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植物図鑑
🌿
青紫の小花を穂状に咲かせたキャットミント(ネペタ)
🌿 ハーブ

キャットミント

Nepeta Catmint

初心者向け 難易度1(5段階中): 初心者向け 💰 苗は300〜800円

キャットミント(ネペタ)は、銀緑色の小さな葉に、青紫色の小花を、初夏から秋まで長く咲かせる、丈夫で育てやすい宿根ハーブです。こんもりと茂る、...

かんたんに言うと

キャットミント(ネペタ)は、青紫の花を初夏〜秋まで長く咲かせる丈夫な宿根ハーブ。暑さ寒さ乾燥に強く手間いらず。ミントに似た香りで、ネコが好む成分を含みます。蜜が多く蝶やミツバチを呼びます。花後に切り戻すと再び長く咲きます。

Profile

基本情報

キャットミント(ネペタ)は、銀緑色の小さな葉に、青紫色の小花を、初夏から秋まで長く咲かせる、丈夫で育てやすい宿根ハーブです。こんもりと茂る、やわらかな草姿と、けむるように咲く、淡い青紫の花が美しく、花壇やボーダーガーデン、グランドカバーとして、たいへん人気があります。

葉や茎には、ミントに似た、さわやかで、ややスパイシーな香りがあり、葉をこすると、よい香りが立ちのぼります。名前のとおり、ネコが大好きな香りを放つことでも知られ、ネコがキャットミントに、すりすりと体をこすりつけたり、ごろごろと転がったりする姿は、おなじみ。

これは、キャットミントの仲間がもつ、ネペタラクトンという成分に、ネコが反応するためです。ペット用のおもちゃに入っている「キャットニップ」も、このキャットミントの仲間(イヌハッカ)です。原産はヨーロッパからアジアにかけての広い地域で、シソ科の多年草。

とても丈夫で、暑さ・寒さ・乾燥に強く、やせ地でも育ち、病害虫も少なく、ほとんど手がかからないので、ガーデニング初心者にも、ぴったり。花は蜜が多く、ミツバチやチョウを、たくさん引き寄せます。葉は、ハーブティーや、料理の香りづけにも、少量使えます。花が美しく、香りもよく、虫やネコを呼び、しかも丈夫で手間いらず、という、いいことづくめの、頼れる宿根ハーブです。

シソ科
分類
ハーブ / 芳香・観賞
原産地
ヨーロッパ、西アジア、中央アジア
別名
キャットミント、ネペタ、イヌハッカ、ミソガワソウの仲間
適期
植え付けは4月
価格目安
苗は300〜800円

💡豆知識

キャットミント(ネペタ)が、ネコを引き寄せるのは、葉に含まれる「ネペタラクトン」という成分のため。ネコが、この香りをかぐと、うっとりとした、いわゆる「ネコがメロメロになる」状態になり、すりすりしたり、転がったりします。ペット用品の「キャットニップ(猫が喜ぶ草)」は、キャットミントの仲間である、イヌハッカ(Nepeta cataria)のこと。

園芸でよく植えられる「キャットミント」は、この仲間を改良した、花の美しい品種(ネペタ・ファーセニーなど)で、ネコへの効果は、品種により、やや穏やかなこともあります。おもしろいことに、このネペタラクトンには、蚊などの虫を寄せつけない「忌避(きひ)効果」があることも、研究で分かっており、虫よけハーブとしても注目されています。

キャットミントは、ラベンダーに、雰囲気が少し似ていて、より育てやすいことから、「ラベンダーの代わり」として、暑さや多湿でラベンダーが育てにくい地域でも、青紫の花の景色を楽しめる、と人気があります。花が咲き終わったあと、株を、半分ほどに切り戻すと、再び、新しい芽が伸びて、もう一度、花を咲かせる「二度咲き」も楽しめ、初夏から秋まで、長い期間、花を楽しめるのも、大きな魅力です。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
4月は植え付け
開花
5月は開花
剪定
6月は剪定
病害虫注意
7月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
4月は植え付け
開花
5月は開花
剪定
6月は剪定
病害虫注意
7月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
4月は植え付け
開花
5月は開花
剪定
6月は剪定
病害虫注意
7月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 初心者向け
収穫・開花の早さ 早い
手軽さ(コスト) 手軽

