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植物図鑑
🫐
赤く熟したラズベリーの実
🫐 果樹

ラズベリー

Rubus idaeus Raspberry

やさしい 難易度2(5段階中): やさしい 💰 苗は800〜2000円

ラズベリーは、甘酸っぱい赤い実が魅力の、家庭でも育てやすい人気のベリー類(落葉性の低木)です。バラ科キイチゴ属の仲間で、生食はもちろん、ジャ...

かんたんに言うと

ラズベリーは1本で実がなる丈夫なベリーで、鉢でも育ち、夏は涼しく管理して枝(シュート)を整理すれば翌年から収穫できます。

Profile

基本情報

ラズベリーは、甘酸っぱい赤い実が魅力の、家庭でも育てやすい人気のベリー類(落葉性の低木)です。バラ科キイチゴ属の仲間で、生食はもちろん、ジャムやお菓子、ソースにと活躍します。とても丈夫で病害虫も少なく、1本でも実がなる自家結実性があるため受粉樹も不要。

鉢植えでも育てられ、植え付けの翌年から収穫できる手軽さで、果樹の入門としてもおすすめです。地下茎を伸ばして新しい枝(シュート)を次々と出して株が広がり、よく増えるのも特徴。冷涼な気候を好み寒さに非常に強い反面、日本の高温多湿な夏はやや苦手なので、夏は半日陰になる涼しい場所で、株元をマルチングして根の乾燥と高温を防ぐのが、暑い地域で育てるコツです。

栽培で押さえたいのが「枝(シュート)の管理と剪定」。ラズベリーには、初夏に一度実る「一季なり」と、夏と秋の二度実る「二季なり」があり、タイプによって剪定方法が異なります。一季なりは、実をつけ終えた古い枝(実をつけた2年目の枝)を収穫後に根元から切り、新しいシュートを翌年用に育てます。

鋭いトゲのある品種が多いので、作業時は手袋をすると安全です。採れたてのラズベリーはとてもデリケートで日持ちしないため、もぎたてを味わえるのは家庭栽培ならではの大きな魅力です。

バラ科
分類
果樹 / ベリー類
原産地
ヨーロッパ、北アメリカ
別名
木いちご、レッドラズベリー、キイチゴ
適期
植え付けは11〜12月
価格目安
苗は800〜2000円

💡豆知識

ラズベリーはバラ科キイチゴ属の植物で、ヨーロッパや北米が原産です。地下茎(ランナー)を伸ばして、地面のあちこちから新しい枝「シュート」を次々と出して増えるのが大きな特徴。多くの品種では、この枝が1年目に伸びて2年目に実をつけ、実ったあとは枯れる、という2年サイクルで世代交代します。

私たちが食べる赤い粒の集まりは、小さな果実(核果)がたくさん集まった「集合果」です。完熟するとへたから簡単に外れ、中が空洞になるのがラズベリーの特徴で、これがブラックベリーとの見分け方のひとつにもなっています。果実は非常にやわらかく傷みやすいため流通が難しく、生の完熟果を味わえるのは栽培者の特権ともいえます。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
11月は植え付け
12月は植え付け
開花
5月は開花
収穫
6月は収穫
7月は収穫
10月は収穫
剪定
2月は剪定
病害虫注意
6月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
11月は植え付け
12月は植え付け
開花
5月は開花
収穫
6月は収穫
10月は収穫
剪定
2月は剪定
病害虫注意
6月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
11月は植え付け
12月は植え付け
開花
5月は開花
収穫
6月は収穫
10月は収穫
剪定
2月は剪定
病害虫注意
6月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ やさしい
収穫・開花の早さ ゆっくり
手軽さ(コスト) やや高め

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
100〜200cm
株張り
80〜150cm
花のサイズ
直径1〜2cmの白い花
実のサイズ
直径1〜2cm

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
-20℃
耐暑温度
30℃
土壌pH
5.5〜6.5
水やり
乾燥に弱め。土の表面が乾いたらたっぷり。夏は特に注意。
肥料
緩効性化成肥料・有機質肥料

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    苗の植え付け

    約1日

    ラズベリーは落葉期の11〜3月(厳寒期を除く)に、苗を植え付けます。日当たりの良い場所が基本ですが、夏の暑さが厳しい地域では、午後に日陰になる半日陰のほうが夏越ししやすくなります。やや酸性で水はけと水もちのバランスの良い土を好みます。地下茎で広がる性質があるので、地植えでは広がってほしくない方向に板などで根止めをするか、鉢植えにすると管理が楽です。

    鉢は8〜10号以上を使います。植え付け後はたっぷり水を与え、株元をマルチングして乾燥を防ぎます。鋭いトゲのある品種が多いので、作業時は手袋を着用すると安全です。

    💡暑い地域は半日陰が無難。地植えは根止めか鉢植えで広がりを管理します。

  2. 2

    支柱立て・誘引

    約1日

    ラズベリーの枝(シュート)は細く長く伸びて、放っておくと倒れたり乱れたりします。支柱を立てたり、両側に張った2本のワイヤー(フェンス仕立て)の間に枝を挟むように誘引すると、株が整い、風通しと日当たりが良くなって、実の管理や収穫がしやすくなります。

    誘引によって枝が混み合うのを防げば、ラズベリーが弱点とする蒸れや病気(灰色かび病など)の予防にもなります。新しく伸びてくるシュートも、伸びるたびに支柱やワイヤーに留めて整理します。トゲがあるので、誘引作業は手袋をして行うと安全でスムーズです。

