シロタエギク
Jacobaea maritima(Senecio cineraria) Dusty miller / Silver ragwort
シロタエギク(白妙菊)は、白い綿毛におおわれた銀白色の葉が美しいキク科の常緑多年草です。花ではなく葉を楽しむ「シルバーリーフ」の代表で、どん...
かんたんに言うと
シロタエギク(白妙菊)は、白い毛におおわれた銀白色の葉を楽しむキク科の常緑多年草。寒さと乾燥に強く、冬の寄せ植えでハボタンやパンジーを引き立てる名脇役です。高温多湿の蒸れが苦手なので、水はけのよい土に植え、梅雨前に切り戻すと夏越ししやすくなります。
Profile
基本情報
シロタエギク(白妙菊)は、白い綿毛におおわれた銀白色の葉が美しいキク科の常緑多年草です。花ではなく葉を楽しむ「シルバーリーフ」の代表で、どんな花色とも合わせやすく、冬の寄せ植えや花壇でハボタンやパンジー・ビオラを引き立てる名脇役として欠かせない存在です。
英名は「ダスティーミラー」。粉ひき職人が小麦粉をかぶったような葉の様子にたとえた名前です。原産地は地中海沿岸の海辺の岩場など。強い日差しと乾燥に耐えるため、葉や茎の表面にびっしりと白い毛をまとっていて、この毛が光を反射して銀色に輝いて見えます。
葉は品種によって深く切れ込んだレースのような形から、丸みのある切れ込みの浅い形までさまざまで、なかでも細かく切れ込んだ「シルバーダスト」系はよく出回っています。寒さに強く、関東以西の平地なら屋外で冬越しでき、乾燥にも強いので、水やりの手間はあまりかかりません。
初夏(5〜7月ごろ)には、茎の先に黄色い小さな花を咲かせますが、花が咲くと株の姿が乱れやすいため、葉を楽しみたい場合はつぼみのうちに花茎を切り取ることもよくあります。苦手なのは高温多湿の蒸れ。梅雨前に切り戻して風通しをよくすれば夏越しもでき、年を重ねると茎が木のようにかたくなって、こんもりとした低木状に育ちます。
💡豆知識
和名の「白妙(しろたえ)」は、もともとコウゾなどの木の皮の繊維で織った白い布のことで、そこから「真っ白なさま」を表す言葉として和歌にも詠まれてきました。株全体が白く見えるキク科の植物であることから、「白妙菊」と名付けられたといわれます。英名の「dusty miller(ダスティーミラー)」は「粉まみれの粉ひき職人」という意味で、白い毛におおわれた葉を、小麦粉をかぶった職人の姿にたとえたものです。
銀色に見える葉の正体は、表面をびっしりと覆う細かな白い毛。原産地である地中海沿岸の、日差しが強く乾燥した海辺で、強い光を反射し、葉からの水分の蒸発を防ぐのに役立っていると考えられています。学名は長くセネシオ・シネラリア(Senecio cineraria)とされてきましたが、現在はヤコバエア属(Jacobaea)に分類されることが多くなっています。花言葉の「あなたを支えます」は、どんな花とも相性がよく、寄せ植えでほかの花を引き立てる名脇役であることに由来します。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月は種まき | 9月は種まき | ||||||||||
| 植え付け | 3月は植え付け | 4月は植え付け | 10月は植え付け | 11月は植え付け | ||||||||
| 開花 | 6月は開花 | 7月は開花 | ||||||||||
| 剪定 | 6月は剪定 | |||||||||||
| 追肥 | 4月は追肥 | 9月は追肥 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 9月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 4月は植え付け | 10月は植え付け | 11月は植え付け | |||||||||
| 開花 | 6月は開花 | 7月は開花 | ||||||||||
| 剪定 | 6月は剪定 | |||||||||||
| 追肥 | 4月は追肥 | 9月は追肥 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 9月は種まき | |||||||||||
| 植え付け | 3月は植え付け | 10月は植え付け | 11月は植え付け | |||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 剪定 | 5月は剪定 | |||||||||||
