チンゲンサイ
Brassica rapa var. chinensis Bok Choy
チンゲンサイは、中華料理でおなじみの中国野菜で、肉厚でシャキッとした葉柄(茎の部分)と、加熱してもアクが少なく甘みのある味わいが特徴の葉物野...
かんたんに言うと
チンゲンサイは生育が早く育てやすい中国野菜。春と秋の涼しい時期が適期で、防虫ネットで害虫を防ぎ、肥料を切らさず一気に育てて適期に収穫します。
Profile
基本情報
チンゲンサイは、中華料理でおなじみの中国野菜で、肉厚でシャキッとした葉柄(茎の部分)と、加熱してもアクが少なく甘みのある味わいが特徴の葉物野菜です。炒め物やスープ、煮物、おひたしと幅広く使え、クセがないので食べやすく、家庭の食卓でもすっかり定番になりました。
家庭菜園では、生育が非常に早く、種まきから30〜50日ほどで収穫できる手軽さが魅力。丈夫で育てやすく、春から秋まで(真夏・真冬以外)ほぼ周年栽培でき、プランターでも気軽に育てられます。栽培のポイントは、第一に、生育適温は15〜25℃で、春(3〜5月)と秋(9〜10月)の涼しい時期が最も育てやすいこと。
第二に、アブラナ科なので、アオムシやアブラムシなどの害虫がつきやすく、生育初期から防虫ネットで覆うと、農薬をほとんど使わずに育てられること。第三に、生育が早いので、肥料を切らさず、適度に水を与えて、一気に育てること。生育が早いぶん、収穫が遅れたり高温・低温に当たったりすると、花茎が伸びる「とう立ち」をしやすいので、適期に収穫します。間引きながら育てれば、小さな間引き菜から立派な株まで無駄なく楽しめる、初心者にもおすすめの手軽な野菜です。
💡豆知識
チンゲンサイは、1972年の日中国交正常化をきっかけに、数多くの中国野菜とともに日本へ本格的に導入された、比較的新しい野菜です。当初は「青梗菜(チンゲンサイ)」という中国名がそのまま使われ、その育てやすさと使い勝手のよさから急速に普及し、今ではすっかり日本の食卓に定着しました。
「青梗菜」の「梗」は、茎や葉柄を意味し、軸が緑色のものをチンゲンサイ、軸が白いものを「パクチョイ(白菜=白い軸)」と呼んで区別します。同じアブラナ科で、ハクサイやカブ、コマツナとは近縁。加熱しても煮くずれせず、シャキシャキした食感が残るため、炒め物に最適です。
アクやクセが少ないので下ゆで不要で使え、油との相性もよく、油で炒めるとβカロテンの吸収も高まります。βカロテン、ビタミンC、カルシウムなどを含む栄養価の高い緑黄色野菜です。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月は種まき | 4月は種まき | 9月は種まき | |||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 10月は収穫 | 11月は収穫 | |||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 4月は種まき | 9月は種まき | ||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 10月は収穫 | 11月は収穫 | |||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 4月は種まき | 9月は種まき | ||||||||||
| 収穫 | 5月は収穫 | 10月は収穫 | 11月は収穫 | |||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 15〜25cm
- 株張り
- 10〜20cm
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -2℃
- 耐暑温度
- 30℃
- 土壌pH
- 6.0〜6.5
- 水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷり。乾かしすぎない。
- 肥料
- 元肥(化成肥料)・追肥
How to grow
育て方ステップ
-
1
種まき
