センペルビウム
Sempervivum Sempervivum / Houseleek
センペルビウムは、小さな葉が、整然と重なる、幾何学的に美しいロゼットと、子株を、ぐるりと従えて、こんもりと群生する姿が魅力の、たいへん丈夫な...
かんたんに言うと
センペルビウム(巻絹)は、幾何学的なロゼットと子株の群生が美しい、極めて丈夫な多肉植物。多肉では珍しく耐寒性が非常に高く、屋外で植えっぱなしでも冬を越し、寒さで赤や紫に紅葉します。日光を好み乾燥に強い一方、日本の夏の蒸れだけ注意。子株でどんどんふえます。
Profile
基本情報
センペルビウムは、小さな葉が、整然と重なる、幾何学的に美しいロゼットと、子株を、ぐるりと従えて、こんもりと群生する姿が魅力の、たいへん丈夫な多肉植物です。エケベリアや、グラプトペタルムと同じ、ロゼットをつくる多肉ですが、センペルビウムの、最大の特徴は、その、ずば抜けた「耐寒性」。
多くの多肉植物が、寒さに弱いなか、センペルビウムは、ヨーロッパの、高山が原産で、マイナス20度を超える寒さや、雪、霜にも耐える、極めて丈夫な性質をもち、屋外に、植えっぱなしでも、冬を越せる、数少ない多肉植物です。むしろ、寒さに当たると、葉が、赤や、紫、ピンクに、美しく色づき、より、魅力を増します。
代表種の「巻絹(まきぎぬ)」は、ロゼットの先が、白い、クモの巣のような糸で、ふわりと覆われる、独特の姿で、たいへん人気。センペルビウムは、親株の、周りに、ランナー(ほふく茎)を伸ばして、たくさんの子株を、次々と出し、こんもりと、群生して広がる「子持ち(こもち)」の性質があり、その、ふえていく様子も、楽しみのひとつです。
日光を、好み、乾燥に強く、暑さの、ある日本の夏の蒸れだけ、気をつければ、屋外で、ほとんど、ほったらかしでも、丈夫に育ちます。寒さに強く、群生し、紅葉も楽しめる、ロックガーデンや、寄せ植えで、人気の、頼れる多肉植物です。
💡豆知識
センペルビウムの、属名「Sempervivum(センペルビウム)」は、ラテン語の「semper(常に)」と「vivus(生きている)」を、組み合わせた言葉で、「常に生きている」という意味。これは、厳しい寒さや、乾燥にも、枯れずに、たくましく生き続ける、その、強健さに、ちなみます。
英名の「ハウスリーク(Houseleek)」は、ヨーロッパで、古くから、家の、屋根の上に、センペルビウムを植えると、落雷や、火事から、家を守ってくれる、という言い伝えがあったことに、由来します。雷神(らいじん)から、家を守る、魔よけの植物として、屋根や、石垣に植えられてきた、暮らしに、身近な多肉植物だったのです。
日本での、代表種「巻絹(まきぎぬ)」は、ロゼットの、葉先と葉先を、つなぐように、白い、糸(繊毛)が、クモの巣のように、張りめぐらされる、独特の姿が特徴。この、白い糸は、強い日差しや、乾燥から、株を守る役割があるとされ、その、神秘的な美しさから「クモノスバンダイソウ(蜘蛛の巣万代草)」とも呼ばれます。
センペルビウムは、子株を、たくさん出して、群生しますが、おもしろい性質として、花を咲かせた親株は、花後に、枯れてしまう「一稔性(いちねんせい=一度結実すると枯れる)」をもちます。ただし、その前に、たくさんの子株を残しているので、群生は、絶えることなく、世代交代しながら、広がり続けます。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 4月は植え替え | |||||||||||
| 追肥 | 5月は追肥 | 10月は追肥 | ||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え替え | 4月は植え替え | |||||||||||
| 追肥 | 5月は追肥 | 10月は追肥 | ||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え替え | 4月は植え替え | |||||||||||
