ハオルチア
Haworthia Haworthia
ハオルチアは、宝石のように透き通った葉や、シャープな硬い葉をもつ、多肉植物の中でも独特の魅力をもつ仲間です。大きく分けて、葉の先端に「窓」と...
かんたんに言うと
ハオルチアは透き通る「窓」をもつ葉が美しい多肉植物。多肉では珍しく強い直射を嫌い明るい日陰を好むため室内向き。乾燥に強いが極端な乾燥は不要。蒸れ・過湿・寒さに注意。株分けでふやせます。
Profile
基本情報
ハオルチアは、宝石のように透き通った葉や、シャープな硬い葉をもつ、多肉植物の中でも独特の魅力をもつ仲間です。大きく分けて、葉の先端に「窓」と呼ばれる透明な部分があり、ぷっくりとみずみずしい「軟葉系(オブツーサなど)」と、硬く引き締まった葉に白い縞模様が入る「硬葉系(十二の巻など)」があります。
とくに軟葉系の、光を透かすとキラキラと輝く葉は「生きた宝石」とも呼ばれ、根強い人気を集めています。南アフリカが原産で、自生地では、強い日差しを避けて岩陰や草の下、半ば土に埋もれるように育ち、葉先の透明な「窓」から光を取り込んで光合成をする、という変わった生態をもちます。
この生態のとおり、多肉植物のなかでは珍しく強い直射日光を嫌い、明るい日陰でよく育つため、室内の窓辺で育てやすいのが大きな魅力。多肉植物のなかでは比較的、水を好む傾向もあります。乾燥には強いものの、ほかの多肉ほど極端な乾燥は必要なく、土が乾いたら水を与えます。
過湿の根腐れと、夏の蒸れ、冬の寒さには注意が必要。子株(わき芽)をよく出すので株分けで簡単にふやせ、コレクション性も高い植物です。直射を嫌い室内向きで、透明な葉の美しさが格別の、奥深い多肉植物です。
💡豆知識
ハオルチアの名は、19世紀イギリスの植物学者エイドリアン・ハーディ・ホーワース(Haworth)にちなんで名づけられました。軟葉系のハオルチアがもつ、葉先の透明な「窓(ウインドウ)」は、植物学的にとても興味深い構造です。自生地の南アフリカでは、強い日差しと乾燥から身を守るため、体の大部分を土に埋め、地表に出した葉先の透明な窓からだけ光を取り込んで、地中で光合成を行う、という巧妙な生き方をしています。
この「窓」を通して見ると、葉の内部の葉緑素が透けて見え、まるでガラス細工のような美しさを生み出します。近年は交配や選抜が盛んで、窓の模様や透明度の美しい個体は「銘品」として珍重され、コレクターの間で高額で取引されることもあります。とくに「オブツーサ」は、ぷっくりと丸い半透明の葉が連なる姿から、軟葉系ハオルチアの代表として絶大な人気を誇ります。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 4月は植え替え | 10月は植え替え | ||||||||||
| 追肥 | 4月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 4月は植え替え | 10月は植え替え | ||||||||||
| 追肥 | 4月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 4月は植え替え | 10月は植え替え | ||||||||||
| 追肥 | 4月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 5〜20cm
- 株張り
- 5〜15cm
環境条件
- 日照
- 半日陰
- 耐寒温度
- 5℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 土が乾いたらたっぷり。冬と真夏は控えめ。
- 肥料
- 多肉植物用肥料・緩効性化成肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
置き場所を決める(直射を避ける)
約7日ハオルチアは、多肉植物のなかでは珍しく、強い直射日光を嫌うのが大きな特徴です。自生地では岩陰や草の下で半ば土に埋もれて育つため、強い日差しに当てると、葉が日焼けして茶色く変色したり、葉が締まりすぎて色が悪くなったりします。理想は、レースのカーテン越しのやわらかい光が当たる、明るい日陰。
