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植物図鑑
🌸
穂状に咲くピンクのストックの花
🌸 花

ストック

Matthiola incana Stock

やさしい 難易度2(5段階中): やさしい 💰 苗は150〜400円

ストックは、まっすぐ伸びた花茎にぎっしりと花を咲かせ、甘く豊かな香りを漂わせる、冬から春の花壇と切り花の定番です。和名を「アラセイトウ」とい...

かんたんに言うと

ストックは冬から春に咲く甘い香りの花。アブラナ科で夏の終わり〜初秋に種をまき、日当たり・風通しよく過湿を避けて育て、寒さに当てて花を咲かせます。

Profile

基本情報

ストックは、まっすぐ伸びた花茎にぎっしりと花を咲かせ、甘く豊かな香りを漂わせる、冬から春の花壇と切り花の定番です。和名を「アラセイトウ」といい、寒さに強く、ほかの花が少なくなる晩秋から春先にかけて、長期間にわたって庭やベランダを彩ってくれます。

花色は、赤・ピンク・白・紫・黄など豊富で、一本の花茎にたくさんの花が穂状に咲く「八重咲き」の豪華なタイプと、一重咲きの清楚なタイプがあります。とくに八重咲きは見ごたえがあり、切り花としても人気で、香りのよさから花束やアレンジメントに重宝されます。

草丈の高い「高性種」は切り花向き、低くこんもり咲く「分枝(わい性)種」は花壇や鉢向きと、用途で選べます。栽培のポイントは、第一に、アブラナ科の植物なので、種まきの適期(夏の終わり〜初秋)を守ること。第二に、日当たりと風通し、水はけのよい場所を好み、過湿を嫌うので水を与えすぎないこと。

第三に、移植をやや嫌うので、苗は根を傷めないようていねいに扱うこと。寒さに当たることで花芽がつくので、冬の寒さの中でも元気に育ち、春に向けて花を咲かせます。甘い香りと豪華な花姿で、寒い季節の庭を明るく彩ってくれる、育てがいのある花です。

分類
花 / 一年草
原産地
南ヨーロッパ、地中海沿岸
別名
アラセイトウ、紫羅欄花
適期
種まき・植え付けは8〜10月
価格目安
苗は150〜400円

💡豆知識

ストックの和名「アラセイトウ(紫羅欄花)」は、葉の質感が、毛織物の一種である「羅紗(らしゃ)」に似ていることに由来するといわれます。英名の「Stock」は、しっかりとした茎(幹)を意味します。地中海沿岸が原産で、ヨーロッパでは古くから香りのよい花として愛されてきました。

アブラナ科の植物で、実はキャベツやダイコン、菜の花などの野菜と同じ仲間。花が終わったあとには、アブラナ科らしい細長い種のさやができます。ストックの大きな魅力である甘く スパイシーな香りは、夕方から夜にかけてとくに強くなる性質があり、夜に香りで虫を呼び寄せて受粉を促すためと考えられています。

八重咲きの株は種ができないため、種をまくと一重と八重が混じって育ちますが、苗の段階で葉の形などから八重咲きになる株を見分ける技術もあります。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
8月は種まき
9月は種まき
植え付け
10月は植え付け
開花
2月は開花
3月は開花
12月は開花
追肥
1月は追肥
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
9月は種まき
植え付け
10月は植え付け
開花
2月は開花
3月は開花
追肥
1月は追肥
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
9月は種まき
植え付け
10月は植え付け
開花
2月は開花
3月は開花
追肥
1月は追肥

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ やさしい
収穫・開花の早さ 普通
手軽さ(コスト) ほどほど

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
20〜80cm
株張り
15〜30cm
花のサイズ
花穂の長さ10〜30cm

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
-5℃
耐暑温度
28℃
土壌pH
6.0〜7.0
水やり
やや乾かし気味に。表面が乾いたらたっぷり。過湿に注意。
肥料
緩効性化成肥料・液肥

