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植物図鑑
🥬
やわらかな緑の葉を茂らせたモロヘイヤ
🥬 野菜

モロヘイヤ

Corchorus olitorius Molokheiya (Jute mallow)

初心者向け 難易度1(5段階中): 初心者向け 💰 苗は150〜400円

モロヘイヤは、刻むと独特のねばりが出る、栄養価の非常に高い夏野菜で、近年、健康野菜としてすっかり定着しました。やわらかな緑の葉を、刻んだり、...

かんたんに言うと

モロヘイヤは、刻むとねばりが出る栄養満点の夏野菜(野菜の王様)。暑さに非常に強く、真夏もぐんぐん育ちます。茎の先を摘むとわき芽が伸びて長く収穫できます。ただし種・さやには毒性があるので絶対に食べず、やわらかい葉と茎先だけを食べます。

Profile

基本情報

モロヘイヤは、刻むと独特のねばりが出る、栄養価の非常に高い夏野菜で、近年、健康野菜としてすっかり定着しました。やわらかな緑の葉を、刻んだり、ゆでてたたいたりすると、オクラや山芋のような、とろりとしたぬめりが出るのが最大の特徴。このねばりが、独特の食感と、のどごしのよさを生み、おひたしやスープ、納豆和え、卵とじなど、さまざまな料理で楽しめます。

原産は、エジプトなど北アフリカから中東で、アラビア語で「王様の野菜(ムルキーヤ)」を意味する名のとおり、古代エジプトの王が、病気のときにモロヘイヤのスープで回復したという伝説も残る、滋養豊かな野菜です。カルシウムやβ-カロテン、ビタミン類、食物繊維を非常に豊富に含み、夏バテ予防にもうれしい、まさに「野菜の王様」。

高温を好み、暑さに非常に強いので、ほかの葉物野菜が育ちにくい、真夏でも、ぐんぐん育って、次々と収穫できるのも、家庭菜園でうれしいポイントです。育て方は簡単で、春に種をまくか苗を植え、夏に、伸びた茎の先を摘み取って収穫すると、わき芽が出て、また収穫できる、という具合に、長く楽しめます。

ただし、ひとつ重要な注意点があり、収穫期を過ぎてできる「種(さや・種子)」には、毒性があるため、絶対に食べてはいけません。食べるのは、やわらかい葉と茎の先だけ。この点さえ守れば、夏に頼れる、栄養満点の葉物野菜です。

分類
野菜 / 葉菜
原産地
エジプト、北アフリカ、中東
別名
モロヘイヤ、シマツナソ、タイワンツナソ、ジュートマロウ
適期
種まき・植え付けは5月
価格目安
苗は150〜400円

💡豆知識

モロヘイヤという名は、アラビア語で「王様(のもの)」を意味する「ムルキーヤ」に由来するといわれ、古代エジプトで、重い病にかかった王が、モロヘイヤを煮込んだスープを飲んで回復したという伝説から、「王様の野菜」と呼ばれるようになったと伝えられています。

その名にふさわしく、モロヘイヤの栄養価は、緑黄色野菜のなかでもトップクラス。とくにカルシウムやβ-カロテン、ビタミンK、葉酸などが非常に豊富です。一方で、モロヘイヤには、注意すべき点もあります。それは、葉以外の部分、とくに「種子(さや・種)」と、その周辺に、ストロファンチジンという、心臓に作用する有毒成分が含まれること。

家畜が、種のついた茎葉を大量に食べて中毒を起こした例も報告されています。私たちが食用にするのは、若いやわらかな葉と茎の先だけで、市販品や、適期に収穫したものは安全ですが、家庭菜園で育てる場合は、花が咲いて、さや(種)ができたら、その部分は食べないよう、十分に注意します。

