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植物図鑑
🫐
赤く色づいた丸い実をつけたジューンベリー
🫐 果樹

ジューンベリー

Amelanchier Juneberry (Serviceberry)

初心者向け 難易度1(5段階中): 初心者向け 💰 苗は1500〜6000円

ジューンベリーは、春の白い花、初夏の赤い実、そして秋の紅葉と、一年を通して四季の移ろいを楽しめる、庭木として大人気の果樹です。名前のとおり、...

かんたんに言うと

ジューンベリーは、春の白花・初夏の赤い実・秋の紅葉を楽しめる人気の庭木果樹。6月ごろ甘い実が熟し、ジャムやお菓子に。寒さに強く丈夫で病害虫も少なく、1本でも実がなりやすいので初心者向き。日当たりのよい場所を好みます。

Profile

基本情報

ジューンベリーは、春の白い花、初夏の赤い実、そして秋の紅葉と、一年を通して四季の移ろいを楽しめる、庭木として大人気の果樹です。名前のとおり、6月(June)ごろに、ブルーベリーのような、まん丸な実が、赤から濃い紫色へと熟し、甘くてやさしい味わいで、生食はもちろん、ジャムやお菓子、果実酒にして楽しめます。

実だけでなく、見た目の美しさも大きな魅力。春には、枝いっぱいに、白い清楚な花が咲き、初夏には赤い実、夏は涼しげな緑の葉、そして秋には、葉が赤やオレンジに美しく紅葉します。落葉樹で、すっきりとした自然な樹形に育つので、シンボルツリーや、庭のアクセントとして、新築の庭などに、よく植えられる人気の木です。

原産は北アメリカで、バラ科の落葉樹。寒さに非常に強く、暑さにもある程度耐え、病害虫も比較的少なく、丈夫で育てやすいのが、家庭果樹としてうれしいところ。1本でも実がなりやすく(自家結実性)、特別な手入れをしなくても、植えて数年で、たくさんの実を収穫できます。

日当たりのよい場所を好みますが、半日陰でもある程度育ち、土質もあまり選びません。早く育って、実つきもよく、花も紅葉も楽しめる、まさに「いいことづくめ」の、初心者にもおすすめの庭木果樹です。

バラ科
分類
果樹 / ベリー類
原産地
北アメリカ、ヨーロッパ
別名
ジューンベリー、アメリカザイフリボク、サービスベリー、アメランチェル
適期
植え付けは12月
価格目安
苗は1500〜6000円

💡豆知識

ジューンベリーは、見た目も実も楽しめる「いいとこどり」の庭木として、近年とても人気が高まり、新築の家のシンボルツリーの定番のひとつになっています。「ジューンベリー」は、6月(June)に実が熟すことからの呼び名で、属名のアメランキア(Amelanchier)や、和名の「アメリカザイフリボク」でも呼ばれます。

英名の「サービスベリー(Serviceberry)」には、いくつかの説があり、春のこの花が咲くころに、雪が解けて、教会の礼拝(サービス)が再開できた、という説などが伝えられています。北アメリカの先住民は、この実を、乾燥させて、保存食や、ペミカン(干し肉と木の実を混ぜた保存食)の材料にしていたといわれ、栄養豊富な実として、古くから利用されてきました。

ジューンベリーの実は、熟すと、鳥たちの大好物。せっかくの実を、鳥に食べられてしまうことも多いので、収穫したい場合は、実が色づいたら、ネットをかけるなどの対策をします。逆にいえば、鳥を庭に呼びたい人には、うれしい木でもあります。春の花、初夏の実、秋の紅葉と、一年を通して、暮らしに季節の彩りを運んでくれる、魅力あふれる果樹です。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
12月は植え付け
開花
4月は開花
収穫
6月は収穫
剪定
1月は剪定
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
12月は植え付け
開花
4月は開花
収穫
6月は収穫
剪定
1月は剪定
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
12月は植え付け
開花
4月は開花
収穫
6月は収穫
剪定
1月は剪定

