レモンバーベナ
Aloysia citrodora Lemon verbena
レモンバーベナは、細長い葉に触れると、レモンによく似た、さわやかで甘い、上品な香りを放つ、人気の芳香ハーブです。数あるレモンの香りのハーブの...
かんたんに言うと
レモンバーベナは、さわやかなレモンの香りが上品な芳香ハーブ。ハーブティー(ベルベーヌ)やお菓子の香りづけに人気です。日当たり・水はけのよい場所を好み丈夫ですが、寒さにやや弱く冬は落葉。寒冷地は鉢で室内・軒下に取り込みます。
Profile
基本情報
レモンバーベナは、細長い葉に触れると、レモンによく似た、さわやかで甘い、上品な香りを放つ、人気の芳香ハーブです。数あるレモンの香りのハーブのなかでも、その香りの良さは、とくに高く評価され、香水の原料にも使われたことから、和名を「香水木(こうすいぼく)」「防臭木(ぼうしゅうぼく)」ともいいます。
乾燥させても香りがよく残るので、ハーブティーやポプリ、お菓子の香りづけ、入浴剤などに、幅広く利用されます。とくに、レモンバーベナのハーブティーは、レモンのさわやかさと、ほのかな甘みがあり、リラックスタイムや、食後のお茶として人気。ホットでも、アイスでもおいしく、フランスでは「ベルベーヌ」の名で親しまれる、定番のハーブティーです。
原産は南アメリカで、日本へは江戸時代に渡来しました。落葉性の低木で、地植えにすると、大きく育って、毎年たくさんの葉を収穫できます。日当たりと水はけのよい場所を好み、丈夫で育てやすいハーブですが、寒さにはやや弱く、冬は落葉して休眠します。暖地では、屋外で冬を越せますが、寒冷地では、鉢植えにして、冬は室内や軒下で、霜よけをすると安心。
生育期の春から秋は、次々と枝を伸ばして葉を茂らせるので、こまめに収穫したり、剪定したりして、こんもりと仕立てると、たくさんの香りの葉を楽しめます。爽やかなレモンの香りで、暮らしに潤いを添えてくれる、育てる楽しみの大きいハーブです。
💡豆知識
レモンバーベナの香りの良さは、ハーブのなかでも別格とされ、かつては香水の原料として珍重されたことから、和名「香水木」の由来になりました。香りの主成分は、レモンにも含まれるシトラールなどで、これが、レモンそっくりの、さわやかで甘い香りを生みます。
レモングラスやレモンバームなど、ほかのレモンの香りのハーブと比べても、レモンバーベナの香りは、より繊細で上品といわれ、香り高いハーブティーとして、世界中で愛されています。フランスでは「ベルベーヌ(Verveine)」と呼ばれ、食後の消化を助けるお茶として、家庭で親しまれる定番。
乾燥させても香りがよく残るのが特徴で、生の葉はもちろん、乾燥葉を保存しておけば、一年中、香りを楽しめます。レモンバーベナは、見た目は地味な細長い葉の低木ですが、その真価は、葉に触れたり、こすったりしたときに立ちのぼる、豊かな香りにあります。
庭の通り道や、玄関先に植えておくと、通るたびに、ふわりとレモンの香りが漂い、暮らしに、さわやかな彩りを添えてくれます。鉢植えで、ベランダや窓辺に置くのもおすすめです。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 6月は収穫 | |||||||||||
| 剪定 | 7月は剪定 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 8月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 6月は収穫 | |||||||||||
| 剪定 | 7月は剪定 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 8月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月は植え付け | |||||||||||
| 収穫 | 6月は収穫 | |||||||||||
| 剪定 | 7月は剪定 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 8月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 50〜200cm
- 株張り
- 40〜120cm
- 花のサイズ
- 白〜淡紫の小花が穂状に咲く(夏)
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- -3℃
- 耐暑温度
- 35℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.0
- 水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷり。過湿を避ける。冬の落葉中は控えめ。
- 肥料
- 緩効性化成肥料・有機質肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
置き場所・植え付け
約7日レモンバーベナは、日光を好むハーブなので、日当たりと風通し、水はけのよい場所に植え付けます。植え付けの適期は、暖かくなった春(4〜5月)。霜の心配がなくなってから植えると、根づきがよく、その後の生育もスムーズです。地植えにすると、根を広く張って大きく育ち、毎年たくさんの葉を収穫できます。
