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植物図鑑
🥬
畑で育つゴボウの株(葉)
🥬 野菜

ゴボウ

Arctium lappa Burdock

普通 難易度3(5段階中): 普通 💰 種は200〜400円

ゴボウは、独特の香りと歯ざわり、豊富な食物繊維で知られる根菜で、きんぴらや煮物、サラダに欠かせない、日本の食卓を支える野菜です。実は、ゴボウ...

かんたんに言うと

ゴボウは深く伸びる根菜。長根種は深く耕した柔らかい土が必要で、家庭では短根のサラダごぼうや袋・深型プランター栽培が手軽。種は好光性で薄くまきます。

Profile

基本情報

ゴボウは、独特の香りと歯ざわり、豊富な食物繊維で知られる根菜で、きんぴらや煮物、サラダに欠かせない、日本の食卓を支える野菜です。実は、ゴボウを野菜として日常的に食べるのは日本独特の食文化で、欧米では主に薬草(ハーブ)として扱われてきました。

家庭菜園では、地中深くまっすぐ伸びる長い根を育てるため、一般的な「滝野川ごぼう」などの長根種は、深く耕す必要があり中〜上級者向けですが、根が短い「サラダごぼう(ミニごぼう)」や、袋・深いプランターを使った栽培なら、家庭でも手軽に挑戦できます。

栽培のポイントは、第一に、長根種は根がまっすぐ深く(70cm以上)伸びるので、深く耕してやわらかい土を作ること。石や硬い土に当たると根が又に分かれたり曲がったりします。第二に、種は光を受けて発芽する「好光性種子」なので、覆土はごく薄くすること。

発芽がやや不ぞろいなので多めにまきます。第三に、生育期間が長い(長根種で半年ほど)こと。春まき(4〜5月)と秋まき(9月)があります。連作を嫌うので、同じキク科を作った場所は数年あけます。手間はかかりますが、土から掘り上げた採れたてのゴボウの香りは格別。家庭で育てれば、新鮮な香りと食感を存分に味わえる、滋味深い根菜です。

キク科
分類
野菜 / 根菜
原産地
ヨーロッパ、中国、アジア北部
別名
牛蒡、ごぼう、滝野川ごぼう
適期
種まき・植え付けは4〜5・9月
価格目安
種は200〜400円

💡豆知識

ゴボウを野菜として食べるのは、世界的にも珍しい日本独特の食文化です。原産地は欧州〜アジアで、もともとは薬用植物として中国から日本に伝わり、平安時代には食用にされていたとされます。欧米では、ゴボウは食用というより、解毒や利尿によいとされるハーブ(バードック)として利用されてきました。

ゴボウに豊富に含まれる食物繊維のうち、水溶性の「イヌリン」は、腸内環境を整える働きが注目されています。また、切ったゴボウが空気に触れて黒っぽく変色するのは、ポリフェノールの一種が酸化するためで、これは抗酸化成分が多い証でもあります。ところで、衣類などにくっつく「ひっつき虫」の代表、ゴボウの実(とげのある総苞)が動物の毛にくっつく仕組みは、面ファスナー「マジックテープ(ベルクロ)」の発明のヒントになったことでも知られています。野菜であり、薬草であり、発明の元にもなった、奥深い植物です。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
4月は種まき
5月は種まき
9月は種まき
収穫
7月は収穫
10月は収穫
11月は収穫
追肥
6月は追肥
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
4月は種まき
9月は種まき
収穫
7月は収穫
11月は収穫
追肥
6月は追肥
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
種まき
4月は種まき
9月は種まき
収穫
7月は収穫
11月は収穫
追肥
6月は追肥

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 普通
収穫・開花の早さ 普通
手軽さ(コスト) 手軽

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
60〜150cm
株張り
20〜40cm
実のサイズ
根の長さ30〜100cm(品種による)

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
-5℃
耐暑温度
35℃
土壌pH
6.0〜6.5
水やり
土の表面が乾いたら。乾燥には比較的強いが発芽期と生育初期は切らさない。
肥料
元肥(化成肥料)・追肥