室内の明るい窓辺が最適なので、室内で育てやすい多肉植物といえます。一方で、暗すぎる場所では、葉と葉の間隔が広がって徒長し、姿が崩れるので、適度な明るさは必要です。とくに軟葉系(オブツーサなど)の透明な窓の美しさは、やわらかい光が透けることで引き立ちます。
生育適温は10〜25度ほど。夏の高温多湿の蒸れと、冬の寒さには弱いので、真夏は風通しのよい涼しい日陰に、冬は霜の当たらない明るい室内に置きます。
💡強い直射は苦手。レースカーテン越しの明るい日陰が最適で室内向きです。
-
2
水やり
約30日ハオルチアは、ほかの多肉植物と比べると、やや水を好む傾向があります。極端に乾かす必要はなく、土が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水を与えるのが基本です。受け皿の水は必ず捨てます。とはいえ多肉植物なので、過湿による根腐れには弱く、常に湿った状態は禁物。
「乾いたら、たっぷり」のメリハリが大切です。よく育つ生育期(多くは春と秋)は、土が乾いたら与えるサイクルでしっかり水やりします。一方、生育が緩慢になる真夏の高温期と真冬の低温期は、水やりを控えめにして乾かし気味に管理します。とくに冬は、低温と過湿が重なると一気に傷むので、回数を減らします。
葉のハリがなくなり、しわが寄ってきたら水切れのサインなので、そのときにたっぷり与えると、ぷっくりとした葉が回復します。水やりのとき、葉の間(中心)に水をためると蒸れるので、株元の土に静かに与えます。
💡多肉では水を好むほう。乾いたらたっぷり、真夏と真冬は控えめにします。
-
3
土と植え替え
約14日ハオルチアも過湿を嫌うので、水はけのよい土が基本です。市販の「多肉植物・サボテン用の土」が手軽で確実。ただし、やや水を好むので、軟葉系では、保水性も少し加えた配合(赤玉土を多めにするなど)にすると育てやすくなります。鉢は底穴のあるものを選びます。
植え替えは、1〜2年に一度、生育期の春か秋に行います。子株(わき芽)が増えて鉢の中が混み合った、根が回って水はけが悪くなった、などが植え替えのサイン。鉢から株を抜き、古い土を落として、枯れた根や傷んだ根を整理します。ハオルチアは太い根(ごぼう根)をもつので、古くなった根は適度に整理すると、新しい根が出て元気になります。
植え替えの際に、増えた子株を切り分けて株分けでふやせます。植え替え直後は、根の傷が乾くまで数日水やりを控えてから、通常の管理に戻します。
💡水はけのよい土で。軟葉系はやや保水性を加えても。1〜2年で植え替えます。
-
4
夏越しと冬越し
約90日ハオルチア栽培で注意が必要なのが、夏と冬です。夏は、高温多湿による蒸れが大敵。気温が30度を超える真夏は生育が緩慢になるので、風通しのよい涼しい明るい日陰に移し、水やりを控えめにして、蒸らさないように管理します。直射日光に当てると葉焼けするので、夏は特に遮光します。
冬は、寒さと低温時の過湿が大敵。多くのハオルチアは霜や5度以下の寒さで傷むので、霜の降りる地域では、明るい室内に取り込みます。冬は生育が緩慢になるため、水やりを大きく減らして乾かし気味にし、低温と過湿が重ならないようにします。室内でも、冷たい窓際の夜間は冷え込むので、夜は窓から少し離します。
ハオルチアは、年間を通して「やわらかい光・風通し・適度な水」を意識して、夏の蒸れと冬の冷えという2つの山を越せば、長く美しい姿を保てます。
💡夏は涼しい日陰で蒸れ対策、冬は室内で乾かし気味に。蒸れと低温過湿が大敵。
-
5
株分けでふやす
約60日ハオルチアは、株元に子株(わき芽)をよく出すので、株分けで簡単にふやせます。適期は、生育期の春か秋で、植え替えと同時に行うのが効率的です。鉢から親株を抜き、株元についた子株を、それぞれに根が付くように、手やナイフでていねいに切り分けます。根がほとんど付いていない小さな子株でも、切り口を数日乾かしてから土に植えれば、やがて発根します。