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    種まき・苗の植え付け

    約7日

    ストックは種からも苗からも育てられます。種から育てる場合、種まき適期は夏の終わり〜初秋(8月下旬〜9月)。涼しくなり始める頃にまき、寒くなるまでに苗を育てます。種まきが遅れると、寒さまでに十分育たず花つきが悪くなります。種は好光性なので覆土はごく薄くします。

    ストックは移植をやや嫌うので、ポットにまいて根を傷めないよう植えるか、直まきにします。苗から育てる場合も、秋に出回る苗を、根鉢を崩さないようていねいに植え付けます。日当たりと風通し、水はけのよい場所を選び、株間15〜25cm(草丈による)で植えます。アブラナ科なので、連作を避け、同じアブラナ科を育てた場所は避けると病気が出にくくなります。

    💡種まきは夏の終わり〜初秋。移植を嫌うので根を傷めずていねいに植え付けます。

  2. 2

    水やりと置き場所

    約60日

    ストックは過湿を嫌うので、水のやりすぎに注意します。土の表面が乾いてからたっぷりと、やや乾かし気味に管理するのが基本です。とくに、株元が常に湿っていると、立ち枯れや根腐れ、灰色かび病などの原因になります。鉢植えは受け皿の水をこまめに捨てます。

    葉や花穂に水がかかり続けると病気が出やすいので、株元に静かに水を注ぎます。置き場所は、日当たりと風通しのよい場所。ストックは寒さに強く、冬の寒さに当たることで花芽がつくので、戸外の日なたで育てます。日照不足だと、ひょろひょろと徒長して花つきが悪くなります。

    肥料は、生育期に緩効性肥料や液肥で適度に与えると、花穂が充実します。風通しのよい環境で、メリハリのある水やりが、丈夫に育てるコツです。

    💡過湿厳禁でやや乾かし気味に。日当たりのよい戸外で、寒さに当てて花芽をつけます。

  3. 3

    開花と切り花

    約90日

    冬から春(品種や地域により11〜4月)にかけて、花茎が伸びて、下から順に花が咲き上がっていきます。甘くスパイシーな香りが漂い、とくに夕方から夜に強くなります。高性種は、まっすぐ伸びた花茎を切り花として楽しめます。切り花にするときは、花穂の下のほうの花が数輪咲いた頃に、茎を長めに切り取ると、花瓶でつぼみが開いて長く楽しめます。

    香りがよいので、室内に飾ると部屋中によい香りが広がります。分枝(わい性)種は、中心の花が終わったあと、わき芽から次々と花茎が上がってくるので、咲き終わった花穂を切り戻すと、長期間にわたって花を楽しめます。花がら(咲き終わった花穂)はこまめに取り除くと、見た目がよく、次の花つきもよくなります。

    💡高性種は切り花に。わい性種は咲き終わった花穂を切り戻すと次々咲きます。

  4. 4

    追肥と花を長く楽しむ

    約60日

    ストックを長くきれいに咲かせるには、開花期の追肥が効果的です。花がたくさん咲くと株が養分を使うので、緩効性肥料や薄めた液肥を定期的に与えると、花つきがよくなり、次々と花穂が上がります。とくに分枝種は、わき芽から繰り返し花を咲かせるので、追肥で肥料を切らさないことが、長く楽しむコツです。

    咲き終わった花穂は、こまめに切り取ります。放置すると種を作ろうとして株が消耗し、次の花つきが悪くなるほか、見た目も悪くなります。花穂を切り取るときは、下のわき芽の上で切ると、そこから新しい花茎が伸びてきます。冬の寒さの中でもよく咲きますが、強い霜や寒風が心配な地域では、鉢植えは軒下に移すか、霜よけをすると安心です。

    💡開花期は定期的に追肥し、咲き終わった花穂はわき芽の上で切り戻します。

  5. 5

    季節の終わりと採種

    約7日

    ストックは、本来は多年草ですが、日本では秋にまいて冬春に咲かせ、初夏には花を終える一年草(秋まき一年草)として育てるのが一般的です。春が深まり気温が上がってくると、花が終わり、株も寿命を迎えます。花が終わったら株を片づけます。一重咲きの株は、花後に細長いさやができて種が採れるので、採種して翌年まくこともできます。

