本文へスキップ
植物図鑑
🥬
青々としたホウレンソウ
🥬 野菜

ホウレンソウ

Spinacia oleracea Spinach

やさしい 難易度2(5段階中): やさしい 💰 種は200〜400円

ホウレンソウは、鉄分やβカロテン、ビタミンを豊富に含む、栄養価の高さで知られる代表的な葉物野菜です。冷涼な気候を好み、寒さに非常に強いのが特...

かんたんに言うと

ホウレンソウは涼しい時期に育てる栄養豊富な葉物で、土を中和し、種を一晩水に浸けてまけば家庭でも甘い葉が収穫できます。

Profile

基本情報

ホウレンソウは、鉄分やβカロテン、ビタミンを豊富に含む、栄養価の高さで知られる代表的な葉物野菜です。冷涼な気候を好み、寒さに非常に強いのが特徴で、とくに冬に霜や寒さに当たると、凍結を防ごうと糖分をため込み、葉が肉厚で甘くなる「ちぢみほうれん草」になります。

プランターでも手軽に育てられ、種まきから30〜50日ほどで収穫できる、家庭菜園向きの野菜です。栽培で知っておきたいポイントは三つ。第一に、ホウレンソウは酸性土を嫌うので、種まき前に苦土石灰をまいて土を中和(pH6.5前後)しておくこと。これを怠ると発芽や生育が悪くなります。

第二に、種は硬い殻に包まれているものがあり発芽しにくいので、一晩水に浸けてからまくと発芽がそろうこと(市販のネーキッド種子はそのままでOK)。第三に、長日と高温で花茎が伸びる「とう立ち」をしやすいので、春まきはとう立ちしにくい品種を選び、基本は涼しい秋まきが育てやすいことです。

間引きながら育て、草丈が20〜25cmになったら収穫します。冬の甘いホウレンソウは、家庭菜園ならではのごちそうで、鉄分やビタミン、βカロテンを手軽に補える、寒い季節の食卓に嬉しい栄養満点の葉物野菜です。

ヒユ科
分類
野菜 / 葉菜
原産地
西アジア、ペルシャ
別名
菠薐草、ほうれん草
適期
種まき・植え付けは3・9〜10月
価格目安
種は200〜400円

💡豆知識

ホウレンソウはヒユ科(旧アカザ科)の野菜で、原産地は西アジア(ペルシャ周辺)。「ホウレンソウ(菠薐草)」の「菠薐(ほうれん)」は、原産地を指す古い中国語で、ペルシャ地方を表すといわれます。栄養価が高く、とくに鉄分の豊富さは有名で、アメリカのアニメ『ポパイ』が缶詰のホウレンソウを食べて力を出す描写は、その栄養イメージを広めました。

寒さに当たると甘くなる性質を生かしたのが「ちぢみほうれん草(寒締めほうれん草)」で、葉が縮れて肉厚になり、糖度が増しておいしくなります。アクの成分シュウ酸はゆでると減るため、おひたしなどは下ゆでしてから調理します。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
3月は種まき
9月は種まき
10月は種まき
収穫
1月は収穫
10月は収穫
11月は収穫
12月は収穫
病害虫注意
4月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
9月は種まき
10月は種まき
収穫
1月は収穫
11月は収穫
12月は収穫
病害虫注意
4月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
9月は種まき
10月は種まき
収穫
1月は収穫
11月は収穫
12月は収穫
病害虫注意
4月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ やさしい
収穫・開花の早さ とても早い
手軽さ(コスト) ほどほど

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
20〜30cm
株張り
10〜20cm

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
-8℃
耐暑温度
25℃
土壌pH
6.5〜7.0
水やり
土を乾かさないよう、表面が乾いたらたっぷり。
肥料
元肥中心(化成肥料)・追肥

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    土づくり

    約1日

    ホウレンソウ栽培でほかの野菜と大きく違う最重要ポイントが、土の酸度(pH)調整です。ホウレンソウは酸性土をひどく嫌い、酸性に傾いた土では発芽も生育も悪くなり、葉が黄色くなってしまいます。日本の土は雨が多く酸性に傾きがちなので、種まきの1〜2週間前に苦土石灰をまいてよく耕し、土をpH6.5前後の中性近くに中和しておきます。

    あわせて元肥を施します。プランターは深さ15〜20cmのものに、できれば酸度調整済みの野菜用培養土を使うと手軽です。この土づくりさえ押さえれば、ホウレンソウ栽培の成功率はぐっと上がります。

    💡酸性土が大敵。種まき前に苦土石灰で土を中和(pH6.5前後)するのが最重要です。

  2. 2

    種まき

    約10日

    種まきの適期は、涼しく育てやすい秋(9〜10月)が基本です(春まきもできますが、とう立ちに注意)。ホウレンソウの種は、硬い殻に包まれた品種があり、そのままだと吸水が悪く発芽がそろいません。一晩水に浸けてからまくと発芽がそろいやすくなります(殻を取り除いた「ネーキッド種子」はそのままでOK)。

    深さ1cmほどのまき溝にすじまきし、1cm間隔を目安にまいて薄く覆土し、しっかり水をやります。発芽までは土を乾かさないように管理します。発芽適温は15〜20℃で、高温期は発芽しにくいので、暑い時期は避けます。

    💡硬い種は一晩吸水を。発芽適温は15〜20℃で、涼しい秋まきが確実です。

  3. 3

    間引き

    約14日

    発芽がそろったら、生育に合わせて2回ほどに分けて間引きます。1回目は双葉が開いたころに混み合った部分を、2回目は本葉が2〜3枚のころに、最終的に株間4〜5cmを確保します。込み合ったまま育てると、ひょろひょろと徒長して葉が立ち、株が充実しません。

