ネギ
Allium fistulosum Welsh Onion / Green Onion
ネギは、薬味や鍋物、炒め物に欠かせない香味野菜で、家庭菜園でもっとも手軽に育てられる野菜のひとつです。とても丈夫で、暑さ寒さに強く、半日陰で...
かんたんに言うと
ネギは半日陰でも育つ丈夫な野菜で、葉ねぎなら刈り取っても再生し、買ったネギの根元を植える再生栽培でも手軽に育てられます。
Profile
基本情報
ネギは、薬味や鍋物、炒め物に欠かせない香味野菜で、家庭菜園でもっとも手軽に育てられる野菜のひとつです。とても丈夫で、暑さ寒さに強く、半日陰でも育ち、一度植えれば刈り取っても再び伸びてくるため、長期間にわたって少しずつ収穫できるのが魅力。ヒガンバナ科ネギ属の多年生で、日本では大きく、土寄せして白い部分を長く育てる関東の「根深ねぎ(白ねぎ・長ねぎ)」と、葉の緑の部分を食べる関西の「葉ねぎ(青ねぎ・万能ねぎ・小ねぎ)」の2系統が親しまれています。
家庭のプランターでは、土寄せの手間が少なく短期間で収穫できる「葉ねぎ」が断然おすすめです。育て方はとても簡単で、種まきや苗からのほか、スーパーで買ったネギの根元(5cmほど残す)を土に植える「再生栽培(リボベジ)」でも手軽に増やせます。キッチンの窓辺でも育てられ、必要なときにハサミで刈り取れば、また伸びてきて何度も収穫できます。
栽培のポイントは、第一に、過湿を嫌うので水はけ良く、やりすぎないこと。第二に、刈り取り収穫では株元を3〜5cm残すと再生すること。第三に、白ねぎを作る場合は、生育に合わせて軟白部分に土を寄せていくことです。香味成分の硫化アリルには食欲増進や血行促進の働きもあり、薬味の王様として食卓に欠かせない、育てて損のない野菜です。
💡豆知識
ネギはヒガンバナ科ネギ属の野菜で、タマネギやニンニク、ラッキョウ、そして観賞用のスイセンとも近い仲間です。日本では古くから、地域によって食べる部分が異なる文化が育ちました。関東を中心とする東日本では、土を寄せて日光を遮り、白く長い軟白部分を育てる「根深ねぎ(白ねぎ)」が主流。
一方、関西を中心とする西日本では、緑の葉の部分を食べる「葉ねぎ(青ねぎ)」が好まれます。ネギ特有のツンとした香りと辛みは「硫化アリル(アリシン)」という成分によるもので、食欲を増進し、ビタミンB1の吸収を助け、血行を促すなど、昔から「風邪のときはネギ」といわれる健康効果でも知られています。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月は種まき | 9月は種まき | ||||||||||
| 植え付け | 4月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | 10月は収穫 | 11月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 9月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 4月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 6月は収穫 | 10月は収穫 | 11月は収穫 | ||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月は種まき | 9月は種まき | ||||||||||
| 植え付け | 4月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 10月は収穫 | 11月は収穫 | |||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 30〜60cm
- 株張り
- 5〜15cm
- 花のサイズ
- ネギ坊主(球状の花序)
環境条件
- 日照
- 半日陰
- 耐寒温度
- -10℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 土の表面が乾いたら。過湿を嫌うのでやりすぎない。
- 肥料
- 化成肥料・液体肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
種まき・苗・再生栽培
約7日ネギの育て方は三通りあります。最も手軽なのが「再生栽培(リボベジ)」で、スーパーで買ったネギの根元を5cmほど残して土や水に挿すだけ。数日で再び葉が伸びてきます。次に苗からの植え付けで、葉ねぎの苗を株間5cm前後で植えると失敗が少なく早く収穫できます。
種からの場合は、春(3〜4月)か秋(9〜10月)にすじまきし、覆土は薄くします。ネギは過湿を嫌うので、いずれも水はけの良い場所・用土を選ぶのが共通のポイント。プランターは深さ15〜20cmあれば葉ねぎを育てられます。半日陰でも育つので、置き場所を選びにくいのも魅力です。
💡一番手軽なのは買ったネギの根元を植える再生栽培。数日で伸び始めます。
-
2
植え付け・水やり
約30日苗や再生株を植えるときは、根を傷めないようにし、株元が安定するよう軽く土を寄せます。ネギは過湿に弱く、常に土が湿っていると根腐れや病気を起こすので、水やりは「土の表面が乾いてから」が基本です。とくに再生栽培を水だけで行う場合は、水が腐らないよう毎日水を替えますが、長く育てるなら土植えのほうが丈夫に育ちます。
乾燥にはある程度強いので、水のやりすぎに注意しながら管理します。日当たりが良いほど生育は早くなりますが、半日陰でも十分に育つため、ベランダやキッチンの窓辺でも栽培できます。
💡過湿は根腐れのもと。水は乾いてから。日当たりが良いほどよく育ちます。