日本では、1980年代ごろから健康野菜として広まり、いまでは夏のスーパーでおなじみ。暑さに強く育てやすいことから、家庭菜園でも人気の夏野菜になっています。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
5月は種まき
収穫
7月は収穫
追肥
8月は追肥
病害虫注意
8月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
5月は種まき
収穫
7月は収穫
追肥
8月は追肥
病害虫注意
8月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
5月は種まき
収穫
7月は収穫
追肥
8月は追肥
病害虫注意
8月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 初心者向け
収穫・開花の早さ 早い
手軽さ(コスト) 手軽

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
60〜150cm
株張り
30〜50cm
花のサイズ
黄色い小花(観賞用ではなく、咲いたら収穫終盤)
実のサイズ
細長いさや(※種・さやは有毒、食べない)

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
10℃
耐暑温度
40℃
土壌pH
6.0〜7.0
水やり
高温期はよく吸うので、土が乾いたらたっぷり。乾燥させすぎない。
肥料
化成肥料・有機質肥料

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    種まき・苗の植え付け(暖かくなってから)

    約14日

    モロヘイヤは、高温を好み、寒さに弱いので、十分に暖かくなってから育て始めます。種まき・植え付けの適期は、遅霜の心配がなくなった、5月ごろから。発芽には20度以上の高い温度が必要なので、寒い時期に早まきしても、うまく発芽しません。種をまく場合は、畑や、プランターに、直まきするか、ポットにまいて苗を育ててから植え付けます。

    種は小さいので、薄く土をかけ、発芽までは乾かさないように管理すると、5〜10日ほどで芽が出ます。発芽後、混み合ったところを間引いて、最終的に株間を30〜40cmほどにします。手軽に育てたい場合は、初夏に出回る苗を購入するのが簡単です。植え付け場所は、日当たりのよい場所が基本。

    モロヘイヤは丈夫で、やせ地でも育ちますが、肥えた土のほうが、葉がやわらかく、たくさん収穫できます。植え付け前に、堆肥や元肥をすき込んでおくとよいでしょう。暑さに非常に強いので、ほかの野菜が夏バテする真夏でも、ぐんぐん育つのが、モロヘイヤの頼もしいところです。

    💡5月以降、暖かくなってから種まき・苗植え。発芽に高温が必要。株間30〜40cm、日当たりのよい場所へ。

  2. 2

    水やりと追肥

    約30日

    モロヘイヤは、生育の盛んな夏に、大きく茂って、たくさんの葉を収穫するので、水と肥料を、しっかり必要とします。水やりは、土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。とくに、気温が高く、葉が茂って、収穫が続く真夏は、水をよく吸い、乾きやすいので、水切れに注意します。

    水が不足すると、葉が硬くなったり、生育が鈍ったりします。プランター栽培は、畑より乾きやすいので、夏は毎日のように水やりが必要です。ただし、過湿で根を傷めないよう、水はけのよい状態は保ちます。肥料は、収穫が長く続くので、追肥が大切。植え付け時の元肥に加えて、収穫が始まったら、2〜3週間に一度を目安に、化成肥料や液体肥料を追肥すると、次々と、やわらかい葉が出て、長く収穫を楽しめます。

    肥料が切れると、葉が硬くなったり、黄ばんだり、収穫量が落ちたりするので、収穫しながら、こまめに肥料を補うのがコツ。モロヘイヤは、収穫すればするほど、わき芽が出て、こんもりと茂るので、水と肥料を切らさず、株を元気に保ちましょう。

    💡夏は水切れに注意しよく与える。収穫が続くので2〜3週に一度の追肥で、やわらかい葉を次々と。

  3. 3

    摘み取って収穫する

    約90日

    モロヘイヤの収穫は、株が30〜40cmほどに育ち、葉が茂ってきたら始められます。収穫の方法は「摘み取り」。茎の先の、やわらかい部分(先端から15〜20cmほど)を、手で折り取るか、ハサミで切り取って収穫します。このとき、ただ先端を摘むだけでなく、わき芽(葉の付け根から出る芽)を残して、その上で摘むのがコツ。