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    品種選びと土づくり

    約7日

    ゴボウ栽培は、まず品種選びと土づくりが重要です。一般的な「滝野川ごぼう」などの長根種は、根が地中70cm〜1m以上もまっすぐ深く伸びるため、その深さまで石や硬い土のないやわらかい土を作る必要があり、深く耕す手間がかかります。家庭で手軽に育てるなら、根が30〜50cmと短い「サラダごぼう(ミニごぼう)」や「短根種」がおすすめ。

    これなら深型のプランターや、土を詰めた袋(袋栽培)でも育てられます。土づくりは、長根種なら40〜80cmの深さまで深く耕し、石やゴミ、未熟な堆肥を取り除きます。根が伸びる途中で障害物に当たると、根が又に分かれたり、曲がったり、ひげ根が増えたりして、品質が落ちます。元肥を入れますが、未熟な堆肥は又割れの原因になるので、よく熟した肥料を使います。日当たりのよい場所を選びます。

    💡家庭は短根のサラダごぼうや袋・深型プランターが手軽。長根種は深く耕し石を除きます。

  2. 2

    種まき

    約10日

    ゴボウは直根性で移植を嫌うので、畑や容器に直接種をまく「直まき」が基本です。種まき適期は、春(4〜5月)か秋(9月)。重要なのは、ゴボウの種が光を受けて発芽する「好光性種子」であること。覆土が厚いと発芽しないので、種をまいたら土をごく薄く(5mm程度)かけるか、軽く押さえる程度にします。

    発芽がやや不ぞろいになりやすいので、種は少し多めに、1か所に数粒の点まきか、すじまきにします。種まき後は、発芽までしっかり水を与えて土を乾かさないようにします(好光性ですが乾燥させると発芽しません)。発芽適温は20〜25℃。発芽までは7〜14日ほどかかります。新聞紙や不織布を軽くかけて乾燥を防ぎ、発芽したら外すという方法も、発芽をそろえるのに有効です。

    💡直まきが基本。好光性なので覆土はごく薄く、種は多めに。乾かさず発芽させます。

  3. 3

    間引きと生育期の管理

    約60日

    発芽して本葉が1〜2枚になったら、生育を見ながら間引きを始めます。混み合った部分や、生育の悪い株を抜き、本葉3〜4枚までに、最終的に株間10〜15cmの1本立ちにします。間引きが遅れると、根が細くなったり、競合して曲がったりします。間引いた若い株は食べられます。

    水やりは、ゴボウは乾燥に比較的強いですが、発芽期と生育初期は乾かさないようにし、その後は土の表面が乾いたら与える程度で十分です。過湿はむしろ嫌います。生育期に、必要に応じて追肥をして肥料を切らさないようにすると、根が太く育ちます。地上部は大きな葉を茂らせ、長根種では草丈が1m以上になることもあります。雑草は根の生育を妨げるので、こまめに取り除きます。

    💡本葉3〜4枚までに株間10〜15cmの1本立ちに。発芽期・初期は乾かさず、その後は乾かし気味でも可。

  4. 4

    収穫

    約14日

    収穫適期は品種と作型により異なり、短根のサラダごぼうは種まきから75日ほど、長根種は半年(150〜180日)ほどが目安です。地上部の葉が茂り、根が十分な太さ(直径1.5〜2cm以上)に育ったら収穫します。収穫は、ゴボウ栽培の中でもひと仕事。

    長根種は根が深いので、根を傷つけないよう、株のわきを深くまで掘り下げてから、根を引き抜きます。土が乾いているときより、少し湿っているときのほうが抜きやすくなります。深型プランターや袋栽培なら、容器を倒して土をあけるだけで簡単に収穫できるのが利点です。

    短根のサラダごぼうは、若く細いうちに収穫するとやわらかく、サラダや浅漬けに向きます。掘り上げた採れたてのゴボウは、土の香りとともに、市販品にはない豊かな風味とシャキシャキの食感が楽しめます。