約7日チンゲンサイは生育が早く丈夫なので、種から手軽に育てられます。生育適温は15〜25℃で、春(3〜5月)と秋(9〜10月)の涼しい時期が最も育てやすく、失敗が少なくておすすめです。真夏や真冬を避ければ、ほぼ周年まけます。直まきが手軽で、すじまき(線状にまく)にして、間引きながら育てます。
プランター栽培なら、深さ15cm以上のものに、すじまきします。種は浅くまき、ごく薄く土をかけます。アブラナ科は酸性土を嫌うので、種まき前に苦土石灰で中和し、元肥を入れた土にまきます。発芽適温は20〜25℃で、まいてから3〜7日ほどで発芽します。発芽までは土を乾かさないように水やりをします。秋まきは害虫が少なく、とう立ちの心配もないので、初心者にはとくに秋がおすすめです。
💡春と秋の涼しい時期が育てやすい。すじまきして間引きながら育てます。
-
2
防虫ネットと間引き
約14日チンゲンサイはアブラナ科なので、アオムシ(モンシロチョウの幼虫)、アブラムシ、コナガ、ヨトウムシなどの害虫に狙われやすい野菜です。やわらかい葉を食害されると、収穫物が穴だらけになってしまいます。最も効果的な対策は、種まき直後から「防虫ネット(不織布)」でトンネル状に覆い、虫の侵入と産卵を物理的に防ぐこと。
これで農薬をほとんど使わずに育てられます。とくに暖かい時期はネットが必須で、涼しい秋以降は害虫が減るので育てやすくなります。発芽して混み合ってきたら、生育を見ながら2〜3回に分けて間引き、最終的に株間10〜15cmを確保します。間引きが遅れると、込み合って徒長し、株が立派に育ちません。間引いた若い苗(間引き菜)も、やわらかくおいしいので、汁の実やおひたしで無駄なく食べられます。
💡種まき直後から防虫ネットで害虫を防ぎます。間引いて最終株間10〜15cmを確保します。
-
3
水やり・追肥
約21日チンゲンサイは生育が早いぶん、水と肥料を効かせて、一気に育てるのがおいしく作るコツです。水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与え、乾かしすぎないようにします。水切れすると、葉が硬くなったり、生育が止まったりします。肥料は、種まき前の元肥に加え、本葉が増えてくる頃に追肥をして、肥料を切らさないようにします。
肥料が不足すると、葉柄が太らず、株が小さいまま育ってしまいます。生育期間が短いので、元肥をしっかり効かせておけば、追肥は1回程度でも十分育ちます。日当たりのよい場所で、適度な水分と肥料を保ち、防虫ネットで害虫を防げば、種まきから1〜2か月ほどで、肉厚の葉柄を持つ立派なチンゲンサイに育ちます。生育が早いので、収穫の喜びを早く味わえるのも魅力です。
💡生育が早いので水切れ・肥料切れさせず一気に育てます。葉柄を太らせるのがコツです。
-
4
収穫
約14日チンゲンサイの収穫は、種まきから30〜50日ほど、株の高さが15〜20cmほどになり、葉柄(茎の部分)がふっくらと肉厚に育ったら収穫適期です。株ごと根元から引き抜くか、株元を包丁やナイフで切り取って収穫します。生育が早いので、適期になったら次々と収穫します。
収穫が遅れると、株が硬くなったり、後述のとう立ちが始まったりして食味が落ちるので、採り遅れないことが大切です。間引きながら育てた場合は、若い小さな株(ミニチンゲンサイ)から、間引いて大きく育てた株まで、生育段階に応じて長く収穫を楽しめます。
すじまきで密に育て、混み合った株から順に間引き収穫していくと、最後に残った株が大きく育つので、無駄なく効率的です。採れたてのチンゲンサイは、葉柄がみずみずしくシャキシャキで、炒め物やスープでそのおいしさを味わえます。
💡草丈15〜20cm・葉柄が肉厚になったら株ごと収穫。生育が早いので採り遅れないように。
-
5
とう立ち対策と周年栽培
約14日チンゲンサイは、生育の途中で一定の低温に当たったり、逆に高温や日が長くなったりすると、花茎が伸びる「とう立ち(抽だい)」をすることがあります。とう立ちすると、葉柄が硬くなり、食味が落ちます。これを防ぐには、生育適温(15〜25℃)の春・秋に育てること、適期に早めに収穫することが基本です。
とくに春まきで、生育初期に遅霜などの低温に当たるととう立ちしやすいので、暖かくなってからまくか、トンネルで保温します。チンゲンサイは生育期間が短いので、2〜3週間ずつ時期をずらしてまく「ずらしまき」をすると、長期間にわたって少しずつ収穫でき、家庭で使い切るのに便利です。
