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植物図鑑
🌵
白い大輪の花を咲かせたタンゲマル(短毛丸)
🌵 サボテン

タンゲマル

Echinopsis Easter lily cactus

初心者向け 難易度1(5段階中): 初心者向け 💰 鉢植えは500〜3000円

タンゲマル(短毛丸)は、エキノプシスの仲間を代表する、日本でもっとも古くから親しまれてきた玉サボテンです。昔ながらの家庭の窓辺によく置かれて...

かんたんに言うと

タンゲマル(短毛丸)は昔ながらの育てやすい玉サボテン。初夏に白い大輪の花を夜に咲かせ、子株でよく群生します。乾燥に強く水やり控えめでOK。過湿の根腐れと冬の寒さ(霜)に注意し、冬は室内の明るい窓辺へ。

Profile

基本情報

タンゲマル(短毛丸)は、エキノプシスの仲間を代表する、日本でもっとも古くから親しまれてきた玉サボテンです。昔ながらの家庭の窓辺によく置かれていた「おばあちゃんのサボテン」といえば、この短毛丸を思い浮かべる人も多いほど、なじみ深い存在です。丸い球形の体に短いトゲをまとい、子株をどんどん出して群生します。

最大の魅力は、なんといっても花。初夏になると、球の横から長い花筒をぐんと伸ばし、その先に、白くて大きな、ユリのように上品な大輪の花を咲かせます。サボテンとは思えないほど華やかで、ほのかに甘い香りもあり、夕方から夜に開いて翌日にはしぼむ、はかなくも見ごたえのある一夜限りの花です。

とても丈夫で生長も早く、子株でよく増え、小さな株のうちから花が咲きやすいので、サボテン栽培の入門に最適です。乾燥に非常に強く、水やりも少なくてよいので、ほとんど手をかけずに育てられます。日光を好み、よく日に当てると、球が締まって丈夫に育ち、花つきもよくなります。

丈夫な反面、過湿による根腐れと、冬の寒さ(霜)には弱いので、水やりは控えめにし、冬は室内の明るい窓辺に取り込みます。丈夫で花が見事、子株でよく増える、昔ながらの育てやすいサボテンです。

分類
サボテン / 玉サボテン(球状)
原産地
アルゼンチン、ブラジル、南米
別名
短毛丸、タンゲマル、エキノプシス、サボテンの花
価格目安
鉢植えは500〜3000円

💡豆知識

タンゲマル(短毛丸)が属するエキノプシスの仲間は、サボテンのなかでも花の美しさで知られ、品種改良もさかんに行われてきました。原種は白い花が多いですが、近縁種や交配種では、ピンク、赤、黄、オレンジなど、色とりどりの大輪を咲かせるものがあり、「花サボテン」としてコレクションされています。

短毛丸の花は、夕方から夜にかけて開き、翌日の昼にはしぼんでしまう、一日花(ときに一夜花)です。これは、原産地の南米の乾燥地で、夜に活動するガなどに花粉を運んでもらうために、涼しい夜に花を開く性質が備わったためと考えられています。大きく甘い香りのする白い花を、暗がりで目立たせ、香りで虫を呼ぶ、巧みなしくみです。

とても丈夫で増えやすいことから、古くから人づてに株が分けられ、各地の家庭で世代を超えて育て継がれてきた、思い出深いサボテンでもあります。

Calendar

育成カレンダー

全国の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え替え
4月は植え替え
開花
6月は開花
追肥
5月は追肥
病害虫注意
7月は病害虫注意
関東の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え替え
4月は植え替え
開花
6月は開花
追肥
5月は追肥
病害虫注意
7月は病害虫注意
近畿の月別育成カレンダー
作業 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え替え
4月は植え替え
開花
6月は開花
追肥
5月は追肥
病害虫注意
7月は病害虫注意

数字は月を表します。色帯のある月がその作業の適期です。上のタブで地域を切り替えられます。

At a glance

ひと目でわかる特徴

育てやすさ 初心者向け
収穫・開花の早さ
手軽さ(コスト) やや高め

Specs

形態と環境条件

形態

草丈
8〜30cm
株張り
8〜30cm
花のサイズ
白い大輪の花が花筒の先に咲く(夜咲き・一日花)

環境条件

日照
日なた
耐寒温度
3℃
耐暑温度
40℃
土壌pH
6.0〜7.5
水やり
土が完全に乾いて数日後にたっぷり。冬は断水気味。
肥料
サボテン・多肉植物用肥料

How to grow

育て方ステップ

  1. 1

    置き場所を決める(日光が好き)

