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植物図鑑
🍄
原木から発生した肉厚のシイタケ
🍄 きのこ

シイタケ

Lentinula edodes Shiitake

やさしい 難易度2(5段階中): やさしい 💰 鉢植えは1000〜3000円

シイタケは、和食に欠かせない、もっとも身近な食用きのこのひとつで、家庭でも原木や栽培キットを使って育て、自分で収穫できる人気のきのこです。肉...

かんたんに言うと

シイタケは原木(ほだ木)や菌床キットで家庭でも育てられる人気の食用きのこ。直射日光は不要で、風通しのよい適度に湿った半日陰や室内が向きます。菌床キットなら数日〜2週間で収穫、原木は1〜2年かけて春と秋に何度も発生します。

Profile

基本情報

シイタケは、和食に欠かせない、もっとも身近な食用きのこのひとつで、家庭でも原木や栽培キットを使って育て、自分で収穫できる人気のきのこです。肉厚のかさと豊かな香り、うまみの強さが特徴で、焼いても煮ても、だしをとっても美味。乾燥させた干ししいたけは、和食のだしの要としても重宝されます。

シイタケの栽培には、大きく分けて二つの方法があります。ひとつは、クヌギやコナラなどの「ほだ木(原木)」に、シイタケの菌を植え付けて育てる「原木栽培」。もうひとつは、おがくずに栄養を混ぜて固めた菌床(きんしょう)を使う「菌床栽培」です。原木栽培は、植菌してから収穫まで1〜2年かかりますが、いちど菌が回れば数年にわたって、春と秋に何度もきのこが発生し、香り高い本格的なシイタケが楽しめます。

菌床栽培は、市販の栽培キットを使えば、数日から2週間ほどで、室内でも手軽に収穫でき、初心者の入門に最適です。シイタケは、光合成をする植物とは異なり、木材を分解して育つ菌類なので、直射日光は不要。むしろ、直射の当たらない、風通しのよい、適度に湿った半日陰や室内が栽培に向きます。発生に適した温度と湿度を保つことが、上手に育てるコツ。自分で育てたシイタケは、香りも食感も格別な、収穫の喜びを味わえるきのこです。

分類
きのこ / 原木・ホダ木栽培
原産地
日本、中国、東アジア
別名
しいたけ、椎茸、シイタケ、原木しいたけ
適期
植え付けは3月
価格目安
鉢植えは1000〜3000円

💡豆知識

シイタケは、日本や中国で古くから親しまれてきたきのこで、その栽培の歴史は数百年にもおよぶといわれます。かつては、原木に自然に菌がつくのを待つ、不安定な栽培でしたが、近代になって、シイタケの純粋な菌を木片(種駒=たねごま)に培養し、原木に打ち込んで植える「種駒方式」が確立され、安定して育てられるようになりました。

いまでは、家庭向けにも、菌を打ち込んだ「ほだ木」や、すぐに収穫できる菌床の「栽培キット」が市販され、誰でも手軽にきのこ狩りの気分を味わえます。「シイタケ」の名は、かつてシイ(椎)の木によく生えたことに由来するといわれますが、栽培にはクヌギやコナラなどのドングリのなる木(ナラ類)がよく使われます。

干ししいたけにすると、うまみ成分のグアニル酸が増え、香りも生のときとは違った深いものになります。天日に干すと、ビタミンDが増えることでも知られ、栄養面でも注目されるきのこです。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
3月は植え付け
収穫
4月は収穫
10月は収穫
病害虫注意
7月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
3月は植え付け
収穫
4月は収穫
10月は収穫
病害虫注意
7月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
3月は植え付け
収穫
4月は収穫
11月は収穫
病害虫注意
7月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ やさしい
収穫・開花の早さ ゆっくり
手軽さ(コスト) やや高め

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
3〜15cm
株張り
3〜12cm
実のサイズ
かさの直径4〜10cmほど

環境条件

日照
日陰
耐寒温度
0℃
耐暑温度
30℃
土壌pH
5.0〜6.5
水やり
原木・菌床が乾かないよう、霧吹きや散水で適度な湿り気を保つ。
肥料
不要(種菌・原木や菌床の養分で育つ)

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    栽培方法を選ぶ(原木か菌床か)

    約1日

    シイタケ栽培には、大きく分けて「原木栽培」と「菌床栽培」の二つの方法があり、まず、どちらで育てるかを選びます。原木栽培は、クヌギやコナラなどの「ほだ木(原木)」に、シイタケの菌を植え付けて育てる、昔ながらの本格的な方法。植菌から収穫まで1〜2年かかりますが、いちど菌が回れば数年にわたり、春と秋に香り高いシイタケを何度も収穫できます。

