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植物図鑑
🫐
黒く熟したブラックベリーの実
🫐 果樹

ブラックベリー

Rubus fruticosus Blackberry

初心者向け 難易度1(5段階中): 初心者向け 💰 苗は1000〜3000円

ブラックベリーは、つる性の枝に黒く熟した甘酸っぱい実をたくさんつける、家庭向きの育てやすいベリー類です。ラズベリーと同じキイチゴ(ラズベリー...

かんたんに言うと

ブラックベリーは黒く甘酸っぱい実をたくさんつける丈夫なベリー。1本で実り病害虫も少なく初心者向き。つるをフェンスに誘引し、2年目の枝に実がつく性質を生かして育てます。

Profile

基本情報

ブラックベリーは、つる性の枝に黒く熟した甘酸っぱい実をたくさんつける、家庭向きの育てやすいベリー類です。ラズベリーと同じキイチゴ(ラズベリーの仲間=Rubus属)の一種で、初夏から夏にかけて、赤から黒へと色づくつやのある実を次々と収穫できます。

生食はもちろん、ジャムやソース、果実酒、お菓子の材料として大活躍。実には抗酸化成分のアントシアニンが豊富で、健康・美容面でも注目されています。非常に丈夫で生育旺盛、やせ地でもよく育ち、病害虫も少なめなので、果樹のなかでもとくに初心者向き。多くの品種が1本で実がなる「自家結実性」をもつため、受粉樹を用意しなくても収穫できるのも大きな利点です。

トゲのある品種が一般的ですが、扱いやすい「トゲなし品種(ソーンレス)」も人気。長く伸びるつる(シュート)をフェンスやトレリス、支柱に誘引して育てます。鉢植えでもベランダで栽培でき、コンパクトに仕立てられます。実は2年目の枝(前年に伸びた枝)につくという性質を理解して剪定するのが、たくさん収穫するコツ。

手間が少なく実りが多い、家庭果樹の入門にぴったりのベリーです。手間が少なく実りが多いので、果樹栽培の入門にもぴったりの育てやすいベリーです。

バラ科
分類
果樹 / ベリー類
原産地
ヨーロッパ、北アメリカ
別名
西洋ヤブイチゴ、ブラックベリー、デューベリー
適期
植え付けは12月
価格目安
苗は1000〜3000円

💡豆知識

ブラックベリーは、ヨーロッパや北アメリカの野山に自生する「ブランブル(bramble)」と呼ばれるキイチゴの仲間を改良したもので、欧米では古くから野生の実を摘んで食べる、なじみ深い果実です。イギリスでは秋にブラックベリー摘みを楽しむ習慣があり、童話や文学にもしばしば登場します。

一方で、その旺盛すぎる繁殖力から、原産地以外では「侵略的な雑草」として扱われる地域もあり、生命力の強さがうかがえます。よく似たラズベリーとの大きな違いは、収穫した実の中心(芯)の有無。ラズベリーは熟すと芯が枝に残って実だけがすっぽり外れますが、ブラックベリーは芯ごと実が取れるため、果実の中心が詰まっています。

また、ブラックベリーは赤い未熟果から黒い完熟果へと色が変わり、完全に黒くつやが出てやわらかくなったものが最も甘くなります。赤いうちは酸っぱいので、しっかり黒く熟してから収穫するのが、おいしく食べるポイントです。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
12月は植え付け
開花
5月は開花
収穫
7月は収穫
剪定
8月は剪定
追肥
1月は追肥
病害虫注意
6月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
12月は植え付け
開花
5月は開花
収穫
7月は収穫
剪定
8月は剪定
追肥
1月は追肥
病害虫注意
6月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
12月は植え付け
開花
5月は開花
収穫
7月は収穫
剪定
8月は剪定
追肥
1月は追肥
病害虫注意
6月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 初心者向け
収穫・開花の早さ 早い
手軽さ(コスト) 高め

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
100〜300cm
株張り
100〜300cm
花のサイズ
直径2〜3cmの白・淡紅花
実のサイズ
長さ2〜4cm

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
-20℃
耐暑温度
38℃
土壌pH
5.5〜6.5
水やり
地植えは根づけば乾燥時に。鉢植えは表面が乾いたらたっぷり。
肥料
果樹用肥料・有機質肥料

