オクラ
Abelmoschus esculentus Okra
オクラは、独特のねばねばとした食感が魅力の夏野菜で、暑さに非常に強く、真夏でも次々と実をつけてくれる、家庭菜園にうってつけの作物です。アフリ...
かんたんに言うと
オクラは暑さに強い夏野菜で、5月以降に植え付け、実は硬くなる前の長さ5〜7cmの若いうちにこまめに収穫するのが最大のコツです。
Profile
基本情報
オクラは、独特のねばねばとした食感が魅力の夏野菜で、暑さに非常に強く、真夏でも次々と実をつけてくれる、家庭菜園にうってつけの作物です。アフリカ原産の熱帯性の野菜で、高温と日ざしを好むため、暑さで他の野菜が夏バテ気味になる時期にこそ元気に育ち、収穫の最盛期を迎えます。
まっすぐ上に伸びる草姿で、葉のつけ根に次々と実をつけ、上へ上へと収穫が続くのも特徴です。ハイビスカスを思わせる、中心が赤紫がかった淡いクリーム色の美しい花を咲かせ、観賞用としても楽しめます。栽培のポイントは、第一に、寒さに弱いので十分に暖かくなった5月以降に植え付けること。
第二に、最大の失敗が「収穫遅れ」で、実は数日でぐんぐん大きくなり、大きくしすぎると硬くスジっぽくなって食べられないため、長さ5〜7cmの若いうちにこまめに収穫すること。第三に、暑さは得意でも乾燥させすぎると実が硬くなるので、夏場は水切れに注意することです。
種が硬いので一晩水に浸けてからまくと発芽がそろいやすく、プランターでも育てられます。とり遅れさえ気をつければ、夏のあいだ毎日のように収穫できる、頼もしい野菜です。ハイビスカスを思わせる淡いクリーム色の花も観賞価値が高く、収穫の楽しみと夏の彩りを一度に味わえるのも、家庭菜園でオクラを育てる大きな魅力のひとつです。
💡豆知識
オクラはアフリカ北東部が原産とされ、古代エジプトでも栽培されていた歴史の古い野菜です。英語名「okra(オクラ)」は西アフリカの言葉に由来し、日本語の「オクラ」もこの英語名がそのまま定着したもの。緑色の細長い実が一般的ですが、赤い品種や、断面が丸い丸オクラ、五角形ではない品種など、意外にバリエーションがあります。
あの独特のねばねばは、ペクチンなどの食物繊維とムチン質によるもので、整腸作用や食後の血糖値の上昇をゆるやかにする働きが期待され、夏バテ予防の健康野菜として人気です。花はアオイ科らしくハイビスカスやムクゲによく似ており、一日でしぼむ一日花。花の翌日にはもう小さな実ができ始めるほど成長が早いのも、この野菜の特徴です。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 5月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 7月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||||
| 追肥 | 7月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 5月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||||
| 追肥 | 7月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 5月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||||
| 追肥 | 7月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 80〜200cm
- 株張り
- 30〜50cm
- 花のサイズ
- 直径6〜8cmの淡黄色の花
- 実のサイズ
- 収穫適期で長さ5〜7cm
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- 5℃
- 耐暑温度
- 40℃
- 土壌pH
- 6.0〜6.5
- 水やり
- 高温期は乾かさないようたっぷり。乾燥させると実が硬くなる。
- 肥料
- 元肥(化成肥料)・追肥
How to grow
育て方ステップ
-
1
種まき・植え付け
約10日オクラはアフリカ原産の熱帯性野菜で寒さに弱いため、十分に暖かくなってからが鉄則です。種まきは気温が20℃を超える5月ごろ。種の皮が硬いので、一晩水に浸けてからまくと発芽がそろいやすくなります。直まきなら1か所に3〜4粒、ポットまきでもよく、発芽適温は25〜30℃と高めです。
市販の苗を使う場合も、遅霜の心配がなくなった5月以降に植え付けます。オクラは移植を嫌うので、ポット苗は根鉢を崩さずそっと植えます。日当たりのよい場所に、株間30〜40cmで植えます。プランターは深さ30cm以上の大きめのものを選び、野菜用培養土を使います。1か所で数株を一緒に育てると、実が硬くなりにくく長く収穫できるという育て方もあります。
💡寒さに弱いので5月以降に。種は一晩水に浸けてからまくと発芽がそろいます。
-
2
間引きと支柱立て
約21日直まきして発芽がそろったら、生育を見て間引きます。1か所1本立ちにするのが一般的ですが、生育を穏やかにして実を硬くしにくくするため、あえて2〜3本を一緒に育てる方法もあります。本葉が増えてきたら、株がぐらつかないよう、また背が高くなって倒れないよう支柱を立てて軽く誘引します。
オクラはまっすぐ上に伸び、最終的に1〜2mの背丈になります。根を浅く張るので、株元に土を寄せて倒伏を防ぐとよいでしょう。生育初期は気温が上がるにつれてぐんぐん大きくなります。雑草はこまめに取り除き、株元が乾きすぎないよう敷きわらなどでマルチングすると、夏の乾燥対策にもなります。
💡1本立ちが基本(数株一緒も可)。背が高くなるので支柱で倒伏を防ぎます。
-
3
水やり・追肥
