テーブルヤシ
Chamaedorea elegans Parlor palm / Neanthe bella palm
テーブルヤシは、その名のとおりテーブルの上に置けるほどの小さなサイズで楽しめる、ヤシ科の観葉植物です。細い茎の先に、羽根のように細かく分かれ...
かんたんに言うと
テーブルヤシは、テーブルに置ける小さなサイズで楽しめるヤシ科の観葉植物。ヤシの中でもとくに日陰に強く、明るい日陰の室内でよく育ちます。生長がゆっくりで扱いやすく、ASPCAで犬・猫に無毒。乾燥でハダニがつきやすいので葉水が育てるコツです。
Profile
基本情報
テーブルヤシは、その名のとおりテーブルの上に置けるほどの小さなサイズで楽しめる、ヤシ科の観葉植物です。細い茎の先に、羽根のように細かく分かれた明るい緑色の葉を広げ、部屋に南国らしいさわやかな雰囲気を添えてくれます。原産地はメキシコからグアテマラにかけての中米の森林で、自生地では高い木々の下の薄暗い場所に生えています。
そのため、ヤシの仲間の中でもとくに日陰に強く、北向きの部屋や窓から離れた場所でも育てやすいのが大きな魅力です。生長がゆっくりで、室内では高さ30cm〜1mほどにまとまるので、置き場所に困りません。園芸店では、小さな苗を数本まとめて1つの鉢に植えたものがよく売られていて、ボリュームのある株立ちの姿を楽しめます。
株が育つと、室内でも茎の根元から黄色い粒々の花をつけることがあります。英名は「パーラーパーム(parlor palm=客間のヤシ)」。19世紀のヨーロッパで、暗い室内でも育つヤシとして客間に飾られたことに由来するといわれます。ASPCA(米国動物虐待防止協会)では犬・猫に無毒とされているので、ペットと暮らす家でも選びやすい観葉植物です。乾燥すると葉にハダニがつきやすいので、ときどき葉に霧吹きで水をかけるのが元気に育てるコツです。
💡豆知識
テーブルヤシの英名「パーラーパーム(parlor palm)」は、「客間のヤシ」という意味です。19世紀、ヴィクトリア朝のイギリスなどでは、ヤシを室内に飾るのが流行しましたが、暖房も照明も十分でない当時の部屋で元気に育つヤシは多くありませんでした。
そのなかで、薄暗い室内でもよく育つこのヤシは客間の定番になり、この名で呼ばれるようになったといわれています。日本では、卓上(テーブル)に置けるサイズで楽しめることから「テーブルヤシ」の名で親しまれています。属名の「Chamaedorea(カマエドレア)」は、ギリシャ語で「地面に近い」と「贈り物」を組み合わせた言葉といわれ、低い位置に実る果実にちなむとされます。
テーブルヤシは雌雄異株で、雌株には花のあとに黒い小さな実がなることがあります。また、自生地のメキシコやグアテマラでは、葉が生け花やアレンジメントの葉物として利用され、世界中に輸出されています。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 5月は植え替え | 6月は植え替え | ||||||||||
| 追肥 | 5月は追肥 | 8月は追肥 | ||||||||||
| 病害虫注意 | 1月は病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 5月は植え替え | |||||||||||
| 追肥 | 6月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 1月は病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 5月は植え替え | |||||||||||
| 追肥 | 6月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 1月は病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 20〜100cm
- 株張り
- 20〜60cm
- 花のサイズ
- 観賞するのは羽根状の葉。株が育つと茎の根元に黄色い粒状の花がつくことがある
環境条件
- 日照
- 日陰
- 耐寒温度
- 5℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 5.5〜6.5