切り分けた株は、水はけのよい土に植え、明るい日陰で、根が落ち着くまで数日は水やりを控えてから、通常の管理に戻します。また、ハオルチアは「葉挿し」もできますが、エケベリアほど成功率は高くなく、品種によります。さらに、太い根を切って植える「根挿し」でふやせる品種もあります。
子株を株分けして増やし、お気に入りの品種のコレクションを広げていくのが、ハオルチアならではの楽しみ方です。増えた株は寄せ植えにしても楽しめます。
💡株元の子株を根付きで切り分ける株分けが簡単。生育期に植え替えと同時に行います。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓500〜5,000円
ハオルチアの苗(鉢)
普及種は手頃、銘品は高価。
-
✓400〜1,000円
多肉植物・サボテン用の土
水はけのよい土。軟葉系はやや保水性を加えても。
-
○200〜1,500円
鉢(底穴のあるもの) (任意)
通気のよい鉢。
-
○400〜1,000円
多肉植物用肥料 (任意)
生育期に少量。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
まれ症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
まれ症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 過湿・蒸れで根腐れ
株元が透き通って溶けるように腐ります。
原因: 水のやりすぎ、水はけの悪い土、夏の蒸れ、冬の低温過湿。
対策: 水はけのよい土で乾かし気味に。夏は風通しよく、冬は乾かし気味にします。
⚠ 葉焼け・変色
葉が茶色く焦げたり、赤黒く変色します。
原因: 強い直射日光。
対策: レースカーテン越しの明るい日陰に移します。夏は遮光します。
⚠ 徒長して間延びする
葉の間隔が広がり姿が崩れます。
原因: 日照不足(暗すぎる)。
対策: 明るい日陰に移して適度に光を当てます。
FAQ
よくある質問
強い直射を嫌い、明るい日陰の室内窓辺で育てられるので、室内派の初心者に向きます。乾燥に強く水やりも控えめでよく、株分けで簡単にふやせます。過湿・夏の蒸れ・冬の寒さにだけ注意すれば長く楽しめます。
避けたほうがよいです。ハオルチアは多肉植物では珍しく強い直射を嫌い、当てると葉焼けや変色を起こします。レースのカーテン越しのやわらかい光が当たる明るい日陰が最適で、室内の窓辺で育てやすいのが魅力です。
多肉植物のなかではやや水を好むほうです。極端に乾かす必要はなく、土が乾いたらたっぷり与え、受け皿の水は捨てます。よく育つ春・秋はこのサイクルで、生育が緩慢になる真夏と真冬は控えめにします。
多くは水切れのサインです。土が乾いていたら、たっぷり水を与えると、ぷっくりした葉に回復します。ただし、根腐れで水を吸えていない場合も葉がしぼむので、土が湿っているのにしぼむときは過湿を疑い、水を控えます。
やわらかい光が透けることで窓の美しさが引き立ちます。強い直射は窓を傷め、暗すぎると徒長します。明るい日陰でほどよく日に当て、葉にほこりをためないことがコツ。軟葉系(オブツーサ等)はとくに窓が美しい品種です。
ふやせます。株元によく子株を出すので、生育期に株分けするのが簡単で確実です。子株を根付きで切り分けて植えます。品種により葉挿しや根挿しもできます。増やしてコレクションを広げる楽しみがあります。
Related
同じカテゴリの植物
🌱 多肉植物
エケベリア
Echeveria
🌱 多肉植物
セダム
Sedum
🌱 多肉植物
カランコエ
Kalanchoe blossfeldiana
🌱 多肉植物
アロエ
Aloe
🌱 多肉植物
グラプトペタルム
Graptopetalum
🌱 多肉植物
センペルビウム
Sempervivum
Compare
ほかの植物と比較する
ハオルチアと似た植物を、育てやすさや育て方で比べてみましょう。
Rankings
ハオルチアが選ばれているランキング
ハオルチアは、次の目的別ランキングに入っています。ほかのおすすめ植物もチェックできます。
Same family