| 追肥 | 4月は追肥 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 20〜60cm
- 株張り
- 20〜50cm
- 花のサイズ
- 観賞するのは銀白色の葉。初夏に黄色い小花(径1cm前後)が房状に咲く
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -5℃
- 耐暑温度
- 33℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.5
- 水やり
- 乾燥に強いので、土の表面がしっかり乾いてからたっぷり。葉に水をかけず株元に与える。地植えは根づけばほぼ不要。
- 肥料
- 緩効性化成肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
苗の植え付け(10〜11月・3〜5月)
約14日シロタエギクは、秋と春に園芸店やホームセンターで苗がよく出回ります。種からも育てられますが、苗が手ごろな価格で手に入るので、初心者は苗から始めるのが手軽です。植え付けの適期は10〜11月と3〜5月。秋に植えれば冬の寄せ植えに、春に植えれば夏の花壇のカラーリーフとして活躍します。
苗は、葉の白さがはっきりしていて、下葉が黄色や茶色に傷んでいない、がっしりしたものを選びましょう。植え付け場所は、日当たりと水はけのよいところが最適です。日照が不足すると、葉の白さが薄れて緑がかり、茎もひょろひょろと間延びしてしまいます。シロタエギクは過湿を嫌うので、土は水はけのよい草花用の培養土を使い、地植えなら腐葉土や軽石を混ぜて水はけをよくしておきます。
寄せ植えにする場合は、ハボタンやパンジー・ビオラ、ガーデンシクラメンなど冬の花と組み合わせると、銀色の葉が花の色をくっきりと引き立ててくれます。根鉢を軽くほぐして植え、植え付け後にたっぷり水を与えます。
💡植え付けは10〜11月か3〜5月。葉が白く下葉の傷みがない苗を選ぶ。日当たりと水はけが最重要。冬の寄せ植えではハボタン・パンジーと好相性。
-
2
水やりと肥料(銀色を保つコツ)
約60日シロタエギクは、乾燥した地中海沿岸の海辺に自生する植物なので、乾燥には強い反面、水のやりすぎが苦手です。鉢植えは、土の表面がしっかり乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えましょう。いつも土が湿っている状態が続くと、根腐れを起こしたり、下葉が傷んだりします。
地植えの場合は、根づいてしまえば、真夏の日照りが続くとき以外はほとんど水やりはいりません。水やりのときは、葉や株の中心に水をかけず、株元の土に静かに注ぐのがポイントです。白い毛におおわれた葉は水をはじきにくく、濡れたままだと蒸れて傷む原因になります。
肥料も控えめで十分です。シロタエギクはやせた土地でも育つ丈夫な植物で、肥料を与えすぎると、葉が緑がかって銀色が薄れたり、茎が間延びして姿が乱れたりします。植え付け時に少量の元肥を施し、あとは春と秋の生育期に緩効性肥料を少し置く程度にしましょう。冬と真夏は肥料を与えません。
💡土がしっかり乾いてからたっぷり。葉に水をかけず株元に。肥料は控えめにすると銀色が際立つ。冬と真夏は肥料なし。
-
3
冬越しと冬の楽しみ方(12〜2月)
約90日シロタエギクは寒さに強く、関東以西の平地なら屋外でそのまま冬越しできます。冬のあいだも銀白色の葉を保つので、花の少ない季節の庭や寄せ植えを明るく彩ってくれます。霜に当たると葉の先が少し傷むことがありますが、春になれば新しい葉が伸びてきれいな姿に戻ります。
寒冷地で強い霜や凍結が続く場所では、鉢植えを軒下に移すか、地植えの株元を腐葉土などでおおっておくと安心です。冬は生長がゆるやかになり、土も乾きにくくなるので、水やりは控えめにします。鉢植えは土が乾いて数日たってから、暖かい晴れた日の午前中に与えましょう。
夕方に水を与えると、夜のあいだに土が凍って根を傷めることがあります。冬の寄せ植えでシロタエギクを使うと、白・ピンク・紫・黄色など、どんな花色の隣に置いても色どうしがけんかせず、まとまりのある仕上がりになります。とくに、白や赤紫に色づいたハボタンとの組み合わせは、お正月の寄せ植えの定番です。
