リトープス
Lithops Lithops / Living Stones
リトープスは、まるで、小石(こいし)が、ころんと、置かれているような、ユニークすぎる姿で知られる、不思議な多肉植物です。英名を「リビングスト...
かんたんに言うと
リトープスは、小石に擬態した「生きた石」のような不思議な多肉植物。年に一度、古い葉の中から新しい葉が出る「脱皮」をし、秋に菊に似た花を咲かせます。乾燥に非常に強く、生育サイクルに合わせた水やりがコツ。脱皮中と夏の休眠期は断水するのが最重要です。
Profile
基本情報
リトープスは、まるで、小石(こいし)が、ころんと、置かれているような、ユニークすぎる姿で知られる、不思議な多肉植物です。英名を「リビングストーン(生きた石)」というとおり、原産地の、砂漠や、岩地で、まわりの石に、そっくりに、擬態(ぎたい)して、動物に、食べられないように、身を守る、という、驚きの進化を、とげた植物。
2枚の、ぷっくりとした、肉厚の葉が、合わさって、ひとつの、丸い、または、足あとのような形をつくり、その表面には、品種ごとに、灰緑、茶、赤茶、青みがかった色など、さまざまな色と、複雑な模様(窓と呼ばれる、半透明の部分)が入り、本物の石と、見分けがつかないほど。
その、奇妙で、愛らしい姿から「生ける宝石」とも呼ばれ、多肉植物の、コレクターに、根強い人気があります。リトープスの、最大の見どころが「脱皮(だっぴ)」。年に一度、古い葉の、中央が割れて、その中から、新しい葉が、出てきて、古い葉が、しぼんで、皮のように、なくなる、という、動物のような、世代交代を、くり返します。
また、秋には、株の、割れ目から、白や、黄色の、菊(きく)に似た、可憐な花を咲かせ、石ころのような姿との、ギャップも、楽しみのひとつ。リトープスは、南アフリカの、乾燥地が原産で、乾燥に、非常に強く、水やりには、独特の、コツがあります。生育のサイクルに合わせた、水やりの管理が、栽培の、ポイント。奥が深く、コレクション性も高い、個性派の多肉植物です。
💡豆知識
リトープスの、まわりの石に、そっくりに、擬態する性質は、生物の進化の、驚異として、よく知られています。原産地の、南アフリカの、乾燥地では、貴重な、水分をたくわえた、リトープスは、動物にとって、格好の、食料。そこで、リトープスは、長い進化の、過程で、まわりの、石ころに、色も、模様も、そっくりに、似せることで、動物の目を、あざむき、食べられるのを、防ぐようになりました。
その、擬態は、見事で、自生地では、花が咲くまで、どこにあるか、人間でも、わからないほど、といわれます。葉の、上面にある、半透明の「窓(まど)」は、光を、内部に取り込んで、地中に埋もれた、体の、内側で、光合成を行うための、リトープス独自の、しくみ。
砂に、ほとんど埋もれて、暮らすための、工夫です。リトープスは、メセン(女仙)類と、呼ばれる、ハマミズナ科の、多肉植物の、代表格で、ほかにも、コノフィツムなど、石や、卵のような姿の、ユニークな仲間が、たくさんあります。リトープスの「脱皮」は、古い葉に、たくわえた、水分と養分を、新しい葉に、移しながら、世代交代する、しくみで、この間に、水を、やりすぎると、古い葉が、しぼまずに、二重、三重になったり、株が、腐ったりするので、脱皮中の、断水が、栽培の、最大のポイントになります。石ころが、花を咲かせ、脱皮する、その、ギャップと、神秘性が、多くのファンを、魅了し続けています。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 9月は植え替え | |||||||||||
| 追肥 | 10月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え替え | 9月は植え替え | |||||||||||
| 追肥 | 10月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 9月は植え替え | |||||||||||
