レモングラス
Cymbopogon citratus Lemongrass
レモングラスは、その名の通りレモンによく似た爽やかな香りを放つ、イネ科のハーブです。トムヤムクンをはじめとするタイ料理やベトナム料理に欠かせ...
かんたんに言うと
レモングラスはレモンの香りの暑さに強いイネ科ハーブで、夏に旺盛に育ちます。寒さに弱いので、温暖地以外は鉢上げして室内で冬越しさせるのがコツです。
Profile
基本情報
レモングラスは、その名の通りレモンによく似た爽やかな香りを放つ、イネ科のハーブです。トムヤムクンをはじめとするタイ料理やベトナム料理に欠かせない香味野菜として知られ、すっきりとした香りはハーブティーにも人気。すらりと伸びるグラス(草)状の細長い葉が涼やかで、株がこんもりと茂る姿は、庭やベランダのアクセントにもなります。
熱帯原産で暑さに非常に強く、日本の蒸し暑い夏でも旺盛に育つので、夏に元気がなくなりがちな他のハーブと違い、夏の主役になれる頼もしい存在です。生育がよく、植えれば手間いらずでぐんぐん大きくなります。栽培で唯一注意したいのが「寒さ」。熱帯生まれのため寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまいます。
そのため、温暖地以外では一年草として扱うか、冬の前に鉢に植え替えて室内の明るい窓辺に取り込み、冬越しさせるのがポイントです。鉢植えにしておくと、この冬の移動が楽になります。栽培のコツは、日当たりと水もちのよい場所で、夏は水を切らさずたっぷり与えること。
生育旺盛な株は株分けでふやせます。摘みたての葉やふくらんだ株元を料理やお茶に使えば、暮らしに南国の爽やかさを運んでくれるハーブです。蚊が嫌うとされる香りから虫よけにも利用され、すらりと茂る葉姿は観賞用としても楽しめるなど、香り・実用・見た目の三拍子がそろった、育てて重宝する一株です。
💡豆知識
レモングラスのレモンに似た香りの正体は「シトラール」という成分で、これは本物のレモンにも含まれる香り成分と同じものです。だからこそ、レモンを使わなくてもレモンのような爽やかな香りを料理やお茶に加えられます。原産は熱帯アジアで、インドや東南アジアでは古くから料理や伝統的な薬、虫よけなどに利用されてきました。
蚊が嫌う香りとして知られ、近縁のシトロネラとともに虫よけ製品にも使われます。料理では、繊維が固いので、葉そのものを食べるというより、株元のふくらんだ白い部分を刻んだり、葉を煮出したりして香りを移して使うのが一般的。同じイネ科でも、私たちが穀物として食べるイネや麦とは違い、香りを楽しむために育てられる、ちょっと変わった仲間です。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 5月は植え付け | 6月は植え付け | ||||||||||
| 植え替え | 11月は植え替え | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||||
| 追肥 | 6月は追肥 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 植え替え | 11月は植え替え | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||||
| 追肥 | 6月は追肥 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 植え替え | 11月は植え替え | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | 9月は収穫 | |||||||||
| 追肥 | 6月は追肥 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 60〜150cm
- 株張り
- 40〜80cm
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- 5℃
- 耐暑温度
- 40℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 水もちを好む。夏は乾かさないようたっぷり。
- 肥料
- 緩効性化成肥料・液肥
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け
約7日レモングラスは種からも育てられますが、発芽に時間がかかり高温が必要なので、苗から育てるのが手軽で確実です。植え付けは、十分暖かくなった5〜6月。熱帯原産で寒さに弱いため、遅霜の心配がなくなってから植えます。日当たりがよく、水もちのよい場所を選びます。
株はこんもりと大きく茂るので、地植えなら株間40cm以上、鉢植えなら7号以上の大きめの鉢に、草花・ハーブ用の培養土で植えます。温暖地以外で冬越しさせたい場合は、最初から鉢植えにしておくと、寒くなったときの室内への移動が楽になるのでおすすめです。植え付け後はたっぷり水を与えます。生育旺盛なので、根づけば驚くほどのスピードで大株に育っていきます。
💡寒さに弱いので5〜6月に植え付け。冬越しさせるなら最初から鉢植えが便利です。
-
2
水やりと肥料
約90日レモングラスはイネ科らしく水もちのよい環境を好み、とくに生育旺盛な夏は水をたくさん必要とします。土の表面が乾いたらたっぷりと、夏は朝夕に水やりをして、乾かしすぎないようにします。鉢植えは乾きやすいので、特に水切れに注意。受け皿に少し水をためておくくらいでも、夏は問題なく育ちます。
肥料は、生育期の春から夏にかけて、緩効性肥料や薄めた液肥を定期的に与えると、葉が次々と茂って収穫量が増えます。葉をたくさん収穫する場合は、肥料切れさせないことが大切です。暑さには本当に強く、真夏でも勢いが衰えるどころか、ぐんぐん大きくなるので、夏のあいだは生育を見ながら水と肥料をしっかり補い、収穫を楽しみます。