鉢植えなら、寒冷地でも、冬に取り込めるので便利。鉢は、生育に合わせて大きめのものを選び、水はけのよいハーブ用や草花用の培養土を使います。レモンバーベナは、香りを楽しむハーブなので、玄関先や、庭の通り道など、通るたびに、葉に触れて香りを楽しめる場所に植えるのもおすすめ。
やせ地でも育ちますが、肥えた水はけのよい土のほうが、よく茂ります。地植えの場合、植え付け前に、堆肥や腐葉土をすき込んで、ふかふかの土をつくっておくとよいでしょう。日当たりが悪いと、枝が間延びして、葉が薄くなり、香りも弱くなるので、できるだけよく日の当たる場所を選びます。植え付け後は、たっぷり水を与え、根づくまでは、乾かさないように管理します。
💡春に、日当たり・水はけのよい場所へ。地植えで大きく育つ。寒冷地は鉢植えに。通り道に植えると香りを楽しめる。
-
2
水やりと肥料
約30日レモンバーベナの水やりは、土の表面が乾いたら、たっぷりと与えるのが基本です。生育の盛んな春から秋は、よく水を吸うので、とくに鉢植えでは、夏に水切れさせないよう、注意します。地植えで根づいた株は、ある程度、乾燥にも耐えますが、極端に乾くと、葉がしおれたり、香りが落ちたりするので、乾燥が続くときは水を与えます。
一方で、過湿は根を傷めるので、水はけのよい状態を保ち、常にじめじめさせないようにします。冬、落葉して休眠しているあいだは、水をあまり必要としないので、水やりは控えめにし、乾かし気味に管理します。肥料は、生育期の春から秋に、緩効性肥料を、規定量、定期的に与えると、葉がよく茂ります。
ただし、ハーブは一般に、肥料を与えすぎると、葉ばかり茂って、かえって香りが弱くなることがあるので、肥料は控えめを心がけます。香りを大切にしたいレモンバーベナでは、肥料は、ほどほどがちょうどよく、与えすぎないのがコツ。やせ気味の環境のほうが、香りが濃くなるともいわれます。水と肥料のバランスをとりながら、香り高い葉を育てましょう。
💡乾いたらたっぷり、過湿は避ける。冬の落葉中は控えめ。肥料は与えすぎると香りが弱まるので控えめに。
-
3
剪定して仕立てる
約60日レモンバーベナは、生育期に、ぐんぐん枝を伸ばすので、剪定して、こんもりと、収穫しやすい形に仕立てると、たくさんの葉を楽しめます。枝が伸びてきたら、先端を切る「摘心(ピンチ)」をすると、その下からわき芽が出て、枝数が増え、葉がよく茂ります。摘心をかねて、こまめに葉を収穫すれば、自然と、こんもりした形に育ちます。
放っておくと、枝が間延びして、ひょろひょろと背高に伸び、下のほうの葉が少なくなるので、適度に切り戻して、形を整えます。本格的な剪定の適期は、生育が始まる前の早春や、生育期の切り戻し。レモンバーベナは、強い剪定にも耐え、切り戻すと、新しい枝を勢いよく出すので、思い切って、コンパクトに仕立て直すこともできます。
剪定で切った枝の葉も、もちろん収穫して、ハーブティーなどに利用できるので、無駄がありません。また、剪定で切った枝は、「挿し木(挿し芽)」でふやすこともできます。生育期に、若い枝を切って、水はけのよい土に挿すと、発根します。こまめな摘心・収穫・剪定で、香りの葉を、たくさん、長く楽しめる株に仕立てましょう。
💡摘心・収穫をかねて剪定し、こんもり仕立てる。間延びしたら切り戻す。強剪定にも耐え、挿し木でふやせる。
-
4
葉を収穫・乾燥保存する
約30日レモンバーベナの楽しみは、なんといっても、香りの葉の収穫です。葉は、生育期の春から秋、いつでも収穫できます。香りがもっとも高くなるのは、晴れた日の午前中、株が乾いているとき。必要な分の葉を、枝ごと、または葉だけ、ハサミや手で摘み取ります。前述のとおり、摘心をかねて収穫すれば、株も整い、一石二鳥です。
とれたての生の葉は、ハーブティーや、お菓子・料理の香りづけに、すぐに使えます。レモンバーベナの大きな利点は、乾燥させても、香りがよく残ること。たくさん収穫できたら、乾燥保存しておくと、葉の少ない冬や、来年まで、香りを楽しめます。乾燥のさせ方は、収穫した枝を、数本ずつ束ねて、風通しのよい日陰に、逆さに吊るして、カラカラに乾かす方法が手軽。
または、葉をネットや、ざるに広げて乾かします。直射日光に当てると、香りが飛んでしまうので、必ず日陰で乾かします。よく乾いたら、葉を枝から外して、密閉できる容器や、お茶パックに入れて、湿気を避けて保存します。乾燥葉は、ハーブティー(ベルベーヌ)として、お湯を注ぐだけで、さわやかな香りのお茶になります。生でも乾燥でも、暮らしのいろいろな場面で、レモンの香りを楽しめます。
💡晴れた日の午前中が香り高い。摘心をかねて収穫。乾燥は日陰で吊るすかざるに広げて。密閉保存で長く楽しめる。
-
5
冬越し(寒さにやや弱い)
約120日レモンバーベナを育てるうえで、注意したいのが冬越しです。レモンバーベナは、落葉性の低木で、寒さにやや弱く、冬になると、葉を落として休眠します。落葉は、枯れたわけではなく、寒い季節をやり過ごすための、自然な姿。春になると、また新しい芽が出てきます。
