ボリジ
Borago officinalis Borage
ボリジは、星形の青い小花を下向きにうつむいて咲かせる、可憐で人気の高いハーブです。花の形から英語では「スターフラワー」とも呼ばれ、和名は瑠璃...
かんたんに言うと
ボリジ(ルリジサ)は星形の青い花が咲く食用にもなるハーブ。花や若葉はキュウリ風味でサラダや花の砂糖漬けに。丈夫でこぼれ種で増え、ミツバチを呼ぶコンパニオンプランツにも向きます。
Profile
基本情報
ボリジは、星形の青い小花を下向きにうつむいて咲かせる、可憐で人気の高いハーブです。花の形から英語では「スターフラワー」とも呼ばれ、和名は瑠璃(るり)色の花にちなんで「ルリジサ」。澄んだ青い花は、咲き始めはピンクがかり、やがて鮮やかな青へと変化するのも魅力です。
花も葉もキュウリに似たさわやかな風味をもち、若葉はサラダやスープに、花は砂糖漬けにしてお菓子の飾りにしたり、ドリンクやサラダに浮かべたりと、エディブルフラワー(食用花)として楽しめます。地中海沿岸が原産の一年草で、こぼれ種でよく増えるほど丈夫。
日当たりと水はけのよい場所を好み、草丈は50〜80cmほどに育ち、株全体が白い剛毛に覆われたワイルドな姿になります。みつ源として優秀で、ミツバチをはじめ訪花昆虫がよく集まるため、コンパニオンプランツとして家庭菜園に植えると、受粉を助けて野菜の実つきをよくする効果も期待できます。
トマトやイチゴのそばに植えるのが定番です。タネからよく育ち、手間がかからないので、ハーブ栽培の入門にもおすすめ。青い星形の花が涼しげに咲く姿は、ハーブガーデンを明るく彩ってくれます。青い星形の花が涼しげに咲き、料理にも受粉にも役立つ、一鉢あると便利なハーブです。
💡豆知識
ボリジは古くから「勇気をもたらすハーブ」として知られ、古代ローマの博物学者プリニウスや中世のヨーロッパでは、ワインに浮かべて飲むと憂うつを払い、勇気がわくと信じられていました。「I, borage, bring courage(我ボリジ、勇気をもたらす)」という古い言い回しも残っています。
実際に、出征する騎士にボリジの花を添えた飲み物を贈ったという逸話もあり、花言葉にも「勇気」「心変わり」などが残ります。星形の青い花は、聖母マリアのマントの色を思わせるとして、宗教画にも描かれてきました。咲き進むにつれて花色がピンクから青へ変わるのは、花に含まれる色素がpH(酸性度)の変化で色を変えるためで、これはアジサイの色変わりと同じ原理です。種子から採れる「ボラージオイル(ボリジ油)」はγ-リノレン酸を豊富に含み、美容や健康のサプリメントとしても利用されています。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 4月は種まき | 9月は種まき | ||||||||||
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 種まき | 4月は種まき | 9月は種まき | ||||||||||
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 種まき | 4月は種まき | 9月は種まき | ||||||||||
| 植え付け | 5月は植え付け | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 収穫 | 7月は収穫 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 6月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 40〜80cm
- 株張り
- 30〜50cm
- 花のサイズ
- 直径2〜2.5cmの星形花
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -5℃
- 耐暑温度
- 32℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 表面が乾いたら与える。過湿を避ける。
- 肥料