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
20〜80cm
株張り
30〜60cm
花のサイズ
青紫の小花が穂状に長く咲く(初夏〜秋)

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
-15℃
耐暑温度
35℃
土壌pH
6.0〜7.5
水やり
乾燥に強い。土が乾いたら与える程度。過湿を避ける。
肥料
緩効性化成肥料

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    置き場所・植え付け

    約7日

    キャットミントは、日光を好み、乾燥に強い宿根ハーブなので、日当たりと風通しのよい場所に植え付けます。植え付けの適期は、春(3〜5月)か、秋(9〜10月)。種からも育てられますが、苗を植えるのが手軽です。キャットミントは、とても丈夫で、やせ地でも育ち、暑さ・寒さ・乾燥に強いので、土質は、あまり選びません。

    ただし、水はけのよさは大切で、過湿で、じめじめした場所より、水はけのよい、乾き気味の場所のほうが、よく育ち、高温多湿の蒸れも防げます。植え付け場所は、こんもりと横に広がるので、株間を、30〜50cmほど、ゆったりとあけます。花壇のボーダー(縁取りや列植え)、グランドカバー、ロックガーデン、鉢植えなど、さまざまな使い方ができます。

    とくに、青紫の、けむるような花が、ほかの花とよく合うので、バラの足元に植えたり、銀葉の植物と組み合わせたりする、おしゃれな寄せ植えも人気。ラベンダーに似た雰囲気で、より育てやすいので、暑さや多湿でラベンダーが育ちにくい地域でも、楽しめます。日当たりが悪いと、花つきが悪くなり、徒長して、蒸れやすくなるので、できるだけよく日の当たる場所を選びます。

    💡春か秋に、日当たり・風通し・水はけのよい場所へ。株間30〜50cm。やせ地・乾き気味でよく育つ。バラの足元やボーダーに。

  2. 2

    水やりと肥料(乾燥に強い)

    約30日

    キャットミントは、乾燥に非常に強いハーブなので、水やりは、控えめでかまいません。地植えで根づいた株は、基本的に、雨水だけでも育ち、よほど乾燥が続くとき以外は、水やりは、ほとんど不要です。むしろ、水のやりすぎや、過湿のほうが、根を傷めたり、蒸れて、うどんこ病などの原因になったりするので、注意します。

    「乾いたら与える、乾き気味に育てる」のが、キャットミントの水やりの基本。鉢植えの場合は、地植えより乾きやすいので、土の表面が乾いたら、たっぷり与えますが、それでも、過湿にはしないよう、受け皿の水は捨て、水はけのよい状態を保ちます。肥料も、やせ地でも育つ丈夫な植物なので、ほとんど必要ありません。

    春の芽出しのころに、緩効性肥料を、少量与える程度で十分。肥料、とくに窒素分を与えすぎると、葉や茎が、軟弱に、間延びして茂り、株が乱れて倒れやすくなったり、蒸れて病気が出やすくなったりするので、控えめが鉄則です。手をかけすぎないほうが、よく育つ、おおらかなハーブ。「乾かし気味に、肥料控えめ」が、キャットミントを、こんもりと美しく、丈夫に育てるコツです。

    💡乾燥に強いので水やりは控えめ、乾き気味に。過湿・多肥は蒸れと徒長のもと。肥料は春に少量で十分。

  3. 3

    花後の切り戻しで二度咲き

    約60日

    キャットミントを、長く、美しく咲かせる、いちばんのコツが「花後の切り戻し」です。キャットミントは、初夏(5〜6月ごろ)から咲き始めますが、ひととおり花が咲き終わると、花穂が、茶色く、見ぐるしくなり、株も、間延びして、だらしなく乱れてきます。

    このとき、思い切って、株全体を、半分ほどの高さに、ばっさりと切り戻します。すると、切り戻した株元から、新しい芽が、いっせいに伸びてきて、こんもりとした、きれいな草姿に整い、しばらくすると、再び、たくさんの花を咲かせます。これが「二度咲き」で、切り戻しをすることで、初夏から秋まで、長い期間、花を楽しめます。

