タンゲマル
Echinopsis Easter lily cactus
タンゲマル(短毛丸)は、エキノプシスの仲間を代表する、日本でもっとも古くから親しまれてきた玉サボテンです。昔ながらの家庭の窓辺によく置かれて...
かんたんに言うと
タンゲマル(短毛丸)は昔ながらの育てやすい玉サボテン。初夏に白い大輪の花を夜に咲かせ、子株でよく群生します。乾燥に強く水やり控えめでOK。過湿の根腐れと冬の寒さ(霜)に注意し、冬は室内の明るい窓辺へ。
Profile
基本情報
タンゲマル(短毛丸)は、エキノプシスの仲間を代表する、日本でもっとも古くから親しまれてきた玉サボテンです。昔ながらの家庭の窓辺によく置かれていた「おばあちゃんのサボテン」といえば、この短毛丸を思い浮かべる人も多いほど、なじみ深い存在です。丸い球形の体に短いトゲをまとい、子株をどんどん出して群生します。
最大の魅力は、なんといっても花。初夏になると、球の横から長い花筒をぐんと伸ばし、その先に、白くて大きな、ユリのように上品な大輪の花を咲かせます。サボテンとは思えないほど華やかで、ほのかに甘い香りもあり、夕方から夜に開いて翌日にはしぼむ、はかなくも見ごたえのある一夜限りの花です。
とても丈夫で生長も早く、子株でよく増え、小さな株のうちから花が咲きやすいので、サボテン栽培の入門に最適です。乾燥に非常に強く、水やりも少なくてよいので、ほとんど手をかけずに育てられます。日光を好み、よく日に当てると、球が締まって丈夫に育ち、花つきもよくなります。
丈夫な反面、過湿による根腐れと、冬の寒さ(霜)には弱いので、水やりは控えめにし、冬は室内の明るい窓辺に取り込みます。丈夫で花が見事、子株でよく増える、昔ながらの育てやすいサボテンです。
💡豆知識
タンゲマル(短毛丸)が属するエキノプシスの仲間は、サボテンのなかでも花の美しさで知られ、品種改良もさかんに行われてきました。原種は白い花が多いですが、近縁種や交配種では、ピンク、赤、黄、オレンジなど、色とりどりの大輪を咲かせるものがあり、「花サボテン」としてコレクションされています。
短毛丸の花は、夕方から夜にかけて開き、翌日の昼にはしぼんでしまう、一日花(ときに一夜花)です。これは、原産地の南米の乾燥地で、夜に活動するガなどに花粉を運んでもらうために、涼しい夜に花を開く性質が備わったためと考えられています。大きく甘い香りのする白い花を、暗がりで目立たせ、香りで虫を呼ぶ、巧みなしくみです。
とても丈夫で増えやすいことから、古くから人づてに株が分けられ、各地の家庭で世代を超えて育て継がれてきた、思い出深いサボテンでもあります。
Calendar
育成カレンダー
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 4月は植え替え | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 追肥 | 5月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| 植え替え | 4月は植え替え | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 追肥 | 5月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え替え | 4月は植え替え | |||||||||||
| 開花 | 6月は開花 | |||||||||||
| 追肥 | 5月は追肥 | |||||||||||
| 病害虫注意 | 7月は病害虫注意 |
数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。
At a glance
ひと目でわかる特徴
Specs
形態と環境条件
形態
- 草丈
- 8〜30cm
- 株張り
- 8〜30cm
- 花のサイズ
- 白い大輪の花が花筒の先に咲く(夜咲き・一日花)
環境条件
- 日照
- 日なた
- 耐寒温度
- 3℃
- 耐暑温度
- 40℃
- 土壌pH
- 6.0〜7.5
- 水やり
- 土が完全に乾いて数日後にたっぷり。冬は断水気味。
- 肥料
- サボテン・多肉植物用肥料
How to grow
育て方ステップ
-
1
置き場所を決める(日光が好き)