- 水やり
- 春〜秋は土の表面が乾いたらたっぷり。冬は土が乾いてから控えめに。葉水をこまめにしてハダニと乾燥を防ぐ。
- 肥料
- 観葉植物用肥料・緩効性化成肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
置き場所を決める
約7日テーブルヤシは、中米の森林で高い木の下に生える植物なので、強い日差しよりも、やわらかい光の当たる明るい日陰を好みます。ヤシの仲間の中でもとくに耐陰性が強く、北向きの部屋や、窓から少し離れたリビングの棚の上、デスクの上などでも育てられるのが魅力です。
ただし、まったく光の入らない暗い場所では、葉の色が悪くなったり、茎がひょろひょろと伸びたりするので、照明だけの部屋に置く場合は、ときどき明るい窓辺に移して光に当ててあげましょう。反対に、夏の強い直射日光に当てると、葉が焼けて白っぽくなったり茶色く傷んだりします。
窓辺に置く場合は、レースのカーテン越しの光にとどめます。また、エアコンや暖房の風が直接当たる場所は、葉が乾燥して葉先が枯れたり、ハダニが発生したりする原因になるので避けましょう。春から秋の暖かい時期は、屋外の明るい日陰に出して育てることもできますが、直射日光と強い雨風には当てないようにします。
💡明るい日陰が最適。ヤシでいちばん日陰に強く北向きの部屋でも育つ。暗すぎる場合はときどき窓辺へ。直射日光とエアコンの風は避ける。
-
2
水やりと葉水
約30日テーブルヤシの水やりは、春から秋の生育期は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えるのが基本です。受け皿にたまった水は、根腐れの原因になるので必ず捨てましょう。冬は生長がゆるやかになり、水を吸う量も減るので、土が乾いてから数日たってから、控えめに与えます。
そして、テーブルヤシを元気に育てるために欠かせないのが「葉水」です。テーブルヤシは空気の乾燥に弱く、乾燥した室内では葉にハダニという小さな虫がつきやすくなります。ハダニに汁を吸われると、葉の色がかすれたように白っぽくなり、ひどくなると葉が枯れてしまいます。
ハダニは水が苦手なので、霧吹きで葉の表と裏にこまめに水をかけることで予防できます。とくに冬の暖房で空気が乾燥する時期は、1日1回を目安に葉水をしましょう。葉水には、ほこりを落として葉をつややかに保つ効果もあります。ときどき、浴室などで葉全体にシャワーをかけてあげるのもおすすめです。
💡表土が乾いたらたっぷり、受け皿の水は捨てる。冬は控えめ。乾燥でハダニがつきやすいので、葉の表裏に霧吹きで葉水を(冬は1日1回目安)。
-
3
肥料と植え替え・株分け
約30日テーブルヤシは生長がゆっくりな植物なので、肥料はあまり多くは必要ありません。生育期の5〜9月に、観葉植物用の緩効性肥料を少量置くか、薄めた液体肥料を月に1回ほど与えれば十分です。肥料が多すぎると、根を傷めて葉先が茶色くなることがあるので注意しましょう。
秋以降と冬は肥料を与えません。植え替えは、2〜3年に一度を目安に、生育期の5〜9月に行います。鉢底から根が出てきたり、水がしみこみにくくなったりしたら、根詰まりのサインです。ひとまわり大きな鉢に、水はけのよい観葉植物用の培養土で植え替えましょう。
ヤシの仲間は根を傷められるのを嫌うので、根鉢は無理に崩さず、傷んだ根だけを取り除く程度にします。園芸店で売られているテーブルヤシは、何本かの苗をまとめて植えたものが多いので、株が大きくなったら、植え替えのときに根鉢を2〜3つに分ける「株分け」をして、ふやすこともできます。株分けした直後は、明るい日陰で水切れさせないように管理します。
💡肥料は5〜9月に月1回ほど控えめに。植え替えは2〜3年に一度、5〜9月。根を傷めるのを嫌うので根鉢は崩しすぎない。寄せ植え株は株分けでふやせる。
-
4
葉先の枯れ・ハダニの対策
約30日テーブルヤシでよくあるトラブルは、葉先が茶色く枯れることと、ハダニの発生です。葉先が茶色くなる主な原因は、空気の乾燥、水切れ、直射日光、肥料の与えすぎ、根詰まりです。まずは置き場所を見直し、エアコンの風が当たらない明るい日陰に置き、葉水で乾燥を防ぎましょう。