- 緩効性化成肥料・液体肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
種まき・苗の植え付け
約14日ボリジは種からよく育つので、種まきから育てるのが手軽でおすすめです。タネまきの適期は、春(4〜5月)か秋(9〜10月)。発芽適温は20度前後です。ボリジは直根性で移植をやや嫌うので、花壇やプランターに直接まく「直まき」が向いています。種は大きめで扱いやすく、1〜2cmほど覆土します。
発芽まで乾かさないように管理すれば、よく発芽します。市販の苗から始める場合も、根鉢を崩さないようそっと植え付けます。植え場所は、日当たりと水はけのよい場所を選びます。ボリジは大きく育つので、株間を30〜40cmほど広めにあけます。やせ地でもよく育つので、特別肥沃な土でなくてもかまいません。コンパニオンプランツとして使うなら、トマトやイチゴ、ウリ科野菜のそばに植えると、ミツバチを呼んで受粉を助けます。
💡直まきが向きます。大きく育つので株間は広めにとります。
-
2
日当たりと水やり
約60日ボリジは日光を好み、日当たりのよい場所でよく茂って花つきもよくなります。一日を通して日が当たる場所に置きましょう。半日陰でも育ちますが、花数は日なたのほうが多くなります。水やりは、乾燥にも比較的強いので控えめでよく、土の表面が乾いたら与えます。
過湿を嫌うので、常に湿った状態にならないよう水はけを確保します。地植えで根づいた株は、乾燥が続くとき以外は水やりがほとんど不要なほど丈夫です。肥料は、やせ地でも育つ植物なので、多肥は不要。生育期に緩効性肥料を少量施すか、薄い液体肥料を時々与える程度で十分です。
与えすぎると葉ばかり茂って軟弱になり、倒れやすくなります。丈夫で手間がかからないので、ほとんど放任に近い管理でもよく育ち、初夏から夏にかけて青い星形の花を次々と咲かせます。
💡日当たりよく、水も肥料も控えめに。丈夫でほぼ放任で育ちます。
-
3
支柱と倒伏対策
約30日ボリジは生育旺盛で、草丈が50〜80cmほどに大きく育ち、株全体が横にも広がります。茎は中空でやわらかく、花や葉の重みや雨風で倒れやすいので、必要に応じて支柱を添えたり、まわりの植物で支えたりすると、姿よく保てます。とくに肥料を与えすぎて軟弱に育つと倒れやすくなるので、肥料は控えめにして、がっしりした株に育てることが倒伏予防になります。
混み合って茂ってきたら、込み入った部分の茎葉を間引いて風通しをよくすると、蒸れやうどんこ病を防げます。間引いた若葉は収穫物として利用できます。株が大きくなりすぎて扱いにくい場合は、若いうちに茎の先端を摘む摘心をして、枝分かれさせてコンパクトにまとめる方法もあります。ワイルドに茂る姿もボリジの魅力なので、スペースに合わせて管理しましょう。
💡大きく茂り倒れやすいので支柱を。肥料控えめでがっしり育てます。
-
4
花と葉の収穫・利用
約60日ボリジは、花も若葉も食用(エディブル)にできるのが大きな魅力です。花は、咲いたものを必要なときに摘み取ります。星形の青い花は、サラダやスープ、ドリンクに浮かべたり、卵白と砂糖でコーティングする「砂糖漬け(クリスタリゼ)」にしてケーキやお菓子の飾りにしたりと、料理を華やかに彩ります。
キュウリのようなさわやかな風味です。若葉は、やわらかいうちに摘み取り、刻んでサラダやスープ、飲み物の風味づけに使います。育つと葉に剛毛が増えて口当たりが悪くなるので、食べるなら若い葉を選びます。収穫を兼ねて花がらや古い葉を整理すると、株が次々と新しい花を咲かせ、長く楽しめます。
なお、ボリジは微量のアルカロイドを含むため、葉を大量に長期間食べ続けるのは避け、彩りや風味づけとして適量を楽しむのがよいとされています。
💡花と若葉を食用に。花は砂糖漬けやサラダに。葉は若いうちに収穫します。
-
5
こぼれ種と片づけ
約14日ボリジは一年草で、花が終わると種をつけて枯れていきます。ボリジの大きな特徴は、こぼれ種で非常によく増えること。花後に種をこぼれるままにしておくと、翌春や秋に自然に発芽して、手をかけずとも新しい株が育ちます。一度植えれば、毎年同じあたりにボリジが咲く、という楽しみ方もできます。