    💡フェンス仕立てやワイヤー誘引で枝を整理すると、風通しと収穫性が向上します。

  3. 3

    水やり・夏越し

    約90日

    ラズベリーは冷涼な気候を好み、寒さには非常に強い一方、日本の高温多湿な夏が苦手です。根が浅く乾燥にもやや弱いので、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、特に夏は水切れに注意します。株元をワラやバークでマルチングすると、乾燥防止と、根の温度上昇を抑える効果があり、夏越しに役立ちます。

    暑さが厳しい地域では、鉢植えにして夏は半日陰の涼しい場所に移すと安心です。風通しを良く保ち、蒸れを避けることも、夏に株を弱らせないポイント。涼しい環境を作ってやれば、暑い地域でも元気に育てられます。

    💡夏の高温と乾燥が大敵。マルチングと半日陰で涼しく、水を切らさず管理します。

  4. 4

    シュート管理・剪定

    約60日

    ラズベリー栽培の要が、枝(シュート)の管理と剪定です。多くの品種は、枝が1年目に伸び、2年目に実をつけて枯れる2年サイクル。タイプで剪定が異なります。「一季なり(夏果)」は、初夏に実をつけた2年目の枝を収穫後すぐ根元から切り、その年に伸びた新しいシュートを翌年用に残します。

    「二季なり(夏秋果)」は、その年伸びた枝の秋に実り、翌夏にも実るので、冬に枯れ枝のみ整理する方法と、毎冬すべて地際で刈り、秋果に一本化する簡単な方法があります。いずれも、地下茎から増えすぎたシュートは適度に間引いて、株の混みすぎを防ぎます。

    💡タイプ(一季なり/二季なり)で剪定が違います。実った古い枝は切り、新枝を育てます。

  5. 5

    収穫

    約30日

    ラズベリーは、植え付けの翌年(早ければ二季なりは当年の秋)から収穫が始まります。実が全体に色づき、完熟して指で軽くつまむと、中心の白い芯(花托)を枝に残してスポッと簡単に外れるようになったら食べ頃です。完熟果は香りも甘みも格別ですが、非常にやわらかく傷みやすいので、やさしく摘み取ります。

    色づいた実から順に、こまめに収穫しましょう。とても日持ちしないため、生で食べきれない分は、すぐに冷凍するかジャムに加工すると無駄なく楽しめます。鳥も実を好むので、心配な場合は防鳥ネットをかけて守ります。もぎたての完熟果を味わえるのが、家庭栽培最大のごほうびです。

    💡完熟して芯を残して外れたら食べ頃。日持ちしないので冷凍やジャムで保存します。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • ラズベリーの苗

    一季なり・二季なりを選ぶ。

    800〜2,000円
  • 果樹・野菜用培養土

    水はけと水もちの良いもの。

    500〜1,200円
  • 大型鉢(8〜10号) (任意)

    広がりを抑えて育てられる。

    1,000〜3,000円
  • 支柱・誘引ワイヤー (任意)

    枝の誘引に。

    400〜1,500円
初期費用の目安(必須のみ) 1,300〜3,200円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

時々

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

害虫

ハダニ

時々

症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。

予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。

対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。

病気

灰色かび病

時々

症状: 花弁や果実が褐変し灰色のカビに覆われる。

予防: 枯れ花をこまめに除去、密植を避ける。

対処: 罹病部を処分し殺菌剤を散布。

Harvest

収穫の情報

収穫までの年数
植え付けの翌年(二季なりは当年秋も)
受粉樹
不要
収穫量の目安
成株1株で数百g〜1kg程度
樹の寿命
多年生(枝は2年で世代交代、株は数年〜)
剪定時期
収穫後・冬(タイプにより異なる)

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 夏の高温・乾燥で弱る

夏に葉が傷み生育が衰えます。

原因: 冷涼性で高温多湿が苦手、根の乾燥。

対策: 半日陰で涼しく管理し、マルチングと水やりで乾燥と高温を防ぎます。

⚠ シュートの増えすぎ・混みすぎ

枝が乱立して混み合い、実つきや風通しが悪化。

原因: 地下茎からのシュートの放任。

対策: 増えすぎたシュートを間引き、根止めや鉢植えで範囲を管理します。

⚠ 灰色かび病

実や花に灰色のカビが出て傷みます。

原因: 梅雨や多湿、株の蒸れ。

対策: 誘引・剪定で風通しを良くし、傷んだ実を早めに除去します。

FAQ

よくある質問

なります。自家結実性があるため、受粉樹を用意しなくても1本で結実します。植え付けの翌年から収穫でき、初心者にも育てやすいベリーです。

一季なりは初夏に一度実り、二季なりは夏と秋の二度実ります。剪定方法が異なり、二季なりは「冬にすべて地際で刈る」簡単な方法もあるので、初心者には二季なりが扱いやすいです。

冷涼を好み高温多湿が苦手なためです。夏は半日陰の涼しい場所に置き、株元をマルチングして根の乾燥と高温を防ぎ、水を切らさないようにします。

地下茎から新しい枝(シュート)を出して広がる性質です。地植えは根止めをするか鉢植えにし、増えすぎたシュートは適度に間引いて管理します。

できます。8〜10号以上の鉢に植え、広がりを抑えながら育てられます。水切れと夏の高温に注意し、支柱で枝を誘引すると管理しやすくなります。

完熟果は非常にやわらかく傷みやすいのが特徴です。生で食べきれない分はすぐ冷凍するか、ジャムやソースに加工すると無駄なく楽しめます。

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