    ただし、八重咲きの株は種ができない(または採れても性質が安定しない)ので、八重を確実に楽しみたい場合は、毎年種や苗を入手して育てます。アブラナ科は連作を嫌うので、翌年は同じ場所を避けて植えると、病気を防げます。秋にまけば、また冬から春に香りのよい花を楽しめる、寒い季節の貴重な花です。

    💡日本では秋まき一年草。一重咲きは採種できますが、八重咲きは種ができません。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • ストックの苗・種

    高性種(切り花向き)・わい性種(花壇向き)から選ぶ。

    150〜400円
  • 草花用培養土

    水はけのよい土。

    400〜800円
  • 緩効性肥料・液肥

    生育・開花期の追肥に。

    400〜900円
  • プランター・鉢 (任意)

    わい性種のベランダ栽培に。

    500〜1,200円
初期費用の目安(必須のみ) 950〜2,100円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

よく発生

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

病気

灰色かび病

時々

症状: 花弁や果実が褐変し灰色のカビに覆われる。

予防: 枯れ花をこまめに除去、密植を避ける。

対処: 罹病部を処分し殺菌剤を散布。

害虫

アオムシ

時々

症状: 葉に穴があき緑色の糞が残る。

予防: 防虫ネットで成虫の産卵を防ぐ。

対処: 見つけ次第捕殺、BT剤を使用。

Flower meaning

花言葉

  • 「愛の絆・ふくよかな愛情」

    ピンク

    ぎっしりと花が連なる花穂と甘い香りから、強く結ばれた愛の絆を表すとされます。

  • 「思いやり・清楚」

    清らかな白い花が、相手を思いやる優しさと清楚さを連想させることにちなみます。

  • 「私を信じて・おおらかな愛」

    落ち着いた紫の花色から、信頼やおおらかな愛情を表すとされます。

  • 「愛の絆・私を信じて」

    情熱的な赤い花色と豊かな香りから、固い愛の絆と信頼を表すとされます。

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 過湿で立ち枯れ・根腐れ

株元から枯れ込んで倒れます。

原因: 水のやりすぎ、風通しの悪さ、過湿。

対策: やや乾かし気味に管理し、風通しのよい場所で株元に水をためないようにします。

⚠ 徒長して花つきが悪い

ひょろ長く育ち花が少ないです。

原因: 日照不足、種まき・植え付けの遅れ。

対策: よく日の当たる戸外で育て、適期に種まき・植え付けを行います。

⚠ アブラムシの発生

新芽やつぼみに虫が群がります。

原因: アブラナ科に多いアブラムシの発生。

対策: 見つけ次第取り除き、風通しを良くします。必要なら薬剤を使います。

FAQ

よくある質問

夏の終わり〜初秋(8月下旬〜9月)が適期です。寒くなるまでに苗を育てる必要があるので、遅れると花つきが悪くなります。種は好光性なので覆土はごく薄くします。

八重咲きの株は種ができないため、種をまくと一重と八重が混じります。苗の段階で葉の形などから八重になる株を選ぶ技術もありますが、確実なら八重咲き苗を購入するのが手軽です。

過湿による立ち枯れや根腐れ、灰色かび病が考えられます。ストックは過湿を嫌うので、やや乾かし気味に管理し、風通しのよい場所で育て、株元に水がたまらないようにします。

日照不足が主な原因です。ストックは日当たりを好むので、よく日の当たる戸外で育てます。また、種まきや植え付けが遅れて軟弱に育った場合も徒長しやすくなります。

ストックは寒さに強く、冬の寒さに当たることで花芽がつきます。戸外の日なたで育てて大丈夫です。ただし強い霜や寒風が心配な地域では、鉢植えは軒下に移すと安心です。

分枝(わい性)種を選び、咲き終わった花穂をわき芽の上で切り戻すと、次々と花茎が上がります。開花期に定期的に追肥して肥料を切らさないことも、長く咲かせるコツです。

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