ケイトウ
Celosia argentea Celosia
ケイトウは、燃えるような鮮やかな赤や黄色、オレンジの花を、夏から秋にかけて長く咲かせる、暑さに強い一年草です。漢字で「鶏頭」と書くのは、トサ...
かんたんに言うと
ケイトウは暑さに強く花もちのよい夏秋の一年草。日当たりよく育て、直根性なので直まきか根鉢を崩さず植え、5月以降に植えるのがコツです。
Profile
基本情報
ケイトウは、燃えるような鮮やかな赤や黄色、オレンジの花を、夏から秋にかけて長く咲かせる、暑さに強い一年草です。漢字で「鶏頭」と書くのは、トサカ系の花の形が、ニワトリのとさかにそっくりなことに由来します。花の形には個性的なバリエーションがあり、ビロードのような独特の質感のとさか状に咲く「トサカケイトウ」、ふさふさと羽毛のように咲く「ウモウケイトウ」、小さな花穂が球状にまとまる「クルメケイトウ」、ろうそくの炎のような「ヤリゲイトウ(セロシア)」などがあります。
花もちが非常によく、長期間色あせずに咲き続けるうえ、ドライフラワーにしても美しい色を保つので、長く楽しめるのが魅力です。栽培のポイントは、第一に、暑さと日ざしが大好きなので、よく日の当たる場所で育てること。第二に、ケイトウは直根性で移植を嫌うので、種から育てる場合は直まきにするか、苗は根鉢を崩さずに植えること。
第三に、寒さに弱い一年草なので、暖かくなった5月以降に植え、霜が降りる前に楽しむこと。乾燥にも比較的強く、夏の花壇で手間をかけずに鮮やかな彩りを長く保ってくれます。ビロードのような独特の質感と燃えるような花色は存在感が抜群で、切り花やドライフラワーにしても色あせず長く楽しめる、夏から秋の庭を彩る頼もしい花です。
💡豆知識
ケイトウは熱帯アジアやインド原産で、日本へは古い時代に渡来し、奈良時代の『万葉集』にも「韓藍(からあい)」の名で詠まれているほど、古くから親しまれてきた花です。あの個性的な「とさか」の形は、本来まっすぐ伸びるはずの花の軸が、帯のように平たく変化する「帯化(たいか)」という現象によって生まれたもの。
この変わった形が珍重され、観賞用として発達しました。花のように見える鮮やかな部分は、小さな花が密集した「花序(かじょ)」で、本物の花はその中の非常に小さなものです。ヒユ科の植物で、葉物野菜のホウレンソウや、近年話題のスーパーフード「アマランサス」とも親戚にあたります。
実際、ケイトウの若葉や種は、原産地では食用にもされてきました。鮮やかな色と独特の質感は、夏の和の風情を感じさせる花として、生け花にも使われます。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 5月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 6月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 7月は開花 | 9月は開花 | ||||||||||
| 収穫 | 9月は収穫 | 10月は収穫 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 5月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 6月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 7月は開花 | 9月は開花 | ||||||||||
| 収穫 | 10月は収穫 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 5月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 6月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 7月は開花 | 9月は開花 | ||||||||||
| 収穫 | 10月は収穫 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 20〜100cm
- 株張り
- 15〜30cm
- 花のサイズ
- 花序の幅5〜15cm(タイプによる)
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- 5℃
- 耐暑温度
- 38℃
- 土壌pH
- 6.0〜6.5
- 水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷり。乾燥には比較的強い。
- 肥料
- 緩効性化成肥料(控えめ)
How to grow
育て方ステップ
-
1
種まき・苗の植え付け
約7日ケイトウは種からも苗からも育てられます。注意点は、ケイトウが直根性で移植を嫌うこと。種から育てる場合は、育てたい場所に直接まく「直まき」がおすすめです。種まき適期は、十分暖かくなった5〜6月。発芽には高温(20〜25℃以上)が必要なので、寒い時期にまいても発芽しません。
種は好光性なので、覆土はごく薄くします。苗から育てる場合も、根鉢を崩すと根づきが悪くなるので、そっと崩さずに植えます。植え付け適期も5〜6月以降。日当たりのよい場所を選び、株間は15〜30cm(品種の大きさによる)で植えます。乾燥には比較的強いので、水はけのよい土であれば、土質はあまり選びません。暑さが大好きな花なので、夏の日ざしを浴びる場所で元気に育ちます。
💡直根性で移植を嫌うので直まきが基本。5〜6月の暖かい時期に、種は薄くまきます。
-
2
間引きと水やり
約21日直まきして発芽がそろったら、混み合った部分を間引き、最終的に株の大きさに応じた株間(小型種で15cm、大型種で30cmほど)を確保します。込み合うと風通しが悪くなり、ひょろひょろと徒長します。元気な株を残して間引きます。水やりは、ケイトウは乾燥に比較的強いので、土の表面が乾いたらたっぷりと与える程度で十分です。
