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植物図鑑
🌿
白い花びらに黄色い中心のカモミールの花
🌿 ハーブ

カモミール

Matricaria chamomilla Chamomile

初心者向け 難易度1(5段階中): 初心者向け 💰 苗は200〜600円

カモミールは、リンゴのような甘く優しい香りと、白い花びらに黄色い中心を持つ可憐な花が魅力の、ハーブティーの定番として世界中で親しまれているハ...

かんたんに言うと

カモミールはリンゴのような香りのハーブで、ティー向きの一年草ジャーマン種が育てやすく、日当たり良く乾かし気味に育てて花をこまめに摘むのがコツです。

Profile

基本情報

カモミールは、リンゴのような甘く優しい香りと、白い花びらに黄色い中心を持つ可憐な花が魅力の、ハーブティーの定番として世界中で親しまれているハーブです。初心者にもたいへん育てやすく、丈夫でよく育ち、こぼれ種でも翌年芽を出すほど。家庭でハーブを始めるならまずおすすめしたい一種です。

よく育てられるのは2タイプで、種から育てる一年草の「ジャーマンカモミール」は、花を多くつけて香りも良く、ハーブティー向き。多年草の「ローマンカモミール」は、地面を這うように広がりグランドカバーや踏むと香る芳香植物として人気で、葉にも香りがあります。

家庭でティーを楽しむなら、花つきの良いジャーマンカモミールが手軽です。栽培のコツは、第一に、日当たりと風通しのよい場所で育てること。第二に、過湿を嫌うので水のやりすぎを避け、やや乾かし気味に管理すること。第三に、春に次々と咲く花をこまめに摘み取ること(花がら摘みを兼ねて収穫すると、次の花がよく上がります)。

アブラムシがつきやすい反面、近くの植物の害虫を引き受けてくれる「コンパニオンプランツ」としても知られ、家庭菜園の名脇役にもなります。育てて、摘んで、香りのお茶に。暮らしに寄り添うハーブです。

キク科
分類
ハーブ / 薬用
原産地
ヨーロッパ、西アジア
別名
カミツレ、ジャーマンカモミール、ローマンカモミール
適期
種まき・植え付けは3・9〜10月
価格目安
苗は200〜600円

💡豆知識

カモミールの名は、ギリシャ語で「大地のリンゴ(カマイ・メーロン)」を意味する言葉に由来し、花のリンゴに似た甘い香りにちなみます。和名の「カミツレ」は、オランダ語の「カーミレ」が変化したものとされ、江戸時代に薬草として伝わりました。ヨーロッパでは古くから、心身を落ち着かせるハーブとして親しまれ、就寝前のハーブティーやリラックスのための香りとして広く用いられてきました。

イギリスの童話『ピーターラビット』で、いたずらをして疲れたピーターにお母さんがカモミールティーを飲ませる場面は有名です。ジャーマンカモミールは一年草で花を多くつけ、ローマンカモミールは多年草で踏むと香るグランドカバーになるなど、同じカモミールでも性質が異なります。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
3月は種まき
9月は種まき
10月は種まき
開花
4月は開花
5月は開花
収穫
5月は収穫
6月は収穫
病害虫注意
4月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
3月は種まき
10月は種まき
開花
5月は開花
収穫
5月は収穫
6月は収穫
病害虫注意
4月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
3月は種まき
10月は種まき
開花
5月は開花
収穫
5月は収穫
6月は収穫
病害虫注意
4月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 初心者向け
収穫・開花の早さ 普通
手軽さ(コスト) 手軽

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
20〜60cm
株張り
20〜40cm
花のサイズ
直径約2cmの頭花

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
-10℃
耐暑温度
30℃
土壌pH
6.0〜7.5
水やり
やや乾かし気味に。表面が乾いたらたっぷり。過湿に注意。
肥料
緩効性化成肥料(控えめ)

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    タイプ選びと種まき・植え付け

    約10日

    まず育てるタイプを選びます。ハーブティーをたくさん楽しみたいなら、花を多くつける一年草の「ジャーマンカモミール」がおすすめ。グランドカバーや踏むと香る芳香を楽しみたいなら、多年草の「ローマンカモミール」を選びます。ジャーマン種は種から手軽に育ち、種まきは秋(9〜10月)か春(3〜4月)。

    秋まきのほうが株が大きく育ち、翌春に花を多くつけます。種は光を好む好光性なので、覆土はごく薄くします。苗から育てる場合は、日当たりと風通しのよい場所に、株間20〜30cmで植えます。過湿を嫌うので、水はけのよい土を使い、プランターは野菜・ハーブ用培養土で十分に育ちます。

    💡ティー向きは一年草ジャーマン種。秋まきが花つき良好。種は好光性で薄くまきます。

  2. 2

    間引きと水やり

    約21日

    種から育てて発芽がそろったら、生育に合わせて間引き、最終的に株間20〜30cmを確保します。込み合ったままだと風通しが悪く、蒸れて病気やアブラムシが出やすくなります。元気な株を残して間引きます。水やりは、やや乾かし気味が基本。過湿は根腐れや蒸れのもとなので、土の表面が乾いてから、株元にたっぷり与えます。

    葉や花に水をかけ続けると病気が出やすいので、株元に静かに注ぎます。日当たりと風通しのよい場所で育てると、丈夫に育ち花つきもよくなります。肥料は控えめでよく、与えすぎると葉ばかり茂って花が減り、軟弱になって虫がつきやすくなります。

