなったりするので、与えすぎには注意します。適度な水と肥料で、丈夫に育てましょう。

    💡乾いたらたっぷり、過湿は避けるメリハリを。株元に水やり。生育期に薄めの追肥、肥料過多は禁物。

  4. 4

    花を楽しむ・切り花にする

    約60日

    アスターは、夏から秋にかけて、菊に似た整った花を、長く咲かせます。品種によって、草丈の高い「切り花向き」のものと、草丈が低くこんもり咲く「花壇・鉢向き」のものがあります。背の高い品種は、花茎が伸びると倒れやすいので、必要に応じて支柱を立てて支えると、花姿がきれいに保てます。

    花を長く楽しむには、咲き終わった花がらを、こまめに摘み取ること。花がらを残しておくと、種を作るのにエネルギーを使い、次の花が咲きにくくなるうえ、見た目も悪く、傷んだ花から病気が出ることもあります。花がら摘みを続けると、次々と新しいつぼみが上がってきます。

    アスターは、花もちがよく、切り花としても優秀。仏花や、お供えとして利用するほか、ふだんの食卓や玄関を飾るのにも向きます。切り花にするときは、花が2〜3分咲きの、若いうちに、朝のすずしい時間に、よく切れるハサミで切り、すぐに水につけると、長もちします。

    水につかる部分の葉は取り除き、こまめに水を換えると、より長く楽しめます。色も咲き方も豊富なので、何種類か育てて、花壇や花瓶を、にぎやかに彩るのもおすすめです。

    💡咲き終わった花がらをこまめに摘むと次々咲く。背が高い品種は支柱を。切り花は若いうちに朝切ると長もち。

  5. 5

    夏の管理と種とり

    約60日

    アスターは一年草で、夏から秋に咲いて、冬には枯れる一生を送ります。高温多湿の真夏は、立枯病やうどんこ病などの病気や、アブラムシなどの害虫が出やすい、いちばんの注意時期。風通しをよくし、過湿を避け、株が蒸れないように管理して、病害虫を予防します。

    アブラムシを見つけたら、早めに取り除くか、薬剤で防除します。病気で一部の株がしおれたら、感染を広げないよう、早めに抜き取って処分し、まわりの株の風通しを確保します。順調に育てば、夏から秋まで、長く花を楽しめます。秋に、花を咲かせたあと、種をとっておきたい場合は、花がらを摘まずに残しておくと、花が終わったあとに、種ができます。

    種が、茶色く熟して乾いてきたら、採取して、よく乾燥させ、紙袋などに入れて、涼しく乾燥した場所で保存し、翌春にまきます。ただし、市販の種は、美しい花色や形を保つように改良された品種が多く、自分でとった種からは、親と同じ花が咲かないこともあります。

    それでも、どんな花が咲くか分からない楽しみもあるので、種とりに挑戦してみるのも一興です。来年もまた、連作を避けた新しい場所で、育てましょう。

    💡高温多湿の夏は病害虫に注意し風通しよく。病気の株は早めに抜く。種とりは熟した花を乾燥させて保存。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • アスターの種 (任意)

    花色・咲き方の品種が豊富。

    200〜500円
  • アスターの苗

    初夏に出回る。手軽に始められる。

    150〜400円
  • 草花用の培養土 (任意)

    水はけのよい土。鉢は毎年新しいものを。

    400〜1,000円
  • 支柱 (任意)

    背の高い品種の倒れ防止に。

    200〜800円
初期費用の目安(必須のみ) 150〜400円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

よく発生

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

病気

うどんこ病

時々

症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。

予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。

対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。

Flower meaning

花言葉

  • 「追想・あなたを愛します」

    お盆やお彼岸に咲き、故人をしのぶ供花とされてきたことにちなむとされます。

  • 「甘い夢・私はあなたを信じる」

    ピンク

    やさしいピンクの花色から、甘い夢や信頼を表すとされます。

  • 「私を信じてください・純粋」

    清らかな白い花姿にちなむとされています。

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 連作・立枯病で株が枯れる

株が急にしおれて枯れます。

原因: 同じ場所での連作による土の病原菌、高温多湿。

対策: 毎年植え場所を変え(鉢は新しい培養土)、過湿を避け、病株は早めに抜き取ります。

⚠ アブラムシ・うどんこ病

新芽がべたつく、葉が白い粉をふきます。

原因: 風通しの悪さ、害虫・糸状菌。

対策: 風通しよく育て、アブラムシは早めに防除、うどんこ病は罹病部を除き殺菌剤を使います。

⚠ 肥料過多で花が咲かない

葉ばかり茂って花が少なくなります。

原因: 窒素分の多い肥料の与えすぎ。

対策: 肥料は控えめにし、リン酸を含む肥料で花つきを助けます。

FAQ

よくある質問

はい、アスター(エゾギク)は、春の種まきや苗の植え付けで、夏から秋に咲く、育てやすい一年草です。花もちがよく、切り花でも楽しめます。注意点は、連作を嫌い、立枯病が出やすいこと。毎年、植える場所を変える(鉢なら新しい培養土を使う)だけで、ぐっと育てやすくなります。

「立枯病」の可能性が高いです。土の中の病原菌が原因で、同じ場所でアスターやキク科を続けて育てると発生しやすく、高温多湿の時期に多く出ます。治療は難しいので、しおれた株は早めに抜き取り処分します。予防は、毎年、植え場所を変えること(鉢は新しい培養土)と、過湿を避け風通しよく育てることです。

同じ場所で、同じ種類(やキク科)の植物を、続けて育てないことです。アスターは連作を特に嫌い、続けて植えると土の病原菌が増えて立枯病が出ます。昨年アスターやマリーゴールド、キクを育てた場所は避け、数年あけます。鉢植えなら、毎年、新しい培養土に植え替えれば、連作障害をほぼ防げます。

咲き終わった花がらを、こまめに摘み取ることです。花がらを残すと種づくりにエネルギーを使い、次の花が咲きにくくなります。花がら摘みを続けると、次々とつぼみが上がります。背の高い品種は倒れやすいので支柱を立て、水切れと過湿の両方を避けて育てると、長く咲きます。

はい、アスターは花もちがよく、切り花や仏花の定番です。切るときは、花が2〜3分咲きの若いうちに、朝のすずしい時間に切り、すぐ水につけると長もちします。水につかる部分の葉は取り除き、こまめに水を換えましょう。お盆やお彼岸の時期に咲くので、供花としてもよく利用されます。

別の植物です。園芸で単に「アスター」と呼ばれるこの花はエゾギク(カリステフス)で、一年で枯れる一年草。一方、宿根アスター(ユウゼンギクなど、アスター属)は毎年咲く多年草です。育て方も寿命も違うので、購入の際は、一年草のアスターか、宿根アスターかを確認すると安心です。

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