| 追肥 | 5月は追肥 | 10月は追肥 | ||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 3〜15cm
- 株張り
- 5〜40cm
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -20℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.5
- 水やり
- 土が完全に乾いて数日後に。夏は断水気味、冬も控えめ。
- 肥料
- 多肉植物用肥料・緩効性化成肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
置き場所を決める(日光と屋外向き)
約7日センペルビウムは、ヨーロッパの、高山が原産の、たいへん丈夫な多肉植物で、日光を、好み、屋外で、育てるのに、向いています。よく日に当たると、葉と葉が、きゅっと締まって、整った、美しいロゼットになり、寒い時期には、葉が、赤や、紫、ピンクに、紅葉します。
日照が、不足すると、葉が、間のびして、ロゼットが、ゆるんで、姿が乱れるので、できるだけ、よく日が当たる、明るい場所に置きます。室内よりも、屋外の、日当たりと、風通しのよい場所が、向いており、ベランダや、ロックガーデン(石を組んだ、水はけのよい花壇)で、よく育ちます。
センペルビウムの、いちばんの特徴が、その、ずば抜けた「耐寒性」。マイナス20度を超える寒さや、霜、雪にも耐えるので、多肉植物としては、めずらしく、屋外に、植えっぱなしでも、冬を越せます。むしろ、寒さに当たることで、紅葉が、美しくなります。一方、センペルビウムが、唯一、苦手とするのが、日本の、高温多湿の「夏」。
蒸れに弱いので、真夏は、風通しのよい、明るい場所で、なるべく涼しく、管理します。雨が、当たり続ける場所は、過湿で、蒸れやすいので、長雨のときは、雨の、当たりにくい、軒下などに、移すと、安心です。寒さに強く、屋外向きの、頼れる多肉です。
💡日光を好み屋外向き。耐寒性が非常に高く植えっぱなしで越冬・紅葉する。唯一の弱点は日本の夏の蒸れ→真夏は風通しよく涼しく。
-
2
水やり(乾かし気味・夏は控える)
約30日センペルビウムは、葉に、水をためる、多肉植物なので、乾燥に、非常に強く、水やりは、控えめでよいです。水やりは「土が、完全に乾いて、さらに、数日たってから、鉢底から流れ出るまで、たっぷり与える」のが、基本のリズム。受け皿の水は、必ず捨てます。
生育が、旺盛な、春と秋は、土が乾いたら、与えるサイクルで、しっかり、水を与えます。一方、センペルビウムが、苦手な、夏は、水やりに、とくに、注意します。日本の、高温多湿の、真夏は、センペルビウムにとって、いちばん、つらい時期で、水を、与えすぎると、蒸れて、株が、溶けるように、腐ってしまうことがあります。
真夏は、水やりを、ぐっと控え、断水気味にして、風通しよく、涼しく、夏を、越させます。冬は、寒さには、強いですが、生育が、止まるので、水やりは、控えめにします。屋外で、雪や、霜に当たる環境でも、乾かし気味にしておくほうが、寒さへの、耐性が上がります。
センペルビウムは、とにかく丈夫で、乾燥に強いので、「水を、やりすぎない」ことだけ、気をつければ、ほとんど、手がかかりません。葉が、しわしわに、やわらかくなってきたら、水切れのサインなので、そのときに、与えます。
💡乾燥に非常に強く水やりは控えめ。完全に乾いて数日後にたっぷり。苦手な真夏は断水気味に(過湿で蒸れて腐る)。冬も控えめ。
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3
肥料と植え替え
約14日センペルビウムは、ヨーロッパの、やせた高山の岩場でも育つ、丈夫な多肉植物なので、肥料は、ほとんど必要ありません。肥料なしでも、十分育ちますが、生育を、よくしたい場合は、生育期の、春か秋に、多肉植物用の、緩効性肥料を、ごく少量、置くか、薄めた液体肥料を、ときどき与える程度で、十分です。