    約7日

    タンゲマル(短毛丸)は、日光を好むサボテンです。一年を通して、できるだけよく日の当たる場所に置きましょう。屋外なら、雨の当たりにくい南向きのベランダや軒下が理想的。室内で育てる場合も、一日を通して光がよく入る、明るい南向きの窓辺に置きます。

    日光をたっぷり浴びると、球ががっしりと締まって丈夫に育ち、初夏の花つきもよくなります。反対に、日照が不足すると、球が間延びして縦長に徒長したり、トゲが弱々しくなったり、花が咲きにくくなったりします。ただし、ずっと室内に置いていた株を、急に真夏の直射日光に当てると、表面が白く焼けることがあるので、屋外に出すときは、数日かけて少しずつ日差しに慣らします。

    風通しのよい場所に置くことも、蒸れを防ぎ、健康に育てるうえで大切です。昔から窓辺でよく育てられてきたとおり、明るい窓辺によく合うサボテンです。

    💡よく日に当てると球が締まり花つきも向上。日照不足は徒長して花が減る。

  2. 2

    水やり(乾燥に強い・冬は断水)

    約30日

    タンゲマルは、球体に水をためられるため、乾燥に非常に強く、水やりはごく控えめでかまいません。サボテンを枯らす原因の大半は、水のやりすぎによる根腐れです。「土が完全に乾いてから、さらに数日おいて、鉢底から流れ出るまでたっぷり与える」くらいのペースが目安。

    受け皿にたまった水は必ず捨て、常に湿った状態が続かないようにします。生長する春と秋はこのサイクルで管理し、生育がやや鈍る真夏の高温期は、やや控えめにします。とくに冬は、気温が下がると生育がほぼ止まるため、11月ごろから水やりを徐々に減らし、真冬はほとんど水を与えない「断水」気味に管理します。

    冬に土が湿ったままだと、低温と過湿が重なって、一気に根腐れを起こします。なお、春から初夏の生育期にしっかり水と日光を与えて充実させると、花芽がつきやすくなります。球にしわが寄ってきたら水切れのサインですが、慌てず与えれば回復します。

    💡完全に乾いて数日後にたっぷり、冬はほぼ断水。生育期の充実が花を呼ぶ。

  3. 3

    土と植え替え

    約14日

    タンゲマルは過湿を嫌うので、水はけのよい土が欠かせません。市販の「サボテン・多肉植物用の土」を使うのが、いちばん手軽で確実です。鉢は、必ず底に穴のあいた、通気性のよいものを選びます。短毛丸は子株を出して群生し、生長も早いので、鉢の中が混み合いやすく、2〜3年に一度を目安に、ひとまわり大きな鉢へ植え替えます。

    根が回って水はけが悪くなったり、子株で鉢がいっぱいになったりしたら、植え替えのサインです。適期は、生育が始まる春(4〜5月)。鉢から株を抜き、古い土を落として、枯れた根や傷んだ根を整理します。トゲが手に刺さらないよう、厚手の手袋や丸めた新聞紙を使って扱います。

    このとき、増えた子株を切り分けて、株分けでふやすこともできます。植え替えた直後は、傷んだ根の切り口が乾くまで、1週間ほど水やりを控えてから、通常の管理に戻すと、根腐れを防げます。

    💡水はけのよい土で2〜3年に一度、春に植え替え。群生株は株分けのチャンス。

  4. 4

    冬越し(寒さ・霜に弱い)

    約120日

    タンゲマル栽培で注意したいのが冬越しです。サボテンは乾燥には強くても、寒さ、とくに霜には弱く、凍るとぶよぶよに溶けて枯れてしまいます。屋外で育てている場合は、最低気温が5度を下回るころ(おおむね11月)には、明るい室内の窓辺に取り込みます。

    室内でも、夜間に冷え込む窓ガラスのすぐそばは意外と寒くなるので、夜は窓から少し離すと安心です。冬は水やりをほぼ止めて断水気味にし、低温と過湿が重ならないようにするのが、無事に冬を越すコツ。乾かし気味に、かつ日によく当てて管理すれば、寒さへの耐性も上がり、春の花つきもよくなります。

    冬にしっかり乾かして涼しく(凍らない程度で)休ませることが、春から初夏に花芽をつけるきっかけになります。暖地の霜の当たらない軒下なら屋外で越せることもありますが、室内のほうが安全です。春に暖かくなって生育が始まったら、少しずつ水やりを再開します。

    💡最低5度を下回る前に室内の窓辺へ。冬はほぼ断水。乾かし気味の休眠が花を呼ぶ。

  5. 5

    ふやし方と花を楽しむ

    約30日

    タンゲマルは、子株(かき子)をたくさん出すので、株分けでとても簡単にふやせます。適期は生育期の春。群生した株から、子株を清潔なナイフやハサミでていねいに切り取り、切り口を数日から1週間ほどよく乾かしてから、水はけのよい土に挿すと、やがて発根します。