約60日オクラは暑さに強い反面、乾燥させすぎると実が硬くなったり、生育が止まったりします。とくに真夏の収穫最盛期は水をたくさん必要とするので、土の表面が乾いたらたっぷりと、朝のうちに水やりをします。プランターは乾きやすいので、夏は毎日の水やりが必要になることもあります。
肥料は、実つきが始まったら切らさないことが大切。収穫が続くと株が消耗するので、2〜3週間に1回のペースで追肥を施し、肥料切れを防ぎます。追肥を怠ると、実つきが悪くなったり、実が小ぶりで硬くなったりします。日当たりと暑さ、水と肥料がそろうと、オクラは夏のあいだ驚くほど旺盛に実をつけ続けます。
💡真夏は水切れ注意。収穫期は2〜3週ごとに追肥して肥料を切らさないように。
-
4
収穫(とり遅れ厳禁)
約60日オクラ栽培の最大のポイントが収穫のタイミングです。花が咲いた翌日には小さな実ができ始め、数日でぐんぐん大きくなります。大きくしすぎると、あっという間に硬くスジっぽくなって食べられなくなるため、長さ5〜7cm(一般的な品種)の若いうちに、こまめに収穫するのが鉄則です。
最盛期は2〜3日に一度、夏の伸びの早い時期は毎日でも実をチェックします。実のつけ根をハサミで切って収穫します。なお、収穫した実より下の葉は、養分の無駄や風通しを考えて順次かき取る「摘葉」をすると、株の上部に養分が回り、長く収穫が続きます。とり遅れた硬い実は早めに切り取って株の負担を減らしましょう。
💡長さ5〜7cmの若いうちに収穫。とり遅れるとすぐ硬くなるので毎日チェックを。
-
5
摘葉と収穫終わりの管理
約30日オクラは草丈が高くなり、葉も大きく茂ります。収穫した実のすぐ下の葉を1〜2枚残して、それより下の古い葉を順次かき取る「摘葉(てきよう)」を行うと、風通しと日当たりがよくなり、株の上部の実つきが良くなって、アブラムシなどの害虫も予防できます。
夏のあいだ収穫を続け、秋になって気温が下がると生育が衰え、実つきも止まってきます。寒さに当たると枯れるので、収穫が終わったら株を片づけます。種を採りたい場合は、収穫せずに残した実を株上で完熟させ、茶色く乾いてから採種します。連作を嫌うので、翌年は同じアオイ科を植えた場所を避け、1〜2年あけて場所を変えると安心です。
💡収穫実の下の古葉をかき取る摘葉で実つき向上。秋に生育が止まったら片づけます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓200〜400円
オクラの種
緑・丸オクラ・赤など品種を選ぶ。
-
✓400〜800円
野菜用培養土
プランター栽培用。
-
○700〜1,800円
深型プランター(深さ30cm以上) (任意)
背が高くなるので大きめを。
-
✓400〜900円
化成肥料
収穫期の追肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
よく発生症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
ヨトウムシ
時々症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。
予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。
対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 26kcal
- ビタミンC
- 11mg
- ビタミンA
- 56μg
- ビタミンK
- 71μg
- 葉酸
- 110μg
- 鉄
- 0.5mg
- カルシウム
- 92mg
- カリウム
- 260mg
- 食物繊維
- 5.0g
旬・味: 夏が旬。ねばねばした食感と青々しい風味が特徴。
保存: ポリ袋に入れ冷蔵庫の野菜室へ。低温に弱いので使い切りが基本。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 収穫遅れで実が硬くなる
大きく育った実が硬くスジっぽく食べられません。
原因: 収穫の遅れ。実は数日で急に肥大する。
対策: 長さ5〜7cmの若いうちにこまめに収穫します。最盛期は毎日チェックを。
⚠ 低温で生育が止まる
植えても大きくならず葉が黄ばみます。
原因: 寒さに弱いのに早植えした、低温。
対策: 気温が十分上がる5月以降に植え付けます。
⚠ 水切れで実が硬く生育不良
夏に実が小さく硬く、株が弱ります。
原因: 高温期の水切れ、肥料切れ。
対策: 真夏はたっぷり水やりし、2〜3週ごとに追肥します。
FAQ
よくある質問
オクラは寒さに弱いので、気温が十分上がる5月以降が適期です。早植えは生育が止まる原因になります。種は皮が硬いので、一晩水に浸けてからまくと発芽がそろいます。
最大の原因は収穫遅れです。実は数日で急に大きくなり硬くなるので、長さ5〜7cmの若いうちにこまめに収穫します。夏の乾燥(水切れ)でも硬くなるので水やりも大切です。
育てられます。背が高くなるので深さ30cm以上の大きめのプランターを使い、支柱で倒伏を防ぎます。乾きやすいので真夏は毎日の水やりと、こまめな追肥を心がけます。
収穫した実のすぐ下の古い葉をかき取る「摘葉」で風通しと実つきが良くなります。あわせて2〜3週ごとの追肥で肥料を切らさないことが、長期収穫のコツです。
オクラの花は一日でしぼみ、その翌日から実ができ始めます。気温が低いと結実が悪くなるので、十分暖かくなってから育てます。肥料切れや水切れも実つきを落とします。
新芽や葉裏にアブラムシがつきやすいです。摘葉で風通しを良くし、見つけ次第取り除きます。シルバーマルチで忌避するのも有効で、ひどい場合は登録薬剤を使います。
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