チャイブ
Allium schoenoprasum Chives
チャイブは、細い筒状の葉を持つ、ネギの仲間の中で最も繊細なハーブです。ネギやアサツキに似ていますが、より細くやわらかく、香りもマイルドで上品...
かんたんに言うと
チャイブは最も繊細なネギの仲間のハーブ。丈夫な多年草で半日陰でも育ち、草丈20〜30cmで株元を残して刈ると再生し、繰り返し収穫できます。
Profile
基本情報
チャイブは、細い筒状の葉を持つ、ネギの仲間の中で最も繊細なハーブです。ネギやアサツキに似ていますが、より細くやわらかく、香りもマイルドで上品。刻んでスープやオムレツ、サラダ、ポテト料理、クリームチーズなどに散らせば、彩りと爽やかなネギの風味を添えてくれる、洋風料理に欠かせない名脇役です。
一度植えれば何年も収穫できる丈夫な多年草で、刈り取ってもまた伸びてくるので、ベランダの鉢でひと株あると、料理のたびに新鮮な薬味として重宝します。初夏に咲く、ピンク〜紫のかわいらしいボンボン状の花も観賞価値があり、食用にもなります。栽培のポイントは、第一に、丈夫で半日陰でも育つので置き場所を選ばないこと。
第二に、草丈が20〜30cmに伸びたら、株元を数cm残して刈り取ると、また伸びてきて繰り返し収穫できること。第三に、一度に刈りすぎず、刈り取るたびに追肥すると、再生がよくなること。数年育てて株が混み合ってきたら、株分けでふやして更新できます。
冬は地上部が枯れますが、根は生きていて春にまた芽吹く、息の長いハーブ。料理に彩りと風味を手軽に加えられる、家庭で重宝する一株です。鉢ひとつあれば、刻んでさっと散らすだけで、いつもの卵料理やスープが華やぎ、初夏には愛らしいピンクの花まで楽しめる、見て・食べて・育てて満足できるキッチンハーブの定番です。
💡豆知識
チャイブは、ネギ属(アリウム属)のなかで最も小型で繊細な種で、ネギ・タマネギ・ニンニク・ニラなどと同じ仲間です。和名は「エゾネギ(蝦夷葱)」で、日本の北海道や本州の高山にも、近縁の野生種が自生しています。ヨーロッパでは古くから料理のハーブとして親しまれ、フランス料理では、パセリ・タラゴン・チャービルとともに、刻んで混ぜる「フィーヌゼルブ」という香草ミックスの一つとして使われます。
ネギ類特有の香りのもとは硫化アリルで、チャイブにも含まれますが、ネギよりずっとマイルド。初夏に咲くピンク〜薄紫のボンボンのような花は、ハーブガーデンを彩るだけでなく、食用花(エディブルフラワー)としてサラダや酢漬けに使え、ほんのりネギの風味があります。また、その香りはアブラムシなどの害虫を遠ざけるとされ、バラや野菜のそばに植える「コンパニオンプランツ」としても活用されます。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 4月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 3月は植え付け | 9月は植え付け | ||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 9月は収穫 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 4月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 3月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 9月は収穫 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 4月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 3月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 9月は収穫 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 20〜40cm
- 株張り
- 15〜30cm
- 花のサイズ
- ピンク〜紫のボンボン状の花(直径約2〜3cm)
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -15℃
- 耐暑温度
- 32℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷり。乾かしすぎない。
- 肥料
- 緩効性化成肥料・液肥
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け・種まき
約7日チャイブは種からも苗からも育てられます。種から育てる場合、発芽に時間がかかり、収穫できる大きさになるまで時間を要するので、早く収穫を始めたいなら苗(株)から育てるのが手軽です。植え付け適期は春(3〜5月)か秋(9〜10月)。種まきも同時期で、種は数粒ずつまとめてまき、覆土はごく薄くします。
チャイブは丈夫で、日なたから半日陰まで適応し、土質もあまり選びません。鉢植えなら4〜5号の鉢に、数本まとめて植えると、こんもりとボリュームよく育ちます。地植えなら株間20cmほど。料理にすぐ使えるよう、キッチンに近いベランダや窓辺の鉢で育てるのも便利です。
過湿を嫌うわけではありませんが、水はけのよい草花・ハーブ用培養土を使い、植え付け後はたっぷり水を与えます。一度根づけば、何年も収穫できる頼もしいハーブです。
💡早く収穫したいなら苗(株)から。数本まとめて植えるとボリュームよく育ちます。半日陰でも可。
-
2
水やりと置き場所
約30日チャイブは丈夫で手がかかりませんが、ネギの仲間のなかでは葉が細くやわらかいぶん、乾燥には少し気をつけます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、乾かしすぎないようにします。水切れが続くと、葉先が枯れたり、生育が衰えたりします。一方で、極端な過湿は根を傷めるので、水はけも保ちます。
