カボチャ
Cucurbita Pumpkin / Squash
カボチャは、ホクホクと甘い果肉で人気の、夏に育てて秋に楽しむウリ科の果菜です。生育旺盛でつるを大きく伸ばし、ひと株から数個の大きな実が収穫で...
かんたんに言うと
カボチャはつるを大きく伸ばす夏野菜で、人工授粉で確実に実をつけ、収穫後に追熟させると甘くなる、収穫の満足感が大きい作物です。
Profile
基本情報
カボチャは、ホクホクと甘い果肉で人気の、夏に育てて秋に楽しむウリ科の果菜です。生育旺盛でつるを大きく伸ばし、ひと株から数個の大きな実が収穫できる、収穫の満足感が大きい野菜。βカロテンやビタミンEを豊富に含む緑黄色野菜で、保存性も高く、長期保存がきくのも魅力です。
大きく分けて、ホクホク系の「西洋カボチャ」、ねっとり系の「日本カボチャ」、ハロウィンの飾りやズッキーニを含む「ペポカボチャ」があります。育て方のポイントは、第一に、つるが数mに広がるので、十分な栽培スペースを確保すること(狭い場所では支柱やネットでつるを立体的に這わせる「空中栽培」も可能)。
第二に、雌花と雄花が別々に咲く「雌雄異花」なので、確実に実をつけるには、朝のうちに雄花の花粉を雌花につける「人工授粉」をすること。第三に、うどんこ病が出やすいので、風通しを良く保ち、込み合うつるを整理すること。実がついたら、地面に接する部分が傷まないよう下に敷物をしたり、ときどき実の向きを変える「玉直し」をすると、きれいに育ちます。収穫後すぐより、1か月ほど追熟させると、デンプンが糖に変わって甘みが増します。広い場所があれば、ぜひ挑戦したい夏野菜です。
💡豆知識
カボチャはウリ科の野菜で、原産は南北アメリカ大陸。日本へは16世紀にポルトガル船によって、カンボジア経由で伝わったとされ、「カンボジア」がなまって「カボチャ」と呼ばれるようになったといわれます。栄養豊富で保存がきくことから、冬至にカボチャを食べると風邪をひかない、という風習が今も残ります。
私たちが食べるのは果実の部分で、花は黄色く大きく、じつは花も食用になります(花ズッキーニ料理が有名)。ハロウィンでおなじみのオレンジ色の大きなカボチャは「ペポカボチャ」の仲間で、観賞・装飾用に使われます。収穫直後は甘みが少なく、数週間〜1か月ほど風通しの良い場所で追熟させることで、ぐっと甘くおいしくなります。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月は植え付け | 5月は植え付け | ||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | ||||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え付け | 4月は植え付け | 5月は植え付け | ||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | ||||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月は植え付け | 5月は植え付け | ||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | 8月は収穫 | ||||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 30〜50cm
- 株張り
- 200〜500cm
- 花のサイズ
- 直径7〜12cmの黄色い花
- 実のサイズ
- 直径15〜30cm(品種による)
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- 10℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 6.0〜6.5
- 水やり
- 土が乾いたらたっぷり。乾燥に比較的強い。
- 肥料
- 元肥中心(化成肥料)・追肥
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け
約1日カボチャは生育旺盛なので、家庭では苗から育てるのが手軽です。植え付け適期は、十分に暖かくなる4〜5月。日当たりと水はけの良い、広いスペースを選びます。つるが数mに広がるので、株間は90cm以上、できれば1m以上とります。ウリ科の連作を嫌うので、過去数年ウリ科を育てた場所は避けます。
植え穴に元肥を入れ、本葉が3〜4枚のがっしりした苗を植えます。植え付け後はたっぷり水を与え、風で苗が傷まないよう、必要なら風よけ(あんどん)をします。スペースが限られる場合は、頑丈な支柱とネットを立てて、つるを上に這わせる「空中栽培」にすると省スペースで育てられます。
💡つるが広がるので株間1m以上を確保。狭い場所はネットで空中栽培に。
-
2
つるの整枝
約30日カボチャはつるを旺盛に伸ばします。放任でも育ちますが、つるが混み合うとうどんこ病が出やすく、養分も分散するので、整枝(せいし)をすると管理しやすくなります。代表的なのは、親づるの本葉5〜6枚で摘心し、勢いの良い子づるを2〜3本伸ばす仕立て方。
伸びたつるは、生育させたい方向に這わせて整理し、重ならないように広げると、日当たりと風通しが良くなります。つるの先が伸びすぎたら摘心して、養分を実に回します。整枝することで、限られたスペースを有効に使い、病気を防いで、充実した実を育てられます。空中栽培では、つるをネットに誘引していきます。
💡親づるを摘心し子づるを2〜3本に整理すると、風通しよく管理しやすいです。
-
3
人工授粉