    切り戻しは、見た目を整え、株の蒸れを防ぐ効果もあるので、高温多湿の梅雨〜夏を、健康に乗り切るためにも、有効です。切り戻しのタイミングは、花が、一段落して、株が乱れてきたら。1回だけでなく、夏に、もう一度、軽く切り戻すと、秋にも、きれいに咲きます。

    切った枝の、やわらかい部分は、香りを楽しんだり、挿し木に使ったりできます。キャットミントは、この切り戻しさえ覚えれば、ほとんど手間なく、長い期間、青紫の花を楽しめる、優秀なハーブです。

    💡花がひと段落したら株を半分ほどに切り戻すと、再びこんもり茂って二度咲きする。蒸れ防止にも有効。

  4. 4

    ネコ・虫とのつき合い方

    約30日

    キャットミントは、その名のとおり、ネコを引き寄せる香りをもちます。葉に含まれるネペタラクトンに、ネコが反応し、すりすりと体をこすりつけたり、転がったりするので、ネコのいる家庭や、近所にネコが多い場所では、株が、ネコに荒らされて、傷んでしまうことがあります。

    大切に育てたい場合は、ネコが入りにくいよう、フェンスや、鉢を高い位置に置くなどの工夫をするか、ネコとの、ふれあいの一部と、割り切って楽しむのも、ひとつの考え方。逆に、ネコに、喜んでもらいたい場合は、葉を、少し摘んで、乾燥させて、ペットのおもちゃに、入れてあげることもできます(与えすぎには注意します)。

    一方、キャットミントの花は、蜜が豊富で、ミツバチや、チョウを、たくさん引き寄せる、優秀な蜜源植物。夏に、青紫の花に、虫たちが集まって、にぎわう様子は、生き物を呼びたいナチュラルガーデンに、ぴったりです。また、ネペタラクトンには、蚊などを寄せつけない効果もあるとされ、虫よけハーブとしても期待されています。

    葉や花は、ハーブティーや、料理の香りづけにも、少量使えますが、薬効が強い場合もあるので、利用は、少量を、楽しむ程度にします。ネコも、虫も呼び、香りも楽しめる、にぎやかなハーブです。

    💡ネコが香りに反応し荒らすことがあるので対策を。花は蜜源で蝶やミツバチを呼ぶ。虫よけ効果も期待される。

  5. 5

    冬越し・株分けでふやす

    約120日

    キャットミントは、丈夫な宿根草(多年草)で、冬越しも簡単です。耐寒性が非常に強く、冬になると、地上部は枯れますが、地下の根は生きていて、春になると、また新しい芽を出して、毎年、花を咲かせます。地上部が枯れたら、枯れた茎を、地際で刈り取って、片付けておきます。

    防寒は、基本的に不要で、寒冷地でも、地中で冬を越せます。鉢植えも、屋外で冬を越せます。秋までに、もう一度、軽く切り戻しておくと、株がすっきりして、冬越し後の芽吹きも、よくなります。キャットミントは、年々、株が大きくなり、こんもりと茂って、株の中心が、混み合ってくることがあります。

    混み合うと、株の中心が蒸れて、傷んだり、花つきが悪くなったりするので、2〜3年に一度を目安に、株分けをして、株をリフレッシュさせ、密度を下げるのがおすすめ。株分けの適期は、芽が動き出す前の早春か、秋。掘り上げた株を、芽のついた状態で、いくつかに切り分けて、植え直します。

    株分けは、同時に、株をふやす方法にもなるので、増えた株を、庭のいろいろな場所に植えたり、人に分けたりできます。また、生育期に、切り戻した枝を、挿し木にしても、簡単に発根して、ふやせます。こうして、株分けや挿し木で更新しながら、キャットミントは、毎年、青紫の花で、庭を長く彩ってくれる、頼れる宿根ハーブです。

    💡耐寒性が強く冬は地上部が枯れて春に再生、防寒不要。2〜3年に一度、早春か秋に株分けして更新・ふやす。挿し木も簡単。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • キャットミントの苗