💡寒さに強く関東以西は屋外で冬越し。霜で葉先が傷んでも春に回復。冬の水やりは控えめに晴れた日の午前中。ハボタンとの寄せ植えは正月の定番。
-
4
梅雨前の切り戻しと夏越し
約90日シロタエギクを育てるうえでいちばん注意したいのが、梅雨から夏にかけての高温多湿です。株が大きく茂って込み合うと、株の内側に湿気がこもって蒸れ、下葉が茶色く枯れたり、株元から腐ったりすることがあります。これを防ぐのが、梅雨入り前(5月下旬〜6月上旬ごろ)の「切り戻し」です。
伸びた茎を半分ほどの高さで思いきって切り、込み合った枝を間引いて、株の中まで風が通るようにします。切り戻すと一時的に小さくなりますが、すぐにわき芽が伸びて、こんもりとした形に整います。また、初夏には茎の先に黄色い花が咲きます。花も素朴でかわいらしいのですが、花が咲くと茎が伸びて株の姿が乱れ、株も疲れやすくなるため、葉を楽しみたい場合は、つぼみのうちに花茎を切り取るのがおすすめです。
夏のあいだは、長雨が当たり続けない場所に置き、水やりは控えめに。鉢植えなら梅雨どきは軒下に移すと安心です。水はけのよい環境なら、夏を越して何年も楽しめます。
💡梅雨前に半分ほどに切り戻し、込み合った枝を間引いて蒸れ防止。葉を楽しむなら花茎はつぼみのうちに切る。夏は長雨を避け水は控えめ。
-
5
挿し木でふやす・株の更新
約60日シロタエギクは、挿し木で簡単にふやせます。適期は、生育のよい5〜6月と9〜10月ごろ。梅雨前の切り戻しで切った茎を使うと、むだがありません。元気な茎の先端を7〜10cmほどの長さに切り取り、下のほうの葉を取り除いて、水はけのよい挿し木用の土や赤玉土の小粒に挿します。
直射日光の当たらない明るい日陰に置き、土が乾ききらないように管理すると、3〜4週間ほどで根が出てきます。新しい葉が伸びはじめたら根づいたサインなので、鉢や花壇に植え付けましょう。シロタエギクは、何年も育てていると、茎の下のほうが木のようにかたくなり、下葉が落ちて株元がすかすかになってくることがあります。
こうなったら、挿し木で育てた若い株に更新すると、また葉がぎっしり詰まった美しい姿を楽しめます。挿し木の苗を秋までに育てておけば、冬の寄せ植えにそのまま使えるので便利です。種から育てる場合は、9〜10月か3〜4月にまき、覆土はごく薄くします。
💡挿し木は5〜6月・9〜10月。先端7〜10cmを挿し、明るい日陰で3〜4週間で発根。古株は木質化して下葉が落ちるので若い株に更新を。
Checklist
育てる前のチェックリスト
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✓100〜400円
シロタエギクの苗
秋と春に出回る。ポット苗は100〜400円ほど。
-
○300〜800円
草花用培養土 (任意)
水はけのよい土。地植えは腐葉土や軽石を混ぜる。
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○300〜2,000円
鉢・プランター (任意)
冬の寄せ植え用に。
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○300〜800円
緩効性肥料 (任意)
春と秋に少量だけ。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
アブラムシの予防・対処をくわしく見る →Flower meaning
花言葉
-
「あなたを支えます」
どんな花とも相性がよく、寄せ植えや花壇でほかの花を引き立てる名脇役であることに由来します。
-
「穏やか」
やわらかな銀白色の葉が、どの花色ともぶつからずに調和することに由来します。
-
「support(支え), gentle watching over(穏やかに見守る)」
西洋でも日本と同じく、ほかの花を支える引き立て役の姿にちなむとされます。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 梅雨〜夏に蒸れて下葉が枯れる
株の内側や下葉が茶色く傷み、株元から腐ることもあります。
原因: 高温多湿、株の込み合い、水のやりすぎ、葉に水をかけた。