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    苗の植え付け

    約7日

    ブラックベリーは苗から育てます。多くの品種が1本で実がなる自家結実性をもつので、受粉樹は不要で、苗1本から収穫を始められます。トゲのある品種が一般的ですが、扱いやすい「トゲなし(ソーンレス)品種」も人気なので、好みで選びます。植え付け適期は、落葉している休眠期の11〜3月(厳寒期は避ける)。

    日当たりと水はけのよい場所を選びます。ブラックベリーは丈夫でやせ地でもよく育ちますが、日当たりがよいほど実つきがよくなります。庭植えは、つるが長く伸びるので、フェンスやトレリスのそばなど誘引できる場所に、堆肥を混ぜて植え付けます。鉢植えは8〜10号以上の鉢に培養土で植え、支柱を立てます。植え付け後はたっぷり水を与えます。繁殖力が旺盛で地下茎で広がる品種もあるので、広げたくない場合は鉢植えや根域制限が向きます。

    💡1本で実ります。トゲなし品種が扱いやすい。誘引できる場所に植えます。

  2. 2

    つるの誘引

    約90日

    ブラックベリーは、春から夏にかけて、その年に伸びる新しいつる(シュート)を勢いよく伸ばします。このつるは長く、品種によっては2〜3m以上にもなるので、フェンスやトレリス、支柱、ワイヤーなどに誘引して這わせます。つるを地面に放置すると、実が汚れたり病気が出たりするうえ、作業もしにくくなるので、伸びたつるは随時、支えに沿わせて結びつけていきます。

    ここで大切なのが、ブラックベリーの実は「2年目の枝(前年に伸びたつる)」につくという性質です。つまり、今年伸びる新しいつるは、来年実をつける枝になります。そこで、今年実をつけている枝(昨年伸びた枝)と、今年新しく伸びるつるを、左右に分けるなど分けて誘引すると、収穫も剪定も管理しやすくなります。トゲのある品種は、誘引作業の際に手袋と長袖で手を保護します。

    💡つるをフェンス等に誘引。実は前年枝につくので新旧の枝を分けて管理します。

  3. 3

    日当たり・水やり・施肥

    約120日

    ブラックベリーは日光を好み、日当たりのよい場所でよく育って甘い実をつけます。水やりは、庭植えで根づいた株は乾燥が続くとき以外は基本的に不要なほど丈夫です。鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷり与え、実が育つ初夏は水切れに注意します。肥料は、丈夫でやせ地でも育つので多くは必要ありません。

    落葉期の冬に寒肥として有機質肥料を施すのを基本に、収穫後にお礼肥を与える程度で十分です。チッ素肥料を与えすぎると、つるや葉ばかり茂って実つきが悪くなるので控えめにします。ブラックベリーはラズベリーと同様、やや酸性の土を好みます。生育は非常に旺盛で、放っておくとどんどん広がるので、伸びすぎたつるの整理や、地下から出る不要な新芽(吸枝)の除去をしながら、株の大きさをコントロールします。

    💡日当たりよく、水・肥料は控えめ。チッ素過多は実つきを落とします。

  4. 4

    開花と収穫

    約45日

    初夏(5〜6月ごろ)、前年に伸びた枝に、白や淡いピンクの花を咲かせます。自家結実性なので1本でも自然に実がつき、花の後に実が育ち始めます。実は最初は赤く、やがて赤紫から黒へと色が変わっていきます。収穫の最大のポイントは、しっかり黒く熟すまで待つこと。

    赤いうちや、黒くなりたてで硬いうちは酸っぱく、完全に黒くつやが出て、触れるとやわらかく、軽く引くと簡単に外れるようになったものが、最も甘くおいしい完熟です。完熟した実は傷みやすいので、こまめに収穫します。収穫期は品種によりますが、初夏から夏にかけて、次々と熟していくので、長く収穫を楽しめます。