    摘み取った後、残したわき芽が伸びて、新しい収穫枝になり、収穫すればするほど、枝数が増えて、こんもりと茂り、収穫量が増えていきます。これを「摘心(てきしん)をかねた収穫」といい、モロヘイヤを長く、たくさん収穫する秘訣です。収穫が遅れて、茎が硬くなった部分は、おいしくないので、やわらかい先のほうだけを使います。

    収穫適期は、おおむね7月から、霜の降りる前の10月ごろまで。真夏が、いちばんの最盛期です。とれたてのやわらかい葉と茎先を、刻むと、独特のねばりが出ます。おひたしやスープ、納豆和えなどで、夏のスタミナ野菜として楽しみましょう。次々と収穫できるので、家族で食べきれないほど、たくさんとれることもあります。

    💡やわらかい茎先(15〜20cm)を、わき芽を残して摘み取る。摘むほど枝が増え収穫量アップ。最盛期は真夏。

  4. 4

    【重要】種・さやの毒性に注意する

    約30日

    モロヘイヤを家庭菜園で育てるうえで、絶対に守るべき、いちばん大切な注意点が、「種(さや・種子)の毒性」です。モロヘイヤは、収穫の最盛期を過ぎて、秋が近づくと、黄色い小さな花を咲かせ、その後、細長い「さや(果実)」をつけ、中に種子ができます。

    この、さやと種子、そして、その周辺には、ストロファンチジンという、心臓に作用する有毒成分が含まれており、人や家畜が食べると、中毒を起こす危険があります。実際に、種のついた茎葉を大量に食べた家畜が、中毒死した例も報告されています。そのため、家庭で食べてよいのは、花が咲く前の、やわらかい葉と茎の先だけ。

    花が咲き、さやができ始めたら、その部分は、絶対に口にしないでください。収穫の際も、花やさやが混ざらないよう、よく確認します。とくに、小さな子どもが、誤って、さやや種を口にしないよう、注意が必要です。市販のモロヘイヤや、適期に収穫した若い葉は安全ですが、自分で育てる場合は、この毒性を、必ず知っておくことが大切。

    逆にいえば、花が咲く前の、やわらかい葉と茎先だけを、適期に収穫して食べる限り、モロヘイヤは安全で、栄養満点の、すばらしい夏野菜です。

    💡【必読】種・さや・つぼみ以降は有毒。食べるのは花が咲く前の葉と茎先だけ。子どもの誤食にも注意。

  5. 5

    夏越し・終わりと片付け

    約60日

    モロヘイヤは、暑さに非常に強いので、真夏の管理に、特別な苦労はほとんどありません。むしろ、暑ければ暑いほど、よく育つ野菜です。水と肥料を切らさず、摘み取り収穫を続けていれば、夏のあいだじゅう、次々と収穫を楽しめます。注意するのは、害虫。やわらかい葉を、アブラムシや、ハダニ、ハスモンヨトウなどの幼虫が食べることがあるので、葉の裏などをときどき確認し、見つけたら早めに取り除きます。

    食用にするので、薬剤を使う場合は、野菜に登録のあるものを、使用方法を守って使います。秋になり、気温が下がってくると、生育が鈍り、やがて花が咲き始めます。前のステップのとおり、花が咲き、さやができたら、その部分は食べられないので、収穫は、花が咲く前のやわらかい葉までが目安。

    気温が15度を下回ると、生育が止まり、霜に当たると枯れるので、寒くなったら、収穫は終了です。モロヘイヤは一年草なので、冬には枯れます。最後に、株を抜いて片付けますが、このとき、さやや種ができていたら、有毒なので、子どもやペットが触れないよう注意して処分します。翌年は、また暖かくなってから、種や苗で育て始めます。

    💡暑いほどよく育つ。害虫は早めに防除。秋に花が咲いたら収穫終盤。霜で枯れる。さや・種は有毒なので処分に注意。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • モロヘイヤの種 (任意)

    春〜初夏に出回る。

    200〜400円
  • モロヘイヤの苗

    初夏に出回る。手軽に始められる。

    150〜400円
  • 野菜用培養土・元肥 (任意)