    種から育てる「実生」でもふやせますが、株分けのほうが手軽で確実です。短毛丸の最大の楽しみは、初夏の花です。十分に育った株が、初夏になると球の横から長い花筒を伸ばし、その先に、白くて大きな、ユリのような大輪の花を咲かせます。夕方から夜に開き、ほのかに甘い香りを放ち、翌日にはしぼむ、一夜限りのはかない花です。

    花を咲かせるコツは、春から秋によく日に当ててしっかり育て、冬は乾かし気味に涼しく休ませて、季節のメリハリをつけること。小さな株のうちから花が咲きやすいので、初めてのサボテンでも、花の感動を味わいやすいのが魅力です。

    💡子株を乾かして挿す株分けが簡単。日によく当て冬を乾かし気味に休ませると初夏に大輪が咲く。

Checklist

育てる前のチェックリスト

  • タンゲマル(短毛丸)の苗(鉢)

    丈夫で手頃に入手できる定番サボテン。

    500〜3,000円
  • サボテン・多肉植物用の土

    水はけのよい土。

    400〜1,000円
  • 鉢(底穴のあるもの) (任意)

    植え替え・株分け用。

    300〜2,000円
  • サボテン用肥料 (任意)

    生育期に少量。

    400〜1,000円
初期費用の目安(必須のみ) 900〜4,000円

Pests & Diseases

かかりやすい病害虫

害虫

アブラムシ

まれ

症状: 新芽が縮れる、葉がべたつく、すす病を誘発。

予防: 風通しを良くし、窒素過多を避ける。シルバーマルチで忌避。

対処: 見つけ次第捕殺、牛乳スプレーや薬剤で防除。

害虫

ハダニ

時々

症状: 葉に白いかすり状の斑点、ひどいと葉が枯れる。

予防: 葉裏への葉水で乾燥を防ぐ。

対処: 葉裏への葉水を継続し、専用の殺ダニ剤を使用する。

Common mistakes

失敗あるある TOP3

⚠ 過湿・冬の寒さで根腐れ・溶ける

球体が黒っぽく、ぶよぶよに溶けるように傷みます。

原因: 水のやりすぎ、霜・低温、低温時の過湿。

対策: 乾かし気味に管理し、冬は室内の窓辺へ。冬はほぼ断水にします。

⚠ 徒長・花が咲かない

球が間延びして縦長になり、トゲが弱く花も咲きません。

原因: 日照不足、冬に休ませず甘やかした。

対策: よく日に当て、冬は乾かし気味に涼しく休ませて季節のメリハリをつけます。

⚠ 胴焼けで表面が白く傷む

球の表面が白っぽく焼けて跡が残ります。

原因: 室内育ちの株を急に強い直射日光に当てた。

対策: 屋外に出すときは数日かけて少しずつ日差しに慣らします。

FAQ

よくある質問

とても育てやすいサボテンです。非常に丈夫で生長が早く、小さな株でも花が咲きやすく、子株で簡単にふえます。昔から家庭の窓辺で育てられてきたとおり、水のやりすぎ(過湿)と冬の寒さ(霜)にだけ注意すれば、初心者でも花まで楽しめます。

初夏に、球の横から長い花筒を伸ばし、その先に白くて大きな、ユリのような大輪の花を咲かせます。夕方から夜に開いてほのかに甘い香りを放ち、翌日にはしぼむ一夜限りの花です。近縁種や交配種には、ピンクや赤、黄など色とりどりの大輪を咲かせるものもあります。

春から秋によく日に当ててしっかり育てて株を充実させ、冬は乾かし気味に涼しく(凍らない程度で)休ませて、季節のメリハリをつけることです。この休眠が、春から初夏に花芽をつけるきっかけになります。小さな株のうちから咲きやすいのも魅力です。

ごく控えめで十分です。土が完全に乾いてから数日おいて、鉢底から流れ出るまでたっぷり与え、受け皿の水は捨てます。春と秋はこのサイクルで、真夏は控えめ、真冬はほとんど与えない断水気味にします。水のやりすぎによる根腐れが、枯らす最大の原因です。

寒さ、とくに霜に弱いので、最低気温が5度を下回るころ(おおむね11月)には、明るい室内の窓辺に取り込みます。冬は水やりをほぼ止めて断水気味にし、低温と過湿が重ならないようにします。乾かし気味の冬越しが、春の花を呼ぶコツでもあります。

とても簡単にふやせます。子株(かき子)をたくさん出すので、生育期の春に子株を切り取り、切り口を数日から1週間乾かしてから、水はけのよい土に挿すだけ。丈夫で増えやすく、古くから人づてに株が分けられてきたサボテンです。

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