    採れたての完熟ブラックベリーは甘酸っぱく格別。たくさん採れたら、ジャムやソース、果実酒、冷凍保存にして楽しめます。トゲのある品種は収穫時も手袋があると安心です。

    💡完全に黒くやわらかく熟したものが甘い。赤いうちは酸っぱいので待ちます。

  5. 5

    収穫後の剪定

    約14日

    ブラックベリーの剪定は、「実は2年目の枝につき、実をつけた枝はその後枯れる」という性質を理解することが鍵です。つまり、今年実をつけ終わった古い枝は、翌年はもう実をつけずに枯れていくので、収穫が終わったら株元から切り取って整理します。一方、今年新しく伸びたつるは、来年実をつける枝なので、これを残してフェンスなどに誘引しておきます。

    この「実った古い枝を切り、新しいつるを残す」剪定を毎年行うことで、株がすっきりと保たれ、毎年安定して収穫できます。剪定は、収穫終了後の夏〜秋、または落葉後の冬に行います。あわせて、混み合った部分や細い弱い枝、地下から離れた場所に出る不要な新芽(吸枝)も整理して、株の広がりを抑え、風通しをよくします。トゲのある品種の剪定は、手袋と長袖、厚手の服装で安全に作業します。

    💡実った古い枝は切り、新しいつるを残すのが毎年よく実らせるコツです。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • ブラックベリーの苗

    1本で実る。トゲなし品種が扱いやすい。

    1,000〜3,000円
  • 支柱・トレリス・フェンス

    つるを誘引するために必要。

    500〜2,500円
  • 果樹用培養土

    やや酸性の水はけのよい土。

    500〜1,200円
  • 果樹用肥料・有機質肥料 (任意)

    寒肥とお礼肥に。控えめでよい。

    500〜1,200円
初期費用の目安(必須のみ) 2,000〜6,700円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

時々

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

害虫

ハダニ

時々

症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。

予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。

対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。

Harvest

収穫の情報

収穫までの年数
苗木から2〜3年で本格収穫
受粉樹
不要
収穫量の目安
成株1本で数百〜千個以上
樹の寿命
つる性低木(10〜15年)
剪定時期
収穫後(夏〜秋)または落葉期の剪定

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ つるや葉ばかりで実が少ない

つるはよく伸びるのに実が少ないです。

原因: チッ素肥料の与えすぎ、日照不足、実のつく前年枝を切ってしまった。

対策: 施肥を控え、日当たりを確保。2年目の枝を残す剪定にします。

⚠ 実が酸っぱい

収穫した実が酸っぱいです。

原因: 熟す前の早採り。

対策: 完全に黒くつやが出てやわらかく、簡単に外れるまで待って収穫します。

⚠ 広がりすぎて手に負えない

つるや地下茎が旺盛に広がります。

原因: 繁殖力の強さ。

対策: 不要な吸枝を除去し、鉢植えや根域制限で広がりを抑えます。

FAQ

よくある質問

なります。ブラックベリーの多くの品種は1本で実がなる自家結実性をもつため、受粉樹は不要で、苗1本から収穫を始められます。初心者にも育てやすい果樹です。

とても育てやすい果樹です。非常に丈夫で生育旺盛、やせ地でもよく育ち、病害虫も少なめ。1本で実るので、つるの誘引と剪定さえ覚えれば、初心者でもたくさん収穫できます。

同じキイチゴの仲間ですが、収穫した実の中心(芯)が違います。ラズベリーは芯が枝に残り実が空洞ですが、ブラックベリーは芯ごと取れて中心が詰まっています。ブラックベリーは黒く、ラズベリーは赤い実が一般的です。

ブラックベリーは2年目の枝に実がつき、実った枝はその後枯れます。収穫が終わった古い枝は株元から切り取り、今年伸びた新しいつるを残して誘引します。これを毎年繰り返すと安定して収穫できます。

しっかり黒く熟すまで待ちます。赤いうちや黒くなりたてで硬いうちは酸っぱく、完全に黒くつやが出てやわらかく、軽く引くと簡単に外れるものが最も甘い完熟です。完熟果は傷みやすいのでこまめに収穫します。

育てられます。8〜10号以上の鉢に支柱を立てて誘引すれば、ベランダでもコンパクトに栽培できます。繁殖力が旺盛で地下茎で広がる品種もあるので、広げたくない場合はむしろ鉢植えが向いています。

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