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植物図鑑
🍄
平たいかさが房状に重なって育ったヒラタケ
🍄 きのこ

ヒラタケ

Pleurotus ostreatus Oyster mushroom

初心者向け 難易度1(5段階中): 初心者向け 💰 鉢植えは1000〜2500円

ヒラタケは、半円形の平たいかさが、幾重にも重なって房(株)になって育つ、育てやすさで知られる食用きのこです。かつては「しめじ」の名で売られて...

かんたんに言うと

ヒラタケ(オイスターマッシュルーム)は、平たいかさが房状に育つ育てやすい食用きのこ。菌床栽培キットなら数日〜2週間で収穫でき、初心者に最適。直射日光は不要で、適度に湿った日陰・室内向き。乾燥させないことがきれいに育てるコツ。

Profile

基本情報

ヒラタケは、半円形の平たいかさが、幾重にも重なって房(株)になって育つ、育てやすさで知られる食用きのこです。かつては「しめじ」の名で売られていたこともある、なじみ深いきのこで、くせのない味とほどよい歯ごたえで、炒め物や鍋、汁物、パスタなど幅広い料理に合います。

英名の「オイスターマッシュルーム(牡蠣のきのこ)」は、かさの形が牡蠣の殻に似ていることに由来します。ヒラタケは、きのこのなかでもとくに生育が旺盛で育てやすく、家庭での菌床栽培にうってつけ。市販の菌床栽培キットを使えば、袋を開けて湿らせ、適温に置くだけで、数日から2週間ほどで、房になったきのこがどんどん育ち、初心者でも失敗が少なく、収穫の喜びを味わえます。

比較的幅広い温度で発生し、ほかのきのこより育てやすいのも魅力です。原木でも育てられますが、菌床栽培のほうが手軽で早く、家庭向きです。ヒラタケは、光合成をする植物ではなく、木材を分解して育つ菌類なので、直射日光は不要。風通しのよい、適度に湿った日陰や室内が栽培に向きます。

乾燥は大敵なので、霧吹きで湿り気を保つのが、きれいな房に育てるコツ。生長が早く、収穫までが短いので、子どもの観察にも人気の、入門にぴったりのきのこです。

分類
きのこ / 菌床栽培
原産地
日本、世界各地
別名
ひらたけ、平茸、ヒラタケ、オイスターマッシュルーム
適期
植え付けは4月
価格目安
鉢植えは1000〜2500円

💡豆知識

ヒラタケは、かつてスーパーで「しめじ」という名前で売られていたことがあり、「ほんしめじ」とは別の種類ですが、その名残で混同されることもあります。現在「ぶなしめじ」として広く流通しているのは、ヒラタケとは別のきのこで、ヒラタケ自体は「ヒラタケ」や「うすひらたけ」などの名で見かけます。

ヒラタケは世界中で栽培される、もっともポピュラーな食用きのこのひとつで、生育がきわめて旺盛なことから、栽培の研究や、初心者向けのキットにもよく使われます。なかには、白やピンク、黄色など、色鮮やかなかさをもつ品種もあり、見た目にも楽しいきのこです。

また、ヒラタケの仲間には、線虫などの小さな生き物を捕らえて栄養にする、変わった性質をもつものがあることも知られています。生長が早く、菌床から房になってあふれるように育つ姿は迫力があり、自分で育てる楽しさを存分に味わえる、入門に最適なきのこです。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
4月は植え付け
収穫
5月は収穫
10月は収穫
病害虫注意
7月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
4月は植え付け
収穫
5月は収穫
10月は収穫
病害虫注意
7月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
4月は植え付け
収穫
5月は収穫
10月は収穫
病害虫注意
7月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 初心者向け
収穫・開花の早さ とても早い
手軽さ(コスト) やや高め

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
3〜15cm
株張り
3〜20cm
実のサイズ
かさの直径3〜10cmほど、房状に群生

環境条件

日照
日陰
耐寒温度
3℃
耐暑温度
28℃
土壌pH
5.0〜6.5
水やり
菌床が乾かないよう、霧吹きで1日1〜2回、表面と周囲を湿らせる。
肥料
不要(菌床の養分で育つ)

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    菌床栽培キットを用意する

    約1日

    ヒラタケは生育が旺盛で育てやすく、家庭では菌床栽培キットを使うのが、いちばん手軽で確実です。市販のキットには、すでにヒラタケの菌が十分に回った菌床ブロックが入っており、届いたらすぐに栽培を始められます。キットを選ぶときは、季節に合った品種かどうかを確認すると安心です。