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 初心者向け
収穫・開花の早さ
手軽さ(コスト) やや高め

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
200〜500cm
株張り
150〜400cm
花のサイズ
白い小花が春に枝いっぱいに咲く
実のサイズ
直径1cmほどの丸い実(赤→濃紫)

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
-20℃
耐暑温度
35℃
土壌pH
5.5〜7.0
水やり
植え付け後〜根づくまではしっかり。根づけば乾燥時に与える程度。
肥料
緩効性化成肥料・有機質肥料(寒肥)

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    植え付け

    約14日

    ジューンベリーの植え付けの適期は、落葉している休眠期、11月〜翌3月ごろ。とくに、寒さの厳しい時期を避けた、晩秋か早春が、根づきやすくおすすめです。ポット苗なら、真夏と真冬を避ければ、ほぼ一年中植えられます。植え付け場所は、日当たりのよい場所が理想的。

    日がよく当たると、花つき・実つきがよく、紅葉も美しくなります。半日陰でも育ちますが、実つきや紅葉は、日当たりのよい場所にやや劣ります。ジューンベリーは、大きく育つと、樹高3〜5mほどの木になるので、植え場所には、十分なスペースを確保します。

    シンボルツリーとして、家の前や庭の中心に植えると、四季の変化を楽しめます。土質は、あまり選びませんが、水はけと、適度な水もちのある土が向きます。植え付け前に、植え穴に、堆肥や腐葉土をすき込んで、ふかふかの土をつくっておくと、根づきがよくなります。

    植え付けたら、支柱を立てて、苗が風で揺れて根が動かないように固定し、たっぷりと水を与えます。鉢植えにする場合は、大きめの鉢を使い、根詰まりしたら、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。1本でも実がなりやすいので、1本から始められます。

    💡落葉期(11〜3月)に、日当たりのよい広い場所へ。大きくなるのでスペース確保。支柱で固定しよく水やり。1本でも実る。

  2. 2

    水やりと肥料

    約60日

    ジューンベリーの水やりは、植え付けてから根づくまでの、最初の1年ほどが大切です。この間は、土が乾いたら、たっぷりと水を与えて、根がしっかり張るのを助けます。根づいてしまえば、地植えの木は、基本的に、雨水だけでも育つので、頻繁な水やりは不要。

    ただし、夏に、雨が降らず、極端に乾燥が続くときは、葉がしおれたり、実が落ちたりするので、株元に、たっぷりと水を与えます。鉢植えの場合は、地植えより乾きやすいので、土の表面が乾いたら、こまめに水やりします。肥料は、それほど多くは必要ありません。

    丈夫な木なので、肥料が少なくても育ちますが、実つきをよくし、木を充実させるには、冬(落葉期)に、株元に、堆肥や有機質肥料を施す「寒肥(かんごえ)」を中心に与えます。さらに、花が終わったあとや、収穫後に、お礼肥として、少量の緩効性肥料を与えると、翌年の花芽の充実につながります。

    肥料を与えすぎると、枝葉ばかり茂って、かえって実つきが悪くなることもあるので、控えめを心がけます。ジューンベリーは、手をかけすぎなくても、よく育って、実をつけてくれる、おおらかな木です。

    💡植え付け後1年は乾いたらたっぷり。根づけば雨水中心、夏の乾燥時のみ補う。肥料は冬の寒肥を中心に控えめに。

  3. 3

    剪定で樹形を整える

    約30日

    ジューンベリーは、もともと、すっきりとした自然な樹形に育つので、強い剪定は、あまり必要ありません。基本的には、自然樹形を生かして、伸びすぎた枝や、不要な枝を整える程度で十分です。剪定の適期は、落葉している休眠期、12月〜2月ごろ。葉が落ちて、枝ぶりがよく見える時期に行います。

    剪定では、まず、枯れた枝、内側に向かって伸びる枝、ほかの枝と交差する枝、根元から出る「ひこばえ」など、不要な枝を、付け根から取り除きます。これで、風通しと日当たりがよくなり、病害虫の予防にもなり、実つきもよくなります。混み合った部分は、間引いて、すっきりさせます。