過湿はむしろ苦手なので、水のやりすぎには注意します。乾燥気味のほうが、花色が鮮やかに発色する傾向があります。日当たりのよい場所で、やや乾かし気味に育てると、がっしりとした丈夫な株になり、鮮やかな花を咲かせます。肥料は控えめでよく、与えすぎると葉ばかり茂って、肝心の花の発色が悪くなることがあるので注意します。
💡株間を確保して間引き、やや乾かし気味に。肥料は控えめが花色を鮮やかに保つコツです。
-
3
開花と花の管理
約60日夏(7月)から秋にかけて、鮮やかな花序が立ち上がって色づきます。ケイトウの大きな魅力は、花もちが非常によく、咲き始めてから色あせるまでの期間が長いこと。一度咲けば、長期間にわたって鮮やかな彩りを保ってくれます。そのため、頻繁な花がら摘みの手間はあまりかかりません。
中心の主となる花が咲いたあと、品種によってはわき芽から次々と小さな花が上がってくるものもあります。茎が長く伸びる品種は、花の重みや風で倒れることがあるので、必要に応じて支柱を立てます。夏のあいだ、特別な手入れをしなくても、鮮やかな花が花壇やプランターを彩り続けてくれるので、手をかけずに夏の彩りを楽しみたい人にぴったりの花です。
💡花もちがよく長期間色あせません。背の高い品種は倒伏防止に支柱を立てます。
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4
収穫・ドライフラワー
約30日ケイトウは切り花としても花もちがよく、また色あせしにくいので、ドライフラワーにもたいへん向いています。切り花やドライにする場合は、花序がしっかりと色づき、充実したタイミングで、茎を長めに切り取ります。ドライフラワーにするときは、葉を取り除いて、数本ずつ束ねて、風通しのよい日陰に逆さに吊るして乾燥させます。
ケイトウは乾燥させても、赤や黄色の鮮やかな色がよく残るので、秋から冬にかけての室内装飾や、リース、アレンジメントの材料として重宝します。生花のあいだも長く楽しめ、さらにドライにしても楽しめるという、長持ちする花ならではの利点があります。庭で育てたケイトウを収穫して、季節を越えてその鮮やかさを楽しんでみましょう。
💡花もちがよく切り花・ドライに好適。日陰に吊るして乾かすと鮮やかな色が残ります。
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5
採種と季節の終わり
約14日ケイトウは一年草なので、秋が深まり気温が下がると生育が衰え、やがて寒さで枯れていきます。花が終わったあと、花序のなかには非常に細かい黒い種がたくさんできます。種を採りたい場合は、花序が茶色く枯れてきた頃に切り取り、よく乾かして種をふるい落として採取します。
乾燥させた種を保存しておけば、翌年の5〜6月にまいて、また育てることができます。こぼれ種から、翌年自然に芽が出てくることもあります。ただし、市販の交配種(F1)から採った種は、親と同じ花が咲くとは限らないので、その点は楽しみのひとつと考えるとよいでしょう。霜が降りて株が枯れたら片づけます。鮮やかな夏の彩りを、種をつないで翌年も楽しめます。
💡一年草で霜で枯れます。花後に細かい種が採れ、翌年5〜6月にまいて育てられます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓200〜400円
ケイトウの種
トサカ・羽毛・久留米など種類を選ぶ。
-
✓400〜800円
草花用培養土
水はけのよい土。
-
○500〜1,200円
プランター・鉢 (任意)
ベランダ栽培用。
-
○400〜900円
緩効性肥料 (任意)
控えめに。与えすぎ注意。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
Flower meaning
花言葉
-
「おしゃれ・気取り屋」
赤
ニワトリのとさかのような華やかで個性的な花姿から、おしゃれや気取りを表すとされます。
-
「色あせぬ恋」
黄
咲いてから長く色あせない花もちのよさから、いつまでも変わらない恋心を表すとされます。
-
「風変わり・個性」
オレンジ
帯化によって生まれた独特の花の形が、ほかにない個性や風変わりさを連想させることにちなみます。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 移植で根づきが悪い
苗を植えても育ちが悪く弱ります。
原因: 直根性で移植を嫌うのに根を傷めた。
対策: 直まきにするか、苗は根鉢を崩さずそっと植えます。
⚠ 花色が悪い・徒長する
葉ばかり茂り花の発色が冴えません。
原因: 肥料(窒素)の与えすぎ、日照不足。
対策: 肥料を控えめにし、日当たりのよい場所でやや乾かし気味に育てます。
⚠ 低温で発芽・生育しない
まいても発芽せず、苗も育ちません。
原因: 寒さに弱く発芽に高温が必要。
対策: 気温が十分上がる5〜6月以降にまき、植え付けます。
FAQ
よくある質問
十分暖かくなった5〜6月が適期です。発芽に高温(20〜25℃以上)が必要なので、寒い時期は発芽しません。直根性で移植を嫌うので、育てたい場所への直まきがおすすめ。種は好光性なので薄くまきます。
ケイトウは直根性で移植を嫌います。苗を植えるときは、根鉢を崩さないようにそっと植えるのがコツです。根を傷めると生育が悪くなるので、ポット苗は崩さず植えます。
肥料(とくに窒素)の与えすぎで葉ばかり茂ると、花の発色が悪くなります。肥料は控えめにし、日当たりのよい場所でやや乾かし気味に育てると、鮮やかに発色します。
とさか状の「トサカケイトウ」、羽毛のような「ウモウケイトウ」、球状の「クルメケイトウ」、炎のような「ヤリゲイトウ(セロシア)」などがあります。草丈や花の形が異なるので好みで選べます。
できます。花もちがよく色あせしにくいのでドライに最適です。花序が充実したら茎を長めに切り、葉を取って束ね、風通しのよい日陰に逆さに吊るして乾かすと、鮮やかな色がよく残ります。
一年草なので、霜が降りると枯れます。ただし花後に細かい種がたくさん採れるので、乾かして保存し翌年5〜6月にまけば、また育てられます。こぼれ種から自然に芽が出ることもあります。
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