逆に、増えすぎを防ぎたい場合や、場所を移したい場合は、種が熟して落ちる前に花茎を片づけます。種を採りたい場合は、花後にできる種が熟して黒っぽくなったら採取し、紙袋などに入れて涼しい場所で保存します。生育旺盛で大株になるので、花期が終わって株が乱れたり、夏の暑さで傷んだりしたら、抜き取って片づけます。引き抜いた株は、緑肥として土に漉き込んだり、堆肥にしたりして活用できます。
💡こぼれ種でよく増えます。増やしたくないなら種が落ちる前に片づけます。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓250〜500円
ボリジの種
直まき向き。春・秋まき。
-
○250〜500円
ボリジの苗 (任意)
根鉢を崩さず植える。
-
✓400〜1,000円
ハーブ・草花用培養土
やせ地でも育つが市販培養土が手軽。
-
○300〜800円
支柱 (任意)
倒伏防止に。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
よく発生症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
うどんこ病
時々症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。
予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。
対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 21kcal
- ビタミンC
- 35mg
- ビタミンA
- 233μg
- ビタミンK
- 0μg
- 葉酸
- 13μg
- 鉄
- 3.3mg
- カルシウム
- 93mg
- カリウム
- 470mg
- 食物繊維
- 0g
旬・味: 初夏が花と若葉の収穫期。花も葉もキュウリに似たさわやかな風味。花はエディブルフラワー。
保存: 花は摘んですぐ使うか、砂糖漬けにして保存。若葉は湿らせた紙に包み冷蔵で早めに使う。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 倒れて姿が乱れる
大きく茂った株が倒れます。
原因: 草丈が高く茎が柔らかい、肥料過多による軟弱化。
対策: 支柱を添え、肥料を控えめにします。間引いて風通しをよくします。
⚠ こぼれ種で増えすぎる
翌年あちこちから芽が出て増えすぎます。
原因: こぼれ種でよく繁殖する性質。
対策: 種が落ちる前に花茎を片づけ、不要な芽は抜き取ります。
⚠ うどんこ病・アブラムシ
葉が白くなったり新芽に虫が群がります。
原因: 蒸れ、風通しの悪さ。
対策: 混み合った部分を間引いて風通しをよくし、被害部を除去します。
FAQ
よくある質問
とても育てやすいハーブです。タネからよく育ち、やせ地でも丈夫で、こぼれ種で増えるほど手間がかかりません。日当たりと水はけを確保すれば、ほぼ放任でも青い花を次々と咲かせます。
食べられます。星形の青い花はサラダやドリンクに浮かべたり、砂糖漬けにしてお菓子の飾りにしたりできます。若葉はキュウリ風味でサラダやスープに。ただし微量のアルカロイドを含むため、葉の大量・長期摂取は避け、適量を楽しみます。
なります。ボリジはミツバチなど訪花昆虫をよく呼ぶので、トマトやイチゴ、ウリ科野菜のそばに植えると受粉を助け、実つきをよくする効果が期待できます。家庭菜園の定番の組み合わせです。
ボリジの花は咲き始めがピンクがかり、やがて青へと変化します。これは花の色素がpH(酸性度)の変化で色を変えるためで、アジサイの色変わりと同じ原理です。1株で2色が楽しめる魅力でもあります。
大きく育ち茎がやわらかいため倒れやすいです。支柱を添えるか、肥料を控えめにしてがっしりした株に育てると倒伏しにくくなります。混み合った部分を間引いて風通しをよくするのも有効です。
こぼれ種でよく増えるので、放っておくと毎年あちこちから芽が出ます。増やしたくない場合は、種が熟して落ちる前に花茎を片づけましょう。一定の場所で毎年楽しみたいなら、こぼれ種に任せるのもおすすめです。
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