💡夏は水切れ厳禁でたっぷり。生育期に追肥すると葉が次々茂り収穫量が増えます。
-
3
収穫
約90日株が十分に茂り、草丈が30〜40cm以上になったら収穫できます。葉を使う場合は、外側の葉から必要な分を、根元近くでハサミで切り取ります。次々と新しい葉が伸びてくるので、夏のあいだ長く収穫を楽しめます。料理で使う、株元のふくらんだ白い部分(茎)を収穫する場合は、株から数本を地際で切り取るか、株ごと抜いて使う分だけ切り分けます。
葉の縁は細かいギザギザがあって手を切りやすいので、収穫時は軍手をすると安心です。収穫した葉は、生のままハーブティーやスープに、また刻んで料理の香りづけに使います。レモンのような爽やかな香りは、ドリンクや魚・鶏料理ととてもよく合います。たくさん採れたら乾燥させて保存もできます。
💡草丈30〜40cmで外葉から収穫。葉の縁で手を切りやすいので軍手があると安心です。
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4
冬越し(鉢上げ・室内越冬)
約14日レモングラス栽培の最大のポイントが冬越しです。熱帯原産で寒さに弱く、霜に当たったり、気温が5℃を下回ったりすると枯れてしまいます。温暖な地域(暖地)では戸外でも越冬できることがありますが、それ以外の地域では対策が必要です。地植えの株は、寒くなる前(10〜11月)に掘り上げて鉢に植え替え、室内の明るい窓辺に取り込みます。
鉢植えなら、そのまま室内に移すだけなので簡単です。室内では、水やりを控えめにして乾かし気味に管理し、暖かく明るい場所で休ませます。葉が傷んでも株元が生きていれば、春に再び芽吹きます。冬越しが難しければ、一年草と割り切って毎年植え直すのも一つの方法。鉢植えにしておくと、この冬越し作業がぐっと楽になります。
💡霜・5℃以下で枯れるので、寒くなる前に鉢上げして室内の明るい窓辺で越冬させます。
-
5
株分けでふやす
約7日レモングラスは生育旺盛で、放っておくと株がどんどん大きく育ちます。大株になったら、春(5〜6月)の植え替えや冬越し明けのタイミングで「株分け」をすると、簡単にふやせます。株を掘り上げ、根を傷つけないよう手やナイフで数株に分け、それぞれを植え付けます。
1株が大きくなりすぎると鉢の中で根詰まりするので、1〜2年に一度は植え替えや株分けをすると、生育が若返って元気を保てます。株分けした苗を、地植え用と室内越冬用の鉢植えに分けておけば、万一どちらかが枯れても株を絶やさずにすみます。丈夫でよくふえるので、一度育てれば、株分けで毎年新しい株を更新しながら、長くレモングラスの香りを楽しむことができます。
💡春に株分けで簡単にふやせます。1〜2年に一度の植え替えで生育が若返ります。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓400〜900円
レモングラスの苗
生育旺盛で1株から大株に育つ。
-
○600〜1,500円
鉢(7号以上) (任意)
冬の室内移動を考え鉢植えが便利。
-
✓400〜800円
草花・ハーブ用培養土
水もちのよい土を使う。
-
○400〜900円
緩効性肥料・液肥 (任意)
生育期の追肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
まれ症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
まれ症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
Nutrition
栄養と食べ方
旬・味: 夏が収穫の旬。レモンに似たシトラールの爽やかな香りが特徴。
保存: 生は冷蔵で早めに使用。刻んで冷凍、または乾燥させて保存できる。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 冬に枯れる
寒くなると株が枯れてしまいます。
原因: 熱帯原産で寒さ・霜に弱い。
対策: 寒くなる前に鉢上げして室内の明るい窓辺で越冬させます。温暖地以外は必須です。
⚠ 夏の水切れで葉先が枯れる
葉先が茶色く枯れ込みます。
原因: 生育旺盛な夏の水不足。
対策: 夏は乾かさないようたっぷり水やりします。鉢植えは特に注意します。
⚠ 株が大きくなりすぎ・根詰まり
鉢の中で根が詰まり生育が衰えます。
原因: 旺盛な生育による根詰まり。
対策: 1〜2年に一度、植え替えや株分けをして生育を若返らせます。
FAQ
よくある質問
熱帯原産で寒さに弱く、霜や5℃以下で枯れます。温暖地以外では、寒くなる前に鉢に植え替えて室内の明るい窓辺に取り込み、乾かし気味に管理して越冬させます。鉢植えだと移動が楽です。
十分暖かくなった5〜6月が適期です。寒さに弱いので遅霜の心配がなくなってから植えます。冬越しさせたい場合は、最初から鉢植えにしておくと室内への移動が簡単です。
むしろ得意です。熱帯原産で暑さに非常に強く、日本の蒸し暑い夏でも旺盛に育ちます。夏に弱る他のハーブと違い、夏こそ主役になれるハーブです。水切れにだけ注意します。
株元のふくらんだ白い部分を刻んで使うのが一般的です。葉は繊維が固いので、煮出して香りを移したり、ハーブティーにしたりします。レモンに似た香りで、タイ料理や魚・鶏料理に合います。
できます。大株になったら春に「株分け」をすると簡単にふやせます。株を掘り上げて数株に分け、それぞれ植え付けます。1〜2年に一度の植え替え・株分けで生育が若返ります。
レモングラスの香り成分は蚊が嫌うとされ、近縁のシトロネラとともに虫よけにも使われます。ただし鉢を置くだけで完全に虫を防げるわけではなく、香りを楽しむハーブとして育てるのが基本です。
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