肥料を、与えすぎると、葉色が、ぼんやりして、紅葉しにくくなったり、株が、軟弱になったりするので、控えめにします。生育の止まる、真夏と、真冬は、肥料を与えません。植え替えは、1〜2年に一度を目安に、生育期の、春か秋(暑さの、ひと段落した時期)に行います。
センペルビウムは、子株を、たくさん出して、群生するので、鉢のなかが、子株で、いっぱいになって、混み合ってきたら、植え替えや、株分けの、サインです。古い土を、軽く落とし、傷んだ根や、枯れた下葉を整理して、新しい、多肉植物用の、水はけのよい土に植え替えます。
植え替えのときに、子株を、分けて、ふやしたり、混み合いを、解消したりできます。センペルビウムは、過湿と、蒸れに弱いので、水はけのよい用土(多肉・サボテン用土や、軽石、鹿沼土などを混ぜたもの)を使い、浅めの鉢に、ゆったり植えると、風通しよく、蒸れにくく、育ちます。
💡やせ地でも育つので肥料はほぼ不要。1〜2年に一度、春か秋に水はけのよい土で植え替え。子株で群生するので株分けで混み合いを解消。
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4
子株(ランナー)でふやす
約30日センペルビウムの、楽しみのひとつが、子株で、どんどん、ふえていくこと。センペルビウムは、親株の、周りに、ランナー(ほふく茎=細い茎)を、四方に伸ばして、その先に、小さな子株を、次々とつくり、こんもりと、群生して、広がっていきます。この、親株が、たくさんの子株を、従えて、群がる姿から「子持ち(こもち)」とも呼ばれ、ふえていく様子そのものが、観賞の、楽しみになります。
そのまま、群生を、楽しんでもよいですし、子株を、切り離して、ふやすこともできます。ふやし方は、簡単で、ランナーの先についた、ある程度、大きくなった子株を、ランナーごと、切り取るか、子株が、すでに、自分の根を出していれば、その根ごと、外して、別の、土(多肉用土)に植えるだけ。
子株は、生命力が強いので、簡単に、根づいて、新しい、親株に育ち、また、子株を、出して、群生を、広げていきます。適期は、生育期の、春か秋。子株を、分けるときは、清潔な、ハサミや、手を使い、切り口を、数日、乾かしてから、植えると、より、確実です。
1株から、数年で、たくさんの株に、ふえるので、寄せ植えにしたり、ロックガーデンに、広げたり、人に分けたりと、ふやす楽しみが、存分に味わえます。なお、花を咲かせた、親株は、花後に、枯れますが、その前に、たくさんの子株を、残しているので、群生は、絶えません。
💡ランナーの先に子株を次々出して群生する。子株を根ごと外して土に植えるだけで簡単にふえる(適期は春か秋)。
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5
夏越し(最重要)と冬越し・紅葉
約120日センペルビウム栽培で、最大にして、唯一の、関門が「夏越し」です。センペルビウムは、寒さには、ずば抜けて強い一方、日本の、高温多湿の、夏の「蒸れ」には、弱く、夏に、株を、溶かして、枯らしてしまうのが、いちばんの失敗パターン。夏越しの、コツは「風通し」と「水控えめ」と「涼しさ」。
真夏は、風通しのよい、明るい場所(強すぎる直射や、西日は、避け、半日陰でもよい)に置き、水やりを、ぐっと控え、断水気味にして、株を、乾かし気味に保ちます。雨が、当たり続けると、蒸れるので、梅雨や、長雨のときは、雨の、当たりにくい、軒下などに、移します。
混み合った、群生株は、枯れた下葉を、取り除いて、株の中まで、風が通るようにすると、蒸れにくくなります。この、夏さえ、乗り切れば、あとは、丈夫そのもの。一方、冬越しは、まったく、心配いりません。センペルビウムは、マイナス20度を超える寒さにも耐えるので、屋外に、植えっぱなしでも、楽に、冬を越します。