置き場所は、日なた〜半日陰。よく日に当てると丈夫に育ちますが、半日陰でも十分育つので、置き場所を選ばないのが利点です。真夏の強い直射日光と乾燥が続くときは、明るい半日陰のほうが葉がやわらかく保てます。肥料は、刈り取って収穫するたびに株が養分を使うので、追肥で補います。緩効性肥料や薄めた液肥を、刈り取り後や生育期に与えると、次に伸びる葉がやわらかく元気に育ちます。
💡乾かしすぎないように。日なた〜半日陰で育ち、真夏は半日陰だと葉がやわらかく保てます。
-
3
刈り取り収穫
約30日チャイブの収穫は、草丈が20〜30cmほどに伸びたら始められます。必要なときに、株元を3〜5cmほど残して、細い葉をハサミでまとめて刈り取ります。この「株元を残して刈る」のがポイントで、残した株元からまた新しい葉が伸びてきて、繰り返し収穫できます。
一度に株全体を刈りすぎると再生が遅れるので、株の一部ずつ、または半分くらいを刈り取り、株を弱らせないようにします。刈り取ってから次の収穫まで、暖かい時期なら2〜3週間ほど。生育期には何度も収穫できます。収穫した葉は、刻んでスープやオムレツ、サラダ、ポテト料理、冷奴やクリームチーズの薬味にと、彩りと爽やかなネギの風味づけに使います。加熱しすぎると香りが飛ぶので、料理の仕上げに散らすのがおすすめ。刻んで冷凍保存もできます。
💡草丈20〜30cmで株元3〜5cmを残して刈り取り。残した株元からまた伸びて何度も採れます。
-
4
花の利用と花後の手入れ
約30日初夏(5〜6月)になると、花茎が伸びて、ピンク〜薄紫の、ボンボンのようなかわいらしい球状の花を咲かせます。この花も観賞価値が高く、ハーブガーデンを彩ります。花はエディブルフラワー(食用花)としても使え、小花をほぐしてサラダに散らしたり、酢に漬けて「チャイブビネガー」にしたりすると、ほんのりネギの風味と美しいピンク色が楽しめます。
ただし、花を咲かせると株がそちらに養分を使い、葉が硬くなって食味が落ちるので、葉の収穫を重視する場合は、花茎が伸びてきたら早めに摘み取ります。花も葉も楽しみたい場合は、株の一部に花を咲かせ、残りは葉を収穫する、と使い分けるとよいでしょう。花が終わったら、花茎を株元から切り取り、追肥をすると、再び葉の生育が活発になります。
💡初夏のピンクの花は食用にも。葉重視なら花茎は早めに摘み、花後は切って追肥します。
-
5
冬越しと株分けでの更新
約7日チャイブは寒さに非常に強い多年草で、冬になると地上部は枯れますが、根(球根)は生きていて、春になるとまた一斉に芽吹いてきます。冬越しの特別な手入れは不要で、地上部が枯れたら刈り取っておきます。こうして何年も同じ株から収穫できますが、数年育てると株が混み合って、一本一本の葉が細くなってきます。
そうなったら「株分け」で更新します。春か秋に株を掘り上げ、数株ずつに手で分けて、間隔をあけて植え直すと、再びゆとりができて、元気な葉が育つようになります。株分けは、チャイブをふやすことにもなります。丈夫で手間がかからず、半日陰でも育ち、料理に彩りと風味を手軽に加えられるので、キッチンハーブとして一鉢あると、長く重宝します。香りで害虫を遠ざけるとされ、野菜やバラのそばに植えるのもおすすめです。
💡寒さに強く冬は地上部が枯れて春に芽吹きます。数年ごとに株分けで更新するとよく育ちます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓300〜600円
チャイブの苗(株)・種
早く採るなら苗(株)が手軽。
-
✓400〜800円
草花・ハーブ用培養土
水はけのよい土。
-
○500〜1,200円
鉢・プランター(4〜5号) (任意)
キッチン近くで育てると便利。
-
○400〜900円
緩効性肥料・液肥 (任意)
刈り取りごとの追肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
まれ症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
Nutrition
栄養と食べ方
旬・味: 春〜初夏が旬。マイルドで上品なネギの風味と彩りが特徴。
保存: 生は冷蔵で早めに。刻んで冷凍保存も可能。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 刈りすぎで再生が遅い
刈り取り後、なかなか葉が伸びません。
原因: 一度に株全体を刈りすぎた、追肥不足。
対策: 株元を残し一部ずつ刈り取り、刈るたびに追肥して株を弱らせないようにします。
⚠ 葉が硬くなる
葉が硬く食味が落ちます。
原因: 開花による株の消耗。
対策: 葉重視なら花茎を早めに摘み、花後は切り取って追肥します。
⚠ 株が混んで葉が細る
数年経って葉が細く貧弱になります。
原因: 株の混み合い(経年)。
対策: 春か秋に株分けして植え直し、生育を若返らせます。
FAQ
よくある質問
どれもネギの仲間ですが、チャイブは最も葉が細くやわらかく、香りもマイルドで上品です。生のまま刻んで彩りと風味を添える、洋風料理向きのハーブとして使われます。
できます。チャイブは多年草で、草丈20〜30cmで株元を3〜5cm残して刈り取ると、また新しい葉が伸びて繰り返し収穫できます。一度に刈りすぎず、刈るたびに追肥すると再生がよくなります。
育ちます。チャイブは丈夫で、日なたから半日陰まで適応します。真夏の強い直射日光と乾燥が続くときは、むしろ明るい半日陰のほうが葉がやわらかく保てます。
食べられます。初夏に咲くピンク〜紫のボンボン状の花は、エディブルフラワーとして、小花をほぐしてサラダに散らしたり、酢漬け(チャイブビネガー)にしたりできます。ほんのりネギの風味があります。
花を咲かせると株が養分を花に使い、葉が硬くなります。葉の収穫を重視するなら、花茎が伸びてきたら早めに摘み取ります。花後に切り取って追肥すると、葉の生育が回復します。
できます。数年育てて株が混み合ってきたら、春か秋に株を掘り上げて手で数株に分け、植え直す「株分け」で簡単にふやせて、生育も若返ります。香りで害虫を遠ざけるコンパニオンプランツにもなります。
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