    💡根が十分太ったら収穫。長根種は深く掘って抜き、袋・プランターは倒してあけると簡単です。

  5. 5

    保存と連作の注意

    約7日

    ゴボウは、土つきのまま保存すると日持ちがよく、新聞紙に包んで冷暗所に立てて置けば、長く保存できます。洗ったものは乾燥しやすいので、早めに使うか、冷蔵します。使うときは、たわしで泥を落とす程度にし、皮の近くに香りと栄養が多いので、皮はこそげる程度にします。

    切ると変色するので、水や酢水に短時間さらしますが、さらしすぎると風味や栄養が抜けるので手早く行います。栽培上の注意として、ゴボウはキク科で連作障害が出やすいため、一度ゴボウ(や同じキク科のレタス・シュンギクなど)を育てた場所は、数年あけてから栽培します。

    同じ場所で続けて作ると、生育不良や病気が出やすくなります。深く耕す手間はかかりますが、袋栽培なら毎年新しい土で手軽に育てられ、連作の心配もありません。

    💡土つきで保存すると日持ち良好。連作を嫌うので数年あけるか、袋栽培で新しい土を使います。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • ゴボウの種

    長根種・短根(サラダごぼう)から選ぶ。

    200〜400円
  • 野菜用培養土 (任意)

    袋・プランター栽培用。水はけのよい土。

    400〜1,000円
  • 深型プランター・栽培袋 (任意)

    短根種の手軽な栽培に。

    500〜1,500円
  • 化成肥料

    元肥と生育期の追肥に。

    400〜900円
初期費用の目安(必須のみ) 600〜1,300円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

時々

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

病気

うどんこ病

時々

症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。

予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。

対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。

Nutrition

栄養と食べ方

エネルギー
58kcal
ビタミンC
3mg
ビタミンA
0μg
ビタミンK
0μg
葉酸
68μg
0.7mg
カルシウム
46mg
カリウム
320mg
食物繊維
5.7g

旬・味: 秋〜冬が旬。独特の香りとシャキシャキの食感。食物繊維が豊富。

保存: 土つきのまま新聞紙に包み冷暗所に立てて保存。洗ったものは冷蔵で早めに。

🍴 きんぴらごぼう🍴 煮物・筑前煮🍴 ごぼうサラダ🍴 豚汁の具

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 根が又割れ・曲がる

根が二股に分かれたり曲がったりします。

原因: 石・硬い土・未熟堆肥など障害物への接触。

対策: 深くやわらかく耕して石を除き、よく熟した肥料を使います。袋栽培も有効です。

⚠ 発芽不良

まいた種が発芽しません。

原因: 覆土が厚い(好光性種子)、または乾燥。

対策: 覆土はごく薄く、発芽まで乾かさないようにします。種は多めにまきます。

⚠ 連作障害

生育不良や病気が出ます。

原因: キク科の連作。

対策: 数年あけて栽培するか、袋栽培で新しい土を使います。

FAQ

よくある質問

長根種は深く耕す手間がかかりますが、根が短い「サラダごぼう(ミニごぼう)」や、深型プランター・袋栽培なら、家庭でも手軽に育てられます。初心者には短根種や袋栽培がおすすめです。

ゴボウは光を受けて発芽する「好光性種子」です。覆土が厚いと発芽しないので、土はごく薄くかけます。ただし乾燥させると発芽しないので、発芽までは土を乾かさないようにします。

根が伸びる途中で、石や硬い土、未熟な堆肥などの障害物に当たるのが原因です。長根種は深くやわらかく耕して石を取り除き、よく熟した肥料を使います。袋栽培なら障害物がなくきれいに育ちます。

深さのある肥料袋や専用袋に、水はけのよい土を入れ、底に排水穴をあけて、種を直まきします。短根種が向きます。収穫時は袋を倒して土をあけるだけなので、深く掘る重労働がなく手軽です。

短根のサラダごぼうは種まきから75日ほど、長根種は半年ほどが目安。根が十分な太さ(直径1.5〜2cm以上)になったら収穫します。サラダごぼうは若く細いうちに採るとやわらかいです。

ゴボウはキク科で連作障害が出やすいので、一度作った場所は数年あけます。同じキク科のレタスやシュンギクの後も避けます。袋栽培なら毎年新しい土を使えるので、連作の心配がありません。

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