    庭や軒下に置く場所があり、じっくり育てたい人に向きます。一方、菌床栽培は、おがくずに栄養を混ぜて固めた菌床ブロックを使う方法で、市販の「栽培キット」なら、すでに菌が回った状態で届くので、数日から2週間ほどで、室内でも手軽に収穫できます。とにかく早く・簡単に育てたい初心者には、菌床の栽培キットが断然おすすめ。

    本格的に長く楽しみたいなら原木、と目的に合わせて選びましょう。まずは菌床キットで感覚をつかみ、慣れたら原木に挑戦する、という流れも人気です。

    💡早く手軽に育てたいなら菌床キット、本格的に長く楽しむなら原木栽培。目的で選ぶ。

  2. 2

    原木に植菌する(原木栽培)

    約365日

    原木栽培の場合は、まず、ほだ木に菌を植え付ける「植菌(しょっきん)」から始めます。適期は、木が休んでいる冬の終わりから春先(2〜4月ごろ)。クヌギやコナラなどの、伐採して数週間〜数か月乾かした、直径8〜15cmほどの原木を用意します。原木に、電動ドリルで深さ2〜3cmほどの穴を、列をずらしながら一定間隔で何か所もあけ、そこにシイタケの菌を培養した「種駒(たねごま)」を、げんのう(金づち)で打ち込みます。

    種駒を打ち終えたら、菌が原木全体に回るよう、直射日光と乾燥を避けた、風通しのよい日陰に、井桁や立てかけで仮置きします(仮伏せ)。その後、菌がまんべんなく回るように、雨の当たる半日陰のホダ場に並べて管理し(本伏せ)、ときどき乾かないように水をかけながら、1〜2年かけて菌を十分に回します。このじっくりした菌回しが、原木栽培の土台になります。

    💡冬〜春に原木へドリルで穴をあけ種駒を打ち込む。日陰で乾かさず1〜2年かけて菌を回す。

  3. 3

    菌床キットで育てる(菌床栽培)

    約14日

    手軽に育てたいなら、市販の菌床栽培キットが便利です。キットには、すでにシイタケの菌が十分に回った菌床ブロックが入っており、説明書に従って、袋やフィルムを開けるだけで栽培が始まります。まず、菌床を軽く水で湿らせ、直射日光の当たらない、風通しのよい涼しい室内に置きます。

    発生に適した温度は、品種にもよりますが、おおむね15〜20度前後。乾燥は大敵なので、1日に1〜2回、霧吹きで菌床の表面と周囲を湿らせ、適度な湿り気を保ちます。付属の保湿用の袋やカバーがあれば、それで湿度を保ちます。数日から1週間ほどで、菌床の表面に小さなきのこの芽(原基)がぽつぽつと現れ、そこからぐんぐん育って、2週間ほどで収穫できる大きさになります。温度・湿度・風通しの三つを整えるのが、菌床栽培成功のポイント。とても早く結果が出るので、子どもの観察にも人気です。

    💡菌床キットは袋を開けて湿らせ、15〜20度・直射を避け、毎日霧吹き。数日〜2週間で発生。

  4. 4

    発生させる・収穫する

    約14日

    シイタケは、菌が十分に回ったほだ木や菌床が、適切な温度と湿度に置かれると、きのこ(子実体)を発生させます。原木栽培では、菌が回ったほだ木が、気温の変化する春と秋に、自然にシイタケを出します。発生を促したいときは、ほだ木を水に浸けたり(浸水)、地面に打ちつけて刺激を与えたり(打撲)する方法もあります。

    きのこが出てきたら、かさが開ききる少し手前、かさの裏のひだが見え始めたころが収穫の適期。かさが完全に開いて平らになると、香りや食感が落ちるので、開きすぎる前に収穫します。収穫は、かさの根元(石づき)を持って、ほだ木や菌床を傷めないよう、ひねるようにして摘み取るか、清潔なはさみで根元から切り取ります。

    菌床キットの場合、一度収穫したあとも、菌床を1〜2週間休ませて再び湿らせると、二番、三番と、何度か繰り返し発生することが多く、最後まで楽しめます。

    💡かさが開ききる手前が収穫適期。石づきを持ってひねるか根元から切る。菌床は休ませて再発生。

  5. 5

    雑菌・乾燥を防いで長く楽しむ

    約30日

    シイタケを健康に育て、長く収穫するには、雑菌(青カビなどの害菌)と乾燥を防ぐことが大切です。栽培に使う道具や手は清潔に保ち、原木や菌床に、緑色や黒、ピンクなどの、シイタケ以外の目立つカビが広がってきたら、それは雑菌に侵されたサイン。早めにその部分を取り除くか、ひどい場合は処分して、ほかへの広がりを防ぎます。