対策: 梅雨前に切り戻して風通しをよくし、水やりは土が乾いてから株元に与えます。鉢は雨の当たらない場所へ。
⚠ 葉が緑がかって銀色が薄い
本来の白っぽさが失われ、ぼんやりした緑色になります。
原因: 日照不足、肥料の与えすぎ。
対策: 日当たりのよい場所で育て、肥料は控えめにします。
⚠ 茎が間延びして姿が乱れる
茎がひょろひょろと伸び、株元がすかすかになります。
原因: 日照不足、花茎を伸ばした、株の老化。
対策: 切り戻してわき芽を伸ばし、花茎はつぼみのうちに切ります。古株は挿し木で更新します。
Companions
コンパニオンプランツ
FAQ
よくある質問
寒さに強く、関東以西の平地なら屋外でそのまま冬越しできます。冬のあいだも銀白色の葉を保つので、冬の寄せ植えや花壇に重宝します。寒冷地で強い霜や凍結が続く場所では、鉢植えを軒下に移すか、株元を腐葉土でおおうと安心です。
高温多湿の蒸れが苦手なので、梅雨入り前に茎を半分ほどの高さで切り戻し、込み合った枝を間引いて風通しをよくします。夏は長雨が当たり続けない場所に置き、水やりは土がしっかり乾いてから。水はけのよい環境なら夏を越して何年も楽しめます。
花を楽しんでもかまいませんが、花が咲くと茎が伸びて株の姿が乱れ、株も疲れやすくなります。銀色の葉をきれいに保ちたい場合は、つぼみのうちに花茎を付け根から切り取るのがおすすめです。
主な原因は日照不足と肥料の与えすぎです。シロタエギクは日当たりのよい場所で、やや控えめの肥料で育てると葉の銀白色が際立ちます。日当たりのよい場所に移し、肥料はしばらく控えましょう。
銀白色の葉はどんな花色とも合わせやすく、冬ならハボタン、パンジー・ビオラ、ガーデンシクラメン、ノースポール、春ならネメシアやアリッサムなどとよく合います。濃い色の花の隣に置くと、花の色がくっきりと引き立ちます。
数年育てると茎の下のほうが木のようにかたくなり、下葉が落ちてくるのは自然な性質です。梅雨前や秋に切り戻すとわき芽が伸びて形が整います。古くなった株は、5〜6月か9〜10月に挿し木で若い株をつくって更新すると、また葉の詰まった姿を楽しめます。
Guides
シロタエギクの育て方に役立つガイド
花が咲かない原因と対策|葉は元気なのに咲かない6つの理由
花が咲かない主な原因は「日照不足・チッ素肥料のやりすぎ・剪定の時期や位置のミス・株の若さや老化・根詰まり・花芽ができる条件不足」の6つ。まず日当たりと肥料を見直し、その植物の“花芽ができる時期”に剪定を合わせるのが解決の近道です。
🔧 お悩み解決葉が黄色くなる原因と対策|病気じゃない生理障害の見分け方
葉が黄色くなる原因の多くは病気ではなく「水のやりすぎによる根腐れ・水切れ・日照や温度・肥料の過不足・根詰まり・自然な老化」といった生理的なもの。どの葉が黄色いか(下葉か新芽か)と、土が乾いているか湿っているかを見れば原因を絞り込めます。
📘 育て方ガイド水やりの基本|頻度・量・タイミングのコツをやさしく解説
水やりの基本は「土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり」。決まった曜日ではなく“土の乾き”で判断するのがコツです。鉢植えは季節で頻度が大きく変わり、夏は早朝・冬は暖かい日の午前が基本。受け皿に溜まった水は捨てます。
🍃 季節の手入れ植物の夏越し|暑さ・水切れ・葉焼けから守る基本のコツ
夏越しの基本は「水切れ・葉焼け・蒸れを防ぐ」こと。水やりは涼しい早朝にたっぷり、置き場所は真夏の強い直射と西日・地面の照り返しを避けて風通しよく、肥料は控えめに。暑さに弱い植物は明るい半日陰へ移すのが安全です。
📘 育て方ガイド花がら摘みと切り戻し|花を長く楽しむための基本のお手入れ
咲き終わった花をこまめに摘む「花がら摘み」と、乱れた株を刈り込む「切り戻し」は、花を長くたくさん咲かせるための基本。種づくりに栄養を取られないようにして次の花を促します。花茎ごと付け根から摘み、間延びしたら1/2〜1/3に切り戻すのがコツです。
🍽️ レシピ・活用切り花を長持ちさせるコツ|水切り・水替え・置き場所の基本
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Rankings
シロタエギクが選ばれているランキング
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