むしろ、冬の寒さに当たることで、葉が、赤や、紫、ピンクに、美しく紅葉し、いちばんの、見ごろを迎えます。冬は、生育が、止まるので、水やりは、控えめにします。「冬は楽勝、夏が勝負」が、センペルビウムの、育て方の、合言葉。蒸れない、夏越しさえ、マスターすれば、丈夫で、群生し、紅葉も楽しめる、長く付き合える、多肉植物です。
💡最大の関門は夏の蒸れ→真夏は風通しよく・水断ち気味・涼しく、長雨は軒下へ。冬は耐寒性抜群で植えっぱなしOK、寒さで美しく紅葉。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓400〜2,500円
センペルビウムの鉢植え
巻絹など。耐寒性の高い丈夫な多肉。
-
✓400〜1,000円
多肉植物用の土
水はけのよい多肉・サボテン用土。
-
○300〜2,000円
浅鉢・ロックガーデン資材 (任意)
群生や寄せ植え、屋外の植え込みに。
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○400〜1,000円
多肉植物用肥料 (任意)
生育期にごく少量。なくても育つ。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
まれ症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 夏の高温多湿で蒸れて腐る
真夏に株が溶けるように腐って枯れます。
原因: 日本の夏の高温多湿の蒸れ、夏の水のやりすぎ、長雨。
対策: 真夏は風通しよく涼しく、水を断ち気味にし、長雨は軒下へ。枯れ葉を除き風通しを確保します。
⚠ 日照不足で徒長する
ロゼットがゆるみ、間のびして姿が乱れます。
原因: 日光不足、肥料の与えすぎ。
対策: よく日が当たる屋外の明るい場所に移します。肥料は控えめに。
⚠ 過湿で根腐れ
株元が傷み、ぐらつきます。
原因: 水のやりすぎ、水はけの悪い土。
対策: 完全に乾いてから水やりし、水はけのよい用土で浅めに植えます。
FAQ
よくある質問
はい、センペルビウム(巻絹)は極めて丈夫で、耐寒性が非常に高く、屋外で植えっぱなしでも育ち、子株でどんどんふえるので、初心者にもおすすめです。ただし、日本の高温多湿の夏の蒸れだけが弱点なので、真夏の風通しと水控えめにさえ気をつければ、ほとんど手がかかりません。寒さに強く屋外向きの多肉です。
はい、センペルビウムはマイナス20度を超える寒さや霜、雪にも耐える、多肉植物としては珍しく耐寒性が非常に高い植物です。屋外に植えっぱなしでも楽に冬を越します。むしろ冬の寒さに当たることで、葉が赤や紫、ピンクに美しく紅葉し、いちばんの見ごろを迎えます。冬は水やりを控えめにします。
センペルビウム最大の弱点である、夏の高温多湿の蒸れが原因です。真夏は、風通しのよい明るい場所(強い直射や西日は避ける)に置き、水やりをぐっと控えて断水気味にし、涼しく乾かし気味に夏を越させます。梅雨や長雨のときは軒下に移し、混み合った株は枯れ葉を除いて風通しをよくします。
センペルビウムは親株の周りにランナー(細い茎)を伸ばし、その先に子株を次々つくって群生します。大きくなった子株を、ランナーごと、または根ごと外して、別の土に植えるだけで簡単にふえます。適期は生育期の春か秋。1株から数年でたくさんの株にふえるので、寄せ植えや人に分ける楽しみがあります。
巻絹(まきぎぬ)のロゼットを覆う白い糸は、葉先と葉先をつなぐ繊毛で、強い日差しや乾燥から株を守る役割があるとされる、この品種の魅力そのものです。取り除く必要はありません。むしろこの白い糸の張り具合が観賞のポイントなので、よく日に当てて、糸の美しい姿を楽しみます。
センペルビウムは日光を好むので、できるだけよく日が当たる、屋外の明るい場所が向きます。日照が不足すると、葉が間のびしてロゼットがゆるみ、姿が乱れ、紅葉もしにくくなります。屋外のベランダやロックガーデンが最適です。ただし真夏の強すぎる直射と西日は、蒸れと合わさって傷む原因になるので、真夏だけは少しやわらげます。
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