| 追肥 | 10月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 4月は病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 2〜5cm
- 株張り
- 2〜10cm
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- 3℃
- 耐暑温度
- 38℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.5
- 水やり
- 生育期(秋・春)に乾いたら。夏の休眠期と脱皮中は断水。
- 肥料
- 多肉植物用肥料(ほぼ不要)
How to grow
育て方ステップ
-
1
置き場所を決める(日光が必要)
約7日リトープスは、南アフリカの、日ざしの強い、乾燥地が原産なので、日光を、しっかり必要とします。日光が、不足すると、株が、間のびして、ひょろひょろと、背高に伸びてしまい(徒長)、本来の、石ころのような、しまった姿に、なりません。また、徒長すると、株が、弱く、腐りやすくもなります。
室内なら、一日を通して、よく日が当たる、明るい南向きの窓辺が、最適。屋外の、ベランダなど、日当たりのよい場所も、向きますが、リトープスは、過湿を、極端に嫌うので、雨が、直接、当たらない場所を選びます。雨ざらしは、腐れの原因になります。リトープスは、暑さの厳しい、真夏には、生育が止まって「休眠」し、涼しくなる、秋から、春にかけてが、生育期、という、独特のサイクルをもちます。
真夏の、強すぎる直射と、高温多湿は、苦手なので、真夏は、風通しのよい、明るい場所(やや遮光する)で、涼しく、管理します。寒さには、やや弱いので、冬は、霜の当たらない、明るい室内の窓辺に取り込むのが、安心です(0〜5度以上を保つ)。「よく日に当てる」「雨に当てない」「真夏は涼しく」が、置き場所の、ポイントです。
💡日光が必要(不足で徒長・腐れ)。雨に当てない。真夏は休眠するので涼しく遮光気味、冬は5度前後を保てる明るい室内へ。
-
2
水やり(サイクルが命)
約30日リトープス栽培で、いちばん、重要で、いちばん、難しいのが「水やり」です。普通の植物の感覚で、水をやると、すぐに、腐って、枯らしてしまうので、リトープスの、生育サイクルに、合わせた、水やりが、必須です。リトープスは、暑い「真夏」に休眠し、涼しい「秋から春」が、生育期、という、サイクルで育ちます。
【秋(9〜11月ごろ)】涼しくなって、生育期に入ったら、水やりを、再開します。土が、完全に乾いたら、鉢底から流れ出るまで、たっぷり与え、また、しっかり乾かす、を、くり返します。この時期に、株が、充実し、秋には、花も咲きます。【冬】寒さで、生育が、ゆるやかになるので、水やりは、控えめにします。
【春(3〜5月ごろ)】後述の「脱皮」が、進む時期。脱皮が、始まったら、水を、止めます(断水)。脱皮中に、水を、やりすぎると、古い葉が、しぼまず、株が、おかしくなります。脱皮が、完全に終わり、新しい葉に、入れ替わったら、徐々に、水やりを、再開します。
【夏(6〜8月ごろ)】リトープスは、休眠するので、ほぼ、断水。真夏に、水を、与えると、高温多湿で、いちばん、腐りやすいので、夏は、水を、ほとんど、与えず、涼しく、乾かして、越させます。この「秋春に水やり、夏と脱皮中は断水」という、サイクルを、つかむことが、リトープス栽培の、すべて、といっても、過言ではありません。
💡生育期(秋・春)は完全に乾いたらたっぷり。夏の休眠期と脱皮中は断水が鉄則(水やりで腐る・脱皮失敗)。サイクルを覚えるのが最重要。
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3
脱皮を見守る
約60日リトープスの、最大の見どころが、年に一度の「脱皮(だっぴ)」です。リトープスは、2枚の、合わさった葉で、できていますが、おもに、冬から春にかけて、古い葉の、中央の、割れ目から、新しい葉(次の世代の、2枚の葉)が、せり出してきます。新しい葉が、成長するにつれて、古い葉は、内部の、水分と養分を、新しい葉に、すべて、譲り渡して、だんだん、しぼんで、薄い、皮のように、なっていき、最後には、カサカサに、乾いて、なくなります。