約7日タンゲマル(短毛丸)は、日光を好むサボテンです。一年を通して、できるだけよく日の当たる場所に置きましょう。屋外なら、雨の当たりにくい南向きのベランダや軒下が理想的。室内で育てる場合も、一日を通して光がよく入る、明るい南向きの窓辺に置きます。
日光をたっぷり浴びると、球ががっしりと締まって丈夫に育ち、初夏の花つきもよくなります。反対に、日照が不足すると、球が間延びして縦長に徒長したり、トゲが弱々しくなったり、花が咲きにくくなったりします。ただし、ずっと室内に置いていた株を、急に真夏の直射日光に当てると、表面が白く焼けることがあるので、屋外に出すときは、数日かけて少しずつ日差しに慣らします。
風通しのよい場所に置くことも、蒸れを防ぎ、健康に育てるうえで大切です。昔から窓辺でよく育てられてきたとおり、明るい窓辺によく合うサボテンです。
💡よく日に当てると球が締まり花つきも向上。日照不足は徒長して花が減る。
-
2
水やり(乾燥に強い・冬は断水)
約30日タンゲマルは、球体に水をためられるため、乾燥に非常に強く、水やりはごく控えめでかまいません。サボテンを枯らす原因の大半は、水のやりすぎによる根腐れです。「土が完全に乾いてから、さらに数日おいて、鉢底から流れ出るまでたっぷり与える」くらいのペースが目安。
受け皿にたまった水は必ず捨て、常に湿った状態が続かないようにします。生長する春と秋はこのサイクルで管理し、生育がやや鈍る真夏の高温期は、やや控えめにします。とくに冬は、気温が下がると生育がほぼ止まるため、11月ごろから水やりを徐々に減らし、真冬はほとんど水を与えない「断水」気味に管理します。
冬に土が湿ったままだと、低温と過湿が重なって、一気に根腐れを起こします。なお、春から初夏の生育期にしっかり水と日光を与えて充実させると、花芽がつきやすくなります。球にしわが寄ってきたら水切れのサインですが、慌てず与えれば回復します。
💡完全に乾いて数日後にたっぷり、冬はほぼ断水。生育期の充実が花を呼ぶ。
-
3
土と植え替え
約14日タンゲマルは過湿を嫌うので、水はけのよい土が欠かせません。市販の「サボテン・多肉植物用の土」を使うのが、いちばん手軽で確実です。鉢は、必ず底に穴のあいた、通気性のよいものを選びます。短毛丸は子株を出して群生し、生長も早いので、鉢の中が混み合いやすく、2〜3年に一度を目安に、ひとまわり大きな鉢へ植え替えます。
根が回って水はけが悪くなったり、子株で鉢がいっぱいになったりしたら、植え替えのサインです。適期は、生育が始まる春(4〜5月)。鉢から株を抜き、古い土を落として、枯れた根や傷んだ根を整理します。トゲが手に刺さらないよう、厚手の手袋や丸めた新聞紙を使って扱います。
このとき、増えた子株を切り分けて、株分けでふやすこともできます。植え替えた直後は、傷んだ根の切り口が乾くまで、1週間ほど水やりを控えてから、通常の管理に戻すと、根腐れを防げます。
💡水はけのよい土で2〜3年に一度、春に植え替え。群生株は株分けのチャンス。
-
4
冬越し(寒さ・霜に弱い)
約120日タンゲマル栽培で注意したいのが冬越しです。サボテンは乾燥には強くても、寒さ、とくに霜には弱く、凍るとぶよぶよに溶けて枯れてしまいます。屋外で育てている場合は、最低気温が5度を下回るころ(おおむね11月)には、明るい室内の窓辺に取り込みます。
室内でも、夜間に冷え込む窓ガラスのすぐそばは意外と寒くなるので、夜は窓から少し離すと安心です。冬は水やりをほぼ止めて断水気味にし、低温と過湿が重ならないようにするのが、無事に冬を越すコツ。乾かし気味に、かつ日によく当てて管理すれば、寒さへの耐性も上がり、春の花つきもよくなります。
冬にしっかり乾かして涼しく(凍らない程度で)休ませることが、春から初夏に花芽をつけるきっかけになります。暖地の霜の当たらない軒下なら屋外で越せることもありますが、室内のほうが安全です。春に暖かくなって生育が始まったら、少しずつ水やりを再開します。
💡最低5度を下回る前に室内の窓辺へ。冬はほぼ断水。乾かし気味の休眠が花を呼ぶ。
-
5
ふやし方と花を楽しむ
約30日タンゲマルは、子株(かき子)をたくさん出すので、株分けでとても簡単にふやせます。適期は生育期の春。群生した株から、子株を清潔なナイフやハサミでていねいに切り取り、切り口を数日から1週間ほどよく乾かしてから、水はけのよい土に挿すと、やがて発根します。