    木が大きくなりすぎて困る場合は、太い枝を切って、高さを抑えますが、ジューンベリーは、自然な樹形が美しいので、刈り込みすぎず、自然な枝ぶりを生かすのがおすすめ。なお、ジューンベリーの花芽は、前年に伸びた枝につくので、強く切りすぎると、翌年の花や実が減ることがあります。

    剪定は、不要な枝を整理する程度にとどめ、樹形を大きく変えたい場合は、数年かけて、少しずつ行うとよいでしょう。鉢植えは、根詰まりを防ぐため、数年に一度、植え替えと合わせて、根と枝を整理します。

    💡落葉期(12〜2月)に、枯れ枝・交差枝・ひこばえなど不要枝を整理する程度。自然樹形を生かす。強剪定は翌年の実が減る。

  4. 4

    実を収穫する・鳥よけ

    約21日

    ジューンベリーは、春に白い花が咲いたあと、初夏(6月ごろ)に、丸い実が実ります。実は、最初は緑色で、やがて赤くなり、さらに熟すと、濃い紫色(赤紫〜黒紫)になります。収穫の適期は、実が、赤を通り越して、しっかり濃い紫色に熟したとき。完熟した実は、甘みが増して、いちばんおいしくなります。

    色づいてから、数日〜1週間ほどで、次々と熟していくので、熟したものから、順に摘み取って収穫します。手で軽くつまんで、ぽろっと取れるくらいが、食べごろです。収穫した実は、生食はもちろん、ジャムや、お菓子(マフィン、パイ、タルトなど)、果実酒、ソースなどに利用できます。

    とれたての甘酸っぱい実は、家庭果樹ならではの味わいです。ただし、ここで大きな問題が「鳥」。ジューンベリーの熟した実は、鳥たちの大好物で、油断していると、熟すそばから、ヒヨドリやムクドリなどに、食べ尽くされてしまうことも、珍しくありません。確実に収穫したい場合は、実が色づき始めたら、木全体に、防鳥ネットをかけるのが、いちばん確実な対策です。

    あるいは、鳥との分け合いと割り切って、自然に楽しむのも、ひとつの考え方。日当たりよく育てた木は、たくさんの実をつけるので、対策しだいで、たっぷり収穫を楽しめます。

    💡6月ごろ、実が濃い紫色に完熟したら摘み取る。生食・ジャム・お菓子に。鳥の大好物なので防鳥ネットで対策。

  5. 5

    紅葉と一年の楽しみ・冬越し

    約120日

    ジューンベリーの魅力は、実だけではありません。一年を通して、四季の移ろいを楽しめるのが、この木の大きな魅力です。春(4月ごろ)には、枝いっぱいに、白い清楚な花が咲き、新緑とともに、庭をやさしく彩ります。初夏(6月)には、前述の、赤から紫に熟す実。

    夏は、涼しげな緑の葉が、木陰をつくります。そして秋には、葉が、赤・オレンジ・黄色へと、美しく紅葉して、庭に、燃えるような彩りを添えます。この紅葉の美しさも、ジューンベリーが、シンボルツリーとして人気の理由のひとつ。日当たりのよい場所で育てると、紅葉が、より鮮やかになります。

    やがて、葉を落として、冬は、すっきりとした枝姿で休眠します。ジューンベリーは、寒さに非常に強いので、冬越しの心配は、ほとんどありません。地植えなら、防寒も不要で、寒冷地でも、屋外で冬を越せます。落葉期の冬は、前述の剪定や、寒肥を施す、よいタイミング。

    鉢植えも、屋外で冬を越せます。こうして、ジューンベリーは、植えて数年で大きく育ち、毎年、春の花、初夏の実、秋の紅葉と、暮らしに、四季の彩りを運んでくれる、長く付き合える庭木果樹です。手間が少なく、見て楽しい、食べておいしい、初心者にこそおすすめの一本です。

