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植物図鑑
🫐
木になった黄色いレモンの実
🫐 果樹

レモン

Citrus limon Lemon

普通 難易度3(5段階中): 普通 💰 苗は2000〜5000円

レモンは、爽やかな香りと酸味で料理や飲み物に大活躍する常緑の柑橘類で、家庭でも鉢植えで育てて収穫を楽しめる人気の果樹です。柑橘の中では比較的...

かんたんに言うと

レモンは日当たりの良い場所で育つ自家結実性の柑橘で、寒さに弱いため鉢植えにして冬は防寒すると家庭でも収穫できます。

Profile

基本情報

レモンは、爽やかな香りと酸味で料理や飲み物に大活躍する常緑の柑橘類で、家庭でも鉢植えで育てて収穫を楽しめる人気の果樹です。柑橘の中では比較的コンパクトに育てやすく、1本でも実がなる「自家結実性」があるため、受粉樹を用意しなくても収穫できるのが魅力。

四季咲き性で、条件が合えば年に複数回開花し、白く香りの良い花も楽しめます。最大の注意点は寒さで、レモンは柑橘の中でも特に寒さに弱く、冬の冷え込みで葉を落としたり枯れたりすることがあります。そのため、寒冷地や冬の寒い地域では、鉢植えにして冬は室内や軒下の日当たりの良い場所に移せるようにするのがおすすめです。

暖地では庭植えもできます。日当たりを好み、水はけと水もちのバランスの良い土を好みます。鉢植えは乾きやすいので水切れに注意し、肥料を好むので定期的な施肥が必要です。枝に鋭いトゲがあること、そしてアゲハチョウの幼虫が葉を食べにくることも知っておきたいポイント。

植え付けから収穫まで2〜3年かかりますが、香り高い自家製レモンが採れたときの満足感は格別です。鉢植えなら移動もでき、白い花の香りと黄色い実りの両方を長く楽しめる、家庭果樹の中でも特に人気の高い柑橘です。皮ごと使える国産レモンを自分で育てられるのも、家庭栽培ならではの魅力です。

分類
果樹 / 常緑果樹
原産地
インド、ヒマラヤ
別名
檸檬
適期
植え付けは3〜4月
価格目安
苗は2000〜5000円

💡豆知識

レモンはインド北部のヒマラヤ地方が原産とされる柑橘で、十字軍などを通じて地中海へ、さらに大航海時代に世界へ広まりました。大航海時代の船乗りたちを苦しめた壊血病(ビタミンC欠乏症)の予防に、レモンなどの柑橘が有効だと分かり、航海に積み込まれたことは有名です。

爽やかな酸味の正体は「クエン酸」、独特の香りは皮に含まれる「リモネン」などの精油成分によるもの。日本では広島県や愛媛県など瀬戸内地方が主産地で、皮ごと使える国産レモンの人気が高まっています。四季咲き性のため、うまく育てると春・夏・秋と年に複数回花を咲かせます。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
3月は植え付け
開花
5月は開花
収穫
11月は収穫
12月は収穫
剪定
3月は剪定
追肥
3月は追肥
病害虫注意
5月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
4月は植え付け
開花
5月は開花
収穫
11月は収穫
12月は収穫
剪定
3月は剪定
追肥
3月は追肥
病害虫注意
5月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
3月は植え付け
開花
5月は開花
収穫
10月は収穫
11月は収穫
12月は収穫
剪定
3月は剪定
追肥
3月は追肥
病害虫注意
5月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 普通
収穫・開花の早さ 長期
手軽さ(コスト) 高め

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
100〜300cm
株張り
80〜200cm
花のサイズ
直径2〜3cmの白い花(香りが良い)
実のサイズ
直径5〜8cm

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
-3℃
耐暑温度
35℃
土壌pH
5.5〜6.5
水やり
鉢は土の表面が乾いたらたっぷり。夏は乾きやすいので注意。
肥料
柑橘用肥料・有機質肥料

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    苗の植え付け

    約1日

    レモンは2〜3年生の接ぎ木苗から育てるのが一般的です。植え付け適期は、寒さが和らぐ3〜4月。寒さに弱いので、寒冷地では鉢植えにして移動できるようにします。鉢は8〜10号以上を選び、柑橘用または水はけと水もちのバランスの良い培養土を使います。

    庭植えは暖地で、日当たりと風通しが良く、冬の冷たい北風が当たりにくい場所を選びます。植え付け時に深植えにせず、接ぎ木部分が土に埋まらないよう浅めに植えます。植え付け後はたっぷり水を与え、支柱を立てて風で揺れないよう固定します。枝に鋭いトゲがあるので、作業時は手袋を着用すると安全です。

    💡寒冷地は移動できる鉢植えで。接ぎ木部分を埋めない浅植えが基本です。

  2. 2

    水やり・施肥

    約365日

    レモンは生育に水と肥料を多く必要とします。鉢植えは特に乾きやすいので、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。夏は乾燥が激しく水切れすると実つきや果実の肥大に響くので、朝のうちにしっかり水やりをします。一方、冬は生育が緩むので水やりを控えめにします。

    肥料を好むため、春(3月)・初夏(6月)・秋(10月)の年3回を目安に、柑橘用肥料や有機質肥料を施します。肥料が不足すると葉色が薄くなり実つきも悪くなります。鉢植えは肥料分が流れやすいので、置き肥と液肥を組み合わせると効果的です。