    風通しが悪く、過湿で蒸れた状態が続くと、雑菌が繁殖しやすくなるので、適度な湿り気を保ちつつ、空気が動く環境を心がけます。反対に、乾燥しすぎると、菌が弱ったり、発生したきのこがひび割れたりするので、乾湿のバランスが大切です。原木栽培では、ほだ木を直射日光と強い乾燥から守り、ホダ場を清潔に保つことで、数年にわたって春と秋の発生を楽しめます。

    菌床栽培でも、清潔・適温・適湿・風通しの四つを意識すれば、繰り返し収穫できます。自分で育てたシイタケは、香りも格別。収穫したては、焼いてシンプルに味わうのがおすすめです。

    💡清潔・適温・適湿・風通しが基本。緑や黒の雑菌カビは早めに除く。乾燥と蒸れの両方を避ける。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • シイタケの種駒(種菌) (任意)

    原木栽培用。1袋数十〜百個入り。

    800〜2,000円
  • 原木(ほだ木)または菌床栽培キット

    クヌギ・コナラの原木、または菌が回った菌床ブロック。

    1,000〜4,000円
  • 電動ドリル・げんのう (任意)

    原木に穴をあけ種駒を打ち込む。

    2,000〜8,000円
  • 霧吹き (任意)

    原木・菌床の保湿に使う。

    200〜800円
初期費用の目安(必須のみ) 1,000〜4,000円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

病気

うどんこ病

まれ

症状: 葉表が白い粉をまぶしたようになる。

予防: 風通しと日当たりを確保、過湿を避ける。

対処: 罹病部を除去し、重曹スプレーや殺菌剤を散布する。

害虫

ナメクジ

時々

症状: 不規則な食害痕とテカった粘液の跡。

予防: 鉢の下など隠れ家を減らし乾燥を保つ。

対処: 夜間に捕殺、誘殺剤を設置。

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 乾燥できのこが出ない・ひび割れる

きのこが発生しない、または出ても表面がひび割れます。

原因: 原木や菌床の乾燥、湿度不足。

対策: 霧吹きや散水で適度な湿り気を保ち、直射と強い乾燥を避けます。

⚠ 雑菌(青カビなど)の発生

緑・黒・ピンクなどシイタケ以外のカビが広がります。

原因: 過湿・蒸れ、不衛生な道具や環境。

対策: 汚染部を早めに除き、清潔・適湿・風通しを保ちます。

⚠ 高温・低温で発生しない

真夏や真冬にきのこが出ません。

原因: 発生適温(おおむね15〜20度)から外れている。

対策: 涼しい春や秋に合わせ、適温の場所で管理します。

FAQ

よくある質問

市販の菌床栽培キットを使えば、とても簡単です。袋を開けて菌床を湿らせ、直射日光の当たらない涼しい室内に置き、毎日霧吹きで湿り気を保つだけで、数日から2週間ほどで収穫できます。原木栽培は本格的で収穫まで1〜2年かかるので、まずは菌床キットから始めるのがおすすめです。

シイタケは光合成をする植物ではなく、木材を分解して育つ菌類なので、直射日光は必要ありません。むしろ直射と乾燥は大敵です。風通しのよい、適度に湿った半日陰や、直射の当たらない室内が栽培に向きます。ほんのり明るい程度の光があれば十分です。

品種にもよりますが、おおむね15〜20度前後がきのこの発生に適しています。原木栽培では、気温が変化する春と秋によく発生します。菌床キットも、涼しい時期のほうが管理しやすく失敗が少なめです。真夏の高温と真冬の凍結は、発生しにくく雑菌も出やすいので避けます。

土に植える植物ではないので、肥料は不要です。大切なのは乾かさないことで、原木や菌床の表面が乾かないよう、霧吹きや散水で適度な湿り気を保ちます。菌床キットは1日1〜2回の霧吹きが目安。ただし常にびしょびしょだと雑菌が出るので、適度な湿り気と風通しのバランスが大切です。

かさが開ききる少し手前、かさの裏のひだが見え始めたころが適期です。かさが完全に平らに開くと、香りや食感が落ちます。収穫は、石づき(根元)を持ってひねり取るか、清潔なはさみで根元から切り取ります。菌床は一度収穫したあとも、休ませて再び湿らせると、二番・三番と繰り返し発生します。

青カビなどの雑菌(害菌)です。シイタケ以外の、緑・黒・ピンクなどの目立つカビが出たら、その部分を早めに取り除くか、ひどければ処分して広がりを防ぎます。雑菌は、過湿で蒸れた状態や不衛生な環境で繁殖しやすいので、清潔・適度な湿り気・風通しを心がけると予防できます。

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