-
3
追肥
約60日ネギは刈り取って何度も収穫するため、収穫のたびに養分を消耗します。そこで、生育期や刈り取り収穫のあとに、薄めた液体肥料や化成肥料を少量追肥すると、再生の勢いが良くなり、葉の色つやも保てます。肥料が切れてくると、葉が細く弱々しくなったり、色が薄くなったりするので、それが追肥の目安です。
とくにプランターは肥料分が流れやすいので、定期的な追肥を意識します。窒素分が適度にあると葉ねぎは青々と育ちますが、与えすぎは病気を招くので、薄め・少量をこまめにが基本です。
💡刈り取り後に追肥すると再生が早まり、青々とした葉を保てます。
-
4
土寄せ(白ねぎの場合)
約60日緑の葉を食べる「葉ねぎ」は土寄せ不要ですが、白く長い軟白部分を作る「根深ねぎ(白ねぎ)」を育てる場合は、土寄せが欠かせません。ネギの白い部分は、日光を遮ることで葉が緑にならず軟白化したもの。生育に合わせて、株元に少しずつ土を寄せて、白くしたい部分を埋めていきます。
一度に深く埋めると生育が止まるので、葉の分かれ目(成長点)を埋めないよう、数回に分けて土を寄せるのがコツです。プランター栽培では深さの確保が難しいため、白ねぎより、土寄せ不要で手軽な葉ねぎを育てるのが現実的でおすすめです。
💡白ねぎは土寄せで軟白化。家庭のプランターなら土寄せ不要の葉ねぎが手軽です。
-
5
収穫
約1日葉ねぎ(青ねぎ・小ねぎ)は、草丈が30〜40cmほどに伸びたら収穫できます。株ごと引き抜いてもよいですが、おすすめは「刈り取り収穫」。株元を3〜5cmほど残してハサミで切り取ると、残した株元から再び新しい葉が伸びてきて、何度も繰り返し収穫できます。
必要な分だけそのつど刈り取れるので、薬味として無駄なく使えてとても便利です。白ねぎは、軟白部分が十分に長くなったら、株ごと掘り上げて収穫します。なお、春になると花茎が伸びて「ネギ坊主」ができますが、こうなると葉が固くなるので、葉を長く収穫したい場合はネギ坊主は早めに摘み取ります。
💡株元3〜5cmを残して刈り取れば再生し、何度も収穫できます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓150〜400円
ネギの苗(または市販のネギ)
再生栽培なら買ったネギの根元でも可。
-
✓400〜800円
野菜用培養土(14L)
水はけの良いもの。
-
✓500〜1,200円
プランター(深さ15cm以上)
葉ねぎ向け。
-
○400〜900円
液体肥料 (任意)
刈り取り後の追肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ヨトウムシ
まれ症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。
予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。
対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。
べと病
時々症状: 葉表に黄色い角張った斑、葉裏に灰白色のカビ。
予防: 水はけと風通しを改善、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し殺菌剤を散布。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 30kcal
- ビタミンC
- 14mg
- ビタミンA
- 83μg
- ビタミンK
- 110μg
- 葉酸
- 100μg
- 鉄
- 1.0mg
- カルシウム
- 80mg
- カリウム
- 260mg
- 食物繊維
- 3.2g
旬・味: 冬が旬。香味成分の硫化アリルが食欲を増進する。
保存: 湿らせた紙で包みポリ袋へ。刻んで冷凍も便利。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 過湿による根腐れ
株元が溶けるように傷み枯れます。
原因: 水のやりすぎ、水はけの悪さ。
対策: 土が乾いてから水を与え、水はけの良い環境で育てます。
⚠ さび病・べと病
葉に黄〜オレンジの斑点や、灰色のカビが出ます。
原因: 多湿と風通しの悪さ。
対策: 風通しを良くし、罹病した葉を早めに取り除きます。
⚠ ネギ坊主で葉が固くなる
春に花茎が伸び葉が固くなります。
原因: 春の気温上昇による抽だい(とう立ち)。
対策: ネギ坊主を早めに摘み取り、葉の収穫を優先します。
FAQ
よくある質問
育てられます。根元を5cmほど残して土や水に挿す「再生栽培(リボベジ)」で、数日で新しい葉が伸びてきます。長く育てるなら土に植えるほうが丈夫に育ちます。
葉ねぎは「刈り取り収穫」ができます。株元を3〜5cm残して切ると、そこから再び葉が伸びて、繰り返し収穫できます。収穫後に追肥すると再生が早まります。
白ねぎ(根深ねぎ)は土寄せで白い軟白部分を育てるもの、葉ねぎ(青ねぎ)は緑の葉を食べるものです。家庭のプランターでは土寄せ不要の葉ねぎが手軽でおすすめです。
育ちます。ネギは丈夫で半日陰でも栽培でき、キッチンの窓辺でも育てられます。日当たりが良いほど生育は早くなります。
春に花茎が伸びてできる花序です。出ると葉が固くなるので、葉を長く収穫したい場合は早めに摘み取ります。ネギ坊主自体も天ぷらなどで食べられます。
過湿による根腐れや、さび病・べと病などの病気が原因のことが多いです。水のやりすぎを避け、風通しを良くし、病気の葉は早めに取り除きましょう。
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