種から育てる「実生」でもふやせますが、株分けのほうが手軽で確実です。短毛丸の最大の楽しみは、初夏の花です。十分に育った株が、初夏になると球の横から長い花筒を伸ばし、その先に、白くて大きな、ユリのような大輪の花を咲かせます。夕方から夜に開き、ほのかに甘い香りを放ち、翌日にはしぼむ、一夜限りのはかない花です。
花を咲かせるコツは、春から秋によく日に当ててしっかり育て、冬は乾かし気味に涼しく休ませて、季節のメリハリをつけること。小さな株のうちから花が咲きやすいので、初めてのサボテンでも、花の感動を味わいやすいのが魅力です。
💡子株を乾かして挿す株分けが簡単。日によく当て冬を乾かし気味に休ませると初夏に大輪が咲く。
Checklist
育てる前のチェックリスト
-
✓500〜3,000円
タンゲマル(短毛丸)の苗(鉢)
丈夫で手頃に入手できる定番サボテン。
-
✓400〜1,000円
サボテン・多肉植物用の土
水はけのよい土。
-
○300〜2,000円
鉢(底穴のあるもの) (任意)
植え替え・株分け用。
-
○400〜1,000円
サボテン用肥料 (任意)
生育期に少量。
Pests & Diseases
かかりやすい病害虫
アブラムシ
まれ症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。
予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。
対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。
ハダニ
時々症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。
予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。
対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。
Common mistakes
失敗あるある TOP3
⚠ 過湿・冬の寒さで根腐れ・溶ける
球体が黒っぽく、ぶよぶよに溶けるように傷みます。
原因: 水のやりすぎ、霜・低温、低温時の過湿。
対策: 乾かし気味に管理し、冬は室内の窓辺へ。冬はほぼ断水にします。
⚠ 徒長・花が咲かない
球が間延びして縦長になり、トゲが弱く花も咲きません。
原因: 日照不足、冬に休ませず甘やかした。
対策: よく日に当て、冬は乾かし気味に涼しく休ませて季節のメリハリをつけます。
⚠ 胴焼けで表面が白く傷む
球の表面が白っぽく焼けて跡が残ります。
原因: 室内育ちの株を急に強い直射日光に当てた。
対策: 屋外に出すときは数日かけて少しずつ日差しに慣らします。
FAQ
よくある質問
とても育てやすいサボテンです。非常に丈夫で生長が早く、小さな株でも花が咲きやすく、子株で簡単にふえます。昔から家庭の窓辺で育てられてきたとおり、水のやりすぎ(過湿)と冬の寒さ(霜)にだけ注意すれば、初心者でも花まで楽しめます。
初夏に、球の横から長い花筒を伸ばし、その先に白くて大きな、ユリのような大輪の花を咲かせます。夕方から夜に開いてほのかに甘い香りを放ち、翌日にはしぼむ一夜限りの花です。近縁種や交配種には、ピンクや赤、黄など色とりどりの大輪を咲かせるものもあります。
春から秋によく日に当ててしっかり育てて株を充実させ、冬は乾かし気味に涼しく(凍らない程度で)休ませて、季節のメリハリをつけることです。この休眠が、春から初夏に花芽をつけるきっかけになります。小さな株のうちから咲きやすいのも魅力です。
ごく控えめで十分です。土が完全に乾いてから数日おいて、鉢底から流れ出るまでたっぷり与え、受け皿の水は捨てます。春と秋はこのサイクルで、真夏は控えめ、真冬はほとんど与えない断水気味にします。水のやりすぎによる根腐れが、枯らす最大の原因です。
寒さ、とくに霜に弱いので、最低気温が5度を下回るころ(おおむね11月)には、明るい室内の窓辺に取り込みます。冬は水やりをほぼ止めて断水気味にし、低温と過湿が重ならないようにします。乾かし気味の冬越しが、春の花を呼ぶコツでもあります。
とても簡単にふやせます。子株(かき子)をたくさん出すので、生育期の春に子株を切り取り、切り口を数日から1週間乾かしてから、水はけのよい土に挿すだけ。丈夫で増えやすく、古くから人づてに株が分けられてきたサボテンです。
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