📑 このページの目次
種をまいて芽が出そろうと、間引くのがもったいなく感じます。しかし間引きをしないと、どの株もまともに育ちません。ラディッシュの根が太らない、ホウレンソウがひょろひょろ、という失敗の多くは間引き不足が原因です。回数・タイミング・残す株の選び方を整理します。
なぜ間引くのか
密集した株どうしは、光・水・養分・地中のスペースを奪い合います。その結果どうなるかは、はっきりしています。
- 光の奪い合い→ 上へ上へ伸びて徒長し、倒れやすくなる
- 養分の奪い合い→ 根も葉も太らず、全部が小ぶりで終わる
- 風通しの悪化→ 蒸れて株元が傷みやすくなる
「たくさん残せばたくさん採れる」は成り立ちません。間引きは減らす作業ではなく、残す株に力を集める作業です。
間引きは2〜3回に分けて行う
一度に最終間隔まで減らさず、段階的に広げていくのがコツです。
| 回数 | タイミング | 株間の目安 |
|---|---|---|
| 1回目 | 双葉が開いたころ | 1〜2cm(葉が触れ合わない程度) |
| 2回目 | 本葉が2〜3枚 | 3〜4cm |
| 3回目(最終) | 本葉が4〜5枚 | 品種ごとの最終株間へ |
段階的にするのは、発芽後に虫や病気で株が減ることがあるためです。最初から最終間隔にしてしまうと、欠株が出たときに埋められません。
最終株間の目安
| 野菜 | 最終株間 |
|---|---|
| ラディッシュ(二十日大根) | 4〜5cm |
| コマツナ・ホウレンソウ | 4〜6cm |
| ニンジン | 5〜10cm |
| カブ(小カブ) | 8〜10cm |
| ダイコン | 25〜30cm |
どの株を残すか
間引くのは「弱い株」ではなく、残したい株を選んで、それ以外を抜くという考え方です。
- 子葉(双葉)の形が整っているものを残す。ゆがんだ双葉は生育も乱れがちです。
- 茎が太くしっかりしているものを残す。細長く伸びた株は徒長しています。
- 葉の色が濃いものを残す。
- 間隔が均等になるように選ぶ。良い株でも隣り合っていれば片方は抜きます。
抜き方のコツ
- 土が湿っているときに行う:乾いた土では隣の根まで引っぱってしまいます。水やり後がおすすめです。
- 残す株の株元を指で押さえる:これをするだけで、隣の株が浮くのを防げます。
- 込み合って抜きにくいときはハサミで切る:無理に引き抜かず、地際で切れば根を乱しません。
- 間引き後は株元に土を寄せる:ぐらついた株を安定させます。
間引きの遅れは取り返しがつきません。徒長してひょろひょろになってから間引いても、細い株は太くなりません。「まだ小さいから」と待たず、双葉が開いたら1回目を始めてください。
間引き菜はおいしく食べられる
抜いた芽は「間引き菜(つまみ菜)」として食べられます。コマツナ、ダイコン、カブ、ラディッシュの間引き菜は、汁の実やおひたし、サラダに向きます。捨てずに味わえるのは家庭菜園ならではの楽しみです。
まとめ
🌱 これだけ覚えれば大丈夫
「双葉が開いたら1回目、本葉が出たら2回目、遅れないこと」。残す株は、双葉が整い茎が太いものを均等な間隔で。土が湿っているときに、残す株の株元を押さえながら抜く。これだけで「根が太らない」「ひょろひょろ」の失敗はぐっと減ります。
徒長してしまったときの対処は植物が徒長する原因と対策、種まきの基礎はタネからか苗からかで解説しています。品種ごとの株間は図鑑の各品種ページをご確認ください。
よくある質問
1回目は双葉が開いたころ、2回目は本葉が2〜3枚、3回目は本葉4〜5枚のタイミングです。遅れると徒長して細い株のままになるので、早めに始めるのがコツです。
間引き不足による株間の狭さが最大の原因です。最終的に4〜5cm間隔になるよう間引き、日当たりのよい場所で育てましょう。日照不足や窒素過多も葉ばかり茂る原因になります。
食べられます。「間引き菜(つまみ菜)」と呼ばれ、コマツナやダイコン、カブ、ラディッシュのものは汁の実やおひたし、サラダにして楽しめます。
土が湿っているときに、残す株の株元を指で押さえながら抜くと防げます。込み合って抜きにくい場合は、無理に引かずハサミで地際を切ってください。