これが、まるで、動物の脱皮のようなので「脱皮」と、呼ばれます。脱皮を、無事に、成功させる、最大のコツが「脱皮中の断水」。脱皮が、始まったら、水を、止めます。この間に、水を、与えてしまうと、古い葉が、水分を、保ったまま、しぼまずに、新しい葉と、二重、三重に、重なってしまったり、株が、過湿で、腐ったりします。
古い葉の、養分で、新しい葉を、育てる、自然のサイクルを、邪魔しないよう、じっと、水を、与えずに、見守るのが、コツです。古い葉が、完全に、カサカサに、乾いて、新しい葉に、すっかり、入れ替わったら、脱皮、完了。そこから、徐々に、水やりを、再開します。
カサカサになった、古い葉は、自然に取れますが、気になれば、そっと、取り除いても、かまいません。脱皮を、見守るのは、リトープス栽培の、醍醐味です。
💡冬〜春に古い葉の中から新しい葉が出て世代交代する「脱皮」。脱皮中は断水が鉄則(水やりで二重脱皮や腐れに)。完了後に水を再開。
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4
開花と植え替え
約14日リトープスは、石ころのような姿から、想像しにくいですが、秋(9〜11月ごろ)、生育期に入って、株が、充実すると、2枚の葉の、割れ目から、花茎を伸ばして、白や、黄色の、菊(きく)に、よく似た、可憐な花を咲かせます。石が、花を咲かせる、その、ギャップが、リトープスの、大きな魅力。
花は、よく晴れた、日中に開き、夕方に、閉じる、を、数日くり返します。花を、咲かせるには、しっかり、日光に当てて、株を、充実させることが、大切です。複数の株があれば、開花期に、花粉を、交配させると、種が、とれ、種から、育てる(実生=みしょう)楽しみも、あります。
次に、植え替え。リトープスは、生育が、ゆっくりで、根を、深く張るので、深さのある鉢が、向きます。植え替えは、2〜3年に一度を目安に、生育期に入る、秋ごろに行います。古い土を、軽く落とし、傷んだ根を整理して、新しい、水はけの、非常によい土(多肉・サボテン用土に、軽石や、赤玉土、鹿沼土などを、多めに混ぜたもの)に植え替えます。
リトープスは、過湿を、極端に嫌うので、水はけのよさが、何より大切。根を、傷めないよう、ていねいに扱い、植え替え後は、しばらく、水を、控えめにして、根を、落ち着かせます。群生して、子株が、ふえた株は、植え替えのときに、株分けも、できます。
💡秋に菊に似た白・黄の花が咲く(要日光と株の充実)。生育ゆっくりで2〜3年に一度、秋に水はけ最優先の土で植え替え。
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5
夏越し・冬越しと年間サイクル
約120日リトープスを、上手に育てる、鍵は、その、独特の、年間サイクルを、理解して、季節に合わせた、管理を、することです。改めて、1年の流れを、整理します。【夏(休眠期・最重要)】リトープスは、暑い真夏に、休眠します。日本の、高温多湿の夏は、リトープスにとって、いちばん、過酷で、腐りやすい時期。
夏は、水を、ほぼ断水し、風通しのよい、明るい、涼しい場所(直射を、やや遮光)で、乾かして、休眠させます。夏越しが、リトープス栽培の、最大の関門です。【秋(生育期)】涼しくなったら、生育再開。水やりを、再開し、花を咲かせ、株を、充実させます。
【冬】寒さに、やや弱いので、霜の当たらない、明るい室内の窓辺などで、0〜5度以上を保ち、水やりは、控えめにします。【春(脱皮期)】脱皮が、進みます。脱皮中は、断水。脱皮が、終わったら、水やりを、再開し、初夏には、また、夏の休眠に、備えます。
このように、リトープスは「夏は断水して休眠、秋春に生育・水やり、脱皮中は断水」という、サイクルで、管理します。普通の植物とは、生育期と、水やりの、タイミングが、逆なので、最初は、戸惑うかもしれませんが、このサイクルさえ、つかめば、毎年、脱皮と、開花を、楽しめます。
小石が、生きて、脱皮し、花を咲かせる、その、神秘的な姿は、ほかの植物にはない、唯一無二の、魅力。奥が深く、長く、愛着をもって、付き合える、個性派の多肉植物です。