真夏と真冬を除けば、ほぼ周年栽培が可能。とう立ちして伸びた花茎(つぼみ)も、やわらかいうちは「菜の花」のように食べられます。手軽に何度も作れる、重宝する野菜です。
💡とう立ち防止は適温の春秋に育て早めに収穫。ずらしまきで長く少しずつ収穫できます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓200〜400円
チンゲンサイの種
一般種・ミニ品種から選ぶ。
-
✓400〜800円
野菜用培養土
プランター栽培用。
-
○600〜1,500円
防虫ネット (任意)
害虫対策に。暖かい時期は必須。
-
○400〜900円
化成肥料 (任意)
元肥と生育期の追肥に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
よく発生症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ナメクジ
時々症状: 不規則な食害痕とテカった粘液の跡。
予防: 鉢の下など隠れ家を減らし乾燥を保つ。
対処: 夜間に捕殺、誘殺剤を設置。
アオムシ
よく発生症状: 葉に穴があき緑色の糞が残る。
予防: 防虫ネットで成虫の産卵を防ぐ。
対処: 見つけ次第捕殺、BT剤を使用。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 9kcal
- ビタミンC
- 24mg
- ビタミンA
- 170μg
- ビタミンK
- 84μg
- 葉酸
- 66μg
- 鉄
- 1.1mg
- カルシウム
- 100mg
- カリウム
- 260mg
- 食物繊維
- 1.2g
旬・味: 春と秋が旬。シャキッとした肉厚の葉柄とアクの少ない甘み。
保存: 湿らせた紙で包みポリ袋に入れ、立てて冷蔵庫の野菜室へ。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ アオムシ・アブラムシの食害
葉が食害され穴だらけになります。
原因: アブラナ科を好む害虫の食害。
対策: 種まき直後から防虫ネットで覆い、産卵を防ぎます。涼しい時期は被害が減ります。
⚠ とう立ち
花茎が伸びて葉柄が硬くなります。
原因: 低温・高温、収穫遅れ。
対策: 適温の春秋に育て、適期に早めに収穫します。春まきは遅霜を避けます。
⚠ 株が小さい・葉柄が細い
生育が悪く貧弱になります。
原因: 肥料・水不足、間引き不足。
対策: 肥料を切らさず適切に間引いて株間を確保し、乾かさず一気に育てます。
FAQ
よくある質問
生育適温は15〜25℃で、春(3〜5月)と秋(9〜10月)の涼しい時期が最も育てやすくおすすめです。真夏・真冬を避ければほぼ周年まけます。秋まきは害虫が少なく初心者にとくに向きます。
アブラナ科でアオムシやアブラムシなどがつきやすいです。種まき直後から防虫ネットで覆うのが最も効果的。涼しい秋以降は害虫が減るので、秋まきだとより育てやすくなります。
肥料不足、間引き不足、水切れが主な原因です。生育が早いので肥料を切らさず、適切に間引いて株間を確保し、乾かさず一気に育てると、肉厚の葉柄に育ちます。
「とう立ち」です。低温や高温、収穫遅れが原因。生育適温の春・秋に育て、適期に早めに収穫します。春まきは遅霜に当てないよう暖かくなってからまきます。花茎はやわらかいうちは食べられます。
生育期間が短いので、2〜3週間ずつ時期をずらしてまく「ずらしまき」がおすすめです。少しずつ長期間収穫でき、家庭で使い切るのに便利。すじまきで間引き収穫しながら育てるのも効率的です。
育てられます。生育が早く根も浅いので、深さ15cm以上のプランターですじまきして育てられます。防虫ネットと、水切れ・肥料切れの防止に気をつければ、手軽に収穫を楽しめます。
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Compare
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