茶色くなった部分は元に戻らないので、気になる場合は、葉の形に沿って清潔なハサミで切り取ると目立たなくなります。ハダニは、葉の裏につく0.5mmほどの小さな虫で、乾燥した環境で一気にふえます。葉の色がかすれたように白っぽくなっていたら、葉の裏をよく見てみましょう。
見つけたら、シャワーで葉の裏を洗い流すのが効果的です。こまめな葉水がいちばんの予防になります。また、古くなった下のほうの葉が黄色くなって枯れるのは、自然な生まれ変わりなので心配いりません。枯れた葉は、茎のつけ根から切り取って、株元をすっきりさせましょう。株の中の風通しもよくなります。
💡葉先枯れは乾燥・水切れ・直射・肥料過多・根詰まりが原因。ハダニは葉の裏をシャワーで洗い流し、葉水で予防。下葉が枯れるのは自然な更新。
-
5
冬越しと長く楽しむコツ
約90日テーブルヤシは熱帯の植物なので、寒さはやや苦手です。冬は5℃以上を保てる室内で管理しましょう。できれば10℃以上あると、葉の傷みも少なく安心です。窓際は夜になると外と同じくらいまで冷え込むことがあるので、夜は窓から離れた部屋の中ほどに移すとよいでしょう。
冬のあいだは生長がほとんど止まるので、水やりは控えめにして、土が乾いてから数日たってから与えます。いっぽうで、暖房で空気が乾燥するので、葉水はこまめに続けて、ハダニを防ぎましょう。肥料は冬には与えません。テーブルヤシを長く楽しむコツは、明るい日陰に置くこと、乾燥に気をつけて葉水を欠かさないこと、そして水と肥料を与えすぎないことです。
生長がゆっくりなので、一度置き場所が決まれば、手間をかけずに何年も楽しめます。ASPCAでは犬・猫に無毒とされていますが、ペットが葉をかじってぼろぼろにすることもあるので、気になる場合は届きにくい場所に置きましょう。
💡冬は5℃以上(できれば10℃以上)の室内で。夜は窓際から離す。冬も葉水は続け、水やりは控えめ、肥料なし。明るい日陰・葉水・控えめな水と肥料が長持ちの鍵。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓800〜4,000円
テーブルヤシの鉢植え
小さな苗の寄せ植えから大鉢まで。
-
○400〜1,000円
観葉植物用培養土 (任意)
水はけのよい観葉用の土。植え替え用に。
-
○200〜800円
霧吹き (任意)
葉水でハダニと乾燥を防ぐ必需品。
-
○400〜1,000円
観葉植物用肥料 (任意)
生育期に控えめに。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
アブラムシの予防・対処をくわしく見る →Toxicity
テーブルヤシの毒性とペットへの安全性
人
無毒とされる
無毒とされる(ASPCAで無毒と判定)
猫
無毒とされる
無毒とされる(ASPCAで無毒と判定)
犬
無毒とされる
無毒とされる(ASPCAで無毒と判定)
ASPCAでは犬・猫に無毒とされています。
出典: ASPCA 動物中毒管理センター
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ ハダニで葉が白くかすれる
葉の色がかすれたように白っぽくなり、元気がなくなります。
原因: 空気の乾燥によるハダニの発生。
対策: 葉の裏をシャワーで洗い流し、日ごろから葉水をこまめにして乾燥を防ぎます。
⚠ 葉先が茶色く枯れる
葉の先端から茶色く傷んでいきます。
原因: 乾燥、水切れ、直射日光、肥料過多、根詰まり。
対策: 明るい日陰に置き、葉水をし、肥料は控えめに。根詰まりなら植え替えます。
⚠ 冬に寒さや過湿で傷む
冬に葉が黒ずんだり、株元が傷んだりします。
原因: 5℃を下回る低温、冬の水のやりすぎ。
対策: 冬は5℃以上の室内で、夜は窓際から離し、水やりは控えめにします。
FAQ
よくある質問
育ちます。テーブルヤシはヤシの仲間の中でもとくに日陰に強く、北向きの部屋や窓から少し離れた場所でも育てられます。ただし、まったく光の入らない暗い場所では葉色が悪くなるので、照明だけの部屋に置く場合は、ときどき明るい窓辺に移して光に当てましょう。直射日光は葉焼けの原因になります。