    原木でも育てられますが、原木栽培は菌を回すのに時間がかかるため、まずは菌床キットから始めるのがおすすめ。準備するものは、菌床キットのほかに、霧吹き(保湿用)と、菌床を置く受け皿やトレー程度で、特別な道具はほとんど要りません。置き場所は、直射日光の当たらない、風通しのよい、適度に涼しい室内を選びます。

    きのこは木材を分解して育つ菌類なので、日光は不要です。キットが届いたら、説明書をよく読み、袋やフィルムの開け方、最初の水やりの方法を確認してから始めましょう。生長が早いので、すぐに変化が見られるのも、ヒラタケ栽培の楽しさです。

    💡まずは菌が回った菌床キットを用意。霧吹きと受け皿があればOK。直射を避けた涼しい室内へ。

  2. 2

    菌床を開けて湿らせる

    約5日

    キットの説明書に従って、菌床ブロックを包んでいる袋やフィルムを、指定された面で開けます。多くのキットでは、上面や側面を開いて、そこからきのこを発生させます。菌床の表面が乾いている場合は、霧吹きで軽く湿らせて、発生の準備を整えます。このとき、表面を流水で強く洗ったり、水をためたりするのは避け、あくまで「軽く湿らせる」程度にとどめます。

    開封後は、菌床を直射日光の当たらない、風通しのよい涼しい場所に置きます。発生に適した温度は、品種にもよりますが、おおむね10〜20度前後と幅広く、ヒラタケはほかのきのこより、やや幅広い温度で発生しやすいのが利点です。乾燥を防ぐため、付属の保湿袋やカバーがあればかぶせ、なければ、菌床の周囲の湿度が保てるよう工夫します。

    1日に1〜2回、霧吹きで菌床の表面と周囲を湿らせ、湿り気を保ちましょう。適温・適湿に置けば、数日のうちに、菌床の表面に小さなきのこの芽が現れ始めます。

    💡指定面を開けて軽く霧吹き。10〜20度の直射を避けた場所で、毎日1〜2回保湿する。

  3. 3

    発生させる(房を育てる)

    約7日

    適温・適湿に置かれた菌床は、数日のうちに、表面に小さなきのこの芽(原基)を、ぽつぽつと、やがて房になって現れさせます。ここからのヒラタケの生長はとても早く、芽が出てから数日で、見る間にかさが広がって、房状に育っていきます。この時期は、乾燥させないことがいちばん大切。

    芽や育ちかけのきのこが乾くと、生長が止まったり、かさがひび割れたりするので、1日に1〜2回の霧吹きを欠かさず、菌床と周囲の湿り気を保ちます。ただし、芽に直接、強く水をかけ続けると傷むことがあるので、きのこそのものより、菌床の表面や空間に霧吹きするイメージで、やさしく湿らせます。

    また、きのこは呼吸をしているので、密閉しすぎると酸欠で形が悪くなったり、過湿で雑菌が出たりします。保湿と風通しのバランスをとり、ときどき空気を入れ替えるのがコツ。房がふっくらと盛り上がり、かさが平たく開いてくると、収穫が近づいたサインです。

    💡芽が出たら生長が早い。乾かさず1日1〜2回霧吹き、ただし密閉しすぎず風も通す。

  4. 4

    収穫する

    約14日

    ヒラタケは、かさが十分に開いて、房がふっくらと育ったころが収穫の適期です。かさのふちが、波打ちながら平たく開き、裏のひだがはっきり見えるくらいになったら、食べごろ。あまり育てすぎると、かさのふちが反り返って、食感が落ちたり、胞子を飛ばし始めたりするので、開ききる前後に収穫するのがおすすめです。

    収穫は、房の根元を手で持って、菌床を傷めないように、株ごとやさしくひねり取るか、清潔なはさみで根元から切り取ります。小さいものまで全部いっぺんに収穫してもよいですし、大きく育ったものから順に摘んでもかまいません。収穫後、菌床にまだ力が残っていれば、表面を清潔にして、再び湿らせて休ませると、二番、三番ときのこが繰り返し発生することが多く、ひとつの菌床で何度か収穫を楽しめます。発生のたびに菌床の養分は減っていくので、回を追うごとにきのこは小さくなりますが、最後まで使い切る楽しみがあります。

    💡かさが平たく開くころが収穫適期。房の根元をひねり取る。菌床を休ませると繰り返し発生。

  5. 5

    雑菌・乾燥を防いで繰り返し収穫

    約30日

    ヒラタケを最後まで楽しむには、雑菌と乾燥を防ぐことが大切です。栽培に使う手や道具は清潔に保ち、菌床に、緑色や黒、ピンクなどの、ヒラタケ以外の目立つカビが出てきたら、雑菌に侵されたサイン。早めにその部分を取り除くか、ひどい場合は処分して、広がりを防ぎます。