約30日カボチャを確実に実らせるための最重要作業が「人工授粉」です。カボチャは、雄花と雌花が別々に咲く「雌雄異花」。雌花は花の付け根に小さな実(子房)がついているのですぐ見分けられます。自然まかせだと、訪花昆虫が少ないと受粉できず、実がつかなかったり腐ったりします。
確実に実らせるには、よく晴れた日の午前9時ごろまでに、咲いたばかりの雄花を摘み取り、花びらを外して、雄しべの花粉を雌花の中心(雌しべ)にちょんちょんとつけます。受粉が成功すると、雌花の付け根の実がふくらみ始めます。授粉した日を札などに記録しておくと、収穫適期の判断に役立ちます。
💡晴れた日の午前中に、雄花の花粉を雌花につける人工授粉で確実に実ります。
-
4
水やり・玉直し・追肥
約60日カボチャは乾燥に比較的強いので、水やりは土が乾いたらたっぷり与える程度で十分です。むしろ過湿や肥料(窒素)の与えすぎは、つるばかり茂って実がつかない「つるぼけ」を招くので注意します。追肥は、実がつき始めたころに様子を見て施します。実が大きくなってきたら、地面に接した部分が湿って傷んだり色むらになったりするのを防ぐため、下に敷きわらや台を敷き、ときどき実の向きを変えて全体に日を当てる「玉直し」をすると、きれいな実に育ちます。葉に白い粉のようなうどんこ病が出やすいので、風通しを良く保ち、見つけたら罹病葉を取り除きます。
💡水・肥料はやりすぎず(つるぼけ防止)。実は玉直しで傷みと色むらを防ぎます。
-
5
収穫・追熟
約1日収穫の目安は、人工授粉からおよそ40〜50日。実の付け根のヘタ(果梗)が、緑色からコルクのように茶色く硬くひび割れてきたら、完熟・収穫のサインです。ヘタをハサミでT字に切り取って収穫します。ここで大切なのが「追熟」。カボチャは収穫直後はデンプンが多く甘みが少ないので、風通しの良い冷暗所で2週間〜1か月ほど置いて追熟させると、デンプンが糖に変わり、ホクホクと甘くおいしくなります。
丸ごとなら涼しい場所で数か月保存できるのも、カボチャの大きな魅力です。切ったあとは種とワタを除いてラップし、冷蔵で早めに使い切ります。
💡ヘタがコルク状になったら収穫。1か月ほど追熟させると甘さが増します。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓200〜500円
カボチャの苗(または種)
西洋・日本・ペポなど品種を選ぶ。
-
○400〜1,000円
野菜用培養土・元肥 (任意)
畑なら堆肥と元肥を施す。
-
○500〜2,000円
支柱・ネット (任意)
空中栽培の場合に。
-
○300〜800円
敷きわら (任意)
実の傷み防止(玉直し)に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
うどんこ病
よく発生症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。
予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。
ヨトウムシ
時々症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。
予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。
対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 78kcal
- ビタミンC
- 43mg
- ビタミンA
- 330μg
- ビタミンK
- 25μg
- 葉酸
- 42μg
- 鉄
- 0.5mg
- カルシウム
- 15mg
- カリウム
- 450mg
- 食物繊維
- 3.5g
旬・味: 夏に収穫し、秋〜冬が食べ頃。追熟で甘くホクホクに。
保存: 丸ごとは涼しい冷暗所で数か月保存可。切ったら種とワタを除き冷蔵で早めに。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 着果しない・実が腐る
雌花が咲いても実がつかず落ちる・腐る。
原因: 受粉不足(訪花昆虫の不足)。
対策: 晴れた日の午前中に人工授粉をして確実に受粉させます。
⚠ うどんこ病
葉が白い粉状のカビに覆われます。
原因: つるの混みすぎと風通しの悪さ。
対策: 整枝して風通しを良くし、罹病葉を除去します。
⚠ つるぼけ
つると葉ばかり茂り実がつきません。
原因: 窒素肥料の与えすぎ、過湿。
対策: 肥料を控え、整枝して養分を実に向けます。
FAQ
よくある質問
カボチャは雌雄異花で、受粉が必要です。訪花昆虫が少ないと実がつかないので、晴れた日の午前中に雄花の花粉を雌花につける人工授粉をすると確実に実ります。
窒素肥料の与えすぎや過湿による「つるぼけ」です。カボチャはやせ気味の土でよく実るので、肥料を控え、整枝して養分を実に向けましょう。
うどんこ病です。つるが混み合うと発生しやすいので、整枝して風通しを良くし、罹病した葉は早めに取り除きます。
つるが広がるので広いスペースが理想ですが、頑丈な支柱とネットでつるを上に這わせる「空中栽培」にすれば、省スペースでも育てられます。実は袋などで吊って支えます。
人工授粉から40〜50日後、実の付け根のヘタが緑からコルク状(茶色く硬くひび割れ)になったら収穫適期です。授粉日を記録しておくと判断しやすくなります。
収穫直後はデンプンが多いためです。風通しの良い冷暗所で2週間〜1か月ほど追熟させると、デンプンが糖に変わってホクホクと甘くなります。
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