ASPCA(米国動物虐待防止協会)では、テーブルヤシ(Chamaedorea elegans)は犬・猫に無毒とされています。ペットと暮らす家でも選びやすい観葉植物ですが、たくさんかじれば吐くこともあるので、葉をかじる癖のある猫には届きにくい場所に置きましょう。
空気の乾燥、水切れ、直射日光、肥料の与えすぎ、根詰まりが主な原因です。エアコンの風が当たらない明るい日陰に置き、葉水で乾燥を防ぎましょう。茶色くなった部分は元に戻らないので、葉の形に沿って切ると目立ちません。
ハダニが原因のことが多いです。葉の裏に小さな虫や細かいクモの巣のようなものがないか確認しましょう。見つけたらシャワーで葉の裏を洗い流します。ハダニは乾燥でふえるので、こまめな葉水がいちばんの予防です。
5℃以上、できれば10℃以上を保てる室内で管理します。窓際は夜に冷え込むので、夜は部屋の中ほどに移すと安心です。冬は水やりを控えめにし、暖房による乾燥を防ぐために葉水は続けます。肥料は与えません。
生長がゆっくりで、室内では高さ30cm〜1mほどにまとまるのが一般的です。自生地では2mほどになることもありますが、鉢植えでは大きくなりすぎる心配はあまりありません。小さな株ならテーブルやデスクの上に置けます。
Guides
テーブルヤシの育て方に役立つガイド
葉が黄色くなる原因と対策|病気じゃない生理障害の見分け方
葉が黄色くなる原因の多くは病気ではなく「水のやりすぎによる根腐れ・水切れ・日照や温度・肥料の過不足・根詰まり・自然な老化」といった生理的なもの。どの葉が黄色いか(下葉か新芽か)と、土が乾いているか湿っているかを見れば原因を絞り込めます。
📘 育て方ガイド水やりの基本|頻度・量・タイミングのコツをやさしく解説
水やりの基本は「土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり」。決まった曜日ではなく“土の乾き”で判断するのがコツです。鉢植えは季節で頻度が大きく変わり、夏は早朝・冬は暖かい日の午前が基本。受け皿に溜まった水は捨てます。
🔧 お悩み解決観葉植物が枯れる原因と対策|室内で弱らせない4つのポイント
観葉植物が枯れる原因のほとんどは「水のやりすぎによる根腐れ・日照不足・冬の寒さ・エアコンの風による乾燥」。とくに“良かれと思って毎日水やり”が最多の失敗です。土が乾いてから与え、明るい場所に置き、冬の寒さと冷暖房の風を避けるのが基本です。
🍃 季節の手入れ植物の夏越し|暑さ・水切れ・葉焼けから守る基本のコツ
夏越しの基本は「水切れ・葉焼け・蒸れを防ぐ」こと。水やりは涼しい早朝にたっぷり、置き場所は真夏の強い直射と西日・地面の照り返しを避けて風通しよく、肥料は控えめに。暑さに弱い植物は明るい半日陰へ移すのが安全です。
📘 育て方ガイド植え替えのサインとやり方|時期・鉢の選び方・手順をやさしく解説
植え替えの基本は「1〜2年に1回・春〜初夏に・ひと回り大きな鉢へ」。鉢底から根が出てきたら植え替えのサインです。大きすぎる鉢は根腐れのもとなのでサイズアップは少しずつ、植え替え後は明るい日陰で休ませ肥料は2〜3週間後から。
🔧 お悩み解決植物が徒長する原因と対策|ひょろひょろ伸びるのを防ぐには
茎ばかりひょろ長く伸びる「徒長」のいちばんの原因は日照不足。ほかに水や肥料(とくにチッ素)の与えすぎ、密植、夜の高温も原因になります。すでに伸びた茎は戻らないので、明るい場所へ移し、切り戻しで仕立て直すのが基本です。
Related
同じカテゴリの植物
🪴 観葉植物
ドラセナ
Dracaena fragrans
🪴 観葉植物
モンステラ
Monstera deliciosa
🪴 観葉植物
ポトス
Epipremnum aureum
🪴 観葉植物
ガジュマル
Ficus microcarpa
🪴 観葉植物
シェフレラ
Schefflera arboricola
🪴 観葉植物
アロカシア
Alocasia
Compare
ほかの植物と比較する
テーブルヤシとよく比べられる植物です。育てやすさや育て方の違いを一覧表で確認できます。
Rankings
テーブルヤシが選ばれているランキング
テーブルヤシは、次の目的別ランキングに入っています。ほかのおすすめ植物もチェックできます。
Same family