    春・秋に出回る。ネペタ・ファーセニーなど。

    300〜800円
  • キャットミントの種 (任意)

    種からも育てられる。

    200〜500円
  • 草花・ハーブ用培養土 (任意)

    水はけのよい土。

    400〜1,000円
  • 緩効性肥料 (任意)

    春に少量。多肥は不要。

    400〜1,000円
初期費用の目安(必須のみ) 300〜800円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

まれ

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

病気

うどんこ病

時々

症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。

予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。

対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。

Nutrition

栄養と食べ方

エネルギー
14kcal
ビタミンC
微量
ビタミンA
微量
ビタミンK
微量
葉酸
微量
微量
カルシウム
微量
カリウム
微量
食物繊維
微量

旬・味: 生育期の葉・花が収穫期。ミントに似たさわやかでややスパイシーな香り。主にハーブティーや香りづけ、虫よけに少量利用する。

保存: 生葉は湿らせた紙に包み冷蔵で数日。乾燥葉は日陰で乾かし密閉容器で保存。ネコ用にも乾燥葉が使える。

🍴 ハーブティー🍴 料理の香りづけ(少量)🍴 ポプリ・虫よけサシェ🍴 (乾燥葉)ペットのおもちゃ

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 高温多湿で蒸れて傷む

株の中心が蒸れて枯れ込み、うどんこ病も出ます。

原因: 過湿、風通しの悪さ、株の混み合い、多肥。

対策: 乾かし気味に育て、花後に切り戻して風通しをよくし、肥料は控えめにします。

⚠ 日照不足・多肥で徒長し倒れる

茎が間延びして倒れ、花つきも悪くなります。

原因: 日当たり不足、窒素肥料の与えすぎ。

対策: よく日の当たる場所で、肥料控えめに育て、切り戻して締めます。

⚠ ネコに荒らされて株が傷む

ネコがこすりつけ、株が倒れ傷みます。

原因: ネコを引き寄せる香り(ネペタラクトン)。

対策: フェンスや高い位置の鉢でネコが入りにくくします。

FAQ

よくある質問

はい、キャットミントは暑さ・寒さ・乾燥に強く、病害虫も少なく、やせ地でも育つ、たいへん丈夫な宿根ハーブで、初心者に最適です。日当たりと風通しのよい場所に植え、乾かし気味に育て、花後に切り戻すだけで、初夏から秋まで長く青紫の花を楽しめます。ほとんど手がかかりません。

花がひととおり咲き終わって株が乱れてきたら、株全体を半分ほどの高さに切り戻すことです。すると新しい芽が伸びて、こんもり整い、再び花を咲かせます(二度咲き)。夏にもう一度軽く切り戻すと秋にも咲きます。切り戻しは蒸れ防止にもなり、高温多湿の時期を健康に乗り切れます。

乾燥に非常に強いので、控えめでよいです。地植えで根づけば、ほぼ雨水だけで育ちます。むしろ過湿が蒸れや病気のもとなので、乾き気味に育てます。鉢植えは乾いたら与えますが、受け皿の水は捨て、水はけよく保ちます。肥料も控えめで十分です。

キャットミントに含まれるネペタラクトンに、ネコが反応するためです。すりすりしたり転がったりして株が傷むことがあります。大切に育てるなら、フェンスや高い位置の鉢でネコが入りにくくする工夫を。逆に、葉を乾燥させてペットのおもちゃに入れて楽しむこともできます(与えすぎ注意)。

はい、キャットミントは雰囲気がラベンダーに似て、青紫のけむるような花を咲かせ、より育てやすいので、「暑さや多湿でラベンダーが育てにくい地域のラベンダー代わり」として人気です。バラの足元や銀葉植物と合わせると、おしゃれな景色がつくれます。蜜源として虫も呼びます。

はい、耐寒性の強い宿根草で、冬に地上部が枯れても春に芽を出して毎年咲きます。防寒も不要です。年々大きくなるので、2〜3年に一度、早春か秋に株分けして更新すると健康に咲き続けます。株分けや、切り戻した枝の挿し木で、簡単にふやせます。

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