    肥えた土で葉がやわらかく育つ。

    400〜1,000円
  • 化成肥料・液体肥料 (任意)

    収穫期の追肥用。

    400〜1,000円
初期費用の目安(必須のみ) 150〜400円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

時々

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

害虫

ハダニ

時々

症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。

予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。

対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。

Nutrition

栄養と食べ方

エネルギー
38kcal
ビタミンC
65mg
ビタミンA
840μg
ビタミンK
640μg
葉酸
250μg
1.0mg
カルシウム
260mg
カリウム
530mg
食物繊維
5.9g

旬・味: 夏が旬。刻むと独特のねばりが出る。β-カロテン・カルシウム・ビタミンK・葉酸が非常に豊富で「野菜の王様」と呼ばれる。

保存: 湿らせた紙に包みポリ袋で冷蔵庫の野菜室へ。傷みやすいので早めに使う。ゆでて刻み冷凍も可。

🍴 おひたし・和え物🍴 スープ・みそ汁🍴 納豆和え・卵とじ🍴 刻んでめんつゆ・ご飯に

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 種・さやの誤食による中毒の危険

種・さや・つぼみ以降の部分には有毒成分があります。

原因: 有毒な種子・さやを食べてしまう。

対策: 食べるのは花が咲く前の葉と茎先だけ。花・さやは食べず、子どもの誤食にも注意します。

⚠ 低温・早まきで育たない

発芽しない、生育が止まる。

原因: 高温性なのに寒い時期に育てた。

対策: 暖かくなった5月以降に育て、発芽に十分な高温を確保します。

⚠ 水・肥料不足で葉が硬くなる

葉が硬く、黄ばみ、収穫量が落ちます。

原因: 夏の水切れ、追肥の不足。

対策: 水を切らさず、収穫が続く間は2〜3週に一度追肥します。

FAQ

よくある質問

はい、モロヘイヤは暑さに非常に強く、真夏もぐんぐん育つ、育てやすい夏野菜です。摘み取って収穫すると、わき芽が伸びて、収穫すればするほど茂り、長く楽しめます。ただし、種・さやに毒性があるので、食べるのは花が咲く前の葉と茎先だけ、という点だけは必ず守りましょう。

いいえ、絶対に食べてはいけません。モロヘイヤの種子・さや、つぼみ以降の部分には、ストロファンチジンという有毒成分が含まれ、中毒の危険があります。食べてよいのは、花が咲く前の、やわらかい葉と茎の先だけです。花やさやができたら、その部分は口にせず、子どもの誤食にも注意してください。

茎の先のやわらかい部分を、わき芽を残して摘み取ることです。摘んだあと、残したわき芽が伸びて新しい収穫枝になり、収穫するほど枝数が増えて、こんもり茂ります。あわせて、水を切らさず、2〜3週に一度追肥すると、やわらかい葉が次々と出て、長くたくさん収穫できます。

暑さを好み寒さに弱いので、暖かくなった5月ごろから育て始めます。発芽に高温が必要なので、早まきは禁物。収穫は7月から、霜が降りる前の10月ごろまでで、真夏が最盛期です。気温が下がると生育が止まり、花が咲き始めたら収穫は終盤です。

モロヘイヤは緑黄色野菜のなかでもトップクラスの栄養価で、カルシウム、β-カロテン、ビタミンK、葉酸、食物繊維などが非常に豊富です。「野菜の王様」と呼ばれ、夏バテ予防にもうれしい野菜。刻んだときのねばりも、独特の食感とのどごしを生みます。

収穫が遅れて茎葉が育ちすぎたか、水・肥料が不足したサインです。やわらかい茎先だけを使い、硬い部分は避けます。水を切らさず、こまめに追肥すると、やわらかい葉が出ます。また、こまめに摘み取って収穫を続けると、新しいやわらかい芽が次々と出て、硬くなりにくくなります。

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