耐寒性は、品種や環境によりますが、おおむね、霜や、軽い凍結には耐えるものの、厳しい寒さは苦手。暖地では、地植えのまま、屋外で冬を越せることが多いですが、寒冷地や、寒さの厳しい地域では、防寒対策が必要です。地植えの株は、株元に、腐葉土やわらを厚く敷いて、根を寒さから守る「マルチング」をします。
鉢植えの場合は、冬は、室内の明るい窓辺や、霜の当たらない軒下に取り込むと安心。落葉して休眠しているあいだは、生育していないので、水やりは控えめにし、乾かし気味に管理します。暖かい室内に取り込んだ場合も、休眠を妨げないよう、暖めすぎず、水も控えめにします。
春になり、暖かくなって、新芽が動き出したら、また日当たりのよい場所に戻し、水やりを増やして、生育期の管理を始めます。冬の寒さ対策さえすれば、レモンバーベナは、毎年大きくなって、年々、たくさんの香りの葉を、収穫させてくれます。
💡落葉性で寒さにやや弱い。冬の落葉は休眠で枯れではない。寒冷地は株元マルチか鉢で室内・軒下へ。冬は水控えめ。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓400〜1,200円
レモンバーベナの苗
春に出回る。ポット苗が一般的。
-
○400〜1,000円
ハーブ用・草花用培養土 (任意)
水はけのよい土。
-
○400〜2,000円
鉢(大きめ) (任意)
生育に合わせた大きめの鉢。寒冷地は鉢植えが便利。
-
○400〜1,000円
緩効性肥料 (任意)
生育期に控えめに。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
時々症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
Nutrition
栄養と食べ方
- エネルギー
- 10kcal
- ビタミンC
- 微量
- ビタミンA
- 微量
- ビタミンK
- 微量
- 葉酸
- 微量
- 鉄
- 微量
- カルシウム
- 微量
- カリウム
- 微量
- 食物繊維
- 微量
旬・味: 生育期の葉が香りの収穫期。主にハーブティーや香りづけに利用する芳香ハーブで、食べる量は少なくレモン様のさわやかな香りを楽しむ。
保存: 生葉は湿らせた紙に包み冷蔵で数日。乾燥葉は日陰で乾かし密閉容器で湿気を避けて保存すれば長く香りを楽しめる。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 冬の寒さで枯れる
冬に株が傷み、春に芽が出ません。
原因: 寒さにやや弱いのに、厳しい寒さ・凍結に当てた。
対策: 寒冷地は株元をマルチングするか、鉢植えで室内・軒下に取り込みます。
⚠ 日照不足・肥料過多で香りが弱い
枝が間延びし、葉が薄く香りが弱くなります。
原因: 日当たり不足、肥料の与えすぎ。
対策: よく日の当たる場所に置き、肥料は控えめにします。
⚠ ハダニ・乾燥で葉が傷む
葉がかすれて色が抜け、落葉します。
原因: 高温乾燥期のハダニ、水切れ。
対策: 葉裏に葉水をして乾燥を防ぎ、ハダニは早めに対処します。
FAQ
よくある質問
はい、レモンバーベナは丈夫で育てやすく、生育期は次々と香りの葉を収穫できる、楽しみの大きいハーブです。日当たり・水はけのよい場所に植え、乾いたら水やり、肥料は控えめに、というシンプルな管理でよく育ちます。寒さにやや弱いので、寒冷地では鉢植えにして冬に取り込むと安心です。
はい、レモンバーベナはハーブティーの定番で、フランスでは「ベルベーヌ」と呼ばれ親しまれています。生の葉、または乾燥葉に、お湯を注ぐだけで、レモンのさわやかな香りとほのかな甘みのお茶になります。ホットでもアイスでもおいしく、食後やリラックスタイムにおすすめです。乾燥させても香りがよく残ります。
収穫した枝を数本束ねて、風通しのよい日陰に逆さに吊るすか、葉をざるに広げて、カラカラに乾かします。直射日光に当てると香りが飛ぶので、必ず日陰で。よく乾いたら、葉を外して密閉容器に入れ、湿気を避けて保存します。香りがよく残るので、冬や来年までハーブティーを楽しめます。
日当たりのよい場所でよく日に当てること、そして肥料を与えすぎないことです。ハーブは肥料が多すぎると葉ばかり茂って香りが弱くなりがちで、やややせ気味の環境のほうが香りが濃くなるといわれます。収穫は、晴れた日の午前中、株が乾いているときが、もっとも香り高くおすすめです。
レモンバーベナは落葉性で寒さにやや弱く、冬は葉を落として休眠します。これは枯れではなく自然なこと。暖地では屋外で越せますが、寒冷地では、地植えは株元に腐葉土やわらを敷いて防寒し、鉢植えは室内の明るい窓辺や軒下に取り込みます。落葉中は水やりを控えめにします。春に新芽が動けば復活します。
生育期に、若い枝を切って、水はけのよい土に挿す「挿し木(挿し芽)」でふやせます。剪定で切った枝を使えば無駄がありません。挿したあとは、乾かさないように明るい日陰で管理すると、やがて発根します。ふやした株を、庭やベランダのいろいろな場所に植えて、香りを楽しめます。
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Compare
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