    生育の良い元気な株を残します。間引き菜は、やわらかくおいしいので、サラダや味噌汁、おひたしで無駄なく食べられます。間引きと同時に、株がぐらつかないよう株元に軽く土を寄せ、追肥をすると生育が良くなります。適切な株間の確保が、葉を大きく茂らせるコツです。

    💡2回に分けて株間4〜5cmに。間引き菜もやわらかく食べられます。

  4. 4

    水やり・追肥

    約30日

    ホウレンソウはみずみずしい葉を育てるため、土を乾かさないことが大切です。土の表面が乾いたら、株元にたっぷりと水を与えます。乾燥が続くと生育が遅れ、葉が硬くなります。一方、過湿はべと病などの病気を招くので、水はけも確保します。追肥は、間引き後に化成肥料を株間に少量施すと、葉の色つやと生育が良くなります。

    生育期間が短いので追肥は1〜2回程度で十分です。なお、ホウレンソウは長日(日が長い)と高温で花茎が伸びる「とう立ち」をしやすく、こうなると葉が硬くなり味が落ちるので、春まきではとう立ちしにくい品種を選び、収穫を遅らせないことが大切です。

    💡乾かさず育て、間引き後に追肥。春は長日でとう立ちしやすいので早採りを。

  5. 5

    収穫・寒締め

    約1日

    草丈が20〜25cmほどに育ったら収穫適期です。株ごと根元から引き抜くか、地ぎわをハサミで切り取って収穫します。生育がそろうので、大きくなったものから順に収穫していきます。とり遅れるととう立ちしたり葉が硬くなったりするので、適期を逃さないようにします。

    冬の楽しみが「寒締め(かんじめ)」。収穫適期になった株を、あえて収穫せずに真冬の寒さ・霜に1〜2週間ほど当て続けると、株が凍結を防ごうと糖分をため込み、葉が縮れて肉厚になり、驚くほど甘い「ちぢみほうれん草」になります。家庭菜園ならではのこの甘さは、ぜひ一度味わってほしい逸品です。

    💡草丈20〜25cmで収穫。冬は「寒締め」で甘く肉厚なちぢみほうれん草に。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • ホウレンソウの種

    とう立ちしにくい品種やサラダ用も。

    200〜400円
  • 野菜用培養土(酸度調整済み)

    酸性土を嫌うため中和済みが手軽。

    400〜800円
  • プランター(深さ15cm以上)

    浅型でも可。

    500〜1,200円
  • 苦土石灰・化成肥料 (任意)

    土の中和と追肥に。

    300〜800円
初期費用の目安(必須のみ) 1,100〜2,400円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

時々

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

害虫

ヨトウムシ

時々

症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。

予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。

対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。

病気

べと病

時々

症状: 葉表に黄色い角張った斑、葉裏に灰白色のカビ。

予防: 水はけと風通しを改善、過湿を避ける。

対処: 罹病部を除去し殺菌剤を散布。

Nutrition

栄養と食べ方

エネルギー
18kcal
ビタミンC
35mg
ビタミンA
350μg
ビタミンK
270μg
葉酸
210μg
2.0mg
カルシウム
49mg
カリウム
690mg
食物繊維
2.8g

旬・味: 冬が旬。寒さに当たると甘みが増す。鉄分・βカロテンが豊富。

保存: 湿らせた紙で包みポリ袋に入れ、立てて冷蔵庫の野菜室へ。

🍴 おひたし🍴 ソテー🍴 味噌汁🍴 キッシュ

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 酸性土による生育不良

葉が黄色くなり発芽・生育が悪くなります。

原因: 酸性に傾いた土壌。

対策: 種まき前に苦土石灰でpH6.5前後に中和します。

⚠ 発芽不良

まいた種がそろって発芽しません。

原因: 硬実による吸水不良、高温。

対策: 一晩水に浸けてまき、涼しい時期(適温15〜20℃)にまきます。

⚠ とう立ち

花茎が伸びて葉が硬くなります。

原因: 長日・高温。

対策: 秋まき中心にし、春はとう立ちしにくい品種を選び早採りします。

FAQ

よくある質問

土が酸性に傾いているのが主な原因です。ホウレンソウは酸性土を嫌うので、種まき前に苦土石灰でpH6.5前後に中和しましょう。酸度調整済みの培養土を使うのも手軽です。

硬い殻に包まれた種は吸水が悪いので、一晩水に浸けてからまくと発芽がそろいます。発芽適温は15〜20℃で、高温期は発芽しにくいため涼しい秋まきが確実です。

長日と高温が原因です。とう立ちすると葉が硬くなります。春まきはとう立ちしにくい品種を選び、収穫を遅らせないこと。基本は涼しい秋まきが育てやすいです。

「寒締め」です。収穫適期の株を真冬の寒さ・霜に1〜2週間当て続けると、糖分がたまって葉が肉厚になり甘くなります。ちぢみほうれん草として楽しめます。

アクの成分シュウ酸はゆでると減ります。おひたしなどはさっと下ゆでし、水にさらしてから調理しましょう。サラダ用の品種はアクが少なく生でも食べられます。

深さ15〜20cmのプランターで育てられます。酸度調整済みの培養土を使い、乾かさないよう水やりし、間引きながら育てます。

Related

同じカテゴリの植物

Compare

ほかの植物と比較する

Same family

同じ科の植物

ホウレンソウを育ててみませんか?

育成記録をつけたり、お気に入りに登録して栽培を楽しみましょう。