    💡春の花・初夏の実・秋の紅葉と四季を楽しめる。寒さに非常に強く冬越しは容易。落葉期に剪定・寒肥を。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • ジューンベリーの苗木

    落葉期に出回る。シンボルツリー用の大苗も。

    1,500〜6,000円
  • 堆肥・腐葉土(土づくり) (任意)

    植え穴に混ぜて根づきをよくする。

    400〜1,200円
  • 支柱 (任意)

    植え付け直後の苗の固定に。

    300〜1,500円
  • 防鳥ネット (任意)

    実を鳥から守る。収穫したい場合に必須。

    500〜2,000円
初期費用の目安(必須のみ) 1,500〜6,000円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

まれ

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

害虫

ヨトウムシ

まれ

症状: 葉に大きな食害痕、株元の地中に潜む。

予防: 防虫ネットで産卵を防ぐ。

対処: 夜間または株元を掘って捕殺、薬剤を使用。

Harvest

収穫の情報

収穫までの年数
苗木から2〜3年で実がなり始める
受粉樹
不要
収穫量の目安
成木1本で数百g〜数kg(樹の大きさによる)
樹の寿命
落葉小高木(数十年)
剪定時期
落葉期(12〜2月)の不要枝の整理

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 熟した実が鳥に食べられる

収穫前に実が鳥に食べ尽くされます。

原因: 熟した実が鳥の大好物のため。

対策: 実が色づき始めたら木全体に防鳥ネットをかけます。

⚠ 日照不足で実つき・紅葉が悪い

花や実が少なく、紅葉も冴えません。

原因: 日当たり不足。

対策: できるだけ日当たりのよい場所に植えます。

⚠ 強剪定で翌年の実が減る

剪定後、花や実が少なくなります。

原因: 前年枝につく花芽を、強く切りすぎた。

対策: 剪定は不要枝の整理程度にとどめ、樹形変更は数年かけて少しずつ行います。

FAQ

よくある質問

はい、ジューンベリーは寒さに強く丈夫で、病害虫も少なく、1本でも実がなりやすい、初心者にとても向いた庭木果樹です。日当たりのよい場所に植えれば、特別な手入れをしなくても、数年で花・実・紅葉を楽しめます。手間が少なく、見て楽しい、食べておいしい、おすすめの一本です。

はい、ジューンベリーは1本でも実がなりやすい(自家結実性がある)ので、1本から始められます。ただし、近くに別の株があると、受粉がより確実になり、実つきがよくなることもあります。まずは1本植えて、日当たりよく育てれば、数年で収穫を楽しめます。

名前のとおり、6月ごろが収穫期です。実は緑→赤→濃い紫色へと熟し、しっかり濃い紫色になって甘みが増したころが食べごろ。熟したものから順に摘み取ります。生食のほか、ジャムやお菓子、果実酒に利用できます。植えてから数年で、たくさん実るようになります。

ジューンベリーの熟した実は鳥の大好物で、油断すると食べ尽くされます。確実に収穫したい場合は、実が色づき始めたら、木全体に防鳥ネットをかけるのが、いちばん確実です。逆に、鳥を庭に呼びたい人には、にぎわいをもたらす木でもあるので、分け合うのもひとつの楽しみ方です。

ジューンベリーは自然な樹形が美しいので、強い剪定は不要です。落葉期(12〜2月)に、枯れ枝・交差枝・ひこばえなど不要な枝を整理する程度で十分。花芽は前年枝につくので、強く切りすぎると翌年の実が減ります。自然な枝ぶりを生かし、大きさを抑えたい場合は数年かけて少しずつ整えます。

はい、ジューンベリーは秋に、葉が赤・オレンジ・黄色に美しく紅葉します。春の白花、初夏の実とあわせて、一年を通して四季の移ろいを楽しめるのが、シンボルツリーとして人気の理由です。日当たりのよい場所で育てると、紅葉がより鮮やかになります。

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