    💡株間を広くとり風通しを確保。やや乾かし気味に、株元へ水やりします。

  3. 3

    アブラムシ対策

    約30日

    カモミールはアブラムシがつきやすい植物です。新芽やつぼみに群がって生育を妨げるので、見つけたら早めに対処します。数が少なければ手で取り除くか、水で洗い流します。風通しをよくし、肥料(とくに窒素)を控えめにすると発生を抑えられます。一方で、この「アブラムシがつきやすい」性質を逆手にとり、近くで育てる野菜や草花のアブラムシを引き受けてくれる「コンパニオンプランツ(おとり)」として家庭菜園に植えるのも有効です。

    キャベツなどアブラナ科の野菜のそばに植えると、相性がよいとされます。てんとう虫などの天敵を呼び寄せる効果もあり、菜園の生態系を整える名脇役になります。

    💡アブラムシがつきやすいので早めに対処。逆にコンパニオンプランツにも使えます。

  4. 4

    収穫(花摘み)

    約30日

    春(4〜6月)になると、白い花びらに黄色い中心の花を次々と咲かせます。収穫適期は、花が満開になり、中心の黄色い部分がこんもりと盛り上がってきた頃。香りが最も高まります。花の根元を指でつまむか、ハサミで花だけを摘み取ります。こまめに摘み取ると、次の花が次々に上がり、長く収穫を楽しめます(花がら摘みも兼ねます)。

    晴れた日の午前中、露が乾いてから収穫すると、香りがよく乾燥もしやすくなります。摘んだ花は、新鮮なうちにフレッシュハーブティーにするか、風通しのよい日陰で乾かしてドライにすれば保存できます。リンゴのような甘い香りのカモミールティーは、就寝前のリラックスタイムにぴったりです。

    💡中心が盛り上がった満開時に花を摘み取り。こまめに摘むと次々咲きます。

  5. 5

    夏越し・株の更新

    約7日

    一年草のジャーマンカモミールは、初夏に咲き終わると気温の上昇とともに枯れていきます。これは寿命なので、花を収穫しきったら株を片づけます。種を採っておくか、こぼれ種に任せれば、秋や翌春にまた芽を出してくれます。多年草のローマンカモミールは、高温多湿の蒸れに弱いため、花後に伸びすぎた部分を刈り込んで風通しをよくし、夏は半日陰の涼しい場所で過ごさせると夏越ししやすくなります。

    地面を這って広がるので、グランドカバーとして使う場合は適宜整理します。どちらのタイプも、こぼれ種でふえやすく、一度育てると翌年もあちこちから芽が出る、息の長い付き合いができるハーブです。

    💡一年草は咲き終わりで寿命。こぼれ種でふえます。多年草は刈り込んで夏越しします。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • カモミールの種

    ティー向きはジャーマン種。

    200〜500円
  • ハーブ・野菜用培養土

    水はけのよい土を使う。

    400〜800円
  • プランター・鉢 (任意)

    ベランダ栽培用。

    500〜1,200円
  • 緩効性肥料 (任意)

    控えめに。与えすぎ注意。

    400〜900円
初期費用の目安(必須のみ) 600〜1,300円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

よく発生

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

病気

うどんこ病

時々

症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。

予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。

対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。

Nutrition

栄養と食べ方

旬・味: 春が花の旬。リンゴのような甘く優しい芳香が特徴。

保存: 花を風通しのよい日陰で乾燥させ、密閉容器で保存。フレッシュは早めに使う。

🍴 カモミールティー🍴 ハーブバス(入浴)🍴 ポプリ🍴 お菓子の香りづけ

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ アブラムシの大発生

新芽やつぼみに虫が群がり生育が妨げられます。

原因: アブラムシがつきやすい性質、窒素過多、風通しの悪さ。

対策: 早めに取り除き、風通しを良くして肥料を控えめにします。

⚠ 蒸れて株が傷む

梅雨〜夏に株が倒れ込み枯れ込みます。

原因: 高温多湿、密植による風通しの悪さ。

対策: 株間を広げ、花後に刈り込んで風通しを確保し、涼しく管理します。

⚠ 花が少なく葉ばかり茂る

葉は茂るのに花が上がりません。

原因: 肥料(窒素)の与えすぎ、日照不足。

対策: 肥料を控えめにし、日当たりのよい場所で育てます。

FAQ

よくある質問

ハーブティーをたくさん楽しむなら、花を多くつける一年草の「ジャーマンカモミール」がおすすめです。踏むと香るグランドカバーにしたいなら、多年草の「ローマンカモミール」を選びます。

秋(9〜10月)が株が大きく育ち翌春に花を多くつけておすすめです。春(3〜4月)でも育ちます。種は光を好む好光性なので、覆土はごく薄くします。

カモミールはアブラムシがつきやすい植物です。早めに手で取るか洗い流し、風通しを良くして窒素肥料を控えます。逆に害虫を引き受けるコンパニオンプランツとしても活用できます。

花が満開になり、中心の黄色い部分が盛り上がった頃が香りのピークです。晴れた日の午前中に花だけを摘み取り、こまめに収穫すると次々と咲きます。

摘みたての花(フレッシュ)なら多めに、乾燥花(ドライ)なら小さじ1ほどをカップに入れ、熱湯を注いで3〜5分蒸らします。リンゴのような甘い香りで、就寝前のリラックスに人気です。

一年草のジャーマン種は初夏に咲き終わると枯れるのが自然な寿命です。種やこぼれ種で翌年また育ちます。多年草のローマン種は花後に刈り込み、夏は涼しい半日陰で蒸れを防ぎます。

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