    雑菌は、密閉して常にびしょびしょの、蒸れた状態で繁殖しやすいので、湿り気を保ちつつ、ときどき空気を入れ替えて、適度な風通しを確保するのがポイントです。反対に、乾燥しすぎると発生が止まるので、乾湿のバランスが大切。一度収穫したあとの菌床は、表面のきのこの残りや、傷んだ部分を取り除き、清潔にしてから、再び湿らせて休ませると、次の発生を促せます。

    発生に適した涼しい時期(春や秋)に育て始めると、より長く、繰り返し収穫を楽しめます。生長が早く、房であふれるように育つヒラタケは、収穫の達成感が大きく、自分で育てたものは格別。炒め物や鍋、汁物にして、新鮮なおいしさを味わいましょう。

    💡清潔・適湿・風通しが基本。緑や黒の雑菌は早めに除く。収穫後は休ませて二番・三番を狙う。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • ヒラタケの菌床栽培キット

    菌が回った菌床ブロック。届いてすぐ栽培できる。

    1,000〜2,500円
  • 霧吹き

    菌床の保湿に必須。

    200〜800円
  • 受け皿・トレー (任意)

    菌床を置き、水受けにする。

    100〜800円
  • ヒラタケの種菌 (任意)

    原木栽培に挑戦する場合の種菌。

    800〜2,000円
初期費用の目安(必須のみ) 1,200〜3,300円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

病気

うどんこ病

まれ

症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。

予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。

対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。

害虫

ナメクジ

時々

症状: 不規則な食害痕とテカった粘液の跡。

予防: 鉢の下など隠れ家を減らし乾燥を保つ。

対処: 夜間に捕殺、誘殺剤を設置。

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 乾燥で発生が止まる・ひび割れる

きのこが出ない、または芽やかさが乾いてひび割れます。

原因: 菌床の乾燥、湿度不足。

対策: 1日1〜2回の霧吹きで菌床と周囲の湿り気を保ちます。

⚠ 雑菌(青カビなど)・蒸れ

緑・黒などのカビが出る、きのこの形が崩れます。

原因: 密閉・過湿で蒸れた、酸欠、不衛生。

対策: 湿度を保ちつつ風を通し、汚染部を早めに除いて清潔に保ちます。

⚠ 高温で発生しない

真夏など暖かい時期にきのこが出ません。

原因: 発生適温より高い気温。

対策: 春や秋の涼しい時期に、涼しい場所で育てます。

FAQ

よくある質問

ヒラタケは生育がとても旺盛で、きのこのなかでもいちばん育てやすい部類です。菌床栽培キットを使えば、袋を開けて湿らせ、直射日光の当たらない涼しい場所に置き、毎日霧吹きするだけで、数日から2週間ほどで房状に収穫できます。生長が早く失敗が少ないので、初めてのきのこ栽培に最適です。

ヒラタケは木材を分解して育つ菌類で、光合成をしないので直射日光は不要です。直射と乾燥はむしろ大敵。風通しのよい、適度に湿った日陰や、直射の当たらない室内が向きます。ほんのり明るい程度の光で十分育ちます。

品種にもよりますが、おおむね10〜20度前後と、ヒラタケはほかのきのこより幅広い温度で発生しやすいのが利点です。とくに春や秋の涼しい時期が育てやすく、失敗が少なめです。真夏の高温は発生しにくく雑菌も出やすいので避けたほうが無難です。

土に植える植物ではないので肥料は不要で、大切なのは乾かさないことです。1日に1〜2回、霧吹きで菌床の表面と周囲を湿らせ、湿り気を保ちます。ただし密閉して常にびしょびしょだと雑菌が出るので、保湿と風通しのバランスをとり、ときどき空気を入れ替えます。

かさのふちが平たく開いて、裏のひだがはっきり見えるころが食べごろです。育てすぎるとかさが反り返って食感が落ちるので、開ききる前後に収穫します。房の根元を持ってひねり取るか、清潔なはさみで切り取ります。収穫後、菌床を休ませて再び湿らせると、繰り返し発生します。

いいえ、一度収穫したあとも、菌床にまだ力が残っていれば、表面を清潔にして再び湿らせて休ませることで、二番、三番ときのこが繰り返し発生します。回を追うごとにきのこは小さくなりますが、ひとつの菌床で何度か収穫を楽しめます。

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