💡年間サイクル=夏は断水・休眠(最大の関門)/秋春に生育・水やり/冬は5度前後で控えめ/春の脱皮中は断水。サイクル管理が成功の鍵。
Checklist
育てる前のチェックリスト
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✓400〜3,000円
リトープスの鉢植え
多彩な色・模様の品種がある個性派多肉。
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✓400〜1,200円
水はけのよい多肉用土
軽石・赤玉・鹿沼を多めに混ぜた水はけ最優先の土。
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○300〜1,500円
深さのある鉢 (任意)
根を深く張るので深めの鉢を。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
まれ症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
まれ症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 夏の水やり・高温多湿で腐る
真夏に株が溶けるように腐って枯れます。
原因: 休眠期の夏に水を与えた、高温多湿の蒸れ。
対策: 夏はほぼ断水し、風通しのよい明るく涼しい場所で乾かして休眠させます。
⚠ 脱皮中の水やりで失敗
古い葉がしぼまず二重脱皮になる、株が腐る。
原因: 脱皮中に水を与えた。
対策: 脱皮中は断水し、新しい葉に完全に入れ替わってから水やりを再開します。
⚠ 日照不足で徒長する
背高にひょろひょろ伸び、弱く腐りやすくなります。
原因: 日光不足。
対策: よく日が当たる明るい窓辺など、できるだけ日当たりのよい場所に移します。
FAQ
よくある質問
リトープスは小石のような姿と脱皮・開花が楽しい一方、普通の植物とは生育サイクルが逆で、水やりに独特のコツが要るので、多肉のなかではやや上級者向けです。「夏と脱皮中は断水、秋春に水やり」というサイクルさえ覚えれば、初心者でも育てられます。日光をしっかり当て、雨に当てず、水はけ最優先の土で育てるのがコツです。
リトープスは涼しい秋〜春が生育期、暑い真夏が休眠期です。生育期(秋・春)は土が完全に乾いたらたっぷり与え、しっかり乾かすをくり返します。一方、真夏の休眠期と、春の脱皮中は「断水」が鉄則。この時期に水をやると腐ったり脱皮に失敗します。普通の植物と逆のサイクルなので、季節で水やりを切り替えるのが最大のコツです。
いいえ、脱皮中は断水が鉄則です。脱皮は、古い葉の水分と養分を新しい葉に移して世代交代するしくみなので、この間に水をやると、古い葉がしぼまずに二重・三重に重なったり、過湿で株が腐ったりします。古い葉が完全にカサカサに乾いて新しい葉に入れ替わるまで、水を与えずにじっと見守り、完了後に再開します。
日照不足による徒長です。リトープスは強い日光を必要とするので、日が足りないと本来の石ころのようなしまった姿にならず、間のびして弱く腐りやすくなります。一日を通してよく日が当たる明るい南向きの窓辺など、できるだけ日当たりのよい場所に移します。ただし真夏の強い直射は休眠期なので少し遮光します。
はい、秋(9〜11月ごろ)に、生育期に入って株が充実すると、2枚の葉の割れ目から、白や黄色の菊に似た花を咲かせます。石ころのような姿から花が咲くギャップが大きな魅力です。花は晴れた日中に開き夕方に閉じます。咲かせるには、しっかり日光に当てて株を充実させることが大切です。
リトープス最大の関門である夏越しの失敗です。リトープスは真夏に休眠し、日本の高温多湿はいちばん腐りやすい時期。夏は水をほぼ断水し、風通しのよい明るく涼しい場所(直射はやや遮光)で乾かして休眠させます。夏に水を与えるのが最大の失敗原因なので、夏はぐっとこらえて断水気味にするのが成功の鍵です。
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