    💡水と肥料を好みます。鉢は水切れ注意、肥料は年3回が目安です。

  3. 3

    冬の防寒

    約90日

    レモン栽培で最も重要なのが冬越しです。レモンは柑橘の中でも特に寒さに弱く、目安として-3℃を下回ると葉を落としたり枝枯れしたり、最悪枯死することもあります。鉢植えなら、冬は室内の日当たりの良い窓辺や、軒下・玄関など霜や寒風の当たらない場所に取り込みます。

    庭植えの場合は、株全体を不織布や寒冷紗で覆い、株元を腐葉土やわらでマルチングして根を守ります。暖地以外での地植えはリスクが高いので、寒い地域では鉢植えでの移動を前提にするのが安全です。室内に取り込む際は、日照不足と乾燥(暖房)に注意します。

    💡柑橘でも特に寒がり。鉢は冬に取り込み、地植えは不織布で防寒します。

  4. 4

    剪定・害虫対策

    約30日

    剪定は、芽吹き前の3月ごろに行います。混み合った枝、内向きに伸びる枝、枯れ枝、勢いの強すぎる枝(徒長枝)を間引いて、樹の内部まで日と風が通るようにします。風通しが良くなると病害虫も減り、実つきも良くなります。レモンで特に注意したい害虫が、アゲハチョウの幼虫です。

    やわらかい新芽や葉を食べて丸坊主にすることもあるので、新芽の時期は葉をよく観察し、緑や黒の幼虫・卵を見つけたら取り除きます。アブラムシやハダニ、すす病にも注意します。トゲは作業の邪魔になり実も傷つけるので、不要なトゲは切り取っておくと管理が楽になります。

    💡アゲハ幼虫が新芽を食害。観察と捕殺を。剪定は3月、トゲは整理すると安全。

  5. 5

    収穫

    約60日

    レモンは植え付けから2〜3年で実がなり始めます。開花は主に初夏(5月ごろ)で、四季咲き性のため年に複数回咲くこともあります。果実は秋から冬(10〜12月ごろ)にかけて緑色から黄色く色づき、完全に黄色くなったら収穫適期です。皮ごと使う場合は、しっかり黄熟させてから収穫します。

    一方、グリーンレモンとして緑のうちに収穫しても、爽やかな香りが楽しめます。収穫はハサミで枝を切り、トゲで実を傷つけないよう注意します。なお、最初の数年は実つきが不安定で、一年おきに実が多い・少ないを繰り返す「隔年結果」が起きやすいので、なりすぎた年は摘果して負担を減らします。

    💡黄色く熟したら収穫。緑のグリーンレモンも美味。なりすぎは摘果します。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • レモンの苗(接ぎ木)

    2〜3年生苗が育てやすい。

    2,000〜5,000円
  • 柑橘・果樹用培養土

    水はけと水もちの良いもの。

    500〜1,500円
  • 大型鉢(8〜10号)

    移動できるサイズ。

    1,500〜4,000円
  • 柑橘用肥料 (任意)

    年3回の施肥に。

    500〜1,200円
初期費用の目安(必須のみ) 4,000〜10,500円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

時々

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

害虫

ハダニ

時々

症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。

予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。

対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。

害虫

ヨトウムシ

よく発生

症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。

予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。

対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。

Harvest

収穫の情報

収穫までの年数
植え付けから2〜3年
受粉樹
不要
収穫量の目安
成木1本で数十〜100個以上
樹の寿命
常緑樹(数十年)
剪定時期
芽吹き前の3月ごろ

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 冬の寒さで落葉・枯死

冬に葉を落とし、枝枯れや枯死を起こします。

原因: 柑橘の中でも特に弱い耐寒性(-3℃以下で被害)。

対策: 鉢は冬に取り込み、庭植えは不織布とマルチで防寒します。

⚠ アゲハ幼虫の食害

新芽や葉が食べられ丸坊主になります。

原因: アゲハチョウの産卵・幼虫。

対策: 新芽期に葉を観察して捕殺、必要なら防虫ネットを使います。

⚠ 隔年結果・実つき不良

一年おきに豊作と不作を繰り返します。

原因: なりすぎによる株の消耗、施肥・剪定不足。

対策: なりすぎた年は摘果し、年3回の施肥と適切な剪定で整えます。

FAQ

よくある質問

なります。レモンは自家結実性があるため、受粉樹を用意しなくても1本で結実します。ただし開花期に訪花昆虫が少ないと結実しにくいので、人工授粉を補助すると確実です。

レモンは柑橘の中でも特に寒さに弱く、-3℃以下で傷みます。鉢植えは冬に室内や軒下へ取り込み、庭植えは不織布で覆い株元をマルチングして防寒します。

アゲハチョウの幼虫の食害です。新芽の時期に葉や茎をよく観察し、緑や黒の幼虫・卵を見つけたら取り除きます。被害が大きいときは防虫ネットも有効です。

一年おきに豊作・不作を繰り返す「隔年結果」です。実がなりすぎた年に摘果して株の負担を減らし、施肥と剪定を適切に行うと安定しやすくなります。

できます。むしろ寒さ対策で移動できる鉢植えが家庭では安心です。8〜10号以上の鉢に植え、水切れと肥料切れに注意し、年3回施肥します。

秋から冬に緑から黄色く色づき、完全に黄色くなったら収穫適期です。皮ごと使うなら黄熟させ、緑のグリーンレモンとして早採りしても香りが楽しめます。

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